こんにちは、ワンキャリ編集部です。
就職活動の選考で多くの企業が実施する「適性検査」。SPIや玉手箱など種類が豊富で、どのように対策すべきか悩む方も多いでしょう。
本記事では、適性検査の基礎知識や企業側の目的、主要なテストの種類を網羅的に解説します。さらに、能力・性格検査それぞれの具体的な攻略法や注意点も紹介。選考突破に向けた万全な準備のために、ぜひお役立てください。
<目次> ●適性検査とは? ・能力検査 ・性格検査 ●適性検査の目的 ・就活生を絞るため ・自社に合っている人材か確認するため ・配属先決定の参考にするため ●適性検査を企業が課す割合 ●適性検査の種類 ・SPI ・玉手箱 ・TG-WEB ・GAB ・CAB ・内田クレペリン検査 ・デザイン思考テスト ・SCOA ・CUBIC ●適性検査対策のポイント(能力検査編) ・パソコンの扱いに慣れておく ・問題形式を事前に把握しておく ・例題や過去問を解いて対策する ・時間配分を意識して対策する ・実際に受検した人の体験談を確認する ・本番に近い環境で練習する ●適性検査対策のポイント(性格検査編) ・正直に答える ・自己分析や企業研究をしておく ・例題に触れて回答スピードを確認しておく ・答える際は一貫性を意識する ●適性検査受検時の注意点 ・受検に必要な物を確認する ・カンニングや替え玉受検はしない ●適性検査に関するよくある質問 ・適性検査が行われるタイミングはいつ? ・適性検査を受ける際の服装は? ・適性検査は無料で受検できますか? ・適性検査に落ちる確率はどれくらい? ・適性検査に落ちる理由はわかる? ・適性検査の点数は開示されるの? ●おわりに
適性検査とは?
適性検査とは、就活生の適性や人柄が企業の求める人物像と合っているかを判断するためのテストのことです。
適性検査には、主に以下の2種類があり、それぞれ出題内容が異なります
- 能力検査
- 性格検査
以下にそれぞれの特徴をまとめたので、詳しく見ていきましょう。

能力検査
仕事で求められる知的能力や論理的思考力を測定する検査です。主に国語の現代文に相当する「言語」と数学にあたる「非言語」の2分野から出題されます。テストの種類によっては「英語」や「構造的把握検査」などが追加される場合もあるため、出題内容を事前に把握しておくことが重要です。
性格検査
就活生の性格や価値観をチェックするテストです。「企業の求める人物像とマッチしているか」「仕事への適性があるか」などを評価し、合否だけでなく入社後の配属先や育成方針の決定にも活用されます。 能力検査のように学力は問われませんが、回答に矛盾があったり適性がないと判断されたりした場合は評価が下がるため、能力検査と同様に対策を怠らないことが重要です。
適性検査の目的
適性検査を実施する目的として、主に以下の3つが挙げられます。

就活生を絞るため
適性検査の目的の1つに、「就活生の絞り込み」が挙げられます。企業が定めた基準に満たない学生を不合格にすることで、採用にかかる時間やコストを省くことを目的としています。特に応募する就活生が多い大手企業などでは、適性検査で不合格にされるケースが多いでしょう。
自社に合っている人材か確認するため
適性検査では、就活生の能力や価値観などをチェックできるため、「自社にマッチする人材か?」を事前に判断できます。
確かに書類選考や面接でも就活生の価値観などは判断できますが、時間が限られるため完全に把握することは困難です。企業としても、入社後のミスマッチによる早期離職は避けなければならないので、適性検査を活用して客観的に就活生との相性を確認しているのです。
配属先決定の参考にするため
適性検査は選考だけでなく、入社後の配属先を決める判断材料としても活用されます。適性検査の結果を活用することで、就活生の強みや弱み、マッチする職場環境などを客観的な視点で判断できます。
もちろん適性検査の結果だけで配属先が決まるわけではありませんが、一定の影響はあるため、ミスマッチが起きないよう「取り繕って回答する」といったことは避けましょう。
適性検査を企業が課す割合
