こんにちは、ワンキャリ編集部です。
就活中に何度も経験するWebテスト。今回はIT系職を中心に課される「CAB」の対策法をお届けします。暗算・法則性・命令表・暗号の4科目の問題例と解答を細かに解説します! 早めに対策をしておくとWebテストで苦労することは少なくなります。それでは詳しく見ていきましょう。
会員登録して各社のWebテストの種類を確認
<目次> ●適性検査「CAB(キャブ)」とは? ・CABとは? ・頻出業界・合格ライン ・GAB(ギャブ)との違い ・SPIとの違い ●CABのテスト形式2種類|紙のマークシートとWeb-CAB ・紙のマークシート ・Web-CAB ●CAB・Web-CABの練習問題と解答集 ・暗算 ・法則性 ・命令表 ・暗号 ・性格検査 ●CAB・Web-CAB対策にかかる時間|いつから始めれば良い? ・受検時期の2週間~1カ月前からスタートするのがおすすめ ・対策に必要な時間:10〜20時間 ●CAB・Web-CABの対策・事前準備|内定者の体験談も紹介 ・過去問を何度も解く ・苦手な分野を重点的に回答する ・本命企業の前に他の企業で練習する ●CAB・Web-CABで高得点獲得のコツ|内定者の体験談も紹介 ・1問あたりを素早く回答する ・1問あたりに使える時間を決めておく ・全問正解を目指さず、合格点を目指す ●CAB・Web-CAB対策におすすめの本(問題集) ・これが本当のCAB・GABだ! 2025年度版 【Web-CAB・IMAGES対応】 (本当の就職テスト) ・CAB・GAB 完全対策 2025年度版 (就活ネットワークの就職試験完全対策) ●まとめ
適性検査「CAB(キャブ)」とは?
まず、CABに関する基本的事項を説明します。
CABとは?
CABとは日本エス・エイチ・エル(SHL)が販売している、SEやプログラマーといったコンピューター職向けの適性テストです。法則性、命令表、暗号、暗算、性格検査から構成されます。
形式・内容ともにユニークな問題であるため、対策の有無が結果に大きな影響を及ぼします。どのような問題が出てくるかは後ほどお伝えします。
頻出業界・合格ライン
SEやプログラマーを採用している企業などが中心です。暗号系の問題が多く、SEやプログラマーの思考を測るのに適していると推察されます。
▼実施企業例 パーソルプロセス&テクノロジー/ストリンク など
合格ラインは企業によって異なりますが、5~6割とされています。
GAB(ギャブ)との違い
CABと似た適性検査にGAB(ギャブ)があります。
CABもGABも日本エス・エイチ・エル(SHL)が提供していますが、CABがIT系職種向けあるのに対し、GABはより幅広い職種向けのテストです。
こちらの記事ではGABについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
▼GABについて詳しく知りたい方はこちら ・【GAB対策】全種類の問題&解答集|例題で練習必須の独特な適性検査とは
SPIとの違い
SPIとは「Synthetic Personality Inventory」の略で、働く上で必要となる基礎的な能力を測る能力検査と、人となりを知るための性格検査から構成される適性検査です。
CABと比べて、SPIは幅広い資質を測るテストで、導入している企業が多いことが特徴です。
SPIやその他の適性検査については以下の記事を参考にしてください。
▼SPIやその他の適性検査について詳しく知りたい方はこちら ・【SPI対策】全問題形式を完全網羅!練習問題&解答一覧(言語・非言語・英語・構造的把握力) ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【人気企業125社分】過去に出題されたWebテスト/適性検査の種類・形式一覧
CABのテスト形式2種類|紙のマークシートとWeb-CAB
CABのテスト形式は2種類あり、紙のマークシート形式とWeb上で回答する形式のWeb-CABがあります。以下のように問題数や形式が少し異なります。
紙のマークシート | Web-CAB | |
暗算 | 50問・10分 | 50問・9分 |
法則性 | 40問・15分 | 30問・12分 |
命令表 | 50問・20分 | 36問・15分 |
暗号 | 39問・20分 | 30問・16分 |
性格検査 | 68問・約30分 | 68問・約30分 |
合計 | 247問・95分 | 214問・120分 |
それぞれについて詳しく説明します。
紙のマークシート
