今回の記事では、ESの書き方を網羅的にご紹介します。ESをこれから始めて書くという方やESを通過するコツを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
また、ワンキャリアでは、内定に近づくポイントや業界ごとの例文集など、あらゆるノウハウを無料公開していますので、こちらもご活用ください。
<目次>
●1. エントリーシート(ES)の基礎編:選考の概要と対策の全体像
・そもそもESとは?
・新卒採用の選考におけるESの位置づけ
・ESと履歴書の違いとは?
・ESの種類と提出方法
●ESのよくある質問と企業が見ているポイント
●ES対策の全体像
●2. 全社共通の基本的なES対策
・ESの書き方の基本
・ES提出方法:提出における作法/マナーやNG行為
・自己PRを書く下準備:自己分析で自分の強み・弱みを知る
・ESでよくある質問への回答例と書き方のコツ
- (1)志望動機で差をつけ、企業にアピール
- (2)とりあえず応募してしまった企業の志望理由の書き方・回答例
- (3)「挫折経験は?」への回答例とアピール方法
- (4)「自分を動物に例えると?」の質問の意図と答え方
- (5)「学生時代頑張ったことは?」への回答例と書く際のコツ
- (6)自己PR例文集と書き方とは? 自分の強みを一言でアピールする極意
- (7)【自己PRの書き方】企業の強み・弱みと自分をつなぐアピール方法
●3. ESを書くスピードや質を磨き込む
・ESを添削してもらう
・Chat GPTを活用してESを書く
●まとめ:ESの書き方としておくべき準備
●おわりに:ESの書き方を学んで実践する就活生へのエール
1. エントリーシート(ES)の基礎編:選考の概要と対策の全体像
そもそもESとは?
ESとは、選考に応募した企業に対して、自己PRや学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)、志望動機などを記入し、主にWebで提出する書類のことを指します。自分という人物を読み手に伝えることの難しさから、就活における最初の関門であるといえるでしょう。
新卒採用の選考におけるESの位置づけ
ESとは、就活における最初の課題です。ESを通過しなければ、面接はおろかWebテストや筆記テストも受けることができません。
まずは、最初の関門であるESの選考を突破することを目指しましょう。
ESと履歴書の違いとは?
まず、ESと履歴書では問われている内容が異なります。
履歴書:コンビニエンスストアや大学の生活協同組合(生協)など、市販で入手可能。名前、住所、学歴などの「自分の基本情報」が問われる。
ES:原則企業のホームページや企業から送られてきたフォームでしか入手できない。自己PR、志望動機などの「自分の人柄や熱意」が問われる。
ESの種類と提出方法
ESには「Web」「手書き」「白紙」といった種類があります。ただ、現在はWeb上でESを提出することがほとんどで、例外的に、ESを郵送したり、説明会や選考会の会場で執筆したりすることもあります。志望企業がどのようなESの形式を課しているのかをワンキャリアの選考対策ページを使って事前に調べておくと良いでしょう。
ES・体験談一覧はこちら
ESのよくある質問と企業が見ているポイント
ESでよくある質問は大きく分けて以下の3つがあります。
1. 能力や行動特性を問う質問 2. 熱意や志望度を問う質問 3. 思考力や知識を問う質問
1. 能力や行動特性を問う質問
・あなたが学生時代一番力を入れたことは何ですか ・自己PRをしてください ・長所と短所を教えてください
ここでは、過去の経験や学生が考える強み・弱みを知ることで、企業の求める人物像にあてはまるかを「人柄」の観点から見ています。
2. 熱意や志望度を問う質問
・弊社を志望する理由を教えてください ・就活の軸を教えてください ・10年後のキャリアプランを教えてください
ここでは、企業に対する志望度を確かめることで、「内定を出したら本当にうちに来てくれるか」を見ていたり、学生のやりたいことと企業の考えに共通点があるかどうかを見たりしています。
3. 思考力や知識量を問う質問