次に適性検査を実施している企業の割合について確認していきましょう。 「就職白書2025」の採用プロセスの実施状況についてのグラフによると、採用活動をしている企業の86.9%が適性検査や筆記試験を導入していることがわかります(※1)。これは対面での面接や内々定・内定出しの次に高い割合であり、非常に多くの企業で適性検査や筆記試験が用いられていることがわかります。

(※1)参考:就職みらい研究所「就職白書2025. P21」
適性検査の種類

SPI
Synthetic Personality Inventory(総合適性検査)の略。リクルートマネジメントソリューションズが提供する適性検査で、能力検査と性格検査の両方が実施されます。 能力検査では、「言語」「非言語」で構成されており、企業によっては「英語」「構造的把握検査」が課される場合があります。
SPIは主に「テストセンター」「Webテスティングサービス」の2つのテスト形式があります。それぞれ形式について詳しく紹介します。
テストセンター
テスト会社が用意した会場に出向いて、そこにあるパソコンで受検します。企業からの指示のもと、受検の日時は事前に自宅のパソコンで予約し、あらかじめ性格検査を受けてから会場で言語・非言語テストを受けます。
監視付きで自宅受検が可能な場合もあります。
受検者のレベルや解答状況によって出題問題が変化します。具体的には、正解すればするほど難易度が上がり、その問題に正解すると高評価になっていくといわれています。
最初の問題への解答でミスをすると、難易度が「上がりにくい=いい結果」が出にくいといわれているため、前半の問題は確実に解答していきましょう。
結果は使い回しが可能。ただし、得点は受検者には通知されないため、自分が何点を取れたのかは主観による「出来具合」の記憶に頼るしかありません。企業によって合格ラインが異なるため、同じ結果を使用しても、通過するかしないかは企業ごとに異なります。そのため、使い回すかどうかは慎重に判断する必要があります。
Webテスティングサービス
全体の制限時間に加え、問題ごとに制限時間があり、時間が過ぎると次の問題に進んでしまう仕組みもテストセンターと同じです。各自のパソコンで受検できるので、都合のいい場所、時間を選べます。
なお、テストセンターとの違いは以下の3つが挙げられます。
- 電卓の使用が前提
- 出題範囲が異なる
- 選択ではなく、入力形式の問題が多い(特に非言語はほぼすべて入力形式)
▼SPIについて詳しく知りたい方はこちら ・【SPI対策】全問題形式を完全網羅!練習問題&解答一覧(言語・非言語・英語・構造的把握力)
玉手箱
玉手箱とは、大手・人気企業で幅広く採用されているトップシェアを誇るWebテストです。日本エス・エイチ・エル(SHL社)が販売しています。能力テストと性格テストで構成されており、問題形式は科目ごとに複数あり、GAB形式とIMAGES形式のテストが組み合わされる、独自の形式です。 テスト形式は「Webテスト(自宅受検)形式」と「テストセンター形式(C-GAB)」の2種類があります。それぞれについて紹介していきます。
Webテスト(自宅受検)形式
1問にかけられる時間が短いため、スピードを保ちながら、正確な解答をすることが求められます。例えば、計数の図表の読み取りでは、29問を15分で解くため、1問あたり30秒で解く必要があります。
そのため、電卓を用意して、計算には時間をかけずスピードを維持した解答を心がけましょう。それでも満点を取ることは難しいと考えてください。同じ問題形式では、1種類の問題が出続けます。先ほどの計数の図表の読み取りでは、29問すべてが、図表から数値を読み取り、計算する問題です。
スピードを落とさないためにも、満点狙いに固執せず、解ける問題を確実に解いて、捨てる問題を見極めることがキーとなるでしょう。
テストセンター形式(C-GAB)
意外に知られていないですが、テストセンターでも玉手箱が出題されることがあります。C-GABと呼ばれ、会場では電卓が使えないため、筆算が必須です。概算などを使い、スピードを落とさないような工夫が求められます。
▼玉手箱について詳しく知りたい方はこちら ・【玉手箱対策】問題&解答集|出題企業と問題形式(計数・言語・英語)まで紹介
TG-WEB