企業から指定された日時・試験会場で紙の問題冊子が配布され、マークシートに解答を記入します。
マークのつけ方が不適切だと採点時に正しく認識されない可能性があるため、丁寧に塗りつぶしましょう。
Web-CAB
自宅や大学のパソコンを使って受検します。マークシート式と違い、科目ごとに受検日時を分けられる点が大きな違いです。
マークシート式よりも問題数が少なく制限時間は長いですが、難易度はWeb-CABの方が高いため、しっかりと対策しましょう。パソコン画面上での操作にも慣れが必要でしょう。
CAB・Web-CABの練習問題と解答集
CABの能力検査の科目は暗算・法則性・命令表・暗号・性格判断です。それでは、具体的にどのような問題が出題されるか見ていきましょう。
暗算
CABの中ではもっとも簡単な問題で、内容は基本的な四則演算です。ペーパー形式のCABは10分間で50問、1問あたりにかけられる時間は12秒です。Web-CABは9分に対して50問と、1問あたりにかけられる時間は10.8秒です。解答は5つの選択肢から選ぶ選択方式です。具体例を見てみましょう。
具体的な問題例
問1
16,629÷241=
A 69 B 79 C 49 D 102 E 57
問2
0.96÷3×2=□×□(□には同じ数字が入る)A 0.9 B 0.3 C 0.6 D 0.5 E 0.8
解答
問1 A 問2 E
法則性
法則性の問題は、ペーパー形式のCABの場合は40問を15分で、Web-CABの場合は30問を12分で解答します。Webの問題の方が難しい傾向があるので練習を重ねておきましょう。よく現れる法則としては次の4パターンがあります。
・回転:一定の角度で図形が回転する
・移動:マス内で図形が移動する
・交互移動:図形が上下左右斜めに移動する
・増減:図形の個数が増減する
大抵の問題はこの4パターンに該当するため、なるべく素早くどのパターンに当てはまるかを見分けることが高得点の鍵を握ります。それでは具体的な問題を見てみましょう。
具体的な問題例
上の図形群はある論理的な順序で配置されています。そのうちの1つが空欄になっています。
空欄に入る、図形群の論理的な配列を満たす図形を1つ選びなさい。
解答
C
この問題は
1. 図形の位置が時計回りに移動
2. 青→オレンジの順番で色が変わっている
の2つの法則から解けます。
命令表
命令表の問題はペーパー形式のCABの場合は50問を20分、Web-CABの場合は36問を15分で解答します。ペーパー形式のCABは1問につき24秒かけられますが、問題によっては難しいものもあるので簡単な問題は瞬時に答えられるようにしてください。
具体的な問題例
次の問題は縦に並べられた1つ以上の図形からなっています。上から順に命令を実行し、すべての命令を実行した結果得られる図形群を次から選びなさい。なお、各命令の意味は命令表を参照してください。
選択肢
解答
A
下の命令を消す→上を削除(この命令は取り消される)→下を削除→左右反転の命令が行われるが、図形は削除されている。よってAが答え。
暗号
暗号の問題は、ペーパー形式のCABの暗号は39問を20分間で、Web-CABの場合は30問を16分で解答します。最初に出題される問題は難易度が低い場合が多いため、前半の問題で時間を稼ぎましょう。典型的な暗号例は以下の通りです。
・回転:図形が90回転する
・色:色が反転する
・大きさ:図形が大きくなる、または小さくなる
・増減:図形や文字の個数が変化する
・文字:並びが逆になる、数字が倍増する
・図形の変化:三角が丸になる、四角が丸になるなど
それでは具体的な問題を見てみましょう。
具体的な問題例
下の正方形の間にある円形の記号は、左の図形に対してなされる暗号命令です。この暗号により、左の図形は矢印の方向へ記号に従い変化します。
以下の暗号図から暗号の意味を解読し、下の設問の空欄に入る選択肢を1つ選びなさい。
解答
E
「+」は白から黒へと色が反転、「÷」は図形の拡大、「ー」は図形にラインを入れる命令である。よってEが答え。
性格検査
性格検査では、SPIや玉手箱と同様に、性格や行動パターン、価値観、思考の癖が測られます。
結果をもとに、自社の業務内容や社風に合うかどうか、入社後どの部署に配属すべきかなどが判断されます。そのため、自分の性格や考え方をありのままに答えるよう心がけましょう。
一貫性がない場合は虚偽の回答と判断されるリスクもあるので、正直に回答するよう注意しましょう。
CAB・Web-CAB対策にかかる時間|いつから始めれば良い?
