こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリ編集部が総力を挙げて紹介する【最新版:業界研究】。
今回は、銀行の中でも就活生に人気を誇る三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)のメガバンク3行について、各行の特徴を比較しながらお伝えします。
<目次>
●業界全体の傾向
●業績比較
●各行の特徴
・三菱UFJ銀行
・三井住友銀行
・みずほフィナンシャルグループ
●平均給与比較
●おわりに
業界全体の傾向
マイナス金利政策とコロナ禍の影響
業界動向の前提として、2016年から続くマイナス金利政策により、銀行の収益は大幅に縮小しました。それに伴い、現在多くの銀行はコスト削減に取り組んでおり、AI(人工知能)の導入や人員削減、支店の閉鎖などの効率化を図っています。
新卒の採用にもその影響が表れており、2023年卒の新卒採用計画数では、メガバンク3行とも2022年卒採用と比べて13%少ない計1,100人にします。三菱UFJ銀行は320人、三井住友銀行は400人、みずほFGは380人の採用に絞っています(※1)。
また2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響による国内の消費低迷で、決済やコンシューマファイナンス(消費者金融)分野が厳しい状況となりました(※2)。しかし、その後コロナ禍による経済活動への制約が和らいで、企業の資金需要が回復したことで、2022年3月期決算では3行とも増収増益となりました。中でも、三菱UFJフィナンシャル・グループが過去最高の純利益を計上しています(※3)。
(※1)参考:日本経済新聞「3メガバンク、23年春の新卒採用3分の1に 5年前比」
(※2)参考:業界動向 SERACH.COM「銀行業界」
(※3)参考:朝日新聞デジタル「3メガ銀決算 ロシア警戒で与信費用3300億円 純利益は3割増」
共通して見られる傾向
3大メガバンクに共通して見られる傾向は2つあります。
1つ目は、事業カンパニーなどの「選択と集中」です。フィナンシャルグループという巨大組織であるからこそ、行内の組織をどう連携させ、機能させるかが共通する問題であるようです。その解決のために、数年前から各行では再編が行われています。具体的には、三菱UFJ銀行はグループの「機能別再編」(※4)、三井住友銀行では「事業部門・CxO制」を導入(※5)、みずほFGは「カンパニー制」を導入(※6)しました。
2つ目は、それに伴う「企業間連携の強化」です。「銀・信・証(銀行・信託・証券)」を一体化させ、富裕層を開拓します。関連性の高いサービスを同時に提供することで、事業間の相乗効果が期待できます。例えば「銀行の法人担当が信託と証券の窓口を兼任し、その預金を融資・信託・証券につなげる」といったサービスの流れを生み出し、相乗効果を最大化することなどが挙げられます(※7)。
(※4)参考:三菱UFJフィナンシャル・グループ「グループの『機能別再編』と子会社の商号変更について」
(※5)参考:三井住友フィナンシャルグループ「グループ概要」
(※6)参考:みずほフィナンシャルグループ「新中期経営計画『進化する“One MIZUHO”』」
(※7)参考:ニュースイッチ「三菱UFJ、関西で『銀信証』一体営業の狙い」