こんにちは、ワンキャリ編集部です。
就活中に何度も経験するWebテスト。今回は商社・金融・証券・総研など幅広い企業で課される「CAB・GAB」の対策法をお届けします。CABは暗算・法則性・命令表・暗号の4科目、GABは言語・暗号の2科目について、各科目の問題例と解答を細かに解説します! 早めに対策をしておくとWebテストで苦労することは少なくなります。それでは詳しく見ていきましょう。
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<目次>
●CAB・GABとは
・CAB・GABはペーパーテスト版とWeb版の2種類があり、対策必須。違いは制限時間
・CAB・GABで出題内容は異なる。GABは言語が出題される点が特徴
・CAB・GABに共通するコツは「処理する速さ」
●CAB「暗算・法則性・命令表・暗号」出題例と解答例
・暗算
・法則性
・命令表
・暗号
●GAB「言語・係数」出題例と解答例
・言語
・係数
●CAB・GABのまとめ
CAB・GABとは
CAB・GABとは日本エス・エイチ・エル(SHL社)が販売している、新卒採用の場で使用される総合的能力を測るテストです。学力検査の延長線上にあるSPIに対して、CAB・GAB(Web版も含む)は形式・内容ともにユニークな問題であるため、対策の有無が結果に大きな影響を及ぼします。どのような問題が出てくるかは後ほどお伝えします。
CAB・GABはペーパーテスト版とWeb版の2種類があり、対策必須。違いは制限時間
そもそもCAB・GABは2種類あり、試験会場に行き紙ベースでテストを受ける形式をCAB・GAB、自宅などからパソコンで受験するものをWeb-CAB・Web-GABと呼びます。Webと紙ベースの違いは制限時間です。ペーパー形式のCABの制限時間が95分なのに対してWeb-CABは72分、ペーパー形式のGABの制限時間が90分なのに対してWeb-GABは80分(※1)と、Web形式の時間が短く設定されています。CAB・GABともにWeb版の方が制限時間が短いため、一般的に難易度が高いとされます。以前はコンサルティング業界を中心に行われていましたが、最近では多くの企業の適性検査で使われています。
(※1)参考:SHL「日本エス・エイチ・エルの商品」
CAB・GABで出題内容は異なる。GABは言語が出題される点が特徴
CABの能力検査の科目は暗算・法則性・命令表・暗号・性格判断です。一方、GABの科目は言語・計数・性格診断です。それでは具体的にどのような問題が出題されるか見ていきましょう。
CAB・GABに共通するコツは「処理する速さ」
CAB・GABの対策に共通する点は処理する速さが重要という点です。CAB・GABはじっくりと1問ずつ時間を掛ければ解けるように問題難易度が設定されていますが、出題数が多いため素早く処理する必要があります。対策をする段階から「どうしたら早く解けるか」を意識しつつ解いていきましょう。
※以下で紹介する問題は、全てワンキャリ編集部が参考書籍を基に作成いたしました
CAB「暗算・法則性・命令表・暗号」出題例と解答例
暗算
CABの中ではもっとも簡単な問題で、内容は基本的な四則演算です。ペーパー形式のCABは10分間で50問、1問あたりにかけられる時間は12秒です。Web-CABは9分に対して50問と、1問あたりにかけられる時間は10.8秒です。解答は5つの選択肢から選ぶ選択方式です。具体例を見てみましょう。
具体的な問題例
問1
16,629÷241=
A 69 B 79 C 49 D 102 E 57
問2
0.96÷3×2=□×□(□には同じ数字が入る)A 0.9 B 0.3 C 0.6 D 0.5 E 0.8
解答
問1 A 問2 E
法則性
法則性の問題は、ペーパー形式のCABの場合は40問を15分で、Web-CABの場合は30問を12分で解答します。Webの問題の方が難しい傾向があるので練習を重ねておきましょう。よく現れる法則としては次の4パターンがあります。
・回転:一定の角度で図形が回転する
・移動:マス内で図形が移動する
・交互移動:図形が上下左右斜めに移動する
・増減:図形の個数が増減する
大抵の問題はこの4パターンに該当するため、なるべく素早くどのパターンに当てはまるかを見分けることが高得点の鍵を握ります。それでは具体的な問題を見てみましょう。
具体的な問題例
上の図形群はある論理的な順序で配置されています。そのうちの1つが空欄になっています。
空欄に入る、図形群の論理的な配列を満たす図形を1つ選びなさい。
解答
C
この問題は
1. 図形の位置が時計回りに移動
2. 青→オレンジの順番で色が変わっている
の2つの法則から解くことができます。
命令表
