こんにちは、ワンキャリ編集部です。今回は三菱商事、住友商事と並び、財閥系総合商社である三井物産インターンのES、GD、面接のポイントをお伝えします。選考前の最終確認にご一読ください。
『【三井物産】Winter Internship(C日程・D日程)』の申し込み締切は2018年12月25日(金)です。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
選考ステップをみる
ONE CAREERへの新規会員登録/ログインが必要です。
三井物産の社風:「自由闊達」と「新規事業への取り組み」
「人の三井」個を尊重する自由闊達な社風
「人の三井」といわれる三井物産の社風として、「個」が尊重される、自由闊達な社風が挙げられます。
インターンにおいても、三井物産の「人」を押すようなテーマのプログラムが多く、ある参加者は「他の企業よりも個性的で魅力的な社員が多かった」と語っています。
また、三井物産は、部署異動を希望する社員を柔軟に転籍することで知られています。
内定者がOB・OG訪問をした社員にも、「当初は鉄鋼事業の経理を担当していたが、ICTに興味を持ち、現在はCD本部でベンチャー投資を行っている。物産では、部署異動も自分の意志でできているように思う」と話す方がいたそうです。
勤続年数が長い総合商社だからこそ、こうしたリスクを排除できるのは魅力的なシステムであるといえます。
このような理由から、三井物産は個性を重視する社風があり、自由闊達な雰囲気を保つ制度も整った企業といえるでしょう(選考対策ページより)。
新規事業への取り組み
三井物産はエネルギーや金属事業などの資源分野に強みを持つことで知られていますが、一方で、資源分野に偏って成長してきたことについてはかねてより懸念の声がありましたが、2016年の資源価格の変動により、それが浮き彫りになりました(※1)。
そうした逆境の中で、三井物産は非資源分野をはじめとする未開拓分野への進出を積極的に広げています。
具体的には以下のような取り組みをしています。
(1)KARUGAMO WORKSに代表される新規事業への取り組み
KARUGAMO WORKS(カルガモ)とは、2012年4月に次世代ビジネスの創造を目指して設置された「イノベーション推進委員会」により立ち上げられたプログラムのことです(参考:三井物産 2019年卒採用HP「CAREER DEVELOPMENT」)。
カルガモでは今までの評価基準では投資しないような案件に対して、「重要な事業価値」「重要なニーズ」「不確実要因」を含む評価制度によって植物卵を開発するHampton Creek, Inc.や、超小型衛星を開発するアクセルスペースへの投資を行うなど、新規事業を生み出す制度によって、新たな収益源を生み出す挑戦をしています(※2)。
(2)ヘルスケア分野で築く確固たるプレゼンス
以前から総合商社の中で強みを有してきた医療分野ですが、2016年にはパナソニックヘルスケアホールディングスの株式22%の取得を行った他、2020年3月までにさらに1,200億円の追加投資を企図しています(※3)。
ヘルスケア分野については社員も「ヘルスケアの事業を商社に持って行くならまずは三井物産、というほどヘルスケアではプレゼンスを築いている」と話していたそうです。
「物産は資源しかない」といわれることもある三井物産ですが、このように今後は非資源領域にも進出して行くでしょう。
(※1)日本経済新聞「三井物産 初の最終赤字700億円 今期、資源価格下落受け」
(※2)三井物産「360° business innovation」
(※3)ビジネス+IT「総合商社が『ヘルスケア』に積極投資のワケ 日本の医療ビジネスは世界で勝てるか」
三井物産のインターンの選考のポイント:自分らしさが出せるか
(1)自分ならではの個性を持っているか
「人の三井」と言われる三井グループの特徴は三井物産にも受け継がれています。
そのため選考でも「個」を重視する三井物産の理念に合った、自分らしさの伴った人間的な魅力を示す必要があります。具体的には、自分らしさの現れたユニークなエピソードを語るといいでしょう。
(2)「挑戦心」「粘り強さ」「柔軟性」
三井物産はもちろん、その他の商社でも共通して求められるのが、以下の3つです(選考対策ページより)。
- 「挑戦心」成長のために、変化を起こせるか
- 「粘り強さ」困難に直面しても諦めず、最後までやり切れるか
-
「柔軟性」相手の状況をくみ取って、機転の利いた行動ができるか
その他、志望動機について「総合商社どれでも言えると思うけど、なぜウチなの?」と競合他社との差異が追及されることがあります。その際に役立つのが「人・社風の差」であり、有効な手段がOB・OG訪問です。
「OB・OG訪問に何回行かなければならない」ということはありませんが、各社の社風の違いを自分の言葉にできる程度にしておくといいでしょう。
三井物産のインターンのフロー
2019年卒の三井物産インターンは、以下のようなステップで選考が行われました。
1. エントリーシート(ES)
2. グループディスカッション(GD)
3. インターンシップ
それでは各選考フローを見てみましょう。
1. エントリーシート(ES):戦コン内定者も落ちる「鬼門」
