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【第5弾】学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。:就活道場

コラム トイアンナ
2017年5月9日(火) | 27,149 views

こんにちは、ワンキャリ編集部です。

ワンキャリの人気ライター、トイアンナ・KEN・熊谷 真士が学生の悩みに答える「就活道場」。


今回のテーマはこちら。

学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。


・トイアンナ:必要な技能は脱ぎながら歌う技術でした

・熊谷 真士:眠さ、でしょうか。

・KEN:「思ったより、人は自分に興味がない」ということ


三者三様の答えをお楽しみください!

トイアンナ:必要な技能は脱ぎながら歌う技術でした

トイアンナ:
大学を卒業後、外資系企業にて約4年勤務。600人以上の人生相談を受けた実績を基に独立。現在はマーケター、ライターとして広く活動中。


学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。


こんにちは、トイアンナです。私は年配の方に憧れていました。不倫の告白じゃありません。年を取った人は自分より優れていると思っていたんです。


現実は違いました。社内の重要な決定は「プランが優秀か」よりも「普段からその社員が年上から気に入られているか」で決まりましたし、社員が気に入られるために必要な技能はTOEICではなく脱ぎながら歌う技術でした。


今となっては後者の技術がいかに大事かということも理解できて、喜んで歌って踊るマンになったんですが、当時は結構ショックでした。私が信じてた「優秀さ」の定義と違う……こんな反知性的な業務が大事なら採用で参考にされる学歴や資格もムダやんけ、と。


身を守る就活をしよう

極端な例ですが「取引先から気に入ってもらうためなら脱げます」という人と、「無理です」という人。どちらが案件を取りやすいか、むろん前者です。

大手企業はコンプライアンス(=法律やSNSで告発されたときのリスクを気にする感)があるから大丈夫かと思いきや、意外と関係ありません。自社が気を遣ったところで、取引先にドブ水のようなコンプラ意識しかなかったらジ・エンドだからです。

でもこれは私にも責任があって、就活のときにこういう企業へ気づかずエントリーしてしまったのはアホだったかもなあ、と思います。インターン中に宴会で張り切っちゃった話を聞いても「社員さん同士で仲がいいんだなあ」なんて悠長に思った当時の私はアホか。仲良しこよしで休みの日まで宴会芸の準備しねえぞ、とタイムマシンで戻れるなら殴りたい。


就活は選ばれる場所でもあり、選ぶ場所でもある

就活は企業が学生を選別する場でもあると同時に、学生が企業を選ぶ場面でもあります。「内定さえすればどこでもいいってわけじゃない」というのは言われるまでもないと思います。が、そうは思ってもいざ内定が出ちゃうとハイになっちゃうんだな〜、私はなっちゃったんだな〜。

トップ企業からの内定はあなたの目をこれから濁らせます。絶対に濁りますが、一度は「お前の内定先なんかありえないね」という価値観で就活をしていた友人から話を聞いてみましょう。友人はコンプライアンスの実情を見知ってその会社を切っているのかもしれませんし、思いもよらない欠点を指摘してくれるはず。積極的に内定ハイへ冷や水ぶっかけてもらい、目を覚ましましょう。私の屍を超えていけ。

熊谷 真士:眠さ、でしょうか。

熊谷 真士:
京都大学→総合商社→ヘッジファンド/ライター。ブログ「もはや日記とかそういう次元ではない」を運営。


学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。


社会人になってがっかりしたこと。何でしょうか。いま振り返ってみると意外とがっかりしなかったかもしれません。「会社の旧態依然とした体制に項垂れた」こともありませんし、「思考停止したオジさん達を見て悲しくなった」ということも特にありませんでしたし、「生き生きと大きな夢を語っていた同期達が、年を重ねるにつれ現実的なことしか言わなくなって辛い気持ちに」なったこともありません。良くも悪くも、とても普通でした。



ただ明確に一つ絶望的だったのは、「朝の眠さ」です。早起きとは無縁の体たらくな大学生活から一変し、眠気に打ち勝って毎朝09:00にスーツでビルにいないといけないプレッシャーは、もはや異常でした。寝坊してしまうリスクを考慮して毎朝07:00-08:00の間に20回程のアラームを設定していたのですが、それらを18個ほど止めたところでようやく起き上がるということを毎日のように繰り返しており、この1個目から18個目までを止めている間の「激動の50分間」は本当に辛かったです。夢の世界から引きずり出そうと鳴り響く、3分間隔の地獄のサイレン。眠い。



「朝が眠い」という話をすると、パワーを付ける為に朝飯を食べろとか毎朝熱々のシャワーを浴びてシャキッとせいだとかもっと早く起きて07:00には会社に着くという「朝型」のスタイルを確立せいだとか色々な提案が飛んで来るんですが、全部試した僕が到達した結論は、「結局、眠い。」です。人間の努力では抗えない、神聖な何かを感じます。もう、ある程度眠いのは織り込んで活動するしかありません。


ある日、眠過ぎた自分が危機的本能から能力を開花させ、朝の丸ノ内線で立ったまま寝ることが出来るようになった時には、さすがにダーウィンの進化論を肌で感じました。恐らく立ったまま寝ることの出来ない種族は死に絶え、立ったまま寝ることの出来る種族だけが、己の遺伝子を後世に残すことが出来る。2万年後の人類は、全員が立ったまま寝ることを常としているだろう。そんなことを考えました。


