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自動運転車の台頭、ビジネスモデルの変革、DX──。大転換期にあるトヨタシステムズで働く魅力とは

企業インタビュー インタビュー IT 日系
2023年10月11日(水) | 9,415 views
sponsored by トヨタシステムズ

「今のトヨタシステムズは、あらゆることを再構築しようとしている」

そう語るのは、同社のエンタープライズIT本部で働く吉田さんと、ファイナンスIT本部で働く新井さん。時価総額日本一のトヨタグループをITの面から支えているトヨタシステムズでは、現在どのような変化が起きているのでしょうか。また、未来に向けてどのようなビジョンを描いているのでしょうか?

変革期にある今だからこその働く魅力や、身に付くスキル・経験、新卒入社するメリットなどについて、技術部門のお二人にお話を伺いました。

左:吉田 直樹 
2005年新卒入社。エンタープライズIT本部 生産物流システム部 車両物流G所属。部品発注のシステム構築に携わったのち、2019年からは完成車両の物流システムを手がける。PM(プロジェクトマネジャー)として仕様確認などの品質管理、工程管理、ベンダーコントロールといった業務を担う。

右:新井 英一
独立系SIer(システムインテグレーター)を経験後、2012年に中途入社。ファイナンスIT本部 販金システム部 販売店チャネルG所属。割賦やカードの延滞管理・回収などの基幹システムを手がけるチームや、分析用データを収集するチームを経て、現在は割賦やカード申し込みの受付システムを担うチームにて開発・維持管理を行う。

<目次>
●トヨタグループのITを担う、トヨタシステムズの存在意義とは
●トヨタの変革に「超」上流から携われる醍醐味
●仕様書通りではなく、「使う人の立場に立った」システム開発
●若手が中心になってけん引する、DXプロジェクト
●自動運転技術の実用化はすぐそこ。これから必要な人材とは

トヨタグループのITを担う、トヨタシステムズの存在意義とは

──トヨタグループは、モビリティカンパニー(人やモノの移動を先端技術で支援する企業)への移行を進めるなど、変革の最中にあると思います。今トヨタシステムズにはどんなことが求められていると感じますか?


吉田:トヨタ自動車でBEV(バッテリーエレクトリック車)の開発・生産・事業を行う「BEVファクトリー」が新たに発足されるなど、今はグループ全体が大きな転換期に来ています。まったく新しいやり方で開発~生産~販売をしようとしているんです。

そのため、今までのシステムを改善するだけではなく、全く新しい概念を取り入れたシステムが必要とされるのが今回の変革のポイントです。トヨタのSI(システムインテグレーション)を担うわれわれには、この変革を一緒になって推進することが求められていくと考えています。

なぜなら、トヨタシステムズはもともと「トヨタの情報システム部門」として立ち上がったからです。顧客からの要望をその通りにシステム化する単なる外注先ではなく、顧客であるトヨタ自動車などのグループ企業と一緒に企画から考えて、さらに構築や開発、運用や維持管理まですべてを担うことが、当社に与えられたミッションなのです。変革期にある今は、まさにわれわれの力の発揮しどころ。大変だとは思いますが、やりがいのある仕事ができることは間違いありません。

新井:ファイナンス部門でも同様に「一体化運営」が求められています。トヨタファイナンスからの依頼にただ対応するのではなく、一緒になってITやシステムに関する課題を解決していく姿勢が大切です。

最近は、販売店を金融の面から支えるために金融プラットフォームの構築に取り組んでいます。例えば、販売店の資金調達をトヨタファイナンスに一本化することで、販売店の業務効率化に寄与することが可能です。またクルマは「所有から利用」へと認識が変化しており、それに合わせて割賦の在り方も見直されています。

私たちは「お金」に関するシステムを長年にわたって維持・保守し続けており、そこで培ったノウハウをトヨタファイナンスに提供し続けています。新しい事業に対しても、共に考えながら新規システムを構築しているんです。

トヨタの変革に「超」上流から携われる醍醐味

──さまざまなSIerがある中で、トヨタシステムズならではの魅力はどこにあると思いますか?


