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就活とは?いつから?スケジュールや基本の流れ・必要な準備を解説

2024年12月18日(水) | 30,216 views

就活とは自分の強みや弱みを明らかにし、就職したい企業を選んで、選考活動で内定を得るまでの一連の活動を意味します。ある程度流れは決まっているため、就活を成功させるためには知識を身につけることが重要です。

今回は就活のスケジュールや流れ、成功のポイントについて解説します。

<目次>
●就活とは
 ・就活の意味とは
 ・就活の重要性
●就活スケジュール  ・一般的な就活スケジュール
 ・外資系企業の選考スケジュール
 ・ベンチャー/メガベンチャーの選考スケジュール
 ・その他日系大手企業の選考スケジュール
●就活の流れ  ・自己分析
 ・業界・企業研究
 ・選考対策
●就活の準備
 ・ビジネスマナーを身につける
 ・身だしなみに関する準備
 ・証明写真の準備
 ・履歴書の作成
●就活のポイント
 ・自己分析をおろそかにしない
 ・情報収集の重要性
 ・ミスマッチを防ぐ
 ・周囲と比較しない
 ・不採用が続いてもあきらめない
 ・学業やプライベートにも力を入れる
●内定後について
 ・内定承諾の方法
 ・内定辞退の注意点
 ・入社前の準備
●この記事のまとめ

就活とは

日本では高校や大学を卒業する前に就職活動を行い、勤め先を見つける学生が大半を占めます。就活という言葉は日常的に使いますが、何を示すのか、なぜする必要があるのかよく分からない人もいるのではないでしょうか。ぼんやりとしか理解していないと、とるべき具体的な行動が分からず、右往左往してしまいます。

まずは将来のビジョンを決められず悩んでいる学生に向けて、就活の意味や重要性を解説します。


就活の意味とは

就活の目的とは自分に合う仕事を見つけ、それを実現する会社に入ることです。

就活でも必要になる自己分析や企業研究は、突き詰めれば、この目標を実現させるための準備に過ぎません。学校を卒業したばかりの若者が生活に必要な資金を得る方法は多くはないでしょう。

多くの人にとって、学校を卒業後、会社に入社するのが一般的なルートです。母数が多くいることは、言い換えれば周囲はライバルだらけの環境だともいえます。企業研究や選考対策など努力をしなければ、希望の企業に入社するのは難しくなります。

また、生活資金を得るために就職をすると述べましたが、収入以外の面でも、会社員になると「信用力」が高まるというメリットもあります。


就活の重要性

就活は自分の将来を左右する1つの分岐点として多くの人にとって非常に重要です。その理由として、就活をおろそかにすることで就職後のミスマッチが生じる可能性があるためです。

自分の興味や適正を把握できず、就職後に企業や仕事内容と合わないなどのミスマッチが生じる可能性が高くなります。また、自分自身を見つめ直し、将来やキャリアプランを考えて就活をすることで自分が進みたい道が見えるようになります。

納得感が持てるキャリアを歩むためにも、就活は重要といえるでしょう。ミスマッチも防げて、その後の将来も変わっていきます。

このことから、就活は将来を左右する1つの分岐点であるため重要といえるでしょう。

就活スケジュール

就活は大学共通テストとは異なり、すべての企業が同じ日程ではありません。

政府主導の統一的なスケジュールが存在するものの、守らずとも罰則はなく、業界や企業ごとに取り決めた独自日程で進めるケースも多数です。また、選考が始まると同時に対策を始めるのではなく、早い段階から「自己分析」や「企業研究」「Webテスト対策」を行い、準備しておくと選考を有利に進めていけるでしょう。

ここでは、一般的な企業や内定までが早い業界の選考スケジュールについて紹介します。



就活では「企業の動き」にばかり注目しがちですが、キャリアアドバイザーとして何千人もの学生と向き合ってきた経験から言えるのは、「自分がいつ動くか」の方が本質的に重要だということです。
たとえば、「3月エントリー開始」をきっかけに動き始めた学生の多くが、「準備が間に合わない」「自己PRが浅い」と焦りやすいです。一方で、2年生の終わり頃から業界研究を始めていた学生は、3月時点で「選ぶ就活」に入れています。これは一種の“情報格差”であり、自分主語のスケジュール設計の有無が未来を分けます。
企業の動きを追うだけではなく、「自分は〇月までに何を準備したいか」と逆算する姿勢が、納得感のある就活を可能にします。


