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      就活サイトトップ就活記事キャリアを考えるゲームのルールを知る人が結果を残す──元GS・BCG社...

      ゲームのルールを知る人が結果を残す──元GS・BCG社員が語る、外資キャリア成功論

      外資系 イベントレポート キャリア インタビュー
      2020年12月8日(火) | 50,016 views

      華々しくも激しい弱肉強食の世界──「外資系企業」と聞いて、そんなイメージが浮かぶ就活生は少なくないでしょう。

      優秀な社員の中で結果を出し、卒業後も経営者や経営幹部として活躍し続けるトッププレイヤーは何を考え、どのような仕事をしているのでしょうか。

      2020年11月、PEファンドの「ミダスキャピタル」が開催した外資キャリアセミナーでは、ゴールドマン・サックス(GS)、ボストン コンサルティング グループ(BCG)などの外資プロフェッショナルファーム出身の4人が集い、外資系コンサルや外資系投資銀行を志望する学生に向けたパネルディスカッションを行いました。

      優秀すぎる同期に感じた劣等感、激しい仕事の奪い合いなど、仕事の苦労話からキャリアの成功論、そして内定のコツまで赤裸々に語られたイベントの様子をまとめました。外資を目指す人もそうでない人も必見です。

      登壇者プロフィール(左から)

      嶋津 創(しまづ はじめ):2007年BCGに新卒入社。2012年よりベインキャピタルにてプライベートエクイティ業務に従事。2020年にJapan Search Fund Acceleratorにてサーチファンド投資を開始。

      申 真衣(しん まい):2007年ゴールドマン・サックス証券に新卒入社、2016年金融商品開発部部長、2018年同マネージングディレクター。2018年よりミダスキャピタルに参画。

      寺田 修輔(てらだ しゅうすけ):2009年にシティグループ証券に新卒入社。2016年から上場IT企業にてCFO。2020年よりミダスキャピタルに取締役パートナーとして参画。趣味はゴルフと筋トレ。

      濱口 友彰(はまぐち ともあき):2004年にシンクタンクに新卒入社。2007年にBCGに中途入社。その後外資系小売企業、官民ファンドを経て2020年10月よりミダスキャピタルの投資先であるLATRICOの取締役COO。趣味は息子と遊ぶこと。

      シンクタンクとコンサル、似ているようで「頭の使い方は全く違う」

       

      寺田:本日はよろしくお願いいたします。まず、皆さんはどのような経緯で外資系企業に入社されたのでしょうか。


      嶋津:私は大学3年のときに、BCGのインターンに参加しました。実際に働いてみて「優秀な人たちが、恐ろしいほど長い時間を使って戦略を作っている」という環境に魅力を感じ、そのまま入社しました。


      申:私もGSのインターンからそのまま入社しています。他の外資系金融機関のインターンにも参加していたのですが、GSはプロパーが多く、新卒入社からのキャリアをイメージしやすかったのが決め手でした。


      濱口:私は中途でBCGに入りました。新卒はシンクタンクだったのですが、アウトプットのスピードやクオリティの面でレベルが高く、プレッシャーがかかるような環境で働きたくなり、転職しました。


      寺田:シンクタンクとコンサルティングファームってよく同じ業種でくくられていることが多いですけど、実際の仕事内容は結構違いますよね。


      濱口:全然違いますね。シンクタンクの仕事は、お題を与えられ、調査を進めて答えを報告書という形で提出します。問いも答えも存在しているという前提で成り立っています。

      一方、コンサルの仕事は、クライアントが解決したい課題がお題として与えられますけど、答えも、答えまでの道筋も全く分からない状態で相談が来ます。課題を解決するには何が必要なのか、仮の答えを設定して、手探りでトライアンドエラーを繰り返しながら答えを探していきます。

      シンクタンクはクイズのような頭の使い方、コンサルはパズルのような頭の使い方なので、転職時は対応するのに相当苦労しました。


      寺田:それは面白いたとえですね。違いのイメージが湧きました。それにしても、皆さんスルッと外資に入られていますね(笑)。でも、BCGもGSも狭き門じゃないですか。選考を受けているときにどんなことを意識していましたか? 

