こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリの人気ライター、トイアンナ・KEN・熊谷 真士が学生の悩みに答える「就活道場」。
初回のテーマはこちら。
「学生のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?」
・トイアンナ:学生のうちは遊んでおけ、ただし単位取ってからな!!
・KEN:動物に、生まれ変わったら「タコ」がいい
・熊谷 真士:運命の一択。他に選択肢はありません。
三者三様の答えをお楽しみください!
トイアンナ:学生のうちは遊んでおけ、ただし単位取ってからな!!
トイアンナ:
大学を卒業後、外資系企業にて約4年勤務。600人以上の人生相談を受けた実績を基に独立。現在はマーケター、ライターとして広く活動中。
「学生のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?」
こんにちは、トイアンナです。結論から申し上げますと「学生のうちは遊んでおけ、ただし単位取ってからな!!」が答えです。
学生時代に「遊んでおけ」という社員が多い理由
学生のうちに何をしておけばいいですか? と質問をされた社会人は「自分はもっと何をしておけばよかったかな」と省みます。そしておおかたは「もう少し遊んでおけばよかった」という思いから「学生のうちは遊んでおけ」とアドバイスしてきます。少なくとも「もっと勉強しておけ」とはあまり言われません。
なぜなら「もっと勉強しておけばよかった」と反省するような社会人は留年して一流企業の内定も台無しにしており、あなたの前には現れないからです。
あなたが質問している相手は、そもそもがトップ企業に入るような人材です。単位を取るのは当たり前、学部生の段階から学会発表をしていた強者だってゴロゴロいるでしょう。そういう人の「学生のうちは遊んでおけ」を真に受けると留年します。
ですから、自転車で日本一周なんか挑む前には必ず「進級・卒業要件足りているか?」を3回はチェックしましょう。私の相談実績から申し上げますと、毎年内定者の50人に1人は留年します。結構高くないですか? ですから今すぐ単位をチェックしましょう。
「あの時やっといてよかった」と振り返られることをしよう
じゃあ遊びって何をすればいいの? という質問にも追い打ちをかけておきます。原則として興味を抱いたことは何でもやればいいと思いますが、振り返って「若いうちにやっといてよかった」と思えることだとなお良いです。個人的には下記をオススメします。
・恋愛
トップ学生が恋愛未経験のまま就職すると、会社名でモテるようになります。ここで「俺/私はモテる」と勘違いすると痛々しい中年になってしまうので、学生のうちに恋をしましょう。また、結婚する人間の3割は学生時代に相手と出会っています。婚活するなら今だ。
・起業
会社を経営するのはとても楽しいし、時間がある学生にぴったりです。世界を変えるベンチャーでなくても実家の野菜をネット通販するとか、スワヒリ語教室を開くなんてのも最高です。資金が少なくて済み「自分にとっては遊び」と思えるほど楽しめる事業があればぜひ取り組んでください。就職後はたとえ些細(ささい)な起業でも嫁ブロックや副業禁止規定でハードルが上がります。「時間がある」という強みを生かして面白いことをしましょう。
KEN:動物に、生まれ変わったら「タコ」がいい
KEN:
1987年生まれ。本名北野唯我。事業会社、コンサルティングファーム出身。学生時代にボランティア団体を設立・プロボノ支援等のソーシャルセクターでの活動経験を持つ。
「学生のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?」
突然ですが、僕はよく「自分が内閣総理大臣なら、なにするだろうか?」と妄想します。同様の遊びの延長線上に「自分がもし、動物に生まれ変わったとしたら、どうやって人類と戦うだろうか」と妄想します。すなわち、動物界において、誰を仲間に入れてどう戦えば人間に勝てるだろうかと。
恐らくまず「タコ」です。タコは手先に吸盤があるおかげで、器用で頭もいい。寿命が長かったら「海中に城を建てることができる」といわれるほどです。次はきっと「カラス」でしょう。最終的には、犬にパンデミックを仕掛け相打ちを狙って、徐々に敵陣の戦力を削っていくと思います。
さてさて、上の話を聞いて、皆さんはどう思うでしょうか。多分、多くの人は「気持ち悪い」と思うのでしょうが、僕は上のような妄想をしていると自然とグフフフとニヤつくぐらい楽しいのです。すなわち、上記の妄想は僕にとっては「遊び」なわけです。
質問に戻ると、彼が「遊んだ方がいいのは、間違いない」と思います。というのも、遊びって基本は「自分が楽しいこと」ですよね。だったら「遊ぶべきか、遊ばないべきか」と聞かれたら、誰でも「遊んだ方がいい」に決まっている。むしろ、この方が本当に聞きたいのは「長期的にみてやるべきことがあるのに、遊んでもいいのか?」という葛藤についてだと思います。
「明日テストがあるのに、今夜クラブに行ってもいいのか?」というような。
ということはこれを理屈で解くには、論点を2つに分け、
1. 「遊び」と「遊びじゃない時間」をどう配分すべきか
2. それぞれの時間に何をすべきか
となります。