新井:やはり変革期の真っただ中にあるからこそ、新しいことに果敢にチャレンジができることです。そしてこの挑戦をいちシステム会社としてではなく、グループ一丸となって「超」上流から考えていけるのはトヨタシステムズだけの特権だと思います。


吉田:一般的なSIerというと、システムユーザーと自分たちとの間に情報システム部門が入り込んでいて、なかなか上流工程には口を出せないものです。しかし当社は情報システム部門とSIerの両機能を担っている会社だからこそ、その分幅広い経験を積むことができるのです。その上、トヨタはEVの開発、DX、ビジネスモデルの変革……と何種類もの変革を同時進行で行っている状態です。大変かもしれませんが、濃密な経験を積むことができると思いますよ。


──グループ会社であり、顧客でもあるトヨタ自動車やトヨタファイナンスと協業することも多いと思います。メーカー系SIerならではのやりづらさやコミュニケーションの取りづらさを感じることはありますか?


新井:メーカー系SIerにありがちな「親会社の意向に逆らえない」といった状態になることは全くありません。ユーザーにとって不利益だと思う部分があれば「それはやる意味があるのか」と正面から議論するエンジニアが多いですね。私も、そのうちの一人です。

仕様書通りではなく、「使う人の立場に立った」システム開発

──お二人は変革期のトヨタグループに在籍していらっしゃいますが、これまでどのようなキャリアを歩んでこられたのでしょうか。


吉田:私は2005年に当社に新卒で入社し、以来ずっと生産・物流系のシステムを担当してきました。2019年からは完成車両の物流システムを手がけています。具体的には、PM(プロジェクトマネジャー)として仕様確認などの品質管理、工程管理、ベンダーコントロールといった業務を行っています。


新井:私は新卒で独立系SIerに入社して7年経験を積んだ後、2012年に当社(当時:トヨタコミュニケーションシステム)へ入社しました。入社以降、ずっとファイナンス分野のシステムを手がけています。現在は割賦やカード申し込みの受付システムを担うチームにて開発・維持管理を行っています。


──これまでの仕事の中で、一番印象に残っているプロジェクトを教えてください。


吉田:4億円ほどのビッグプロジェクトにPMとして参画したときのことは、よく覚えています。そのプロジェクトに求められたのは、物流管理システムで計算する「販売店到着納期」の精度を高めるというミッションの達成でした。当時のシステムは納期の精度が高くないために、販売店や物流を担う方々にご迷惑をおかけしている状態だったんです。そこで、協力会社も含めて40〜50名のメンバーを集めて一からシステムを開発していきました。

吉田:途中、新型コロナウイルスによるプロジェクト予算への影響でチームが解散してしまうというトラブルもあり、プロジェクトを再開したときは本当に大変でした。だからこそ、無事に完遂できたときは言葉にならないほどの達成感がありましたね。一番うれしかったのは、実際にシステムを使うトヨタの物流担当者から感謝の声をいただいたことです。


新井:5年ほど前、顧客であるトヨタファイナンスに出向していた際に参画したプロジェクトが印象に残っています。販売店で自動車を購入する際、当時はまだ割賦やカード入会の申し込みに紙の書類を使っていて、販売店・販売本部・ファイナンスの各部門がいちいち確認や手入力をしなければならない状態でした。そこで、新しいシステムを構築してペーパーレス化する運びになったのです。

新井:印象に残っている理由は、システム開発の「本質」 をこのプロジェクトで理解できたから。前職の独立系SIerでの私の役目は「仕様書通りに作ること」でした。しかしこのプロジェクトでは、実際にシステムを利用する業務部門の方々と話し合ったり、販売店へ訪問して紙での作業を体験させてもらったりしながら、ユーザーの方々と一緒に仕様を考えていったんです。「これがあると便利」といった要望を仕様に落とし込んでいくのはとても楽しく、同時に「使う人の立場に立って考える」というモノづくりの根本を知ることができました。この体験をきっかけに、私の仕事への考え方はガラリと変わりました。

若手が中心になってけん引する、DXプロジェクト

──これからトヨタシステムズに新卒入社する学生は、どのようなスキル・経験が身に付くでしょうか?