・最近の気になるニュースを教えてください ・当社の◯◯という製品の売上を2倍にする施策を教えてください ・新しい広告を考えてください
ここでは、問題に対してどのような結論を出すかを知ることで、企業の求める人物像にあてはまるかを「スキル」の観点から見ています。
ES対策の全体像
ES対策における全体像は以下の通りです。
1. 全社共通の基本的なES対策 ・ESの書き方の基本を習得する ・ES提出における作法やNG行為に注意する ・ESでよくある質問への回答例や書き方のコツを学ぶ ・自己分析で自分の強み・弱みを知る
2. 志望企業/業界ごとに特化したES対策 ・受ける企業の評価ポイントや求める人物像を把握する ・先輩や内定者のES例文を参考にする
3. ESを書くスピードや質を磨き込む ・ESを添削してもらう ・Chat GPTを活用してESを書く
大きく分けると「全企業共通の基礎的な対策」「志望企業ごとに特化した対策」「完成したESをさらに磨く・ES作成の効率を高める」の3つのフェーズがあります。今回は、それぞれのフェーズにおける対策やコツをご紹介していきます。
2. 全社共通の基本的なES対策
ここからは全社に共通する具体的なESの書き方と対策をお伝えします。
ESの書き方の基本
ESの基本的な書き方は主に以下の3つです。
1. 結論ファーストで書く 2. 行動の背景を順序に沿って明らかにする 3. 数字を用いて定量的に書く
1. 結論ファーストで書く
志望動機や自己PRなど、あらゆる項目においてもESは「結論ファースト」で書くことが重要です。先に結論を示し、その後に結論に至る背景や根拠を記入するようにしましょう。
2. 行動の背景を順序に沿って明らかにする
問いに対する結論を示した後、行動の背景を以下の順序に沿って説明すると、新卒採用担当者に対して「読みやすいES」という印象を与えることができます。
・経験のあらすじと結果 ・取り組んだ状況・背景 ・直面した困難や課題の特定 ・課題に対する解決策と工夫 ・工夫による結果
3. 数字を用いて定量的に書く
ESを書く際は、「端的かつ具体的」に書くことが重要です。そのために、数字を用いて定量的に設問に答えることをおすすめします。例えば、「大会で優勝した」という説明よりも、「100人が参加した大会で優勝した」と書いた方が、具体的にエピソードを示すことができます。新卒採用担当者にとっても「分かりやすいES」という印象を与えることができるでしょう。
ES提出方法:提出における作法/マナーやNG行為
ESの作法を学ぼう
「企業研究も自己分析もしてESを書いたのに、いつも選考落ちしてしまう……」。多くの就活生が頭を悩ませる課題ではないでしょうか。
何度も連続して通過しないのであれば、ESの書き方に問題があるのかもしれません。基本的な文法や表現を冷静に見直し、こちらの記事を参考に書き換えてみましょう。
・志望動機と自己PRの書き方が原因?エントリーシートの失敗例
期限ギリギリではなく早めに提出しよう
エントリー数が多く選考のスケジュールが立て込むと、ESの提出が締め切り間際になってしまうことも。
しかし、ESの内容や質以上に、スピードを重視して提出した方が好結果を生むケースもあります。質を維持しながらスピード感をもってESを提出するコツを参考にしてみてください。
・ESは早く提出するほど有利!?エントリーシート提出時期の正解とは
留学を武器にしたESの書き方
ESに書く材料として留学経験は強力な武器になるイメージがありますよね。しかし留学経験者数が右肩上がりとなっている昨今、もはや留学そのものはレアな体験とはいえません。
ESを書く際には、留学経験を通してあなたが具体的にどのような成長を遂げたのかを具体的にアピールすることが重要です。
・【留学経験者】平凡な留学経験を自己PRの武器にするエントリーシート(ES)の書き方と例文
英文レジュメ(ES)の書き方:サンプルと添削例
外資系企業などでは英語でのレジュメ(ES)の提出が必要なケースもあります。英語と聞くだけで構えてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし実際に評価されているのは英語力よりもむしろ「志望度」や英語を使うことから逃げない「心」です。
・英文レジュメ(ES)の書き方と例文:中学レベルの英語力でOK!
