＜早稲田大学 Aさん（理系／男性）＞
内定先
アビームコンサルティング、野村総合研究所、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング、伊藤忠商事、豊田通商、JETRO（日本貿易振興機構）、フジクラ、JTB、みずほフィナンシャルグループ、NTTデータ、フューチャーアーキテクト
就活サマリー
【就活の進め方・軸は？】
キャリアチェンジを見越して、将来設計を行う
【内定獲得の秘訣は？】
新聞で目線を合わせ、研究で一歩踏み込む
#どんな就活？
#理系 #コンサル #商社 #日系
日系企業を志望している2021年卒の皆さん。
「日系企業は3月に就活解禁だから……」と、本選考はまだまだ先の話だと思っていませんか？
ワンキャリ編集部では、2020年卒の日系大手企業内定者に、インタビューを行い、彼らの就活スタイルを徹底調査しました。
業界別に、内定獲得の秘訣（ひけつ）や就活スケジュールを余すことなくお届けします！
この記事を読んで、一足早く日系企業対策を始めてみませんか？
【目次】
・就活の進め方・軸は？
・受けた企業一覧
・内定獲得の秘訣は？
・就活スケジュール
就活の進め方・軸は？
Aさんが就活を進める上で重視していたのは、以下の2点です。
将来的なキャリアチェンジを想定した上で、スキルを得られる環境か
経団連の会長が「終身雇用を前提にすることが限界になっている」（※1）と発言したように、日本全体で雇用への認識は変化しています。「大企業に勤めること＝定年まで勤める」という構図が崩れていく中で、キャリアチェンジを念頭に就活を行う就活生も増えています。Aさんも、転職を見越した就職活動をしていた1人です。
「将来は、経営に携わりたいと考えているので、経営のスキルが身に付く業界を中心に見ていました。転職や起業を見越して、ファーストキャリアは自分が必要としているスキルが学べる会社に身を置くべきだと考えていました」
Aさんは、会社のネームバリューや年収だけでなく、「自分が実現したいこと」に関連した業務を行っているかを重視していたと言います。そして、経営のスキルを若いうちから学べる、以下の2業界を中心に就活を進めました。
コンサルティング業界：「経営の問題を解決する」経営コンサルティング、「経営の方向を決める」戦略コンサルティングなど、会社の経営に携わることができる
商社：生産・流通・販売といった実業の部分を学べる。また、子会社への出向機会があることから経営人材が求められている。そのため、経営人材を育成する環境がある
コンサルティング業界と商社を中心に志望していたAさんですが、他の業界はあまり見ていなかったと話します。
「サマーインターンシップ、ウィンターインターンシップに参加しなかったため、視野が狭くなってしまったと感じることもあります。興味がない業界も見ておけば、もっと自分に合った仕事を見つけられていたかもしれません」
ある程度、志望業界の軸が決まっていても「他の業界を見て、視野を広げる重要さ」を感じたと振り返っています。
（※1）参考：朝日新聞デジタル「経団連・中西会長『終身雇用は制度疲労』改めて持論展開」
日本に本社があり、そこから海外に出ていくことができるか
高校、大学で留学経験があったAさん。ボストンキャリアフォーラム（通称ボスキャリ）（※2）にも参加しており、外資系コンサルティング企業にも興味があったと言います。
しかし、就職活動を進めていく中で、外資系コンサルティング企業よりも、日系コンサルティング企業の方が、自分の思考との親和性が高いと感じたそうです。
「留学でさまざまな国に行く中で日本の良さを再認識しました。海外に本社がある外資系企業ではなく、日本に本社がある企業に所属し、日本のために働きたいと感じました。BIG4（※3）の企業から内定もいただいていましたが、日系コンサルティング会社の優先度の方が高かったです」
また、縮小している日本経済の中で、日系企業がどのように戦っていこうとしているかを知ることは、自分の会社を持った時にも役に立つと感じたと言います。
（※2）参考：ボストンキャリアフォーラムHP
（※3）……「デロイト トーマツ コンサルティング」、「PwCコンサルティング・PwCアドバイザリー」、「KPMGコンサルティング」、「EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング」の通称
受けた企業一覧
| 受けた企業 | 内定した企業 | |
| 3年夏 | ー |
ー |
| 3年秋 | 【本選考】 JTB、KPMGコンサルティング、 フジクラ、 フューチャーアーキテクト、 みずほフィナンシャルグループ、 EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング |
JTB、フジクラ フューチャーアーキテクト、 みずほフィナンシャルグループ、 EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング |
| 3年冬 |
【本選考】 ABB、日本IBM、 SMBC日興証券、 アビームコンサルティング、 デロイトトーマツコンサルティング、 ボストンコンサルティンググループ、 PwCコンサルティング・PwCアドバイザリー 【インターン】 エリクソン・ジャパン、楽天 |