      外資就活は対策しすぎると逆効果? 自分の姿を客観視する「マーケティング感覚」を磨こう 

      嶋津:自分はあまり対策をしないで選考を受けていたのですが、結果としてそれがよかったのではないかと思っています。選考を受ける学生さんは、ケース面接など結構対策をされますけど、やりすぎると悪影響もあります。

      コンサルの選考って、自分の頭で考えた意見をベースに、議論の中で考えを前に進められるかを見ているんですよ。入念に対策をした学生によくいるんですが、ケースの模範解答を頭に詰め込んでいるせいか、聞かれた問いに対して模範解答をそのまま答えることが多くて。

      議論の途中で「じゃあこの条件がこう変わったらどうなると思う?」みたいな変化球が1つでも入ると、もう対応できなくなってしまうんです。


      寺田:そういう方、確かにいますよね。申さんは何か意識していたことはありますか?


      申:ライバルの中でとにかくユニークな存在になることを意識していました。例えばですが、GSの選考を受けている学生の層を考えたときに、ビジネスコンテストに出て賞を取った話とかって被りやすいんですよ。

      その中で、ファストフード店でアルバイトしていたエピソードを話すだけでも、ちょっとユニークな存在になりますよね。私自身は、エントリーシート(ES)をあえて情緒的な文章で書くなどの工夫をしていました。


      嶋津:マーケティング視点ですよね。相手から見たときの自分を、俯瞰(ふかん)で捉えるのは大事だと思います。


      寺田:逆に、面接する側として見ているポイントはどんなところですか?


      濱口:知的忍耐力ですね。ケース問題にしても、筋がいい人って「売上2倍にするにはどうしたらいい?」みたいな基本的な議論は余裕で対応するんです。そこで「売上5倍にするには?」とか「利益を50倍にするには?」とか、突拍子もない質問をしてみる。

      多くの人は固まってしまうんですが、こういう変な質問を聞かれたときのような、ストレスフルな環境でどれだけ粘って考えられるか、一度自分の発想を壊して、思考を飛躍させられるかを見ようとしていましたね。


      嶋津:面白いですね。僕は「物事を考えるときに、この人と一緒だと話が前に進みそうか」という観点で見ていました。

      自分の頭で主体的に考えられるというのもそうだし、僕の意見を正しく理解して「ならば、こうした方がいいんじゃないですか?」と提案できるような人は通していました。相手の考えをもとに、自分の考えを深められるというのは大事です。

      ある人は週休4日、ある人は週100時間超え──コンサルの仕事はマネジャー次第で天国か地獄か決まる

      寺田:外資系企業の働き方についてお話を伺わせてください。濱口さんからお願いします。


      濱口:BCGのときは「労働時間という概念はない」と解釈していました。筋のいいアウトプットが出ていれば、極論、会社に来なくてもOKみたいな感じですね。


      嶋津:確かにそうですね。僕、週休4日の時期がありましたし。


      寺田:週休4日ですか!?(笑)


      嶋津:あのときはバラ色の生活でした。ポイントになるのは、筋のいいマネジャーの下で働けるかどうかですね。17時に退勤して、次の日は11時始業というペースで働いていても、次の週の仕事まで終わっているような。

      逆に筋の悪いマネジャーだと、あたり一面焼け野原みたいな状態です(笑)。仮説も軟弱で論点もずれていて、もうどうしたらよいか分からない。こういうときは、週100時間以上働いていても仕事が全然進まないので、ホント地獄みたいな日々になります。


      寺田:マネジャーによって変わるんですね。GSはどんな感じでしたか?


      申:働き方はかなり違いますね。BCGなどのコンサルはプロジェクトベースの動き方だと思いますけど、GSでは案件を同時に数十件担当します。ただ、それでも徹夜が続くみたいなことはなかったですね。

      その代わり、毎日時間に追われるプレッシャーはすごかったです。金融商品の値段を聞かれたら、30秒以内に正しい数字を答えなければならないとか、呼ばれたら走っていくとか。お手洗いに行けないレベルで時間に追われていました。急かされ続ける環境なので、思考や行動の瞬発力が求められるし、その上、正確性も必要になります。そういう職場が苦手な人はつらいと思います。

      隣の同期が超天才、仕事の取り合いに負けて暇になる──猛者たちがしのぎを削る外資の世界

      寺田:今のお話からも分かるように、外資系って相当ハードワークじゃないですか。大変さやストレスを感じたエピソードを教えていただけますか?


      申:一番きつかったのは、自分の仕事がなくなって「あれ、最近ちょっと暇?」みたいな瞬間が来たときですね。私がいたGSのマーケット部門は「自分の担当はこれ」のような決まった仕事がないので、仕事の取り合いが起こります。もうかる仕事はみんな取りに行くし、もうからない仕事はみんな手をつけない。

      待っていても誰かが仕事を振ってくれるわけではないし、仕事を取れない状況が続くと「あなたの仕事は何?」と聞かれたときに、自分でも答えられない状態になるのでそれがつらかったですね。


      寺田:とはいえ、申さんは最年少MD(※1)としてご活躍をされたじゃないですか。どのように苦しい状況を打破されたんですか?

