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有象無象になったコンサル業界。腕が確かなコンサルタントをどう選ぶべきか?

コンサル インタビュー ワンキャリ編集部
2017年10月27日(金) | 30,653 views

A.T.カーニー、ベイン・アンド・カンパニーで16年間コンサルタントを務め、パートナーまで上り詰めた、長谷部智也氏。現在は事業会社の役員として働く彼が「高級人材派遣」「高級筆記用具」とまで揶揄される、現代のコンサルティングファームについて論じた著書を発売された。今回、長谷部氏に現代のコンサルティングファームについて、ワンキャリ編集部が話を伺った。

コンサル業界は大衆化時代に突入!

──著書『いたいコンサル すごいコンサル 究極の参謀を見抜く「10の質問」』を読ませていただきました。簡単にいうと「コンサルタントってピンキリだから騙されないように」って話だと思われますが、まず、本著を出された背景についてお教え頂けますでしょうか。


長谷部:拙著の出版に至った背景は、ベイン時代にお世話になった出版社の方から「こういうテーマで本を書けないか?」というお話を頂いたからです。自身が16年間いた業界が、その間に業界構造変化を経て、あり方が変わって来ていることを私自身、日々実感していました。それはコンサル業界に身を置くものよりも、むしろ起用される側のクライアント企業の方が、より敏感に感じ取っており、様々な業界の方と接点をお持ちの出版社の方にも、そういう声が届いていたのではないでしょうか。

「コンサル会社のパートナーを辞めた理由ですか? 真正面から営業職に取り組めないなぁという危機感がありました」

長谷部智也(はせべ ともや)

元経営コンサルタントで、現在は事業会社役員。東京工業大学大学院修了後、三井住友銀行を経てコンサルティング業界に転じる。A.T.カーニー、ベイン・アンド・カンパニーで合計16年間コンサルタントを経験の後、事業会社に転身。国内大手総合アパレルTSIホールディングス上席執行役員、特別顧問を経て現在はクレジットカード国際ブランドの日本地区上席副社長 営業統括責任者。著書に『いたいコンサル すごいコンサル―究極の参謀を見抜く「10の質問」―』(日本経済新聞出版社)、『企業価値4倍のマネジメント』(共著、日本経済新聞出版社)など。


──長谷部さんはベインのパートナーまで上り詰められました。そもそもコンサルを辞めて事業会社に飛び込んだ理由についても伺っていいでしょうか


長谷部:直接のきっかけは、昔のクライアントの方からお誘いを頂いたからです。もう一つは、コンサル時代から、営業がしっかりとできないというのは、職業人として相当結構致命的だと思っていました。相対的にブランド力の高くないコンサル会社では、パートナーが自身の仕事を営業と定義して、一生懸命売り歩いているんですけど、ブランド力が相応にあるコンサル会社の場合は、そういう感じで「営業マインド丸出し」で、売ることを良しとしない空気があります。ある意味、ブランド力にあぐらをかいているんです。「いい仕事すればお客さんはついてくる」的な、正直私が居たときのベインもそうだったと思います。そうすると、頑張って営業することを必ずしも良しとしない、ともすると、営業しないことを正当化するような空気が社内にあり、それに自分も居心地よく甘んじてしまう、僕はこのままだと営業ができない人のまま人生終わるな、と思ってしまったんです。でも、世の中の仕事の多くは結局営業じゃないですか。

今のコンサルはコモディティ化された業界。「尖ったヤツが行く業界ではない」

──一方で、現状の人気企業ランキングを見ると、コンサルティングファームはとても人気の企業です。


長谷部:ランキング自体は「自分の親に説明するため」という印象を受けます。あと、このランキングはつぶしが効く順になっていますね。「どの会社に行けば良いのか?」に対する正解はありませんが、それでもこのランキングは金太郎飴的にステレオタイプが志望する対象で、一種のコモディティ化の現れではないかと。お利口さんにお勉強ができる子がこの順に行く。現代のコンサルは、尖ったヤツが行く業界ではないですね。

「トップティアのファームはそうは言っても良い会社だと思います。入れるのであれば一度は入ったらいい」

──では今もし長谷部さんが大学生、大学院生だったら、どこに新卒で行きたいと思いますか?

 

長谷部:マッキンゼーがいいんじゃないですか?(笑)

 

──……結局マッキンゼーですか?

 

長谷部:まぁ、それは冗談ですが(笑)、戦略系でも総合系でも、各分野のトップティアのファームは新卒が経験する上で良い会社なんだと思います。入れるのであれば一度は入ったらいいと思います。やはり業界ナンバー1は、教え方がすごい。戦略系の某社は、自分たちは世の中から選び抜かれた精鋭集団で、我々の能力をもってして、世の中を、クライアントを良くしていくのが自分たちの務めである、という哲学をかなり早い段階で叩き込まれるようです。シェアード・バリューがものすごく強く、DNAが濃い。後学可能なコンサルスキルを体系立てて学ぶ機会も、ソリッドに出来上がっている。そして卒業生で、成功されている方は、やはりトップティアのファーム出身者が多いような気がします。


ちなみに、私はA.T.カーニーとベインの両方に8年ずついましたが、どっちがコンサルを卒業して事業会社に出た後で生命力が強いかというと、A.T.カーニーですね、A.T.カーニーの方が外に出て活躍できています。特に若手でその傾向が顕著です。

 