記事監修アドバイザー:石井
2025年にワンキャリア新卒入社。 学生時代は水泳と水球を22年ほど続ける。ワンキャリアに内定後は法人向けマーケティングチームで1年程人事の方に向けたセミナーの企画・運営を行う。 現在は新規事業「ワンキャリア新卒紹介」にアサインされ、キャリアアドバイザーとして就活生の支援を行っている。

・得意な領域:軸の整理/面接対策/企業探し(軸や強みにマッチした環境の選定)

▼キャリアアドバイザーに無料の就活相談をする▼


一般的な就活スケジュール

一般的な就活スケジュールではエントリー(就活解禁)が大学3年次の3月1日、選考開始(面接解禁)が6月1日です。

基準を満たす学生には6月〜9月の間に内々定が出され、10月1日以降に内定が決定します。

スケジュールをはじめとする就活のルールは、今まで経済団体連合会の主導で決められていました。3月に就活解禁、6月に選考解禁、10月以降に内定のスケジュールが国内の企業では定着しています。

しかし、2021年以降は経団連に代わって政府が就活のルール作りを主導すると決まってから変化が生じました。2025年卒までは既存の仕組みを踏襲し、今までと同様のスケジュールで進められますが、2026年卒から一部の学生にのみ面接の解禁日が3月1日に前倒しされます。

インターンシップに参加し、汎用的な能力や専門性の高さを評価された候補者は選考を受けることが可能です。

抜本的に就活のスケジュールが変わるわけではありませんが、今までの画一的なフローはなくなり、今後はより柔軟な運用が実現します。

▼就活のスケジュールについて詳しく知りたい方はこちら
・27卒就活スケジュール|選考・インターンの準備の対策を徹底解説


外資系企業の選考スケジュール

外資系企業の選考スケジュールは内定時期の早さが特徴で、外資系コンサルでは大学3年の12月までに決まるケースも珍しくありません。

一般的には3年次の夏〜秋にかけて行われるインターンが、本選考に向けた学生のふるい落としの場として機能します。

具体的なスケジュール感はインターンの選考が6月〜7月、インターンの実施が8月〜9月、会社説明会が10月、本選考が9月以降、内定が12月以降です。

外資系企業は経団連が定めたルールの規制を受けないため、優秀な人材を囲い込む目的で、スケジュールが全体的に前倒しされることが特徴です。例えば、アクセンチュアではインターン選考から本選考は6月中旬〜10月中旬の間に行われ、内定は10月下旬頃に出る場合があります(※1)。

(※1)参考:ONE CAREER「アクセンチュア|戦略コンサルタント職2025年卒の選考ステップ」


ベンチャー/メガベンチャーの選考スケジュール

ベンチャーやメガベンチャーも一般的な企業と比較して選考スケジュールが早い業界で、3年次の12月〜3月の間に決まるケースが一般的です。外資系企業と同様、インターンが一次選考の場として機能します。

7月〜9月のサマーインターンで内々定を獲得し、12月から始まる本選考で問題なければスムーズに内定を獲得できます。冬のインターンで評価を受ければ、内定時期は翌年にずれこみますが、一般的な国内企業と比べて早期に就活を終わらせることが可能です。

メガベンチャーの代表格とされるサイバーエージェントにおける選考のスケジュール(2024年卒)は、インターンシップ選考が4月~6月、インターンシップが8月下旬、本選考が10月頃、内定が10月下旬頃です(※2)。

(※2)参考:ONE CAREER「サイバーエージェント|ビジネスコース2025年卒の選考ステップ/a>」


その他日系大手企業の選考スケジュール

外資系やベンチャー以外にも、日系大手でも広告やIT、マスコミ業界の企業は選考スケジュールが早めです。4年次の4月〜5月には内定を獲得できる可能性も十分あり、就活を比較的早期に終わらせられます。いずれも人気業界ばかりのため、熾烈(しれつ)な競争をくぐり抜ける必要があると考えましょう。

デベロッパーや総合商社は、政府が定めたスケジュールに沿って進められるケースが大半です。ただし、一部の企業(三菱商事など)は前倒しでインターンや選考を実施する場合があります。

インターン選考から本選考までの期間が6月下旬~翌年の5月下旬で、内定は5月の下旬頃です。例えば、東京海上日動火災保険では、6月~8月にかけてインターンシップ選考・実施、1月~6月頃に本選考が実施され、6月中旬頃に内定が出されています(※2)。

「選考対策をはじめたときにはすでにインターンの申請期限を過ぎていた」という事態を防ぐため、業界のスケジュールを大まかに把握するだけでなく、企業の選考フローを確認するようにしましょう(※3)。

