※こちらは2017年3月に公開された「デスク下暗し?!隣のあの人は運命の人?」〜選考は最高のマッチング〜」を改題し、再掲載したものです。
「社内恋愛なんてありえない」と思ってた、大学時代。
「社内恋愛」にどのようなイメージがあるだろうか。
私は大学生の頃同じサークルの人と付き合って(そして別れて)大変な思いをしたので、「会社でも同じ失敗はしたくない」、なにより自分より高収入な人と結婚したかったので「社内恋愛なんてありえない」と思っていた。
しかし、社会人になってみると「全然出会いがない」。
学生時代は生きているだけで出会いがあった。学校・バイト・サークル。
行くだけで同世代の異性がわんさかいた。だが社会人になると朝起きて会社に行って、帰宅して、時々大学の友人か会社の同期と飲みに行って、帰宅し、また会社に行く。
毎日毎日その繰り返し……。
仕事に疲れると、合コンに行ったり、新しい人とデートに行く気力もなくなる。
緩やかに、そして静かにやってくる将来への不安。
「ああ神様、金持ちじゃなくてもイケメンじゃなくてもいいです。癒しをくれる殿方を……」
選考は婚活より出会える、最強のマッチング
〜女子会にて〜
私:毎日頑張って働いているのに、全然いい男現れないんだけど。誰か拾ってくれ〜
A子:会社には良い人いないの?
私:いないねぇ〜。これまで社内恋愛なんて考えたこともないし
A子:いやいや、婚活よりも出会える選考は最強のマッチングだからね。会社が大金かけて同じ価値観の人集めてくれんだよ
私:えっ、どういうこと?
A子:まず同じ会社受けて採用試験パスしてんだから好きなことも働き方への考えも似てるわけじゃん。それって価値観が似てる人が集められてるってことだよね。結婚する上で大事な要素だよね〜
私:仰る通り、かも
確かにA子が言うように価値観も似てくるなら話も合うし、結婚観も合致してくるはず。しかも同じ職場なら忙しさも把握できるし、悩みも相談しやすいかも。
私の職場にも職場結婚をしている先輩が何人かいる。その中の1組は毎朝一緒に子供を幼稚園に送った後、一緒に出社している。
「朝くらいしか2人っきりでゆっくりする時間ないからさ〜」なんて先輩。思い出せばめっちゃ羨ましい……。
「ぐぬぬ、もしかして社内結婚って最強じゃないですか?」
会社を利用して幸せを掴む!
でも今までみたいにただ会社に行って帰るだけの日々では出会える異性にも出会えない。
そこで利用したいのが、福利厚生だ。
例えばジム。楽天などいくつかの会社ではジムを完備している。もちろん利用者は社内の人であり、ジムでなら普段会えないような別の部署の人にも出会える。良い人に出会えて痩せられるなら一石二鳥である。
他にもリクルートマーケティングパートナーズで「育ボスブートキャンプ」というユニークな制度がある。これは育児経験のない社員が、子育てをしながら働く社員の子供たちの送り迎えや食事を一緒にすることで、「働きながら育てる」体験をするというものだ。この制度を利用すれば、育児体験を通して相手の子供への接し方も知れるかもしれない。
さらに結婚して子供ができても、社内に保育所があり、子育てがしやすい環境作りがされている会社もある。(楽天の保育所では英語教育までしてくれるらしい。流石!)
福利厚生だけでなく、社内なら相手の人付き合いも把握でき、さらに周囲の監視機能も相まって浮気の心配も減るかも。
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、結婚したカップルの出会いのきっかけの約33.2%(※1)が職場や仕事らしい。やはり会社という出会いの場、侮れない!!!
合コンなんて面倒くさいものに行かなくても、会社に行くだけで恋愛のチャンスは広がっているかも、と思えば仕事にも潤いが出てくる。同じ価値観の人と出会えて、出社前にデートできて、結婚したらお金ももらえて、子育てもしやすい……。社内以外、どこで恋愛するというのだ。私、バカでした。
これは明日からメイクも服も髪も気合入れて出社するしかない!
(※1)出典:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(独身票)の主な単純集計」
うまい話には裏がある?
一方で、社内結婚にはデメリットもある。
例えば、その会社の経営状況が悪化した場合、お互いに給料が下がることもあるし、下手すればどちらかがリストラされて気まずいことになるかもしれない。同じ部署ならば1日の大半、その人といることになるから喧嘩の後は気まずいし、学生時代同様、周囲の目を気にしなくてはならない。
選考は最高のマッチング? 隣のあの人は運命の人?
でも、どんなことにもデメリットはつきもの。別々の会社にいてもお互いの会社の経営が悪くなることもあるだろうし、別々の部署ならプライベートと仕事の境も作れる。また周りは皆大人なので公表する人をしっかり選べば冷やかしや迷惑な言動は学生時代に比べれば少ないだろう。
それに学生時代に夢見ていたような社外でハイスペック旦那と万が一出会えたとしても、相手の収入に頼って生活するにはリスクがあるし、価値観が違ってうまくいかなくなるかもしれない。社内結婚なら価値観のズレも少なく、またお互いの仕事の状況も把握しあえる。
一歩踏み出してみればデスク下暗し。社内で案外素敵な人に出会えるかもしれない。
選考は最高のマッチング。
そう思うと就活も少し前向きになれるかも!?