こんにちは、ワンキャリ編集部です。
就職活動の相談でよく伺うのが「OB・OG訪問ってした方がいいでしょうか?」というご質問。この問いには、OB・OG訪問が正直に面倒だという本音が隠れているかと思いますが、「受けなくてもいい人」も存在するのも事実です。
今回はOB・OG訪問が必要な方と、そうでない方をストレートにお伝えします。
<目次>
●OB・OG訪問とは?
●OB・OG訪問が必要な人/就活が有利に進められる人
・リクルーター制度がある会社を受ける人
・OB・OG訪問の有無を重視する業界で就活をする人
・仕事の仕方に譲れない条件がある人
・会社を「人」で決めたい人
●OB・OG訪問をしなくてもいい人
・OB・OG訪問の有無を凌駕(りょうが)できる経歴を持っている人
・外資系企業など、熱意より能力重視の企業だけを受ける人
・社会人経験が豊富にあり、応募先の事情に精通している人
●実際にOB・OG訪問をした内定者の感想
●OB・OG訪問のやり方や質問の考え方など対策記事まとめ
OB・OG訪問とは?
OB・OG訪問とは、実際に企業で働く方に対して、会社や仕事についての話を伺うことです。OB・OG訪問は、大学の先輩や知り合いに紹介してもらったり、就活イベントを活用して社員と接点を持ったりすることで機会が作れます。 OB・OG訪問をすることで、「選考が有利になる」「志望動機の説得力が増す」「 面接で社会人から高評価をもらえる話が分かる」などのメリットがあります。 以下で、自身の目的をおさえた上で、必要であればOB・OG訪問することをおすすめします。
OB・OG訪問が必要な人/就活が有利に進められる人
まずは、OB・OG訪問を絶対にすべき人をご紹介します。
リクルーター制度がある会社を受ける人
リクルーター制度(※)がある会社を受ける就活生はOB・OG訪問を必ず受けなくてはいけません。リクルーター制度はOB・OG訪問からスタートする採用形式ですので、訪問することが応募の必須条件ともいえます。リクルーター制度を採用している代表的な業界は金融・保険・インフラ・通信です。
(※)……人事から依頼されて社員が採用を支援する制度のことで、学生をカフェなどに呼び出して優秀者の絞り込みを行います。OB・OG訪問を兼ねた面接ともいえるでしょう。
OB・OG訪問の有無を重視する業界で就活をする人
OB・OG訪問の有無で、選考へ進めるか決まる業界や企業もあります。
商社・銀行・保険などの人気企業では、優秀な学生が内定を競い合うため「熱意」が重要視される場合があります。その指標として「OB・OG訪問」などを活用する傾向にあるのです。
そういった企業ではOB・OG訪問の有無が選考の予備選抜になっているため、少なくとも10人くらいはOB・OG訪問を受けることをオススメします。積極的に社員にコンタクトを取り、熱意をアピールしましょう。
仕事の仕方に譲れない条件がある人
「どうしても育児休暇が取りたい」「30歳までに管理職になりたい」といった明確な働き方の条件がある方は、OB・OG訪問が必須と考えてください。企業説明会では人事部から基本的な会社の概要しか伝えられないため「この部署は激務で成長できるけど、あの部署はまったりしている」といった詳細な情報は得られません。自分のキャリアビジョンや就活の軸・やりたい仕事がハッキリしている人は、OB・OG訪問という企業研究の貴重な機会を生かして、その企業が条件に見合うか確認しましょう。
会社を「人」で決めたい人
この人と一緒に働きたいと思った、というのは最後に内定先を決める決定打になることが多いようです。であれば、できる限り志望企業の「人となり」「雰囲気」を知るためにもOB・OG訪問は欠かせません。後で失望しなくてもいいように、必ず興味のある企業1社につき、複数の方からお話を伺い、参考にするようにしましょう。
OB・OG訪問をしなくてもいい人
次に、OB・OG訪問をしなくてもいい人の特徴についてもご案内します。
OB・OG訪問の有無を凌駕(りょうが)できる経歴を持っている人