TG-WEBとは、ヒューマネージが実施している、難易度が高く、なじみのない問題が出題されることが大きな特徴の適性検査です。定められたルールや決まりごとの中で、いかにパフォーマンスを発揮できるかを見極められるといわれています。しっかりとした対策が重要となるテストです。 検査については、「言語」「非言語」「性格テスト」で構成されており、企業によっては「英語」が出題される場合があります。 実施形式については、Webテストに加え、テストセンター形式、i9と呼ばれる筆記テストの形式の3種類があります。 「とにかく難問が出る」「問題を知っているかどうかで差がつく」といわれるTG-WEBは対策が必須かつ有効です。というのも、「解法を知るまではなかなか解けないが、解法を理解するとスムーズに解答できる」といわれているからです。また、Webテスト形式では、電卓の準備もしておきましょう。 TG-WEBの場合、URLに「assessment c-personal.com」の文字列があることが判別のポイントです。
▼TG-WEBについて詳しく知りたい方はこちら ・TG-WEB対策のすべて|例題や解答集、おすすめの問題集まで解説
GAB
GABとは、日本エス・エイチ・エル(SHL)が実施している、新卒採用の場で使用される総合適性テストです。 検査は、「言語」「計数」「性格テスト」で構成されています。 テスト方式は会場で受検するGABとC-GAB、自宅で受検できるWebGABがあります。 GABがマークシート式のテストであるのに対して、C-GABは設置されているパソコンで受検します。
▼ GABについて詳しく知りたい方はこちら ・【GAB対策】全種類の問題&解答集|例題で練習必須の独特な適性検査とは
CAB
CABとは、日本エス・エイチ・エル(SHL)が実施している、SEやプログラマーといったコンピューター職向けの適性テストです。
テスト形式については、筆記テストであるCABに加えて、Web-CABと呼ばれるWebテスト版もあります。
▼ CABについて詳しく知りたい方はこちら ・【Web-CAB対策】全種類の問題&解答集|例題で練習必須の適性検査
内田クレペリン検査
内田クレペリン検査とは、日本・精神技術研究所が実施しているテストです。主に作業能力と、行動面での特徴を調べます。各行の最後を線で結び、浮かび上がった曲線の型から作業量と性格を分析します(※2)
。テスト形式は筆記テストであり、マークシートにびっしりと数字が記載してあれば、このテストです。
縦横に数字の列が長く続いており、左右の数字をひたすら足し算していきます。結果は大きく「定型」か「非定型」の2つに分類され、「定型」であると精神的に健康で仕事にムラがないと判断されます。
(※2)参考:内田クレペリン検査「検査について」
▼内田クレペリン検査について詳しく知りたい方はこちら ・内田クレペリン検査とは?概要やわかること、コツや注意点を徹底解説
デザイン思考テスト
デザイン思考テストは、VISITS Technologies社が開発したテストです。
アイデアを出す「創造セッション」と評価する「評価セッション」で構成され、答えのない問題に対する「創造力」を測定するのが最大の特徴です。
実施形式はWEBテスト形式で、実施時間は60分間です。
▼ デザイン思考テストについて詳しく知りたい方はこちら ・デザイン思考テストとは?内定者の対策法やコツ、解答例も紹介
SCOA
SCOAとは、日本経営協会総合研究所(NOMA総研)が開発したテストです。SPIとは異なる出題形式を持つテストの一つで、国数理社英の5教科からまんべんなく出題されます。
テスト形式は筆記テストであり、SCOA-A(能力テスト)なら、裏表紙の右下に「Axxx」(Aと3桁の数字)、SCOA-B(性格テスト)なら、「Bxxx」(Bと3桁の数字)と書いてあります。
CUBIC
CUBICとは、ジィ・ディー・エル社が提供する検査です。
検査内容は、「基礎能力検査」と「採用適性検査」の2種類で構成されています。能力検査は言語・数理・図形・英語に加え、比較的難易度が高い「論理」を含む5科目が出題されるのが特徴です。
性格検査にあたる採用適性検査は、嘘の回答がバレやすい仕組みのため、正直に答えることがポイントです。
適性検査対策のポイント(能力検査編)