(※3)参考:ONE CAREER「東京海上日動火災保険|エリアコース(総合職)2023年卒の選考ステップ」

就活の流れ

就活の大まかな流れは、「自己分析」→「業界・企業研究」→「選考対策」です。

どの業界や職種を受ける場合でも、この3つの準備はとても重要です。

ここでは、自己分析や業界・企業研究、選考対策のポイントを解説します。


自己分析

就活で初めに行う準備は、自己分析です。

過去の経験から共通する特徴を見いだし、自らの強みや性格を明らかにして、職種や業界、会社選びに活用します。過去を振り返る際には経験した事柄だけでなく、決断した理由や背景、起こした具体的な行動、体験から学んだことまで明らかにするのがポイントです。

自己分析に関する先輩の体験談をご紹介します。

自己分析を深く丁寧に行うと、仕事選びの軸が明確になり、エントリーシート(ES)や面接で筋の通ったアピールがしやすくなります。

自己分析に関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・隣に座った人と自分の長所をエピソードを添えて何個か発表するワークがあった。就活を始めて最初の頃だったので非常に役に立った。

※参考:みずほ証券|オープン型2018年卒の会社説明会

・事前に受けたWebテストの性格検査の結果を元に、自分の強みや弱み、傾向を把握し、文章としてまとめて発表するという内容のセミナーで、強み弱みを自己分析する場となったので、ここでの経験は後の選考でも大いに役だった。

※参考:アイネス|総合職(システムエンジニア)2018年卒の自己分析セミナー
▼自己分析に関する記事はこちら
・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
・【2024年最新版】就活の自己分析におすすめの本13選|活用法も紹介


業界・企業研究

自分の興味、価値観などに合う企業を見つけるためには、業界・企業研究はとても重要です。

初めに業界全体に共通する特徴や市場規模を把握した後、市場シェアが大きい企業や製品の特徴というように範囲を狭めることがポイントです。

興味がある、または自身の強みを発揮できる領域が見つかったら、個々の企業研究を始めましょう。

  • 企業規模
  • 事業内容(製品・サービス)
  • 経営方針
  • ミッション・ビジョン
  • 社風や雰囲気
  • 福利厚生

上記のように、企業研究で確認する事柄は多岐にわたります。選考では多数の競合他社がある中で、その企業に応募した理由を問われる可能性が高いです。

納得できる志望理由を作成するには、製品やサービス、経営方針、ミッションなど企業の個性が現れやすい事柄への深い理解が求められます。

業界研究・企業研究に関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・一通りの自己分析と業界研究、企業分析を行うことでこの企業で働き成長するイメージを膨らませた。

※参考:テイクアンドギヴ・ニーズ|総合職2023年卒本選考の一次面接

・JOGMECの企業分析を十分行った上で、なぜ他社ではダメなのかと言うことを意識してESを書いた

※参考:JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)|事務系2021年卒本選考のES
▼業界研究に関する記事はこちら
・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較


選考対策

選考フローは企業により異なるため、応募先に特化した選考対策が必要です。

まず採用サイトやクチコミ、OB・OG訪問などで情報を入手し、具体的な選考プロセスを把握してください。一般的には書類審査(ES)の後、複数回の面接を通過して内定を獲得します。


Webテスト対策


Webテストは就活生の基礎能力を示すために実施される学力テストや適性検査のことです。就活では、面接の前に筆記試験(Webテスト)を行う企業も少なくありません。国語や数学、時事問題、適性検査、小論文など、テスト形式は会社ごとにさまざまです。

SPIや玉手箱のようなパッケージを導入する企業もあれば、独自の試験を取り入れるケースもあります。応募先の試験形式を把握し、過去問を繰り返し解くことが試験対策の基本です。

就活のWebテストは問題数が多く、回答時間が足りなくなる可能性があります。事前に本番と同じ環境で模擬試験を行い、問題を解く感覚に慣れておくことが大切です。

Webテスト対策で行いたいTodoは次の通りです。

  • 志望先で行われるWebテストの形式(玉手箱やSPIなど)を理解する
  • Webテストの特徴を理解し、対策方法を知る
  • 実際に問題を解いて苦手分野を見極める
  • 本番形式の問題集を解く

Webテストに関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・参考書を2~3周した

※参考:三菱商事|総合職2020年卒本選考のWebテスト

・参考書の対策と同時に、SPIの受検機会を増やすため、就職活動の一環として他社選考を受検する中で対策を重ねた。この対策方法は他社の選考でも大いに役立ったため、積極的に受検機会を増やしていけると良いだろう。

