就活における自己分析とは、過去の経験・出来事をもとに自分の強み、弱みを整理したり、どのような仕事であれば自分に適性があるかを探ったりすること。つまり、企業へ行う自己PRと、企業・職種選びの根本となる役割を担います。
自己分析は就活の方向を決定づけるコンパスのようなものであるため、深くまで自己分析ができていれば取るべき行動は明確に見えてくるはずです。
とはいえ人生で初めての自己分析。「自分史を書けば良いのか」「性格診断テストを受検すれば良いのか」、自分に適した方法で分析できているか分からないという人もいるのではないでしょうか。自己分析は「絶対的な正解」のない作業ですが「最適解」であれば導き出せます。
ワンキャリアでは自己分析のやり方をあらゆる角度から分解し、解説しています。1人でも多くの就活生のお悩みを軽くして、「最適解」へたどり着くお手伝いができれば幸いです。
<目次>
●自己分析とは? 最も重要なのは目的の明確化
・選考対策(企業に受かる)
・キャリア選択(企業を選ぶ)
●自己分析のアウトプットは自己PRや志望動機に繋(つな)がる
●目的に沿った自己分析のアプローチは主に2×2の4通り
●自己分析に使える具体的なツール・シート
・【選考対策が目的】自己分析1:モチベーショングラフ/自分史
・【選考対策が目的】自己分析2:診断ツール(ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度など)
・【キャリア選択が目的】自己分析1:企業分析/比較シート
・【キャリア選択が目的】自己分析2:他己分析の質問リスト
●自己分析の落とし穴
・自己分析を永遠にやり続ける
・ 1つの出来事ばかり深掘りし続ける
・あらゆる自己分析の方法に手を出す
・自分に厳しすぎる/甘すぎる
●自己分析をES/面接などの選考対策に活用するには
●おわりに:自己分析のやり方まとめ
自己分析とは? 最も重要なのは目的の明確化
自己分析とは、自分の思考やこれまでの経験を整理し、自分の能力や性質、強みや弱み、今後のありたい姿などを理解することです。
また、自己分析で最も重要なことは、「目的を明確にすること」です。 一般的に自己分析を行う目的は、「選考対策(企業に受かる)」「キャリア選択(企業を選ぶ)」の2つが挙げられます。
目的を定めずに自己分析を行うと、終わりが見えずに自己分析をやり続けることになります。そのため、自己分析を行う前に、「なぜ自己分析を行うのか」「自己分析を通して何を得たいのか」を明確にしておきましょう。この2つの目的が混ざってしまうと、なぜ自己分析を行っているのかが分からなくなってしまいます。そのため、ここでも「目的の明確化」を意識することがポイントです。
選考対策(企業に受かる)
選考対策(企業に受かる)ために行う自己分析のゴールは、「自分の強み・弱みを理解すること」と「自分の経験を話せる」ことです。
キャリア選択(企業を選ぶ)
キャリア選択(企業を選ぶ)のために行う自己分析のゴールは、「今後ありたい姿」や「自分のパフォーマンスが上がる環境」を理解することです。自己分析でこれらを明確にすることで、自分のキャリアに必要な要素を明確にできます。
自己分析のアウトプットは自己PRや志望動機に繋(つな)がる
先ほどご紹介した「選考対策」「キャリア選択」を目的とした自己分析は、自己PRや志望動機にも生かせます。
まず、「選考対策」のために自己分析を行った場合、そこで気づいた自分の強みから自己PRを作成できます。また、企業によってはエントリーシート(ES)や面接で「自分の弱み」について質問されることがあるため、その際にも生かすことが可能です。例えば、以下のようなESでの設問が出された際、自己分析でのアウトプットを活用できるでしょう。
自身の長所(100文字以内) 努力を継続する力です。昨年の大学の研究では、1年間さまざまな学部の授業で知識を得続け◯◯優秀賞を獲得したり、学部で好成績を取り続け飛び級に成功したりしました。
自身の短所(100文字以内) 決断力が短所です。Aの選択肢しか選べない場合、どうしてもBを選んでいた場合の未来を後悔しそうで悩んでしまう癖があります。最近は制限時間内に意思決定をするよう心掛けています。
※出典:富士フイルム|事務職2020年卒本選考のエントリーシート
続いて、「キャリア選択」のために自己分析を行った場合、そこで気づいた「自分のパフォーマンスが上がる環境」や「キャリアビジョン」から、企業を志望する明確な理由を示すことが可能です。例えば、以下の志望動機では、企業を選ぶ理由を就活の軸から説明されています。