      (※1)……マネージングディレクター(Managing Director)の略。外資系金融機関の役職で、最高責任者の意味


      申:目についた、落ちている仕事を全部拾っていきました。他の人がもうからなさそうと判断した仕事でも、全部取りまくっていましたね。

      このような動きをしているうちに、少しずつ、周りが知らないことを知っている人になっていきました。一例を挙げると、東京にいるのに中国の人民元のことを誰よりも知っている人になっていたんです。そして、自分が担当しているマーケットが成長していくにつれ、「このマーケットは申さんの仕事」というような認識が社内で生まれました。


      寺田:誰も拾わない仕事にこそチャンスがあったと。嶋津さんはどうでしょうか?


      嶋津:1年目で同期と同じプロジェクトにアサインされたんですけど、その同期が文字通りの「超天才」で。自分と同期の差を日々痛感しながら仕事をしていた、あの時期はつらかったですね。

      そのプロジェクトはマネジャー1人、シニアアソシエイト1人、同期、そして自分の4人で担当していました。この同期が、入った時点でシニアアソシエイトより優秀なんですよ。同期がシニアアソシエイトを通さずにマネジャーと深い議論をしている隣で、自分はいかにも1年目の仕事しているわけです。議事録を取ったり、土日も潰(つぶ)して考えたアウトプットが全然ダメだったり。


      寺田:優秀な人が集まる環境ならではのエピソードですね。そのような状況にどんな対応をされましたか。


      嶋津:恥を捨てて相談するようにしたんです。シニアアソシエイトにも、同期にも。「進めているうちによく分からなくなってきちゃいました」と正直に相談して、アドバイスをもらいながら仕事をするようになってから、徐々に仕事が回るようになってきました。


      寺田:正直な感情をさらけ出したわけですね。ちなみにその方は現在、何をされているんですか?


      嶋津:20人いた同期の中で唯一残っていて、今はパートナー(※2)になりました。それが当然と思えるくらいに、当時から頭ひとつふたつ抜け出ていたと思います。

      (※2)……コンサルタントファームの役職の1つで、コンサルタントファームの共同経営者。会社の経営に関与する職位

      「ゲームのルールを知る」「1つ上の職位をベンチマーク」 外資で活躍するための心構えとは?

      寺田:申さんにお聞きしたいのですが、MDになれた勝因みたいなものはあるんですか? 働く上で何か意識していたことなど。MDって一生なれない人もいるポストなので。


      申:「自分がプレイしているゲームのルールを知る」ということがポイントだと思います。MDになるには、もちろん数字で結果を出しているというのは大前提なんですけど、数字以外にも結果を出さないといけなくて。そこを理解していない人が多いと思います。

      ルールブックがあるわけではないですから、他にどんな結果を出さないといけないのか。必要な条件は何かを自分の頭で考え、情報を積極的に取りにいくようにしていました。


      寺田:大局観を持ちながら働くという感じですか?


      申:そうですね。今、会社の流れはこうなっているから、自分はこういうポジションでいようとか、管轄のチームはこういう風に構成しようとか……そんなことを意識して動いていました。


      寺田:常に全体感を把握して、先に手を打っていたんですね。濱口さんは働く上で何か意識していたことはありますか?


      濱口:「1つ上の仕事をできるようにしよう」と意識していました。自分がコンサルタントのときは、結果を出しているプロジェクトリーダーをベンチマークに据えるんです。この人と同等の仕事ができれば、僕がプロジェクトリーダーにならない理由がなくなるので。


      寺田:1つ上の仕事を常に意識するというのも、自分の成長を加速させる考え方ですね。少し話は変わってしまいますが、嶋津さんはPEファンドでコンサルと一緒に仕事をしていましたよね。優秀なコンサルタントってどういうものだとお考えですか?