というか、朝だけ眠いみたいな書き方になりましが、よくよく考えたら昼食の後も眠いし夕方も眠いのです。最終的に到達した究極の解決策は、「眠く無いのが普通で、眠いのが異常という考え方を改める」という発想のコペルニクス的展開です。眠い時に「なんで眠いんだ…くそ…」と考えるのでなく、眠いのはデフォ、眠くて当然と考えます。そして眠くない時に、大袈裟に驚くのです。「あ…あれ… ?身体の内側から…パワーが漲っている…? ま…まさか…今…俺… 眠くない??  こ、こんなことがあって良いのか…?? 嘘だろ? おい、嘘だろ、眠くないなんて…!!!うおおおおおおおお〜!!!!!!!!!!」



これで何が解決するのか、一切分かりませんが。

KEN:「思ったより、人は自分に興味がない」ということ

KEN:
1987年生まれ。本名北野唯我。事業会社、コンサルティングファーム出身。学生時代にボランティア団体を設立・プロボノ支援等のソーシャルセクターでの活動経験を持つ。


学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。

──学生にとっての仕事は、「勉強です」


幼い頃、そう言われたことがある。あるいは、皆さんも1度は聞いたことがあるだろうか。この言葉を聞いて、今、あなたはどう思うだろうか?

私は今になって思う。「全然違う」と。その理由はシンプルで、上記の言葉は、実態を的確には表していないからだ。


学生でも「自立している人」はいる。大人でも「自立していない人」もいる

そもそも、学生と社会人の違いは何かと考えてみる。そうすると、意外と多くないことに気づく。例えば年齢はどうか? 30〜40代でも修士等で勉強する人はたくさんいる。彼らは「学生」と呼ばれる。一方で、21歳でバリバリ働いている人もいる。彼らは「社会人」と呼ばれる。

そう考えてみると、学生と社会人の違いは一体どこにあるのだろうか?


社会人になることの最大の変化は「受益者」から「提供者」になること

結論からいうと、最大の変化は「お金の方向」であり、つまり「価値の方向」が変わるということだ。もう少しいうと「価値を提供する側になること」だ。

例えば、サラリーマンとして、クライアントに価値を提供することもそうだし、あなたが親になり子どもを産み、「食を与えること」や「教育を施すこと」もそうだ。主婦や主夫は、仕事をしていなくても、価値を提供しているから「社会人」たり得るのだ。

すなわち、社会人と学生の最大の違いは「価値のベクトルが違うこと」にある。


宿題をやる感覚で仕事をやるのは「学生のまま」だということ

就職活動は、必ずしも勉強ができる学生が上手く進むとは限らない。この理由の1つは彼らが「まだ学生だから」「価値を受ける側にいるから」だと感じることがある。

それは言い換えれば「宿題をやる延長線上で、仕事をしようとしている」ということだ。そもそも宿題というのは特殊な作業だ。なぜなら、宿題は自分がやらなくてはいけないものであるのと同時に「自分の学力をあげてもらえるもの」でもある。つまり「価値を提供してもらうこと」が先にあり、それを「自分がやらないと怒られる」というものなのだ。変な構造だ。

しかし、社会人になるということは、この考えを改め「価値を提供する側に回ること」なのだ。その上で「自分がやるべきことがある」のだ。ベクトルが逆なのだ。


良くも悪くも「他人は自分に興味がない」ということが、一番の驚きだった

では、このベクトルの違いは、一体何をもたらすか?

それは強烈なもので、ズバリいうのであれば「宿題をしている限り、自分のことを誰も見ようとしなくなること」だ。社会人にとって「与えられた仕事をやること」は価値をもらう側のスタンスであり、「社会人になりきっていないな。コイツ」で終わってしまうのだ。上司は僕らの「先生」ではないので、そんな僕らに注目する理屈はない。


でもこれは良いことでもある。


「誰も見ていないなら、自分のやりたいことを、やろう」ということにもつながる。学生のときは、机の前に座って、永遠と価値を受け取らざるを得なかった束縛が解け、価値を提供している限りは比較的何をやっても許されるということでもあるのだ。学生より自由になれるチャンスがある。これが社会人の面白さだ。


まとめると、良くも悪くも「他人は自分に興味がない」という事実が、一番の驚きだったと思う。

「就活道場」の記事一覧
・vol.1:学⽣のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?
・vol.2:「やりたいことは仕事をやっていく中で見つけていこう」ってのは、実際見つかるもの?
・vol.3:いつも最終面接までいい感じで進むのに、最終で落ちることがよく分からない
・vol.4:新卒として再就職したい企業はどこ?(どこでも入れる前提で)
・vol.5:学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。
・vol.6:幸せな家庭を作っている社会人と、そうでない社会人、どこに分かれ目があると思われますか?
・vol.7:就職せず、いきなり起業する学生についてどう思いますか?
・vol.8:結婚しないと昇進に響くか
・vol.9:中堅となると出世するしないが顕著になってくるが、交友関係はどうなるのか。
・vol.10:社会人1年目と現在との考えのギャップ。(e.g.将来のビジョン、働くモチベーション)
・vol.11:昇進する上で失敗せずにチャレンジするコツは?
・vol.12:大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?
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