当社の志望理由をお書きください(600字) 貴社を志望する理由は私の就活の軸に合致するからだ。私の就活の軸は(1)社会を俯瞰(ふかん)する力が身につくこと(2)モチベーションを高く保って働けることの2つだ。(1)については、私は将来「自分は社会や人々をよりよくする何かをやり遂げた」と胸を張って言える人生にしたい。その「何か」を成し遂げるためには社会を俯瞰して人々や社会にとって本当に必要なことが何かを把握しなければならない。そしてその本当に必要とされていることやその根底にある課題に対して取り組むことで人々や社会をよりよくできると考える。そのためには、まず社会を俯瞰して課題を発見する力が必要であるが、公正な立場である監査法人でさまざまなクライアントやプロジェクトに関わる中でそのような力を身に付けることが出来ると考える。(2)については、私がモチベーションを高く保って働ける条件は(ⅰ)専門性を生かせること(ⅱ)チームワークを感じて働けること(ⅲ)知的好奇心を満たせることの3つだ。私は貴社のインターンシップを通してリスク評価や対応策の検討の際に◯◯としての専門性が非常に役立つと実感した。また、インターンシップ中は大変なことも時にはあったが自分たちの議論したことをプレゼンとして最終日に発表できた際にチームでやり遂げた達成感があった。さらに、貴社ではさまざまなクライアントや業務にプロジェクトベースで関わることが出来るため知的好奇心を満たせると考える。
※出典:有限責任監査法人トーマツ|ゼネラルアドバイザー(GAU)2021年卒本選考のエントリーシート
自己分析のやり方は2×2のたった4通り
これまで、自己分析は選考対策・キャリア選択のために有効であることをご紹介してきました。それでは、自己分析はどのように行えば良いのでしょうか?
自己分析の手段として有効なのは「帰納的アプローチ」と「演繹(えんえき)的アプローチ」の2つです。「帰納的アプローチ」とは、自分の過去の経験を洗い出して、その経験から見いだせる強み/弱みを抽出する方法です。一方で、「演繹的アプローチ」は、自分の強み/弱みを洗い出し、そこから過去の経験を抽出する方法のことを指します。
さらに、自己分析は、帰納的・演繹的なアプローチの2つの方法をもとにすると、「企業に受かる」「企業を選ぶ」という2つの目的に合わせて4つの方法があります。
1. 選考対策が目的×帰納的アプローチ 2. 選考対策が目的×演繹的アプローチ 3. キャリア選択が目的×帰納的アプローチ 4. キャリア選択が目的×演繹的アプローチ
自己分析に使える具体的なツール・シート
以下では、上述した4つの自己分析について、それぞれツールやシートなどの道具を用いた方法をご紹介していきます。
【選考対策が目的】自己分析1:モチベーショングラフ/自分史
「選考対策が目的×帰納的アプローチ」で自己分析を行う際は、モチベーショングラフや自分史の作成をおすすめします。モチベーショングラフとは、これまでの人生の振り返りについてグラフを使って表現する方法です。自分の今までを振り返るため自分史と呼ばれることもあります。 モチベーショングラフを用いて過去の経験を洗い出し、そこから自分の強み・弱みを抽出していきます(帰納的アプローチ)。
続いて、モチベーショングラフのやり方をご紹介します。 まず、以下のように縦軸に「心の充実度(モチベーションの高さ)」横軸に「年齢」を設定します。
次に自分のこれまでの人生を振り返り、モチベーションの高低を曲線グラフで描きます。自分に大きな影響を与えた出来事を思い出しながら描くのがポイントです。グラフが描けたら、特にモチベーションに大きく変化があった時期に何があったのかを思い出し、そのイベントを記入します。
最後に、そのときに自分が考えていたことや、今振り返ってみて当時どのようなことが要因でモチベーションの起伏があったのかを深掘りしていきます。モチベーショングラフを描くことで、自分の行動特性や思考特性を知り、そこから強みや弱みを抽出することが可能です。
・もう「自己分析」で悩まない。簡単なやり方から面接突破の裏ワザまで徹底解説
【選考対策が目的】自己分析2:診断ツール(ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度など)
「選考対策が目的×演繹的アプローチ」で自己分析を行う際は、診断ツールを用いることをおすすめします。診断ツールを用いて、自分の強み・弱みを洗い出し、それらに該当する過去のエピソードを抽出していきます(演繹的アプローチ)。代表的な診断ツールとして、ストレングスファインダーやビッグファイブ尺度などが挙げられます。こちらの2つについて詳しく解説します。
1. ストレングスファインダー