※参考:富士フイルム|技術系2023年卒インターンシップ選考のWebテスト
▼Webテストに関する記事はこちら
・【人気企業125社分】過去に出題されたWebテスト/適性検査の種類・形式一覧
・【2024年版】Webテスト24種類の見分け方!形式別のURL一覧と業界別の傾向


GD対策


グループディスカッション(GD)は与えられたお題に対する回答をチームで議論して、制限時間内に回答を出す選考手法の1つです。

選考の一環でGDが行われる理由は、チームで仕事をするうえで不可欠な協調性や主体性、貢献意欲を測るためにあります。議論をけん引してリーダーシップを発揮できると、選考では有利に働くでしょう。

解決策を話し合うスタイルのほか、相反する二つの意見について双方の立場から議論するディベート型や、複数の選択肢から就活生側で課題を選ぶ選択型などもあります。

ロールプレイングで回数をこなして慣れるほか、企業側の評価ポイントを把握し、求められる行動をとることが大切です。

GDで評価を得るには、議論に貢献することが重要です。「リーダーシップ」「積極性」「協調性」「気配り」など人それぞれ得意なことがあると思いますので、自分のできることで議論に参加するという姿勢で臨むことを意識しましょう。

GD対策で行いたいTodoは次の通りです。

  • 志望先のGDの形式を把握する
  • GDのやり方や対策方法を理解する
  • 時事問題対策として新聞やテレビでニュースをチェックする
  • キャリアセンターや転職サービスを活用して集団討論の練習をする

GDに関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・ケース対策はGDでも活きたと思います。(参考書:「過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題」(東洋経済新報社、2009年))
・YouTubeでGDの実践様子を探して「自分なら誰を通すか」と言う視点で視聴し、いい人だなぁと思ったポイントなどを参考にした。

※出典:PwCコンサルティング合同会社|コンサルタント職2022年卒本選考のGD

・各段階での時間配分を意識し、議論が脱線しないように注意しました。特にまとめの時間は重要だと思ったので、早めに議論をまとめる方向に持っていくようにしました。あとは自分の提案が具体的で実行可能であることを意識しました。

※出典:グーグル(Google)|ビジネス職2025年卒本選考のGD
▼GDに関する記事はこちら
・グループディスカッション完全対策!全テーマの進め方・流れやコツを網羅的に解説


ケース面接対策


ケース面接とは提示された課題について自分で回答を考え、制限時間が経過した後、面接官に回答する形式の面接のことです。主にコンサルティングファームの選考で取り入れられる形態で、論理的思考力や問題解決能力が問われます。

具体的な事例をもとに、売上を伸ばす方法や市場規模を推計する方法のようにビジネスシーンを想定した課題が設定されます。

初見のケース面接で合格点を出すのはとても難しいです。模擬面接を繰り返して、頻出の問題の考え方を理解し、制限時間内で答えを出せる状態を目指しましょう。

回答に至るまでの思考プロセスもチェックの対象となるため、設問の条件や直前の回答と矛盾がないよう、論理的な思考力が求められます。

ケース面接対策で行いたいTodoは次の通りです。

  • 普段から物事を論理的に考える癖をつける
  • 志望先で実施されるケース面接の出題傾向を把握する
  • ケース面接のやり方や対策方法を理解する
  • ケース面接対策の問題集を解く、または本を読む

ケース面接に関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・アクセンチュアのケース面接では、抽象的なお題が課されることが多いが、今回は単純なケース面接であった。面接官によると思うが、周りは抽象的なお題を課されている人が多かったため、抽象的なお題に対しては前提や定義を明確化させ、面接官と共通認識を取ると良いだろう。

※出典:アクセンチュア|戦略コンサルタント職2024年卒インターンシップの1次面接
▼ケース面接に関する記事はこちら
・ケース面接対策&例題|コンサル・日系大手も出題!ゼロからの始め方
・【27卒向け】フェルミ推定・ケース面接を対策!ポイントは「論理性・コミュ力・楽しむ姿勢」:外資戦略コンサル徹底解説Vol.2


ES対策


ESは、応募した企業に、自己PRや学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)、志望動機などを記入し、自身をアピールする書類のことです。

ESで記入する内容は主に以下の項目です。

  • 基本情報(氏名・住所など)
  • 学歴
  • 志望動機
  • 自己PR
  • ガクチカ
  • 長所・短所
  • 趣味

ESでのポイントは、採用担当者に「会ってみたい、話してみたい」と思われるかどうかです。ESで記入できる内容には限りがあるため、自分の強み、応募先の企業に対する熱意などをしっかり記載することが大切です。