      嶋津:「クライアントに憑依(ひょうい)してくれる人」ですね。われわれの視座に立ち、何を求めているか、どんなことを考えているかを憑依しているレベルで理解してくれる人がたまにいるんです。クライアントの視点で、どの論点が大事なのか、どの打ち手だとインパクトが出るかを想像して、適切なアプローチができるコンサルは優秀だと感じますね。

      あとは「調べて分かることと、調べても分からないこと」をちゃんと判断してくれる人も重要ですね。コンサルってともすれば「3年後にウチの企業価値を5倍にする戦略を教えてくれ」みたいなお題を投げられることもあるんですが、実際のところ、このレベル感のオーダーでは案件として成立しないはずです。

      そういう案件をなあなあで受けずに、クライアントにインパクトが出るような形でプロジェクトを定義し直せる人は優秀ですよね。仕事を頼む側としてもありがたいです。

      外資キャリアのメリットはスキルとスピードだ。企業選びは「心地よさ」を大切に

      寺田:皆さんは外資系企業で働くメリットやデメリットについて、どう感じていますか?


      濱口:メリットは、社会人として必要な基礎力を高次元で叩(たた)き込まれることだと思います。

      BCGでは仕事が作業で振られることはなく、入った時点から問いを振られます。そして、問いを解くためにはどんな作業が必要なのか考える。こういう逆算的な思考はどんな仕事でも求められるので、新卒で身につけられるのは非常に大きなメリットだと思います。

      戦略コンサルに限っていえば、大体は3カ月ごとにプロジェクトが変わっていくので、さまざまな業界の知見が溜(た)まるのもメリットですね。この業界(企業)にはどんな課題があって、何をしたら解決できるのか。打ち手の引き出しが凄まじいスピードで増えていきます。このスピード感は事業会社にいたら経験できないでしょう。


      寺田:ありがとうございます。嶋津さんも同じBCGですけど、デメリットって何か思い浮かびますか?


      嶋津:濱口さんがお話しされたメリットの裏返しみたいになりますが、鍛えられるし、成長を感じる瞬間も多くて、ビジネスで使う筋肉がついてきた感覚を得やすい反面、「その筋肉どこで使うの?」という事態に陥ってしまう人がいるのも事実です。

      毎日刺激的な仕事なので、日々の業務をこなすだけで満足してしまう可能性があります。35歳でコンサルを辞めた後に「これからどうしようかな」とフラフラしている人も結構いるので、長期的な自分のキャリアを見据え、今やっていることが何につながるか、振り返りながら働く必要があると思いますね。


      寺田:申さんはいかがでしょうか?


      申:デメリットは体を壊す人が一定数いることですかね。今は働き方改革で変わっているとは思いますけど、ストレスもかかるし、労働時間も長い仕事なので、体調を崩してしまう人がいるのは、まず思いつくデメリットかなと。メリットは、若い時から仕事を任されるのもそうですし、貯金が貯(た)まるというのもあると思います(笑)。


      嶋津:貯金は外資キャリアのメリットですよね。30代まで死ぬ気で仕事して、金銭的な余裕を作り、40歳ぐらいからは自分がやりたいことを自由にやる……みたいなキャリアって、起業する以外では外資で頑張った人じゃないと選べないんじゃないかな。


      寺田:皆さんありがとうございました。最後に就活生に向けて一言お願いします。


      濱口:会社を選ぶ軸として、自分が届かないと思うほど優秀な人がたくさんいるかを見るといいと思います。

      自分の能力をレーダーチャートのように見たときに、全ての項目で勝てない人がゴロゴロいる環境に入ったとしても、何年かすると一部分だけ追いつくことって結構あるんですよ。入社したばかりのときは劣等感も味わうし、つらい瞬間も多いと思いますけど、とにかく優秀な人がたくさんいる会社を選ぶことをおすすめします。


      嶋津:就活って、いろんな人の生きざまを見られるチャンスです。初めて入る会社は自分の考え方、生き方、働き方に大きな影響を与えます。

      だから、この業界や企業にいる人はどんな考え方をして、どんな生き方をして、仕事をどう捉えているのかを理解しながら、自分にとって心地がいい環境を選ぶことが一番大事だと私は思っています。


      申:就職活動って、頑張れば頑張るほど、みんなが行きたい会社に行きたくなったり、内定をたくさん欲しくなったりします。でも、内定がゴールではないし、一番大事なのはそこから先の社会人人生です。自分と相性のいい会社に入ることが一番大切なので、自分をよく知る機会にしてほしいなと思います。

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      小林直樹
      キャリアアドバイザー
      小林直樹

      2016年に新卒でリクルート入社、住まい領域の有料誌編集業務に従事。2019年に退職し、ベンチャー企業を経て2020年にワンキャリア入社。趣味はサッカーとアイドル研究。特にジャニーズのスターを排出するメカニズムと人材育成に興味がある。

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