CAB対策を始めるべきタイミングは人によって変わります。自分が受けたい企業や業界でCABの受検が必要かどうか、いつ受検しなければならないかは必ず確認するようにしましょう。
また、上記で紹介した例題を実際に解いてみて、難易度や苦手分野を把握し、対策にかける時間を決める際の参考にしてみてください。
受検時期の2週間~1カ月前からスタートするのがおすすめ
CAB対策をスタートする時期は、受検する時期から逆算して決めることが重要です。受検時期の約2週間~1カ月前から始めると良いでしょう。
就活ではCABだけでなく、自己分析や企業研究、その他の選考対策などやることが多くあります。なるべく早めに着手し、余裕をもって就活の準備を進めると安心です。
対策に必要な時間:10〜20時間
CAB対策に必要な時間は、一般的に10〜20時間程度と言われています。
これはあくまでも勉強時間の目安であり、基礎的な学力や知識量には個人差があります。苦手な科目があればそこに割く時間も多くなるでしょう。
CAB・Web-CABの対策・事前準備|内定者の体験談も紹介
ここからは、CABの効果的な対策方法について、内定者の体験談をもとに紹介します。
過去問を何度も解く
過去問や問題集で何度も練習しましょう。
過去問を何度も解くことで、問題を解くスピードを上げ高得点が狙えるようになるでしょう。CABは独特な問題が多く難しく感じがちですが、実は過去問と解法は同じで数字が変わっただけという問題も多くあります。
内定者の体験談 問題集を2周くらい ※言語→四則逆算→暗号→英語→パーソナリティの順番で1科目ずつ受けられるので対策をしていなかったら一気にやるのではなくその科目ごとに受けたほうが良い ※富士通|ソリューションエンジニアコース2025年卒本選考のWebテスト
過去問をこなせば、解法のパターンが把握できるようになります。過去問を何度も解きましょう。
苦手な分野を重点的に回答する
CABで高得点を取るためには、苦手分野の克服が必須です。苦手な問題は重点的に復習しましょう。
苦手な問題の克服には、まず問題を解いて、自分の苦手な部分や理解できていない部分を把握することが大切です。そのうえで解説をしっかりと読み、理解しましょう。間違えた問題はそのままにせず、何度も解き直して克服しましょう。
本命企業の前に他の企業で練習する
他の企業で練習しておき、本番の雰囲気に慣れておくことも有効な対策です。
普段は解ける問題でも、本番では緊張していつも通りの力を発揮できない可能性があります。そのため、模擬試験や他の企業の選考を経験することで、本番の緊張感に慣れ、いつも通りの力を発揮しやすくなります。
内定者の体験談 他企業のWebテストで型式に慣れておきました ※出典:インテックソリューションパワー|システムエンジニア2023年卒本選考のWebテスト
ぜひ、練習しておきましょう。
CAB・Web-CABで高得点獲得のコツ|内定者の体験談も紹介
ここからは、CABで高得点を獲得するコツについて、内定者の体験談をもとに紹介します。
1問あたりを素早く回答する
CABは1問あたりにそれほど多くの時間はかけられません。
素早く問題を理解して解き方をつかむこと、序盤からしっかり集中すること、分からない問題があっても気にせず次に進むことが重要です。
内定者の体験談 特に対策しませんでしたが、基本的に解答時間が足りません。早く解く練習をすることをお勧めします。 ※出典:富士通|Openコース2024年卒本選考のWebテスト
練習段階から素早く回答することを心がけましょう。
1問あたりに使える時間を決めておく
1問あたりに使える時間を決めておくことも重要です。
先ほど説明したように、CABは時間配分が鍵となります。制限時間内になるべく多くの問題を解けるように、1問あたりの時間を決めておきましょう。
時間配分を決めるときには、自分の得意分野と不得意分野を把握し、1問あたりの解答時間を設定しましょう。また、「10秒考えて分からない問題は適当にマークして飛ばす」などのルールを決めることもおすすめです。