吉田:新卒1〜5年目の成長ステップのイメージを順にご説明しますと、まずはプログラミング言語やメインフレーム、サーバーの仕組みなどを理解してもらいます。そこから3年目くらいでSE(システムエンジニア)にステップアップし、まずは小さなプロジェクトで顧客の要望をもとに企画や要件定義、開発、運用と一連の流れを経験します。その後、徐々に大規模案件にも関われる人材へ成長していく……という流れです。最近の生産・物流部門では「情報のオープン化」といって、新技術を活用しデータ基盤をアジャイル開発で構築して見える化することで今後の経営判断に利用してもらうという動きが出てきています。最適な新技術・開発プロセスを勉強しながら、適用していくスキルも当社では身に付けられると思います。


新井:特に私が所属しているファイナンスIT本部では、DX化の動きが活発化しています。今までは販売店やファイナンスの業務システムに重点を置いていたのですが、今後はエンドユーザーである消費者の方々にも積極的に目を向けていこうとしているんです。この動きに伴い、クラウドやスマホアプリといったウェブ・オープン系の知識や、ローコード開発、アジャイル開発といった新しい技術も積極的に取り入れています。トヨタシステムズでは、このDXプロジェクトに若手社員を多くアサインしているんですよ。新卒入社してわずか数年ほどの若手社員が第一線で活躍しています。成長スピードはとても速いといえるでしょう。 

──入社数年で難易度の高い業務に取り組むことになると思われるのですが、新卒社員に向けた研修・教育体制についても教えていただけますか?


吉田:当社は、教育制度が充実していることも特徴の一つです。基本的な研修だけでなく、「自分たちで好きな教育を選んで学ぶ」という大学のような仕組みもあるんです。加えて、取りたい資格や学びたい分野は自ら提案すれば働きながら取得できますし、やってみたい研究・検証があれば手を挙げて実行することも可能です。当社では常に新しい知識やスキルにチャレンジする雰囲気を大切にしています。


新井:ファイナンス部門では、新人社員に社内で使うITツールを開発してもらうという教育プログラムをつい最近行いました。「こんなことができたらうれしい」というニーズを伝えて、AWSやアジャイル開発など流行の技術を用いながらシステムを作っていくんです。教育と実践を兼ね備えた取り組みとして、今後も続けていきたいと思っています。

自動運転技術の実用化はすぐそこ。これから必要な人材とは

──自動運転の技術が発達し、自動車のあり方が変わろうとしていますね。5〜10年後のトヨタシステムズには、どのような仕事が生まれていると思いますか?


吉田:自動運転の実用化は、既に動いているところです。トヨタ自動車では、ドライバーの負荷軽減のため、工場から集荷場への車両搬送ロボットの技術開発に取り組んでおり、そのロボットへ搬送先を指示するシステムを開発しています。物流業界は2024年問題(※)を抱えているので、自動運転の技術や仕組みを活用して、人手不足の解消を急ピッチで進めていかねばなりません。これを読む学生の方々が新卒入社する頃には、既に自動運転関連の仕事をすることが当たり前になっているかもしれませんね。
(※)……働き方改革法案によりドライバーの労働時間に制限がかかることで生じる問題のこと

新井:時代が進めば、クルマはもはや運転するものではなく「乗っていれば目的地に連れて行ってくれるもの」となるかもしれません。そうなると、車内で楽しむコンテンツを生み出す仕事があってもいいかもしれません。トヨタにはウォレットアプリがあるのですが、決済機能だけでなくさまざまな情報やサービスを発信する機能も追加すれば、さらに可能性が広がりそうです。


──これからどんな方と一緒に働いてみたいですか?


吉田:自ら新しいことを考えて、行動に移していける方が来てくれたらとてもうれしく思います。社内でさまざまな変化が起きているため新たなアイデアを求めているのですが、ベテラン勢は思考が凝り固まっているのでなかなか進まず(笑)。「これを勉強したい」「これができると楽しそう」など要望でもいいので、若手の方にどんどん発信してもらいたいです。


新井:新しいことを始めるのは楽しい反面、やはり大変なことも多いと思います。学生時代に何か苦しい経験を乗り越えたことがある方や、自分なりの工夫で問題解決した経験がある方は活躍しやすいかもしれません。その工夫の質は問わないのですが、「自分はこうして頑張ってきた」と胸を張って言えるものがある方には、ぜひ当社で働く楽しさを感じていただきたいです。

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