ストレングスファインダーとは、ウェブサイトで質問に答えることで、自分の才能(強みの源)が分かる性格診断ツールです。34種類ある特徴の中からトップ5の強みをレポート形式で知れます。また、診断基準もシンプルなため、選考でアピールすべきポイントを絞りやすいことが特徴です。
ストレングスファインダーの診断方法は以下の通りです。
(1)『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』を購入する。 (2)本のカバー裏側にあるIDを記入して受検する。
さらに、ストレングスファインダーでより良い自己分析を行うポイントは、 診断結果の中から納得感を持てる強みを抽出することです。そこから、過去の経験でその強みが発揮されたエピソードを複数抽出しておくことで、自己PRを話す際に役立てることができるでしょう。
2. ビッグファイブ尺度
ビッグファイブ尺度とは、5つの要素の組み合わせから、その人の性格や適職を導く性格診断ツールです。診断結果は、「外向性・好奇心・協調性・情緒安定性・勤勉性」の5要素でスコア化されます。こちらも診断基準がシンプルなため、選考でのアピールポイントを絞りやすいことが特徴です。
ビッグファイブ尺度の診断方法は以下の通りです。
1. ウェブ上にある無料診断ツールで受検する 2. オンラインカウンセリング(有料)を受検する
【キャリア選択が目的】自己分析1:企業分析/比較シート
「キャリア選択が目的×帰納的アプローチ」で自己分析を行う際は、企業分析/比較シートを用いることをおすすめします。
企業分析・比較では、企業への印象を言語化した上で、なぜその印象を持ったかを事実と解釈に分けて明確にしていきます。その結果を企業ごとに比較することで、自分がキャリアにおいて重要視しているポイントを見つけられます。
ここでは、企業分析・比較を進めていく際の手順をご紹介します。
1. 企業の情報を4つの観点で言語化する
・People(人/風土):どんな社員と働けるのか? どんな組織風土なのか? ・Profession(仕事/事業):どんな業務があるのか? どんな事業なのか? ・Philosophy(理念/目標):どんなビジョンや目標を持っている会社なのか? ・Privilege(制度/待遇):どんな制度があるのか? どんな待遇があるのか?
2. 各社の事実を4Pの観点から「合う」、「合わない」に整理し、解釈は別にまとめる
3. 複数の企業を並べ、同じ内容の言葉を抽出する。同じ内容の言葉=共通項が、志望企業を絞る判断軸となる
・「どこもいい会社に見えるから、決められない」。そんなあなたは「情報の海」でおぼれているのかもしれない。
【キャリア選択が目的】自己分析2:他己分析の質問リスト
「キャリア選択が目的×演繹的アプローチ」で自己分析を行う際は、他己分析も行うことをおすすめします。他己分析とは、友人や家族など自分のことを知る人に分析をお願いする方法です。他己分析で自分の強み・弱みを客観的に洗い出し、それらが形成された過去のエピソードを抽出していきます(演繹的アプローチ)。
他己分析を行うことで、客観的な自分を捉えられます。そのため、自分で考えていたキャリア観のずれが修正され、より自分の描くキャリアに対して納得感が持てるようになるでしょう。ここでは、他己分析の手順と質問例をご紹介します。
1. さまざまなタイプの人に回答を依頼する 2. 質問を準備する 3. さまざまな人からの回答を自己分析の結果と照合する
1. さまざまなタイプの人に回答を依頼する
幅広い観点から自分と向き合えるよう、年齢や立場・関係性が異なる5〜10人に協力をしてもらえると良いでしょう。
2. 質問を準備する
聞きたい質問を複数準備しておきましょう。質問例は後程ご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
3. さまざまな人からの回答を自己分析の結果と照合する
なかには、他己分析で得られた回答が自己分析の結果と異なる場合があるでしょう。 その際は、なぜ回答と自己分析の結果が異なるかを考え、他人からの見え方と自己評価が一致するように修正しましょう。
他己分析の質問例
・どのようなタイプの性格ですか? ・私の強みは何だと思いますか? ・私の弱みは何だと思いますか? ・より伸ばすと良い長所はどこですか? ・改善した方が良いと思う部分はどこですか? ・私の第一印象を教えてください ・私の現在の印象を教えてください ・私を1言で表現すると何ですか? ・どのようなことをしているときが楽しそうですか? ・どのようなことをしているときが退屈そうですか? ・私は友人や組織の中でどんな存在ですか? ・私に関して印象に残っているエピソードはありますか? ・他人に私を紹介するとき、どのように表現しますか? ・私はどのような仕事が向いていると思いますか?