命令表の問題はペーパー形式のCABの場合は50問を20分、Web-CABの場合は36問を15分で解答します。ペーパー形式のCABは1問につき24秒かけられますが、問題によっては難しいものもあるので簡単な問題は瞬時に答えられるようにしてください。
具体的な問題例
次の問題は縦に並べられた1つ以上の図形からなっています。上から順に命令を実行し、すべての命令を実行した結果得られる図形群を次から選びなさい。なお、各命令の意味は命令表を参照してください。
選択肢
解答
A
下の命令を消す→上を削除(この命令は取り消される)→下を削除→左右反転の命令が行われるが、図形は削除されている。よってAが答え。
暗号
暗号の問題は、ペーパー形式のCABの暗号は39問を20分間で、Web-CABの場合は30問を16分で解答します。最初に出題される問題は難易度が低い場合が多いため、前半の問題で時間を稼ぎましょう。典型的な暗号例は以下の通りです。
・回転:図形が90回転する
・色:色が反転する
・大きさ:図形が大きくなる、または小さくなる
・増減:図形や文字の個数が変化する
・文字:並びが逆になる、数字が倍増する
・図形の変化:三角が丸になる、四角が丸になるなど
それでは具体的な問題を見てみましょう。
具体的な問題例
下の正方形の間にある円形の記号は、左の図形に対してなされる暗号命令です。この暗号により、左の図形は矢印の方向へ記号に従い変化します。
以下の暗号図から暗号の意味を解読し、下の設問の空欄に入る選択肢を1つ選びなさい。
解答
E
「+」は白から黒へと色が反転、「÷」は図形の拡大、「ー」は図形にラインを入れる命令である。よってEが答え。
GAB「言語・係数」出題例と解答例
言語
GABの言語は1つの長文につき設問が4つ課され、ペーパー形式の場合は8長文を15分で、Web形式の場合は13長文を25分で解答します。よって単純計算で1問につき30秒しか時間が掛けられません。出題は250〜500文字程度の論説文に限定されます。漢字や語句の知識などは問われず、文章の構成など論理的な思考力を測る問題です。時間の割に難しい文章が出題される場合もあるため、時間の制約が厳しくなっています。しっかりとした対策が求められるテストです。
具体的な問題例
次の文章を読み、続く設問それぞれについて、以下のA、B、Cのいずれかに当てはまるか判断し、その記号を1つ選びなさい。なお、自分の価値観や常識、細かい言葉じりで判断しないでください。
A:本文の内容から明らかに正しい、または正しい内容が含まれている
B:本文の内容から明らかに間違っている、または間違った内容が含まれている
C:本文の内容からは、正しいか間違っているか判断できない外国人旅行者にとって日本は不便な国だといわれる。しかし、実際はどうだろうか。公衆トイレは無料で提供され、レストランでは無料で水が飲める。便利であるとは絶対的な価値観ではなく、比較して初めて成り立つのではないか。私が日本の便利さに関して考察できるのも、異国を実際に経験し比較できるからに他ならない。すなわち価値観を検討する際には必ず比較という過程が必要となる。しかしながら比較から物事が語られることは意外に少ないのではないだろうか。
1 日本は便利な国だ
2 比較することで初めて価値観を検討できる
3 外国では無料でトイレを使えない
4 筆者は海外生活を経験していない
解答
1 C 2 A 3 C 4 B
それでは続いて非言語を見ていきましょう。
計数
計数はペーパー形式のGABの場合は20問を20分、Web形式のGABの場合は35問を35分で解くように設定されています。計数は図表の読み取りが課され、図表の中で関連する値を素早く見つけ出す作業など、問題の慣れも必要になります。それではどんな問題が出題されるか具体的に見ていきましょう。
具体的な問題例
次の表は、あるメーカーの海外支社の社員数、海外赴任手当などをまとめたものである。
【各国海外支社 一覧】
E国の支社における海外赴任手当総額はいくらと推定できるか。
A 100万 B 286万 C 330万 D 216万 E 420万
解答
D
支社海外赴任手当総額=(総社員数ー現地採用社員数)×物価指数×定数(6万円)の式が成り立っている。
よって答えは30人(総社員数ー現地採用社員数)×1.2(物価指数)×6万円(定数)となり、Dの216万円。
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CAB・GABのまとめ
いかがでしたか。
SPIや玉手箱などとは異なる問題が出題されますので、ここまで読んで「難しいな」と感じる方は対策が必須です。
まずはどの企業でどんなCAB、GABが出題されるかをこちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
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