ESで行いたいTodoは次の通りです。

  • 自分の長所・短所を理解する
  • 学生時代に力を入れたことを整理する
  • 企業研究を行う
  • ESの書き方を覚える
  • 志望する企業の内定者のESを見てみる

内定者のESはES・体験談一覧などから見ることができます。

ES対策に関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・客観的に読んで、分かりやすい文となるように、様々な人に読んでもらった。設問に対して、答えよりも「なぜそう考えるのか」を重視し、自己分析をもとに全体的に軸が通るように意識した。

※出典:丹青社|プランナー職2020年卒本選考のES

・全体の構成を明確にして、読む人がわかりやすいように心がけました。

※出典:中国電力|事務2019年卒本選考のES
▼ESに関する記事はこちら
・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例


面接対策


面接は基本的にどの企業でも行われる選考方法の1つで、志望動機や自己PR、強み/弱みなど問われる質問はある程度決まっています。

一般的なプロセスは1次面接→2次面接→(3次面接)→最終面接です。面接官と1対1で質疑応答を交わすほか、複数の面接官と複数の学生から行われる集団面接に分かれます。

どの企業にも共通する面接対策のポイントは、次の通りです。

  • マナー(入室・退室・あいさつなど)に気をつける
  • よく聞かれる質問の回答を準備しておく
  • 声の出し方や話の聞き方に気を配る

面接対策に関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・結論ファーストでダラダラ話さないように気をつけた。1、2次との一貫性。テンポもゆっくりではないので、面接にしっかり集中して言葉を選んで答えなくてはならない。しっかり聞かれたことに焦らず答えること、今までと一貫性を持つことが重要。

※参考:NTT DATA(NTTデータグループ・NTTデータ・NTT DATA, Inc.)|SE2019年卒本選考の最終面接

・質問に対して素早く回答し、会話のテンポを崩さないように気をつけた。また、Faceseatの深掘り、説得面接の両方で、論理に矛盾がないように気をつけた。説得面接に関しては拙い返答になってしまったが、論理的な矛盾が無かったため合格したのだと考えている。

※出典:キーエンス|エンジニア職2025年卒本選考のマッチング面談
▼面接対策について詳しく知りたい方はこちら
・【新卒の面接マナー】入室・退室や集団・オンライン面接の注意点
・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例

就活の準備

就活では、選考を受けて企業の方と会う前にすべき準備があります。相手に与える印象、ひいては選考の合否にも影響を与えかねないため、しっかりと準備しておくことが大切です。


ビジネスマナーを身につける

就活が本格化する前に、社会人として最低限のビジネスマナーを身につけましょう。選考では書類の書き方やあいさつの仕方、表情や話し方もチェック項目に含まれます。

ビジネスマナーは、すぐに身につくものではありません。正しい知識を入れて日頃から心がけることが大切です。

自分だけでは落ち度に気付きにくいため、周りの人に確認してもらいましょう。

ビジネスマナーを身につける際に行いたいTodoは次の通りです。

  • 身近にいる先輩社会人や家族から学ぶ
  • 会社説明会で他の参加者を観察する
  • ビジネスマナーに関するコンテンツを読む
▼ビジネスマナーに関する記事はこちら
・【ビジネスマナーと言葉遣い一覧】就活のメール・電話における基本


身だしなみに関する準備

身だしなみは履歴書/ESに貼る写真や面接でチェックされるポイントで、良い意味でも悪い意味でも第一印象を大きく左右します。スーツやかばん、靴など身につけるもののほか、髪形や肌も評価に影響を与える要素です。

好印象を与えるために意識したい身だしなみのチェックポイントは次の通りです。

  • スーツの色は濃紺、ブラック、ダークグレーを選ぶ
  • クールビズやビジネスカジュアルの指定がない限り、ネクタイは着用する
  • A4サイズの書類が入るビジネスバッグを持参する
  • 髪色は黒、髪形は短髪が基本
  • 革靴はシワが目立たないよう磨いておく
  • 靴の色はスーツに合わせる

反対に、就活の身だしなみでのNG例は次の通りです。

  • 髪色や装飾品が奇抜・派手な服装で臨む
  • 私服指定の企業の面接で、オフィスカジュアルではなく普段着で行く
  • スーツによれがある
  • ボサボサの髪形で臨む

就活の身だしなみには一定のマナーがあります。正しい知識を身につけて行動に移し、好印象を与える服装や態度で面接や写真の撮影に臨みましょう。

▼身だしなみに関する記事はこちら
・【身だしなみ:男性編】就活で好印象な髪形・スーツなどのチェックリスト
・【身だしなみ:女性編】就活で好印象の髪形・スーツなどのチェックリスト