パソコンの扱いに慣れておく
Webテストやテストセンターでの受検では、パソコン操作そのものへの慣れが重要です。手元の計算用紙で計算してから画面上で解答を選択したり、一度次の画面に進むと前の問題には戻れなかったりと、ペーパーテストとは異なる独特の形式や操作感が存在します。
操作に手間取って時間をロスし、実力を発揮できないという事態は避けたいものです。何も準備せずに本番に臨んで戸惑うことがないよう、事前にパソコン上での模擬試験などを通じて、画面操作や回答の流れを体験しておくことを強くおすすめします。
本命企業の前に、同じテスト形式を採用している他社の選考で練習受検をしておくのも有効な戦略の一つです。
問題形式を事前に把握しておく
適性検査にはSPI、玉手箱、TG-WEBなど多様な種類があり、それぞれ出題傾向や難易度が異なります。志望企業がどの種類のテストを実施しているか、過去の採用情報や口コミサイトなどで可能な限り事前にリサーチしましょう。 例えば、SPIなら基礎的な問題が多くスピードが求められる、TG-WEBなら難解な問題が出るため解法パターンの暗記が必要など、種類によって対策の方向性が大きく変わります。 敵を知らずして対策は立てられません。種類を特定できない場合でも、主要なテスト形式(SPIや玉手箱など)の特徴を一通り押さえておくだけで、当日の落ち着きが変わってきます。
例題や過去問を解いて対策する
能力検査の攻略において、実際に手を動かして問題を解くことは不可欠です。多くの適性検査は、問題のパターンがある程度決まっています。市販の対策本やWeb上の練習問題を活用し、まずは「どのような問題が出るのか」を体感しましょう。繰り返し問題を解くことで、頻出する公式や解法パターンが身につき、回答スピードが自然と上がっていきます。最初は解けなくても焦る必要はありません。解説を読み込み、理解できない部分を潰していく地道な作業が、確実な得点力アップにつながります。
特に苦手分野は重点的に演習を行い、足を引っ張らないレベルまで底上げしておきましょう。
時間配分を意識して対策する
適性検査、特に能力検査において最も重要な課題となるのが「時間」です。多くのテストでは問題数に対して制限時間が非常に短く設定されており、1問に時間をかけすぎると最後まで回答できません。
対策段階から常にストップウォッチを使用し、「1問あたり◯分◯秒で解く」という時間感覚を養うことが重要です。わからない問題に固執せず、勇気を持って次の問題に進む「捨て問」の判断基準を持っておくこともテクニックの一つです。
普段の練習から本番同様のスピード感を意識し、時間内に最大限の正答数を稼ぐための戦略を練っておきましょう。
実際に受検した人の体験談を確認する
就職活動の口コミサイトやSNSには、実際にその企業の適性検査を受けた先輩たちの貴重な体験談が溢れています。
「思ったより時間が足りなかった」「参考書には載っていないような問題が出た」「テストセンターの雰囲気が独特だった」といった生の声は、公式情報だけでは得られないリアルな参考資料です。
特に、年度によって出題形式が変更される場合もあるため、直近の受検者の情報は非常に価値があります。体験談を読むことで、当日のシミュレーションがより具体的になり、精神的な余裕も生まれます。 ただし、情報はあくまで個人の主観であることを理解し、参考程度に留めるバランス感覚も忘れないようにしましょう。
ワンキャリアでは、過去に受検した先輩の体験談を多く掲載しております。ぜひ受検前に確認しておきましょう。
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本番に近い環境で練習する
自宅で受検するWebテストの場合、電卓の使用可否やメモ用紙の準備など、本番と同じ環境を整えて練習することが大切です。カフェや騒がしい場所ではなく、静かで集中できる自室や図書館などで模擬試験に取り組んでみましょう。また、通信環境の安定性も重要な要素です。途中で回線が切れてしまっては元も子もありません。
また、テストセンター受検の場合は、周囲に他の受検者がいる独特の緊張感があります。模試会場を利用するなどして、適度なプレッシャーの中で実力を発揮できるメンタルを鍛えておくことも、高得点を狙うための重要なポイントです。