自己PRを書く下準備:自己分析で自分の強み・弱みを知る
過去の経験に基づいた正しい方法で自己分析を行えば、自分の強み・弱みを把握でき、就活の軸や方向性が明確になります。これは、企業・職種選びの根本となり、自己PRや志望動機に説得力を持たせることができます。
ご紹介する記事では、自己分析のやり方をあらゆる角度から分解しています。
・自己分析のやり方17本まとめ!就活で本当に内定へ近づく方法とは
ESでよくある質問への回答例と書き方のコツ
(1)志望動機で差をつけ、企業にアピール
志望動機は、新卒採用担当者が最初に着目するポイントであり、面接でも掘り下げて聞かれます。ESで志望動機を書く際に重要なのは「内容をうまくまとめて書き方・伝え方のコツをつかむ」ことです。
・【志望動機の書き方総まとめ】エントリーシート(ES)や面接で通過するためのポイントを詳しく解説!
(2)とりあえず応募してしまった企業の志望理由の書き方・回答例
就活中は「なんとなくいいな」という直感で応募する企業もあるかと思いますが、そこでネックになるのが志望動機。
ワンキャリアでは、「優先順位の高くない企業」へ「質の高い志望動機を書く方法」をお伝えします。
・志望動機がない?とりあえずエントリーした企業への志望理由の書き方を例文付きで解説!
(3)「挫折経験は?」への回答例とアピール方法
ES内で頻出する「あなたの挫折経験を答えてください。」という質問。
採用担当者が評価したいのは挫折経験そのものよりも、目標に向け努力したことや、困難からの立ち直り方に見る人物像です。挫折経験というトピックを使って自分の人柄や長所をアピールするチャンスと捉えましょう。
・「挫折経験は?」失敗談をアピールポイントにするエントリーシート(ES)、面接での回答例
(4)「自分を動物に例えると?」の質問の意図と答え方
就活では度々「あなたを動物に例えると?」という少し変わった質問をされることがあります。これは想定外の質問への対処能力を問うもの。また、選んだ動物とその理由を通して、自分の性格や強みなどのアピールもできます。回答例の引き出しをいくつか持っていれば、真意を図りかねる質問にも柔軟に対応することができるでしょう。
・「自分を動物に例えると?」面接・エントリーシート(ES)に使える回答例10選
(5)「学生時代頑張ったことは?」への回答例と書く際のコツ
ESの代表項目といえば自己PR文。自己PRを制する者はESを、そして就活を制するといっても過言ではありません。
ポイントとなるのは「学生時代に頑張ったこと(力を入れたこと)」をいかにビジネスシーンで「再現」して「反復」できるのかを伝えることです。
・エントリーシート(ES)・面接で差がつく自己分析!「学生時代に力を入れたこと」の自己PR例文と話し方
・【例文有り】学生時代頑張ったこと・ガクチカがない?今から作れる経験と自己PR
(6)自己PR例文集と書き方とは? 自分の強みを一言でアピールする極意
自己PRは、新卒採用担当者に「企業で活躍するイメージ」を抱いてもらう判断材料です。
企業が求めている基準や評価されるポイントを理解するだけで自己PRの質は向上します。
自分が自信を持ってアピールできるエピソードを事前に用意しておきましょう。
・【ES・面接対策】受かる自己PR例文集とNG例!作成方法から評価ポイントまで徹底解説!