証明写真の準備

ESの証明写真は、書面審査における唯一の文字以外の視覚情報です。書面だけでは読みとれない人となりが伝わり、印象を左右しかねないため、しっかりと準備をしておきましょう。

スピード写真は避け、写真館やスタジオでプロに依頼したほうが賢明です。好印象を与えるために注意したいポイントは、次の通りです。

  • 軽くあごを引き、前をまっすぐ見据える
  • 口角を上げて、歯が見えない程度にほほえむ
  • スーツ姿で撮影に臨む
  • 清潔感がある髪形にする

企業から指定がない限り、写真のサイズは縦4cm×横3cmです。なお、就活の証明写真では、一目で本人だとわかることが重要です。普段メガネをかけている人は撮影時も着用し、顔が見えづらくなる帽子の着用は避けてください。

▼証明写真に関する記事はこちら
・【就活の証明写真】どこで撮る?おすすめの髪型・服装と撮影場所


履歴書の作成

就活では、履歴書の作成が求められます。企業によってはESと履歴書を1つにまとめる場合もありますが、何の指定もなければきちんと二種類作成しましょう。

ESは自身のアピールに用いるのに対し、履歴書は個人情報を伝えるための書類です。学歴や職歴、保有資格や免許を書き連ね、犯罪歴がない人間であると伝えます。

履歴書とESの記載内容が重複しても、基本的に問題ありません。ESでは、志望動機や自己PR、ガクチカを記載します。

履歴書のフォーマットには、志望動機や自己PRの項目が備わっていることもあります。重複は良くても、二種類の書類で矛盾する内容を書くのは厳禁です。一貫性がないと企業からの信頼が落ちるため、提出前に書類を見比べましょう。

▼履歴書に関する記事はこちら
・【就活の履歴書】学歴・志望動機の書き方と封筒・写真などの準備方法

就活のポイント

就活が初めての場合、何をすればいいか不安になることがあるかもしれません。

そこで就活を成功させるためにポイントを押さえ、自信を持って就活を進めていきましょう。


自己分析をおろそかにしない

「自分のことは自分が一番分かっている」と過信して、自己分析を怠るのは禁物です。自信の強みや弱み、得意なことや苦手なことが不明瞭のままだと、就職後にミスマッチが生じ、短期離職につながります。

また、自己分析が十分にできていないと、面接で説得力のある回答が難しくなる、ガクチカや自己PRの独自性がなくなる、合わない企業の選考を受けてしまうなどの不都合が生じます。さらに、自己分析が足りず、面接で納得感がある回答ができなかった場合、内定の獲得が難しい場合があります。

入念な自己分析を行うために、行うToDoは以下の通りです。

  • モチベーショングラフ/自分史を作成する
  • 診断ツール(ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度など)を作成する
  • 企業分析/比較シートを作成して、自分に合った企業の特徴を分析する
  • 他己分析を行い、客観的に自分を分析する

先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・一貫性を強く意識した。これまでの面接と変わって、小学生時代にまで質問がおよび、価値観や性格などを問われた。このため、生い立ちや自分のエピソードも、自分が押し出したい強みに合わせて選び、強調することを心がけた。

※出典:住友林業|業務企画職2019年卒本選考の部長面接

・自分をしっかり分析し、自分の原体験や軸と一貫性のあるESを作りましょう。

※出典:アクセンチュア|マーケティング職2023年卒本選考のES

・相手は第一線で活躍する営業の方である。誤魔化しなどは利かないので、普段からの思考の深さが重要であると考える。短期間でこれを養うのは非常に難しいので、質問に正面から向き合い、自分がどう考えているかを正直に述べるべきだ。

※出典:積水化学工業|事務系2019年卒本選考の社員面談
▼自己分析に関する記事はこちら
・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
自己分析において、多くの学生が「何を話すか」に注力しがちですが、実はそれ以上に重要なのは「どのように話すか」です。
私たちが面談で見てきた中でも、印象に残る学生の多くは、自身の経験を“構造化”して伝える力に長けていました。たとえば、サークル活動の話でも、「①課題→②打ち手→③結果→④自分なりの意味づけ」と分解できる学生は、同じエピソードでも説得力や納得感がまったく異なります。また、構造化できている学生は面接中の逆質問にも強く、即座に自分の言葉で返せる柔軟性を持っています。これは暗記型では得られない本質的な準備の結果です。
「印象に残る自己PR」とは、内容の面白さ以上に、話の筋道が論理的であるかにかかっています。