適性検査対策のポイント(性格検査編)

正直に答える
性格検査では、自分を良く見せようとして嘘の回答をすることは避けるべきです。多くの検査には「ライ・スケール」と呼ばれる嘘を見抜くための設問が組み込まれています。例えば、CUBICなどの検査では回答の矛盾から嘘がバレやすい仕組みになっています。 「自分は一度も嘘をついたことがない」といった極端な質問に「はい」と答えると、虚偽性が高いと判断される可能性があります。
企業は完璧な人間ではなく、自社の社風にマッチした「素のあなた」を知りたいと考えています。偽った自分が入社しても、ミスマッチで苦しむのは自分自身です。肩の力を抜いて、正直に答えることが最善の策です。
自己分析や企業研究をしておく
性格検査は直感で答えるものですが、事前の自己分析と企業研究は非常に重要です。自己分析を通じて自分の強みや弱み、価値観を明確にしておくことで、設問に対して迷いなく回答できるようになります。 また、企業がどのような人物像(リーダーシップ、協調性、チャレンジ精神など)を求めているかを理解しておくことも大切です。ただし、企業に合わせすぎて自分の本心と乖離してしまうと、前述の「一貫性のなさ」につながります。あくまで「自分のどの側面をアピールすれば企業とマッチするか」という視点で、自己理解と企業理解を深めておくことが、通過率を高める鍵となります。
例題に触れて回答スピードを確認しておく
性格検査は能力検査以上に問題数が多く、数百問を数十分で回答しなければならないケースも珍しくありません。1問に時間をかけすぎると、最後まで答えきれず「測定不能」となるリスクがあります。 事前に例題に触れておき、「この程度のペースで回答していけば間に合う」という感覚を掴んでおきましょう。考え込まずに直感的にパッパッと選択していく練習をしておくことで、本番でもリズムよく回答できます。性格検査は悩むテストではありません。反射的に自分の考えに近い選択肢を選べるよう、問題の形式や量に慣れておくことが大切です。
答える際は一貫性を意識する
性格検査で最も評価を下げる要因の一つが「回答の矛盾」です。似たような質問が形を変えて何度も出題されることがありますが、その都度違う回答をしていると「一貫性がない」「信頼性に欠ける」と判断されてしまいます。 例えば、前半で「一人で作業するのが好き」と答えたのに、後半で「チームで協力するのが得意」と答えると矛盾が生じます。 能力検査とは異なり学力は問われませんが、回答に矛盾があったり適性がないと判断されたりすると評価が下がるため注意が必要です。自分の軸をしっかりと持ち、ブレない姿勢で回答することを常に意識しましょう。
適性検査受検時の注意点

受検に必要な物を確認する
テストセンターで受検する場合、顔写真付きの本人確認書類(学生証や免許証など)や受検票の持参が必須となることが一般的です。これらを忘れると受検できない可能性があるため、前日までに必ず確認し、カバンに入れておきましょう。 筆記用具についても、会場で貸し出される場合と持参が必要な場合があります。Webテストを自宅で受ける場合でも、計算用紙や筆記用具、場合によっては電卓をすぐに使えるように手元に用意しておく必要があります。また、受検IDやパスワードなど、ログインに必要な情報もスムーズに入力できるよう準備しておくと安心です。直前になって慌てないよう、物理的な準備も万端にしておきましょう。
カンニングや替え玉受検はしない
Webテストなどで「バレないだろう」と安易な気持ちでカンニングや替え玉受検(友人に解いてもらうなど)を行うことは、絶対にしてはいけません。近年では、AIによる不正検知システムの導入や、テストセンターでの再検査など、企業側も不正対策を強化しています。 もし不正が発覚した場合、その企業の選考が即不合格になるだけでなく、大学へ連絡がいったり、最悪の場合は内定取り消しになったりと、取り返しのつかない事態を招きます。また、入社後に実力不足が露呈して苦労することにもなりかねません。一時的な結果のために将来を棒に振るリスクを冒さず、正々堂々と自分の実力で勝負しましょう。
適性検査に関するよくある質問
適性検査が行われるタイミングはいつ?