(7)【自己PRの書き方】企業の強み・弱みと自分をつなぐアピール方法
学生が社会に出てからも活躍できる人間であることを新卒採用担当者にイメージしてもらうには、自分の経験や強みに「再現性」があることをアピールすることが大切です。
ワンキャリアでは、たった2つの質問に答えるだけで、自らの強みを知り再現性を伝えることのできるフレームワークを紹介しています。
・【自己PRの書き方】エントリーシート(ES)で自分の強み・弱みと企業をつなぐアピール方法
3. ESを書くスピードや質を磨き込む
ESを添削してもらう
自分で完璧だと思っていたESが通らなかったとき、改善点や問題点が分からないまま、残るのは落ちたという事実だけ。
そんな時はぜひ、他の人の助けを借りてみてください。実は、ESの対策には「客観的な視点での添削」と「余裕を持ったスケジューリング」が不可欠です。仲間や先輩に添削してもらい、完成度の高い1枚を作りあげていきましょう。
・自分の中での「100点ES」が全然通らない、たった1つの理由
Chat GPTを活用してESを書く
いきなりESを書こうと思っても何から始めたらいいか分からない……。そんな方にはChat GPTを使って書いてみることをオススメします!
ONE CAREERの「ESの達人」機能を使えば、学生時代頑張ったことのトピックや志望業界を選択していくだけでESの文章ができあがるので、まずは自動で生成してみて、自分なりに修正を加えてESを完成させましょう。
・Chat GPTで、就活ESを約30秒で作成!「ESの達人」
まとめ:ESの書き方としておくべき準備
今回の記事をまとめると以下の通りです。
【ESでよくある質問と新卒採用担当者が見ているポイント】
1. 能力や行動特性を問う質問 学生時代に力を入れたこと、自己PR、長所と短所についての質問。これらの質問は学生の過去の経験や自己分析に基づいて、個人の人柄や特性を把握し、企業が求める人物像に適合するかどうかを評価する際に用いられる。
2. 熱意や志望度を問う質問 弊社を志望する理由、就活の軸、10年後のキャリアプランに関する質問。これらの質問は、学生が企業に対する熱意や志望度を確認し、内定を出した際に実際に企業に入社する意志があるかどうかを判断し、学生の目標と企業の理念との共通点を評価する際に用いられる。
3. 思考力や知識量を問う質問 最近のニュース、製品の売上向上策、新しい広告のアイデアに関する質問。これらの質問は、学生の問題解決能力や知識、スキルを評価するのに役立ち、企業が求める人物像に適合するかどうかを判断する際に用いられる。
【ES対策の全体像】
1. 全社共通の基本的なES対策 ・ESの書き方の基本を習得する ・ES提出における作法やNG行為に注意する ・ESでよくある質問への回答例や書き方のコツを学ぶ ・自己分析で自分の強み・弱みを知る
2. 志望企業/業界ごとに特化したES対策 ・受ける企業の評価ポイントや求める人物像を把握する ・先輩や内定者のES例文を参考にする
3. ESを書くスピードや質を磨き込む ・ESを添削してもらう ・Chat GPTを活用してESを書く
【ESの書き方の基本】
1. 結論ファーストで書く 2. 行動の背景を順序に沿って明らかにする 3. 数字を用いて定量的に書く
おわりに:ESの書き方を学んで実践する就活生へのエール
ESは就活の要です。企業側の視点に立って自分の強み・長所をアピールするのは、ESや面接をはじめ全ての選考に共通して重要なことです。
ESの作成は、それを最も体系的に整理する機会でもあるので、自分が入社後に活躍するイメージや、どんなメリットをもたらすのかを明確に企業に伝えられるように文章を洗練させましょう。それが結果的に、面接での自己PRや質問への回答のレベルを引き上げ、自分の自信にもつながります。
まずはこの記事でご紹介したESの書き方や例文集からそのコツを学んでいただき、ES通過、目標としている第一志望企業からの内定獲得につながれば幸いです。
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※こちらは2017年10月に公開された記事の再掲です。