2019年卒の三井物産インターン選考では、ESに以下の設問が課されました。
・「挑戦する」とは何かを自分の言葉で説明してください。(30字)
・上記を裏付ける実体験を説明してください。(200字)※出典:三井物産|総合職2019卒本選考のES
このESでは学生時代の挑戦を200字で伝える必要があるため、普段のESよりもさらに字数を削り、必要最低限の情報で最大限に伝える必要があります。
以下のステップでESを作成してコンパクトに伝えられるようにしましょう。
(1)挑戦した経験を書き出す
(2)挑戦した経験を以下の評価項目に沿って選定する
・自分を良く表しているか
・説明をしやすいか(前提の説明に多くを割かないか)
・自分で意思決定したか(自主的な挑戦か)
(3)挑戦した経験を以下のように構造化する
・結論:取り組み内容の記述
・背景:取り組む前はどのような状況だったか、どのような思いを抱いていたか
・過程:どのように挑戦に取り組んだか、どのように工夫したか
・結果:その結果はどうだったか、何をそこから学んだか
(4)文章化する
(5)情報を削ぎ落とす
2019年卒の三井物産のインターン選考は、ESで激しい絞り込みがなされたようです。実際に、他商社のインターン参加者や戦略コンサルの内定者であってもESで落とされたようです。
入念な準備をした上で執筆をし、不安な場合には先輩に添削をお願いするなどして完璧な回答を用意するようにしましょう。
エントリーシート(ES)例文は、以下を参考にしてください。
・【ES通過例文】総合商社の冬インターン選考、面接につながるES対策は?三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、双日、豊田通商のエントリーシート突破例
2. グループディスカッション(GD):協調性が試される
2019年卒の三井物産のグループディスカッション(GD)は、社員2人、学生6人、所要時間は40分程度でした。
課題内容は実際に選考を受けた学生によると「新しいレストランの立地に関してA地かB地かを選ぶ資料読み取り型のGD。40分には資料を読み取る時間も含まれていた。」そうです(選考対策ページより)。
また、グループディスカッションではなく、集団面接だったと話す学生もおり、どちらの選考になるかは予想不可能だったそうです。
GDで気をつけるべきポイントは「共感力」と「傾聴力」です。協調性が必要と言われる日系企業では、人を論破して自分の意見を押し通す、といったようなディスカッションスタイルは好まれません。どうしてもグループの中で折り合いがつかない場合は、議論を続けながらも頭の中で妥協点を探り、相手に不快感を与えない配慮のあるコミュニケーションを心がけましょう(選考対策ページより)。
周囲の話にしっかりと耳を傾けるほか、議論が紛糾した時は共通認識のある情報や定義を元に発言し、意見に納得感を持たせることが重要です。タイムスパン、施策が与えるインパクト、アイデアの実現可能性など、納得感のある軸をもとに発言を心がけるとよいでしょう。
3. インターン:班をまとめる力を見せよう
2019年卒の三井物産のインターンは3日間(2日+フォロー1日)の演習形式、参加学生は30人程度で、以下のスケージュールで行われました(選考対策ページより)。
<DAY1>
8:40〜8:50 受付
9:00〜9:30 オープニング
9:30〜10:30 パネルディスカッション
10:30〜15:00 トレーディングセッション
15:30〜18:30 グループワーク
18:30〜19:00 夕食
19:00〜20:30 キャリアインタビュー
20:30〜22:00 グループワーク(任意)
<DAY2>
7:00〜8:30 朝食
9:00〜12:00 グループワーク
12:00〜13:00 昼食
14:00〜15:00 プレゼンテーション
15:00〜17:30 フィードバック
17:30〜18:30 懇親会(一次会)
19:00〜21:00 二次会
<DAY3>
午前:トレーディング追体験セミナー
午後:自己分析
上記のスケジュールを見ると、さまざまなプログラムが行われたことが分かります。
グループワークは「What is Mitsui & Co. 」というテーマで行われ、三井物産の社員へのインタビューなどを通じて、三井物産の特徴を2日目に発表する課題であったそうです。
実際にインターンに参加した学生は、「メンター社員と常に関わっている」と語っており、メンター以外にも、座談会などでほぼ全ての社員の話を聞くことができたそうです。
インターン生の評価を行っているのは、常にグループワークに付くことになるメンター社員がメインであると考えられ、評価は少なからずメンター社員の好みによってしまう部分がありますが、商社において好まれる人材が大きく異なることはなく、さまざまなステークホルダー間の調整という総合商社の業務スタイルを背景にした「人間関係の調整力」は、常に重要なポイントといえます。
班のまとめ役として働きかけるようにしましょう。
おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい「選考対策ページ」と「クチコミ」はこちらをご覧ください。
選考ステップをみる
クチコミをみる
ONE CAREERへの新規会員登録/ログインが必要です。