「面接がなかなか突破できない」
「できるだけ早めに1社内定が欲しい」
学生の皆さんの中にはこの時期、そう思っている人も多いのではないでしょうか。サマーインターン(夏IS)が始まるこの時期、特に今年は新型コロナウイルスの影響を不安視して早めに動き出す学生もおり、「就職活動は約1カ月程度前倒しになっている」とも言われています。早期化&オンラインが今年の特徴です。
一方で、この時期に就活生がぶつかるのが「ES(エントリーシート)は受かるけど、面接では落ちる」という悩みです。
この記事では「面接を突破する確率を上げる」ために、今からできることをご紹介したいと思います。
面接対策とは大きく4つあり、コピペで落ちるのは「リアリティー」がないから
まず、私たちが前提として理解したほうがいいことは何でしょうか? それは、「面接対策」といっても4つに分けられる、ということです。対策の方法が各々、少しずつ違います。
1.「ガクチカ(学生時代頑張ったこと)」:多くの企業で聞かれる、学生時代に頑張ったことは何か?という質問に対して、しっかりと自分がやってきたことを伝えるための準備
2.「自己PR」:自分の強みや弱みなど、自分がその企業に入ってから活躍できる理由を知ってもらうための準備
3.「志望動機」:なぜその企業を受けているのか、働きたいのか、などをしっかりと伝えるための準備
4.「逆質問」:面接官や社員に対して、良い質問をするための準備
この4つは、それぞれのポイントがありますが、その中でも、ES(エントリーシート)は受かるけど、面接では落ちる、というこの時期に多いパターンには2つの傾向があります。
1つは、単純に「話が分かりづらい」ということ。初めて会う面接官にとって、理解しづらい情報構造になってしまっている、ということです。この記事では割愛しますが、詳しく知りたい人は次の記事を読んでみてください。
・ESも面接もポイントは同じ。乗り越えるために大事な「優秀なビジネスパーソンの視点」とは?
もう1つ、学生の皆さんが意外に気付いていないケースは、「話にリアリティー(現実味)がないこと」です。リアリティー、とは他人が聞いて「心の底から本当にそう思っているのか?」という確証が得にくい、ということを指しています。言っていることは正しそうだけど、なんかしっくりこない。これは、1番分かりやすいイメージでいうと、棒読みで台本を読む、大根役者、という感じでしょうか。
「客観的な情報」は必要だが、コピペ可能で差別化はできない
もう少し説明します。
例えば、あなたがカフェのアルバイトを頑張っていたとしましょう。この頑張った話をする際に、それをただぼんやりと話すだけでは「よくある話」「何が魅力かわからない」で終わってしまいます。こういうケースが実に多いのです。では、何が重要なのか? 何を意識すれば面接を突破できるのか? というと、実は「客観性」と「主観性」のバランスです。
・客観性:カフェでバイトをしていたときに、売上を5%UPさせたとしたら、「売上5%」というような数字やファクトで表せる部分。
・主観性:その際に、どのような工夫をして、「自分」が何を思い、「自分」がどう主体的に動いたのか? の部分。
カフェでバイトをしているときの例をみてみましょう。カフェの導線効率の改善によって、売上が5%上がった、というアピール例があったとしましょう。ここで最初に伝えるべきなのは、当然、客観的な事実です。たとえば、カフェがどれぐらいの大きさ(100席あるカフェなのか、20席なのか)で、どういう客層、価格帯のカフェなのか(コーヒー1杯が350円なのか、800円なのか)。場所は、高級住宅地なのか、学生が多い場所なのか。これらを伝えることで、面接官や人事と「共通の見解」をそろえることができます。これが客観的な情報です。
まず、大事なのはこの「客観的な情報」をそろえることです。もっというならば、この時期は、ほとんどがこの客観的な情報を伝えることができていないので、これをしっかり伝えるだけでも、ES(エントリーシート)や1次面接は通過しやすくなります。ただ、問題はここからです。それが「主観的な情報」です。あなたが何を思い、何を工夫し、何をしたのか、という部分です。
そもそも、今の時代は、ES(エントリーシート)や、志望動機、自己PRなどが、コピペをできるようになりました。実際に多くの学生が、先輩のES(エントリーシート)や体験談などをみながら、「何が客観的な情報」として必要なのか、をスムーズに理解しやすくなりました。ただ、当然、「誰もがコピペできる」ということは、他の人とも差別化ポイントがない、ということでもあり、面接官の記憶に残りにくいです。
PDCAのように学生から見たアピールポイントと、企業から見た魅力を微妙に調整する必要がある
では、どうすればいいのか? まず「主観的な情報」もしっかり伝えることです。カフェの例であれば、5%の売上を上げる工夫を、なぜ自分がしたいと思ったか、どこに面白みを感じたのか、何を自分が主体的に実施したのか、を伝えることです。工夫した理由に着目しても、チームのために頑張ろう、と思った人もいれば、単純に売上を伸ばすのが楽しい、と思う人もいます。これが、主観的な部分です。
この主観的な感想、というのは、他の人とは当然違うものですから、「差別化要因」の1つになります。つまり、面接の場では「何が自分の面白みを感じたポイントなのか」などを、しっかりと伝える必要がある、ということです。
ただ、問題は、この主観的な部分は、どの企業・どの人によって何が刺さるか、が事前には予測が難しい、ということです。そこで重要なのが「PDCAを回すこと」です。そして、この際に、1番役に立つのは、「OB・OG訪問」の場です。
OB・OG訪問は「反応」や「フィードバック」をもらえるチャンス
私たちワンキャリアは、普段、ありとあらゆる業界や、規模の人事の人たちと仕事をしています。ほぼ全ての業界とつながりがある、と言ってもいいかもしれません。そこで感じるのは、この「主観的な話」で刺さるポイントは、業界や職種によって全然違う、ということです。