アビームコンサルティング |
| 4年春 |
【本選考】 三菱商事、三井物産、 住友商事、伊藤忠商事、 丸紅、双日、豊田通商 A.T.カーニー、 NTTデータ（SE職）、 ドリームインキュベータ、 楽天（ECコンサルタント職）、 JETRO（日本貿易振興機構）、 コーポレート ディレクション、 野村総合研究所（アプリケーションエンジニア職） |
伊藤忠商事、豊田通商、 NTTデータ（SE職）、 JETRO（日本貿易振興機構）、 野村総合研究所（アプリケーションエンジニア職） |
内定獲得の秘訣は？
商社、日系コンサルティング企業、外資系コンサルティング企業など、志望していた業界で着実に内定を獲得したAさん。彼の内定の秘訣は、主に以下の2点でした。
社会人と目線を合わせるために、新聞を通読
長期インターンシップや説明会での経験を通して、学生と社会人の壁を感じていたAさん。その壁は、「社会のことを知っているか否か」ということから発生しているのではないか、と感じたそうです。
「学生が、夢を熱く語っても、経済の流れや社会制度など、社会の構造を理解している社会人からしたら、単なる夢物語だと思われてしまうこともあります。夢を持つのは重要なことですが、せめて社会人に納得してもらえる話をするために、まずは新聞を読んで、社会で起こっていることを知ろうと思いました。最初は分からない単語だらけでしたが、どれだけ面倒でも分からない単語は全部調べました」
Aさんが新聞から得た知識は、志望していた総合商社やコンサルティング業界の面接でも役に立ったと言います。
「総合商社は、最終面接まで時事問題を聞いてくることもありました。時事問題と商社との関係性を聞かれることもあるので、表面的に情報を集めるだけでは対応できないと思いました」
また、コンサルティング企業の選考でケース問題を解く際、その問題に関係する社会的背景を解答に取り入れることで説得力のある説明ができたと振り返っています。
研究内容が、会社のビジネスに生かせることをアピール
Aさんは大学では理系学部に所属し、ITに関する研究をしていました。面接で、研究内容について話す際は、研究内容に関する知識が一切ない相手に対しても分かりやすく、面白く伝えることを意識したと言います。
「前提知識が違う相手に対して、専門用語を多用して研究内容を説明しても伝わらないと思います。分かりやすく、かつ自分の研究がその企業のビジネスに生かせることをアピールしました」
経営人材やIT人材の需要が高まっている就活市場で、数字を扱える理系の人材が求められていると感じたというAさん。ただ、対話をする相手の視点に立って説明ができなくては元も子もないため、ESや面接の際、研究内容について分かりやすく説明することを忘れてはいけないと話してくれました。
就活スケジュール
大学3年（6〜12月）
| 月 | 選考 | 対策／活動 |
| 6 | ー |
ー |
| 7 | ー |
ー |
| 8 | ー |
・面接対策 |
| 9 | ー |
ー |
| 10 |
【本選考】 JTB、フジクラ、KPMGコンサルティング フューチャーアーキテクト、 みずほフィナンシャルグループ、 EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング |
・GD対策 |
| 11 |
【本選考】 日本IBM、ボストンコンサルティンググループ |
ー |
| 12 |
【インターン】 楽天 【本選考】 アビームコンサルティング、 デロイトトーマツコンサルティング、 PwCコンサルティング・PwCアドバイザリー |
ー |
※インターン：実施した月／本選考：選考が行われた月
大学3年（1〜3月）／大学4年
| 月 | 選考 | 対策／活動 |
| 1 |
【インターン】 エリクソン・ジャパン 【本選考】 ABB、SMBC日興証券 |
ー |
| 2 | ー |
ー |
| 3 |
【本選考】 ATカーニー、 ドリームインキュベータ、 コーポレート ディレクション |
・OB／OG訪問 |
| 4 |
【本選考】 NTTデータ（SE職）、 楽天（ECコンサルタント職）、 野村総合研究所（アプリケーションエンジニア職） |
ー |
| 5 | ー |
ー |
| 6 |
【本選考】 三菱商事、三井物産、 伊藤忠商事、住友商事、 丸紅、双日、豊田通商、 JETRO（日本貿易振興機構） |
ー |
| 7 | ー | ー |
※インターン：実施した月／本選考：選考が行われた月
おわりに
上位校に通い、留学経験や長期インターンシップ経験を持つAさん。華々しい経歴を持っている彼ですが、ウィンターインターンシップでほとんどの企業が不合格になった経験や、志望度の高かった企業に書類で通過ができない経験など、成功の裏にはいくつもの挫折がありました。Aさんは、その挫折と向き合い、乗り越えることで就活を後悔なく終えています。
ワンキャリ編集部は、辛いことも苦しいことも全てを含めて、就活生が自分に向き合い、後悔なく就活に臨めることを願っています。
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