自己分析の落とし穴
自己分析を行うことで得られるメリットは大きいですが、行っている中でつい陥りがちな落とし穴が存在します。ここでは、就活生が陥りがちな自己分析の失敗例4つとその対処法についてご紹介します。
自己分析を永遠にやり続ける
記事の冒頭でもお伝えしましたが、自己分析におけるゴール(目的)がないと、永遠に分析を行い続けてしまいます。自己分析で重要なことは、「目的を明確にすること」です。ご自身が選考対策(企業に受かるため)やキャリア選択(企業を選ぶ)のどちらの目的に該当するのか、自己分析を通じて何を知りたいのかを明らかにしましょう。
2. 1つの出来事ばかり深掘りし続ける
今回の記事では、「帰納的アプローチ」と「演繹的アプローチ」での自己分析をご紹介しました。この帰納的アプローチ(過去の体験を洗い出し、自分の性格を抽出する方法)で陥りがちなのが、「1つの経験にこだわりすぎる」ことです。自分の性格などに納得感を持たせるためにも特定の出来事にこだわりすぎるのは禁物です。まずは、モチベーショングラフを用いて、「過去の経験」を洗い出し、全体を把握した後に、それぞれの出来事の深掘りを行うことをおすすめします。
3. あらゆる自己分析の方法に手を出す
「自分のことをちゃんと理解したい」という気持ちから、複数の自己分析を試したくなることもあるでしょう。ですが、逆に「どの分析結果を信じたらよいか分からなくなる」ことがあります。自己分析の手順はあくまで手段でしかありません。そのため、前述でご紹介した4通りの方法から、ご自身の目的(選考対策・キャリア選択)と思考法(帰納的・演繹的)に応じて、1つのやり方を選び、徹底的に向き合うことを意識しましょう。
4. 自分に厳しすぎる/甘すぎる
自己分析を行う人の中には、普段から自分に厳しい性格のために「短所ばかり思いついてしまう」ことがあります。自己分析を選考対策の目的としていた場合、自身の短所だけでなく、「企業に自分を売り込むため」の長所を見つけることが重要です。もし、短所ばかり頭に浮かんだら、「いっそ長所と捉えたらどう言い換えられるかな」と考えるといいでしょう。
また、反対に「長所ばかり思いついてしまう」人も注意が必要です。自己分析に加えて他己分析も用いながら、総合的に自分の性格を分析しましょう。
▼自己分析の方法に関する記事はこちらから ・【自己分析のやり方】たった4通り!簡単にできる方法・ツール・シートを解説
・自己分析って何?学生が陥る3つの落とし穴と進め方
・強みと弱みがわかる自己分析の方法!得意×需要×好きから自分の強みを分析
・自己分析のやり方16本まとめ!就活で本当に内定へ近づく方法とは
自己分析と就活の軸
ここでは、自己分析の結果を用いて、就活の軸を作成する方法をご紹介します。
実践的で簡単な就活の軸の作り方としては、「本音の軸」「建前の軸」と2層に分ける方法があります。
まず始めに明確にするのは、「本音の軸」です。「本音の軸」とは、自分が本当に求めているものや大切にしたいことを指します。自己分析で導いた「今後ありたい姿」や「自分のパフォーマンスが上がる環境」を実現するために必要な要素を明確にしていきます。要素が複数出てきた場合は、「譲れない要素はどれか」という視点で、優先順位をつけることをおすすめします。
そして、「本音の軸」が明確になったら「建前の軸」を作成します。 「建前の軸」とは、面接などで相手に伝えるために言い換えたものです。新卒採用担当者に共感してもらえるように本音の軸のニュアンスを変化させていきます。ここでのポイントは、企業の求める人材像に寄せすぎないことです。企業の求める人材に「建前の軸」を寄せすぎてしまうことで、ご自身と企業のミスマッチが発生する場合があるからです。あくまでも、「本音の軸」を基盤にして「建前の軸」を作成しましょう。
以下の記事では、「本音の軸」「建前の軸」の作成する際におすすめのテンプレートもご紹介していますので、合わせてご確認ください。
・【就活の軸の決め方&例文】面接/ESでの答え方と本音を深掘るテンプレ
自己分析をES/面接などの選考対策に活用するには
記事の序盤では、自己分析を行うことで、自己PRや志望動機を作成できることをご紹介しました。 ここでは、自己分析での結果を用いて、自己PRを作成する際のポイントをご紹介します。