でもね、このあたかもコンサル的なアプローチを超えて、これよりもっと面白いのが「自分の天職を見つける」という第3のアプローチだと思います。僕にとって「動物の妄想」がたまたま、この記事を書く仕事につながったように、自分がひたすらに大好きで、熱中できることをまず探してほしいと思うのです。『天職の見つけ方』の吉岡さんのように、本当に自分が好きで熱中できて、誰かのためになる「遊び」をぜひ探してみてください。そのために、学生時代を充ててみてほしいなと思います。
熊谷 真士:運命の一択。他に選択肢はありません。
熊谷 真士:
京都大学→総合商社→ヘッジファンド/ライター。ブログ「もはや日記とかそういう次元ではない」を運営。
「学生のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?」
正しいのか、正しくないのか。どうなんでしょうか。正直、全く分かりません。皆目見当もつきません。しかし学生の頃を思い返してみると、「学生のうちは〜をしておけ」というアドバイスを相当色々と貰いました。例えば、「学生のうちはバイトをしろ」。あと、「学生のうちに起業しろ」。あとは「学生のうちは海外に行け」とか「学生のうちに勉強しろ」。色々ありますよね。「学生のうちはスポーツに打ち込め」と言う人もいましたし、「学生のうちはセックスをせよ」と言う人もいました。
今、ふと友人や先輩達に話を聞けば、当たり前ですが皆にそれぞれの学生時代があります。学生のうちに遊んでいた人もいれば、学生のうちからビジネスをしていた人、オタク道を極めた人に部活まみれだった人、何もしていなかった人に、海外を練り歩いていた人。多種多様です。
色々な人がいるわけですが、それぞれの人生や学生時代の過ごし方に統一的な基準で“点数”がついているわけではありませんので、「結局何が正しかったのか」を答え合わせすることは残念ながら出来ません。色々な学生時代を過ごした人がいて、色々な人達が、色々なことを言いながら、それぞれ生きている。何て言うか本当にただそれだけで、そこには差異こそあれど「正しさ」という漠然とした尺度を元にして優劣を見出すのが、中々に難しいのです。
そもそも人生の目標を「生涯のトータルでの満足度」に置いてる人もいれば「どれだけビジネスに成功し財を成すか」に置いてる人もいるでしょうし、「どれだけモテたのか」で自分の人生に点数を付けてる人もいるでしょう。学生時代にどう時間を使うべきかという問いは、煎じ詰めて考えれば“何を以て善い人生とするか”という問いに昇華するはずで、価値観に触れる議論である以上、「誰にとって」という議論を避けながら「正しさ」について意見を交わすのは鬼のように困難なのではないかと思います。 “何を以て善い人生とするか”。突然偉そうに古代ギリシャの哲学者みたいなことを語り出してすみません。なぜ突然ドヤ顔で人生を語り出したんでしょうか私は。我ながら恐ろしい限りです。引いてます。
いずれにしても、「学生のうちは遊んでおけ」と言うアドバイスの正しさが知りたければ、遊ぶ事と将来の活動の相関性などを変に考えるのではなく、むしろ「学生のうちは遊んでおけ」とドヤ顔で語っているその人のことを、そもそも貴方が人間として漠然とどう思っているのかという点にだけ注目すべきなんじゃないかな、と思います。その人のことが何となく「好き」だったり「尊敬している」ならきっとその意見はあなたにとって正しいでしょうし、その人のことが何となく「嫌い」ならきっとそれはあなたにとって正しくない。あまり知らないし興味も無い人がそれを言ってるのであれば、それはもう公衆トイレのドアの裏側に「ガクセイノトキハ、アソブナリ!」という落書きが書いてあるのと一緒。真面目に考える意味も無し。何か、そんな感じなのかなと思います。
さて、これらの大前提に立った上で、貴方達にとってただの見知らぬ怪しい男性である私から自分の経験を踏まえて大声で断定させて頂きたいのは、学生のうちは間違い無く遊んでおいた方が良いということです。これこそが、見知らぬ怪しい男性である私が長年の月日を経て遂に発見した、万人にとっての普遍的な正解です。特に理由や理屈はありませんが、何をするべきかと言えば遊ぶべきなのです。運命の一択。他に選択肢はありません。以上。どうですかこの堂々たる論理展開。意味が分からな過ぎて恐怖、いや宇宙すら感じるでしょう? 生まれたての子鹿のように小刻みに震えて下さい。ハ〜ッッハッ歯ッ歯。
歯。
「就活道場」の記事一覧
・vol.1:学⽣のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?
・vol.2:「やりたいことは仕事をやっていく中で見つけていこう」ってのは、実際見つかるもの?
・vol.3:いつも最終面接までいい感じで進むのに、最終で落ちることがよく分からない
・vol.4:新卒として再就職したい企業はどこ?(どこでも入れる前提で)
・vol.5:学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。
・vol.6:幸せな家庭を作っている社会人と、そうでない社会人、どこに分かれ目があると思われますか?
・vol.7:就職せず、いきなり起業する学生についてどう思いますか?
・vol.8:結婚しないと昇進に響くか
・vol.9:中堅となると出世するしないが顕著になってくるが、交友関係はどうなるのか。
・vol.10:社会人1年目と現在との考えのギャップ。(e.g.将来のビジョン、働くモチベーション)
・vol.11:昇進する上で失敗せずにチャレンジするコツは?
・vol.12:大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?
※こちらは2017年4月に掲載された記事の再掲です