──なるほど


長谷部:IQとEQ両方とも卓越して高い新卒学生は、マッキンゼーに受かるので、マッキンゼーに行きます。誤解のないように、でも敢えて言いますが自分も含め、IQが仮にそこまでじゃなくても、そうは言っても、もちろんコンサル会社基準の高さですが、EQが卓越している人はA.T.カーニーに受かります。「大学時代にカリスマ店員やってました!」とか、そういうのがたまに新卒でいます。ベインは逆で、先ずは何といってもIQ重視。多少コミュニケーション力に学生らしさが残っていても、IQが抜群に高ければ、若手なら採用されます。私個人は多分、ベインの新卒入社試験には受からないと思います(笑)。だからかなのかは分かりませんが、コンサルを卒業して10年経った後に、どちらが生命力があるかというと、A.T.カーニーということなのかもしれません。もちろんベインの卒業生でも大先輩の方では、成功されている方はたくさんいらっしゃいますが。

社長が本当に知りたいのって、最初の1ページだけ。他は「商品としてのパワポ」

──よく言われると思いますが、コンサルタントから見た経営というものと、事業会社の役員から見た経営って全然違うなーと語られますが、長谷部さんは、今になって何か感じることありますか。


長谷部:正しい答えを出して、それに向かって組織を動かしてというのは別に変わらないと思うんですよ。事業会社側にいても、コンサルでも。ただ、経営する側からすると、その答えを出す過程が事実と分析に基づいていれば、みちみちパワーポイントでっていうような時間をかける必要はないです。もっと早くからやって見て、ダメだったら軌道修正っていう風にやればいいので。


──つまり「求められる精度」ですね


長谷部:やっぱりコンサルタントっていうのは、そういう商売なので。うまくパワーポイントでデコレーションして、これはレコメンデーションですっていう、いわばそれが作品じゃないですか。だからそこに職人魂をかけるんですけど、社長からしてみれば別に初めの1ページぐらいですよね、本当に意味があるのは。社長は日々死ぬほど忙しいですから、ほとんどの社長は、コンサルが気にしてるほど注意深くパワポとか読んだりしないです。初めの1ページのエクゼクティブサマリーと、鍵となってくる分析が2、3枚あれば用は足りるわけですね。

「自分の運命を自分で切り開ける可能性は高いと思うし、仮に負けても納得感がある業界だと思います」

──ここまで振り返ってみて、学生が今、コンサルに入るべきメリットってありますか?

 

長谷部:はい、非常にあると思います。自分の運命を自分で切り開ける可能性は高いと思うし、仮に負けても納得感がある業界だと思います。一定の資質のある人にとってみれば、ちゃんと教育してくれるコンサル会社に入ればミドルリスク・ミドルリターンで比較的努力が積み重なるので。


──コンサルタントは「努力が報われやすい職業だ」と。


長谷部:そう思います。先程の人気ランキングで現れていたように、イメージだけで人気になっている今のコンサル業界に対しては危機感を持っています。どんな職業も適性というものがありますから。しかし、コンサルは別にスーパーマンでなきゃできないというものではなく、ある程度の素養があって真面目に勉強し、成功体験も持ちつつ自分で努力する術を方法論として確立している人であれば、半分くらいの人は成功すると思うんです。


──コンサルは「努力神話」が通じる業界と言うわけですか。

いいコンサルか、否かは「出禁になったプロジェクトの有無」で見分けるべし

──長谷部さんが実際に「16年も働いていたからわかる」ことだと思うんですが、コンサルの素人、つまり、コンサルを初めて使う側の人間が「できるコンサル」と「痛いコンサル」の違いを端的に見つける方法ってありますか。


長谷部:「出禁になったプロジェクトありますか?」って聞いてみると良いかもしれないですね。クライアントが言ってほしいことだけ言ってるような人は、絶対に出禁とかならないですから。コンサルタントの価値の源泉は客観性であって、そういう青臭さは、コンサル業界のあり方がどう変化したとしても、必要であり続けるのだと思います。


──それはまさに、ベインの企業理念「True North(真の北を目指す姿勢)」(※)ですね。それゆえに、出禁になったことありますか? と問え、そういうことですね。

(※)ベインの企業ロゴが北を向いたコンパスであり、それが意味するのは、「True North(真の北を目指す姿勢)」、つまり顧客に真っ向から向き合い、真に正しい方向を示すという企業理念に由来するから。


長谷部:そうです。あとは「長いプロジェクトをどれくらいやりましたか?」も有効かなと思いますね。長いっていうのは2つ意味があって、ひとつは人材派遣的にダラダラ居座って長いプロジェクトということですね、その方が儲かるんですよね。もうひとつは、本当に全社のトランスフォーメーションに関与できて、多岐にわたってお願いされて長いっていう、2つの長さがあるんですね。


──なるほど、ありがとうございます。最後に、ワンキャリアをご覧になっている約10万人の学生に向けて、なにかメッセージありますか。


長谷部:コンサルは、他の職種と比べても特に狭き門だとは思いませんが、ただやはり適性のある職業なので、例えば冒頭で少しご紹介した拙著を読んでいただいて、もし違和感を感じたり頭に全然入らないということであれば考え直した方がいいかもしれないですね。思考プロセスや業界のよもやま話、キャリアパス的なことにも触れていますので、そういったものを疑似体験しておいてもらうと後悔することが少なくなるかもしれません。


書籍紹介

コンサルを見極めるための10の質問。長谷部氏の本はこちらから

・いたいコンサル すごいコンサル 究極の参謀を見抜く「10の質問」




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