企業によって異なりますが、エントリーシート提出と同時、または書類選考通過後の一次面接前に行われるケースが一般的です。多くの企業では、足切りの意味合いも込めて選考の初期段階で実施されます。しかし、中には最終面接の直前に性格確認のために実施する企業もあります。志望企業の選考フローを事前に確認し、いつ検査が来てもよいように早めの対策を心がけましょう。
適性検査を受ける際の服装は?
テストセンター受検の服装規定はないため、カジュアルな私服で問題ありません。パーカーなどのリラックスできる服装がおすすめです。 もちろん、スーツやオフィスカジュアルでの受検も問題ありません。 リアル会場でもオンライン会場でも、自分が集中できる服装で臨みましょう。
適性検査は無料で受検できますか?
基本的に、就職活動における適性検査の受検費用は無料です。費用は企業側が負担しています。ただし、テストセンター会場までの交通費などは自己負担となります。もし、「受検料」などの名目でお金を請求される場合は、正規の採用試験ではない詐欺などの可能性も疑われるため、十分に注意してください。
適性検査に落ちる確率はどれくらい?
適性検査の通過率(落ちる確率)は企業によって大きく異なり、一概には言えません。応募者が多く倍率が高い人気企業では、面接に進む人数を絞るためにボーダーラインを高めに設定しており、半数以上が落ちることもあります。 逆に、人物重視の企業では通過率が高い傾向にあります。一般的には3〜5割程度が通過すると言われていますが、油断せずにしっかりと対策をして臨むことが大切です。
適性検査に落ちる理由はわかる?
残念ながら、ほとんどの企業では不合格の理由を開示していません。「能力検査の点数が足りなかったのか」「性格が合わなかったのか」を知ることはできません。ただし、一部の就活エージェント経由で受検した場合や、逆求人サイトの適性検査などでは、フィードバックがもらえることもあります。落ちてしまった場合は、「縁がなかった」と気持ちを切り替え、対策不足だと感じるなら次の選考に向けて勉強時間を増やすなど、前向きに行動しましょう。 適性検査で落ちる理由に関する記事を以下に紹介します。興味がある方はこちらもぜひご覧ください。
▼ 適性検査に落ちる理由について詳しく知りたい方はこちら ・適性検査になぜ落ちる?理由・落ちる確率と対策7つ【体験談付き】
適性検査の点数は開示されるの?
基本的に、適性検査の点数や詳細な結果が応募者に開示されることはありません。合否の結果のみが通知されます。自分がどの程度できたのか正確に知る術はありませんが、手応えと結果を照らし合わせて推測することは可能です。 そのため、SPIなどで適性検査の結果の使い回しを考えている場合は、通過した企業のボーダーラインを参考に判断することがおすすめです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。 適性検査は就職活動の最初の難関ですが、正しい対策を行えば決して恐れるものではありません。能力検査で基礎学力を示し、性格検査でありのままの自分を伝えることができれば、次の選考ステップへと進む道は開かれます。 直前になって詰め込むのではなく、計画的に準備を進めることが成功への近道です。パソコン操作への慣れや問題演習など、今からできることを一つずつ積み重ねていきましょう。 この記事が、あなたの納得のいく就職活動の一助となれば幸いです。
(Photo:Sorapop Udomsri/Shutterstock.com)