例えば、広告業界では、アイデアを実践し、形作っていくことや、泥臭く人を巻き込んでいくことに楽しみを感じる話が刺さる傾向がありますが、より重工業の車や機械メーカーなどでは、1つのことに熱中し、何かを研究していくことが楽しい話の方が受けがいい、という傾向があります。言い換えれば、「客観的な事実」はどの業界を受ける際にも共通であっても、「主観的な事実」は、業界によって違いが生まれるため、志望業界に合わせたアピール例を集めたり・修正したりしていく必要がある、ということです。
その際に、使いやすいのが、OB・OG訪問です。
OB・OG訪問は「反応」や「フィードバック」をもらえる素晴らしいチャンスです。どんな「主観的な話」であれば、実際の社員から反応が良くて、反対にどんな話は、反応が悪いのか、それをOB・OG訪問で聞いていくことができる、ということです。PDCAを回すイメージでしょうか。
あるいは、ファクト集め、にも使えます。OB・OG訪問の際に、社員に対して、志望動機を聞くことで、ファクトを集めていくことができます。どういう志望動機の人が実際に面接を突破し、社内で活躍しているのか、という理解を深めることができます。これは、自分の面接の際にも「XXさんという方が、YYとおっしゃっていましたが、私もそれに共感しました」というファクトのサポートにもなります。
つまり、OB・OG訪問というのは、自分の「主観的な話」のフィードバックをもらえる最大のチャンスでもあり、ファクト集めの場でもある、ということです。これを整理するとこうなります
・客観的な話→必要な情報はどの業界も共通なので、自分でしっかりと自己分析するだけでなく、先輩・内定者などに聞いてもOK
・主観的な話→自分の志望企業や業界に応じて、微妙にカスタマイズする必要がある。そのために、OB・OG訪問を活用していく
付け加えるなら、「どんな人が選考を通過するのか」、「どんな人が社内で活躍しているのか」というイメージをより具体的にし、解像度を上げるチャンスでもあります。
なぜ、解像度を上げる必要があるのか。スポーツに例えてみましょう。アスリートの中には子どものころ、憧れの選手のプレーをまねをして育った人も多いです。活躍するためには、こうしたパフォーマンスを参考にすべき「ベンチマーク(基準)」が必要だということです。
これは、就活の世界でも同じで、現在活躍している社員をベンチマークにしていれば、「選考を通過できる人」「入社後も活躍できる人」のイメージが持てるはずです。
企業説明会だけではないSUPER LIVE。「主観的な話」をたくさんしてもらうため、面接対策に使える
7月18日(土)の11時から、ワンキャリアは、『ONE CAREER SUPER LIVE 〜Summer Return〜』という日本最大級のYouTube OB/OG訪問LIVEを開催します。すでに人気企業16社が参加を決めてくれています。2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、実際に会って話すことが難しいため貴重な機会になるはずです。
では、このLIVEをどうやって利用し倒すのか?
それがまさに「主観的なエピソード」を深める、ということです。このYouTubeライブのコンセプトは「OB・OG訪問を一気に行うこと」です。そのため、他の説明会でも聞け、「固くて定型的」と感じがちな説明会部分は「超最小限」にして、できるだけ出演者の「個人的な話」や「主観的な話」を深掘りしていきます。
加えて、一部企業に関しては、1人の社員ではなく、複数人の社員が出演します。どんな考え方で仕事に取り組み、どんな振る舞いをして、どうキャリアを描こうとしているのかなど「人に」焦点を当てた話をたくさん聞けるので、就活における「ベンチマーク」を見つける良い機会になるはずです。
しかも、社会人3年目、5年目、10年目と、さまざまな年次の社員に出てもらうので、「その会社で長く働くと、どんなキャリアを歩むことができるのか」をこの日だけでイメージできるようになっています。個人的な質問や、プライベートな質問にもたくさん答えてもらえるような仕組みも設けています。
すでに6,000名以上の学生が申し込みいただいているため、まだの方はぜひ今すぐ申し込みください。(申し込みは無料です)
申し込みはこちら
まとめ:「面接突破できない」ーそんなあなたも生かせる、OB・OG訪問の使い方
最後に繰り返しになりますが、ES(エントリーシート)は通るけど、面接が突破できない、という理由は大体が、「話がそもそも分かりづらい」というのと、「記憶に残らない」という2つです。前者は、客観的な情報を伝えるのがうまくいっていないケースが多く、後者は、自分の「主観的な話」が入っていないため、無味無臭な話になってしまっている、ということです。抽象と具体のバランスが悪い、ということでしょうか。この時期、客観的な情報はたくさん集まりますが、集めれば集めるほど、何が正解か、分かりづらくなる面もあります。その際、大事なのは実は「主観的な話」の方なのです。
新型コロナウイルスの影響もあり、今年の就職活動は、なかなか「具体的な話」を集めるのが難しい面もあるかと思います。ワンキャリアが生放送にこだわる理由も、ここにあります。生放送の場だからこそ、編集されていない「企業の本音」が出やすくなる、と考えているからです。引き続き、「企業の本音」を引き出すために、われわれも頑張っていきます。
ぜひ、7月18日(土)のSUPER LIVEをどんどん利用し、「正解の就活」ではなく、「納得の就活」を目指していただけると幸いです。
『ONE CAREER SUPER LIVE〜Summer Return〜』へのエントリーはこちら
(Photo:fizkes,illustration:rudall30 /Shutterstock.com,)