今までに400人以上の学生から就活相談を受けていますが、その中でも毎年いただくのが「どこにも内定しないなんて正直思ってなかった、もう受けられる会社がほとんどないです。助けてください!」という報告。
なぜ就活へ時間を割いているのに、内定0の学生が出てきてしまうのでしょうか? 答えは頭の良さやコミュ力ではありません。
今回は、内定0になる学生の代表的な3パターンをご紹介します。
みなさんが同じ失敗をしないようにしていただければ幸いです。
<目次>
●無い内定になる学生の特徴1. ミーハー就活
●無い内定になる学生の特徴2. 独りよがり就活
●無い内定になる学生の特徴3. 絞りすぎ就活
●内定0を防ぐためのおすすめの厳選記事
無い内定になる学生の特徴1. ミーハー就活
「大企業に入りたい! それも有名でキラキラしてて、モテる企業がいい!」と心に秘めている人は多いのではないでしょうか? 学生さんに志望する企業を教えてもらうと、こんなことを言う人がいます。
「三菱商事と、電通と、JALと、旭化成と、サントリーと野村證券です。」
業界も仕事内容もバラバラ、共通するのは業界1位だったり大手企業だったりということだけのパターンです。業界1位を受けることは悪くありません。どんな分野であれ、業界でトップに上り詰める企業には蓄積されたノウハウがあります。
しかし何も考えずに「とりあえずトップ企業を」と複数エントリーするのは、東京大学と東京藝術大学を同時に受けるくらい無謀です。たいていは、志望動機を固めきれずに1次で落ちるか、最終面接で「本当にウチに来たいの?」と突っ込まれて玉砕します。
なお、公に「キラキラしたい! モテる企業がいい! 高収入が欲しい!」とミーハーさを前面に表せる人の方がまだ内定を取りやすいのではないかと思います。ミーハーであるということは時流の最先端に詳しく、王道の成功を求められる人だからです。しかし普通はそこまで振り切れないもの。安易なミーハーは危険だということを覚えておいてください。
無い内定になる学生の特徴2. 独りよがり就活
「俺、社交性バッチリだから絶対に広告代理店向きだと思うんだよね!」
そう学生が話したとき、友人は一斉に彼を止めたそうです。それもそのはず、彼は本を歩きながらも読む文学青年。ヨレヨレの服に無精ひげを生やした姿は、広告代理店のさわやか営業マンとはかけ離れたイメージでした。ではなぜ、彼は自分が代理店向きだと勘違いしたのでしょうか?
実は彼、好きな文学の話を始めると止まらなくなるタイプ。彼の深い読解力に大学の友人は感銘を受けていました。そんな自分の話に聞き入る聴衆を見た彼は「俺ってリーダーシップがある! そして社交的!」と思い込んでしまったのです。そして彼はマスコミ、広告代理店、商社と社交性を求める会社を受け続け、玉砕。1年後に失意のまま就職浪人となりました。
自己分析を自己完結させる最大のリスクは、合わない会社を何十社も受けてしまうこと。強みを発揮できる業界を受けていないだけだとしたら、もったいないです。先述の彼は極端な例ですが、サークルなど、ある特定グループだけで人気のある学生が陥りやすいワナです。自己分析をするときは、絶対に友だちにもお願いすることを忘れないようにしましょう。
無い内定になる学生の特徴3. 絞りすぎ就活
「どこを受けても選考が進まなくて」と涙ながらに相談してくる学生へ、私は必ず「今までに何社受けたの?」と質問しています。絞りすぎて数社しか受けず全落ちするパターンかどうか判断するためです。
就活をしていると「本命企業」が出てくるかと思います。「俺は絶対に東京海上日動へ入るぞ!」「私は資生堂で働きたい!」と熱烈に志望するのはいいこと。しかし、受ける会社を絞りすぎると、全落ちしたときに、もう受けられる企業が残っていないリスクが生じます。
大企業へは多くの学生がエントリーするため、人気企業では採用倍率が1,000倍なんてこともあります。もしあなたが人気企業を5社だけ受けるなら、内定する確率は0.5%。本命企業だけを受ける就活は、ギャンブルといわざるをえません。
「本命企業以外は受ける気が起きなくて」という気持ちは、痛いほど分かります。でも、やりたいことだけをできるのが仕事ではありません。もし志望企業へ内定できたとして、入社後にやりたくない部署に行ったらあなたは辞めてしまうのでしょうか?
本命企業ができたら、必ず「好きなだけじゃなく、得意な仕事か」と考えてみましょう。そして本命企業とは別に、得意な仕事に就かせてもらえそうな企業を受けておきましょう。得意な仕事がある会社はあなたに内定をくれる可能性が高いからです。
内定0を防ぐためのおすすめの厳選記事
ここまで、毎年発生する「内定0になる学生のパターン」をご紹介してまいりました。といっても、ここを読んでいらっしゃる時点であなたは既に危機感を抱いている優秀な学生ではないかと推察します。もしあなたの身の回りに同じパターンをたどりそうな友だちがいたら、友情を振り絞ってこのページを「こんなコラムあったんだけど」と共有してあげてください。あなたと、あなたのご友人の内定を心より願っています。
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※こちらは2016年1月に公開された記事を一部変更・加筆して再掲しています。