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情報収集の重要性

内定を得るには、「情報収集」が重要です。理由としては、「視野が広がって自分に合った業界を見つけやすくなること」「ESや面接において情報量で志望度をアピールできること」が挙げられます。

また、「深く・広い」情報を入手することが大切です。

まず、「広い情報」を収集するためには、複数の情報源を活用することが重要です。コーポレートサイトや会社四季報、採用サイトなどをチェックし、事業内容から働く人の声、業績に至るまでリサーチします。

次に、「深い情報」を収集するためには、独自の情報源を見つけることが重要です。残業時間や社内の雰囲気のような具体的な情報を知りたい場合、OB・OG訪問が有効です。サークルやバイト先の先輩、ゼミの教授などに声をかけ、志望先の詳しい情報を知る人を探してみましょう。

情報収集に関する先輩の体験談をご紹介します。

先輩の体験談
・前日に面接した人から、5分の自己紹介があったことを聞いていたので、しっかりと練習をして面接に望んだ。
面接官は3人いたが、雰囲気に飲まれることなく自分の意見をはっきりと端的に伝えることを心がけたら問題ない。

※出典:野村総合研究所|テクニカルエンジニア2019年卒本選考のキャリア相談会(一次面接)
▼OB・OG訪問について詳しく知りたい方はこちら
・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説
・OB訪問のマナーと服装【社会人の本音】連絡の取り方・当日の対応とNG例
・OB・OG訪問の質問リスト【厳選50選】 深い内容を聞くコツ・前日に送るメール例
・OB・OG訪問のメール【例文つきで解説】返信/お礼メールの鉄則
多くの学生がOB・OG訪問を単なる情報収集の機会と捉えがちですが、私たちプロの視点から見ると、「自分の適性に自信を持つための確認作業」としての意義が大きいと感じます。
たとえば、「自分は論理的思考に自信がある」と意気込んでいた学生が、コンサル志望にもかかわらず、実際の社員との会話で思うように議論が深まらず「この仕事は合わないかもしれない」と気づくケースも少なくありません。こうした“リアルな気づき”こそが、自己理解を深める貴重な材料になります。
逆に、訪問を通じて「やっぱりこの業界が好きだ」と確信して選考に臨む学生は、面接官の目にも自信が伝わります。
単なる情報獲得にとどまらず、「自分がこの職場で働くことをイメージできたか」を帰り道で振り返る。このワンステップが、志望動機の説得力や内定獲得率を格段に引き上げます。

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ミスマッチを防ぐ

続いて、就活のありがちな失敗の1つであるミスマッチによる離職を防ぐための対策をご紹介します。

いくら優秀な人材でも自分に合わない企業に入社してしまうと、思うように力を発揮できません。入社前の限られた情報しかない中で企業との相性を見極めるに、自分自身・企業を知ることが重要です。

まず、自分の強みや能力を明らかにして、その特性が発揮できる会社に入れれば、ミスマッチは生じにくくなります。

さらに、自分に合った企業を見つける際には、「求める人物像」に着目することが重要です。選考で重要だと考える要素と自分の強みが重なる企業に入社できれば、気持ちよく働ける可能性が高くなるためです。職業体験型のインターンシップへの参加も、ミスマッチを防ぐ効果的な手段といえます。入社後に担当する業務を体験できるほか、従業員と密に接することができるためです。

自己分析と企業研究を徹底的に行い、就活の段階で合わない企業を避け、失敗のリスクを減らしましょう。

志望する企業の特徴や雰囲気を知りたい方は、ES・体験談一覧などで内定者の体験談を参考にしてみてください。


周囲と比較しない

メンタル面で就活を成功させるポイントは周囲と比較しないことです。

友人が早々に内定を獲得して、プライベートを楽しんでいる状況を目の当たりにすると、焦りが募るかもしれません。しかし、志望先の選考スケジュールに違いがあれば、ゴールのタイミングが異なることは当たり前です。

周囲と過度な比較をせず、自分のモチベーションの維持を第一に考えましょう。基本的に他の人と比べても良いことは1つもないため、他人の選考結果はあまり意識しないほうが賢明です。