在学時から世界トップクラスの研究をしており、志望企業の仕事内容的にその研究が求められていることがハッキリしている場合は、OB・OG訪問よりも研究を優先することをオススメします。ただし生半可な研究成果では通用しません。私の知っている事例では、学部生にもかかわらず世界で有名な学術誌に論文が掲載されるレベルの研究を行う学生がOB・OG訪問をすることなく内定を手に入れていました。
外資系企業など、熱意より能力重視の企業だけを受ける人
一部の外資系企業をはじめとして、何よりも能力を重視する会社が存在します。そのような企業ではOB・OG訪問による熱意アピールは特に意味をなしません。あなたの能力が綿密に査定されますので、実力勝負と心得て、地頭やリーダーシップを裏付けるエピソード作りに専念しましょう。
社会人経験が豊富にあり、応募先の事情に精通している人
最後に、社会人経験が豊富にある学生の場合です。例えば、長期インターン先の会社が取引をしている会社へ新卒採用で応募するような場合がこれに該当します。取引を通じて先方の事情をよく知っているのであれば、熱意アピールのためだけにOB・OG訪問をする必要性は薄いでしょう。
また、志望企業での勤務経験が長期間ある場合も、OB・OG訪問は不要です。ベンチャーでの長期インターンがこれに当たります。既に社内で活躍しており、学生ながら成果を出せているのであれば企業側から積極的に採用オファーを出すことも珍しくありません。
実際にOB・OG訪問をした内定者の感想
ここで、実際にOB・OG訪問をうまく活用して内定を獲得した先輩の体験談をご紹介します。
・伊藤忠商事
計6名にOB・OG訪問を実施しました。 自分が挑戦したいカンパニーが決まっていたので、その方々に訪問し、業務レベルでの事業内容・長期的なキャリアの変遷や今後のキャリアビジョンなどを伺いました。 事前に質問項目や自己紹介資料を送ることも意識し、大変お忙しい中、学生に時間を割いてくれていることに感謝の気持ちをもって臨みました。※出典:伊藤忠商事|総合職2024年卒本選考のOB訪問
・ソニーグループ
1名にOB・OG訪問を実施し、実際の1日の業務内容や社風・社内の成果に対する評価軸などを質問しました。 研究室のOBでしたが、失礼のないように日程調整などのメールの文面を構築しました。 聞きたいことに加え、自身の研究の概要を説明できるような準備をして挑む事が大切です。 基本的には親身になって話を聞いてくれるため質問は遠慮せず、人事には聞きにくいような給与や残業についてここで聞くと良いと思います。※出典:ソニーグループ|技術系コース:半導体・デバイス・材料2024年卒本選考のOB訪問
・住友生命保険
1名に最終面接前に不安を払拭(ふっしょく)する目的でOB・OG訪問を実施しました。 福利厚生や仕事のやりがい、社員やお客さまと接する際に意識していることなどを質問しました。NG質問がなく、親身に質問に答えてくださったため特に注意することはありませんでした。※出典:住友生命保険|総合キャリア職(Gコース)2024年卒本選考のOB訪問
OB・OG訪問のやり方や質問の考え方など対策記事まとめ
以上、OB・OG訪問が必要な学生と不要な学生についてお伝えしました。
OB・OG訪問が明確に必要ないのは、「既に社会人として活躍できる要素を備えており、志望企業がOB・OG訪問を評価指標においていない場合のみ」です。
また、上記の条件に当てはまる方でも、なるべくOB・OG訪問を行うことをオススメします。
OB・OG訪問によって説明会だけでは見えなかった良し悪しが見え、業界全体への理解、ひいては企業理解が深まることは間違いありません。OB・OG訪問をすべきか迷ったら、まずは最初の1人、同じゼミやサークルの先輩からで構いませんのでスタートしてみましょう。
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※こちらの記事は2016年1月に掲載された記事の再掲です。