自己分析では、自分の「強み/弱み」や「性格」を理解できたかと思います。それを自己PRとして伝える際のポイントは「再現性」を持たせることです。
新卒採用担当者は、学生に対して、長期的に成果を残していける人材であるかを強く見ています。そのため、さまざまな環境においても自身の「強み」が発揮できることを示すことが重要です。学生が社会に出てからも活躍できる人間であることを納得させるために、自分の強みに再現性があることをアピールしましょう。
再現性のある自己PRの構成は以下の通りです。
1. 自分の強みの特徴 2. 強みを発揮した具体的なエピソード(経験) 3. 強みを発揮する方法 4. 将来への展望
以下の記事では、再現性のある自己PRを作成する方法をさらに詳しく解説しています。ぜひご活用ください。
・【自己PRの書き方】ESで強みを効果的にアピールするには?新卒採用担当の目線と内定者の回答例から解説
おわりに:自己分析のやり方まとめ
これまでの内容をまとめると以下の通りです。
【自己分析の際のポイント:目的の明確化】 自己分析を行う前に、なぜ自己分析を行うのか、何を得たいのかを明確にすることが重要。
【自己分析の目的1:選考対策】 自分の強みと弱みを理解し、過去の経験や出来事を通じて自己PRを構築すること。自己分析を通じて、自分自身を企業にアピールできるようになる。
【自己分析の目的2:キャリア選択】 「将来ありたい姿」に近づくために必要な要素や「自分のパフォーマンス向上」に必要な環境を理解すること。自己分析を通じて、どの企業や職種が自分に合っているかを見極めることができる。
【自己分析の方法】 ・帰納的アプローチ:過去の経験から自分の強みや弱みを抽出する方法。 ・演繹的アプローチ:自分の強みや弱みを特定し、それに基づいて過去の経験を分析する方法。
【自己分析の目的に応じたアプローチ】 ・選考対策×帰納的アプローチ:モチベーショングラフや自分史の作成 ・選考対策×演繹的アプローチ:ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度 ・キャリア選択×帰納的アプローチ:企業分析/比較シート ・キャリア選択×演繹的アプローチ:他己分析
【自己分析の落とし穴と対処法】 ・自己分析を永遠にやり続ける └目的を明確にする ・1つの出来事ばかり深掘りし続ける └モチベーショングラフで過去の経験の全体像を把握する ・あらゆる自己分析の方法に手を出す └目的や思考法に応じて1つの方法で徹底的な対策をする ・自分に厳しすぎる/甘すぎる └自己分析に加えて他己分析を用いて自己評価を客観的に行う。
【自己分析から就活の軸を作成する】 自己分析で分かった「将来ありたい姿」「モチベーションが上がる環境」をもとに「本音の軸」と「建前の軸」を作成する。
【自己分析から自己PRを作成する】 自己分析の結果をもとに、強みの特徴、具体的なエピソード、強みを発揮する方法、将来の展望の流れで自己PRを作成する。
自分を知り言語化を行うことは、難しいからこそ楽しいことでもあります。この記事で紹介した自己分析のフレームワークや対策法は、「自己PR」でも「仕事選び」においても、強力なツールとなるでしょう。
就活では企業の選考に落ちたり、面接官にうまくアピールできなかったりするため、自分に自信がなくなることもあると思います。ただし、過去の経験に基づいた最適な方法で自己分析を行うことで、自分の強み・長所を理解し、得意な仕事で活躍できる未来が切り開けます。選考でのポイントは、企業の採用担当者側の視点で評価される自分の強み・長所を言葉にして伝えることです。
また企業選びにおいても、自分の長所や短所をふまえて適性を見極められていれば、志望動機もおのずと説得力のあるものになるはず。
就活のスタートからゴールまで重要な役割を担う「自己分析」を、みなさんに合った方法で行うサポートができていれば幸いです。
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※こちらは2017年10月に公開された記事を一部変更・加筆して再掲しております。