不採用が続いてもあきらめない

一生懸命就活を続けているのに不採用が続くと、途中で投げ出したくなるかもしれません。何十社にも応募して良い結果に至らないと、人格を否定されている感覚になります。

しかし、内定がなかなかもらえないケースは就活では普通のことです。むしろ、第一志望の企業にスムーズに決まるほうが稀(まれ)です。

不採用が続いてもあきらめず、次に挑み続けるには強固なメンタルのほか、気持ちの切り替えが求められます。落ち込んだ心を回復させるには以下のようなものがおすすめです。

  • ジョギングや筋トレなどで体を動かす
  • アロマの香りでリフレッシュする
  • 信頼できる人に相談する

自信を失った状態で次の面接に臨んでも、ネガティブな感情が話し方や態度に現れ、内定獲得から遠ざかります。良い返事をもらえなかったのは、相性が合わなかっただけで自分に落ち度はないと前向きに捉えましょう。


学業やプライベートにも力を入れる

何としても希望した企業への就職を成功させようとして、就活一辺倒の生活になることは避けてください。大学生活は多くの人にとって、一度きりのかけがえのない時間です。プライベートや学業にも力を入れ、後悔しない時を過ごしましょう。

努力して第一志望の企業から内定を獲得しても、卒業に必要な単位を取得できなければ、意味がありません。モチベーションを高く保ち続けるためにも、就活以外に注力することは重要です。アルバイトやサークル、ゼミなどいろいろなことに精一杯取り組みましょう。

就活で手一杯だと気持ちに余裕がなくなり、心身に悪影響を与える恐れもあります。適度に息抜きして、趣味や遊びなども意識して取り入れることが大切です。

内定後について

苦労して内定を獲得できた後は学生生活を謳歌(おうか)したいと思うかもしれませんが、まだすべきことが残っています。

これから長年の間勤め続ける企業だからこそ、適切な対応をして好印象を与えることが重要です。内定承諾の正しい方法や注意点を紹介します。


内定承諾の方法

企業から内々定通知を受け取ったときは、期限内に連絡をすることが大切です。

最初に、内々定者として選んでいただいたことに対するお礼を述べ、受けるのかそれとも辞退するのか、明確な返事をしましょう。なお、通知の時点で「正直、決めかねている……」となった場合には、保留の連絡もできます。

ただし、保留の可否は、あくまでも企業の判断によります。また、無期限で保留できるわけではないため、保留したいときは保留の可否と返事の期限について確認を取りましょう。

▼内定承諾について知りたい方はこちら
・内定承諾のマナーと対応例。メールや電話の例文についてもご紹介
・内定承諾書とは何か?目的・出すタイミング・送り方の注意点を徹底紹介!


内定辞退の注意点

内定辞退の連絡を入れる際に重要なのは、早めの連絡を入れることです。企業からすると辞退者が出れば欠員補充のため、新たにスケジュールを調整し、追加募集をかける必要があります。

連絡が遅れるほど、企業の採用は先延ばしになるため、早めの連絡が大切です。

内定辞退の連絡を入れる際は、時間帯にも配慮しなくてはいけません。一日の中でも業務が忙しくなりやすい始業直後や終業直前、休憩時間中の電話は避けましょう。


入社前の準備

内定承諾の連絡を入れたら、入社までの準備を進めましょう。通常の場合、雇用契約書や内定承諾書の作成が必要です。入社時に遅滞なく持参できるよう、内容の確認ならびに署名・押印を済ませておきましょう。

書類を郵送で送る指示を受けている場合、採用のお礼や送付書類の内訳を示した一覧表も同封するのが好ましいです。

入社したては、初めにあいさつを行うことが一般的のため、早く職場になじむために自己紹介で何を話すのか考えておくのもいいでしょう。

この記事のまとめ

就活は働く意義や就きたい仕事を明確にし、希望の企業に入る確率を高めるための行為です。企業研究や面接対策をはじめ就活ですべきことは多岐に渡ります。

対策のポイントを把握し、必要な作業を効率的にこなせば、スムーズに進められます。業界や企業ごとに就活のスケジュールは異なるため、早めの情報収集や企業研究が大切です。

私たちが支援してきた中で、「最終的に内定先には入社しなかったけれど、就活してよかった」と語る学生が少なくありません。
それは、就活が単なる“職探し”ではなく、“意思決定のトレーニング”だからです。自己分析で自分と向き合い、面接で伝える力を磨く――これら全てが、社会に出てからも役立つ普遍的なスキルになります。特に最近では、「誰かに言われたからこの会社に決めた」ではなく、「自分の言葉で選んだ」と言える学生ほど、入社後の納得度が高い傾向にあります。
就活の本当のゴールは内定ではなく、「どう選んだか」にあります。それを見失わず進めることが、後悔しないキャリアの第一歩です。

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(Photo:Viktoria Kurpas/Shutterstock.com)

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