全問正解を目指さず、合格点を目指す
CABでは全問正解を目指す必要はなく、合格点が取れれば問題ありません。
分からない問題に時間を使いすぎて得意な問題に時間を使えなかったら、全体の正答率が下がります。そうならないように、分からない問題は諦めて他の問題で確実に正解できるように心がけましょう。
満点を狙わないという考え方は、CAB以外のWebテストでも共通します。意識しましょう。
CAB・Web-CAB対策におすすめの本(問題集)
これが本当のCAB・GABだ! 2026年度版 【Web-CAB・IMAGES対応】 (本当の就職テスト)
・『これが本当のCAB・GABだ! 2026年度版 【Web-CAB・IMAGES対応】 (本当の就職テスト) 』(講談社、2024年)
CAB・GAB 完全対策 2026年度版 (就活ネットワークの就職試験完全対策)
・『CAB・GAB 完全対策 2026年度版 (就活ネットワークの就職試験完全対策)』(実務教育出版、2023年)
まとめ
いかがでしたか。
CABは、SPIや玉手箱などとは異なる問題が出題されます。ここまで読んで「難しいな」と感じる方は対策が必須です。
▼このカテゴリーの他記事はこちら ■ES対策 ・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策 ・自己PRの書き方【例文45選】履歴書・面接での伝え方を強み・職種別に紹介 ・志望動機【例文17選】ES・履歴書での書き方と職種・業界別の実例 ・ガクチカが本当にないときの見つけ方|おすすめテーマと内定者例文付 ・【ガクチカの書き方】絶対に外せないテンプレ/構成とテーマ別の例文 ・【強み30選】就活の自己PRで使える強みの見つけ方と一覧|例文つき ・挫折経験の書き方【ES例文あり】面接での答え方・ないときの対策も解説 ・就活の軸【例一覧100選】面接/ESでの答え方と業界・職種別の例文 ■Webテスト・筆記試験対策 ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【人気企業125社分】過去に出題されたWebテスト/適性検査の種類・形式一覧 ・【SPI対策】SPIとは?全問題形式の練習問題&解答集と対策本 ・SPIテストセンター実施企業一覧【160社】合格のボーダーラインも解説 ・【玉手箱対策】問題&解答集|出題企業と問題形式(計数・言語・英語)まで紹介 ・【Web-CAB対策】全種類の問題&解答集|例題で練習必須の適性検査 ・【GAB対策】全種類の問題&解答集|例題で練習必須の独特な適性検査とは ・【外コン志望者向け】GMATとは?選考通過に必要なスコアや過去問題集・対策を解説! ・いい加減、WEBテストの解答集を使うのはやめようぜ
▼就活記事の総集編まとめ ・27卒就活はいつから?スケジュールとインターン準備の有利な進め方 ・【ビジネスマナーと言葉遣い一覧】就活のメール・電話における基本 ・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説 ・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較 ・就活の軸【例一覧100選】面接/ESでの答え方と業界・職種別の例文 ・職種とは?【代表的な職種一覧】業種との違いや適性・志望動機をご紹介 ・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説 ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【SPI対策】SPIとは?全問題形式の練習問題&解答集と対策本 ・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策 ・【ガクチカの書き方】絶対に外せないテンプレ/構成とテーマ別の例文 ・自己PRの書き方【例文45選】履歴書・面接での伝え方を強み・職種別に紹介 ・内定とは?内々定と採用の違いや内定決定後の流れと辞退方法まで解説