ファーストキャリアは、論理的思考力が磨かれるコンサルか。それとも、手触り感のある事業会社か。こんな二者択一で悩む学生は少なくないだろう。しかし、両者を分けて捉えること自体が、変化の激しい現代においてはすでに時代遅れなのかもしれない。支援側の「問題解決の型」と、事業者側の「P/Lへの責任」が交差する場所で、最速で経営人材へと駆け上がる道があるからだ。
今回は、商社・戦略コンサル・メガベンチャーを経て、自社ブランド育成を統括する福嶋優氏と、自ら起業・M&Aを経て、ソリューション事業部を率いる久保遼太郎氏にインタビュー。「支援と事業の両立」を掲げるforestだからこそ実現できる、20代の成長を何倍にも加速させるキャリアの本質に迫る。
<目次>
●コンサルか、事業会社か。キャリア初期に本当に必要な「筋トレ」とは
●「現場を知ること」で、コンサルタントの言葉に血を通わせる
●支援の知見を自社事業へ。相乗効果を生む爆発的なグロース
●地道な現場が「経営のチャンス」に。10年分の成長を凝縮する
コンサルか、事業会社か。キャリア初期に本当に必要な「筋トレ」とは
──就職活動において「ファーストキャリアは、コンサルか、事業会社か」と悩む学生は非常に多いです。双方を渡り歩いてこられた福嶋さんは、この問いにどう答えますか。
福嶋:大前提として明確な目標があるなら、その道へ直接進むべきです。しかし「将来的に経営者や事業責任者になりたいが、まずは汎用的な力をつけたい」という状態であれば、クライアントの事業を支援するコンサル側からスタートするのは大いにありだと考えています。
私自身のキャリアを振り返っても、コンサルタントとして得られた価値は大きく3つありました。1つ目は「問題解決の型」です。論点を設計し、アプローチを組み立て、プロジェクトを推進する。この基礎的な型を短期間で反復できるのはコンサルの大きなメリットです。2つ目は多様な業界・案件を経験することで養われる「アナロジー思考」です。引き出しが増えることで、未知の課題にも過去の知見を抽象化して応用できるようになります。そして3つ目は「プロフェッショナルとしての品質水準」です。自身の提供する価値の対価を直接いただく緊張感のなかで、アウトプットに対する基準値が極限まで引き上げられます。
福嶋 優(ふくしま ゆう)35歳:執行役員 兼 ブランド運営2部 部長
一橋大学卒業後、住友商事にてM&Aエグゼキューションやグループ会社経営管理支援に従事。経営共創基盤での企業再生・戦略立案、LINEでのEC新規事業立ち上げを経てforestへ参画。現在はブランド運営2部の部長として自社ブランドの成長を牽引する。
※年齢・役職は2026年9月の取材時点のものです。
──基礎的な「筋トレ」として、支援側の経験は非常に有効だと。
福嶋:その通りです。しかし一方で、支援側だけでは絶対に身につかないものがあります。それが「P/L(損益計算書)責任を負うことで初めて見えてくる世界」です。事業会社で事業責任者を務めるということは、数字の責任だけでなく、複雑な組織の力学や人間関係、日々の泥臭いオペレーションの裾野まで、すべてを引き受けることを意味します。
もちろん「コンサルで3年、事業会社で3年、さらに専門性を……」といったキャリアパスがもありますが、一人前の経営人材になるまでに時間がかかってしまいます。forestの最大の特徴は、この「支援側の型」と「事業会社のP/L責任」という両方の能力を、同時に高められる点にあります。
「現場を知ること」で、コンサルタントの言葉に血を通わせる
──支援側としてクライアントに向き合う久保さんは、事業会社としての基盤を持つ強みをどう感じていますか。
久保:世のコンサルティングファームや代理店を見渡すと「上流から下流まで一気通貫で支援する」という言葉が溢れています。しかし実際の事業運営には、予算の制約はもちろん、在庫リスク、複雑な社内稟議(りんぎ)、部署間の人間関係など、机上の戦略通りにはいかない無数の力学が存在します。
支援側しか経験していないと「理屈上はこうすれば売れます」という正論を押し通しがちですが、事業者からすれば「それができないから苦労している」わけです。自社で20以上のブランドを保有・運営し、日々現場の痛みを味わっている私たちだからこそ、現場目線の提案ができるのです。その瞬間、クライアントからの目は「単なる外様」から「共に歩める共創パートナー」へと変わります。
──自社でのブランド運営経験が、支援の言葉に血を通わせるわけですね。
久保:まさにそうです。例えば、従来はカタログ通販が主力で、ECの立ち上げに苦戦されていた大手クライアントの事例があります。私たちは、自社ブランドのモール運営で培った知見をそのまま活用しました。広告運用の最適化から大型セールへの連動、商品ページの設計まで実務をまるごと引き受けた結果、ECの売上は約2倍にまで伸長しました。「理屈として正しいか」ではなく「自社で実践して本当に利益が出た」という経験があるからこそ、クライアントの非連続な成長を牽引できるのです。
久保 遼太郎(くぼ りょうたろう)27歳:ソリューション事業本部 コンサルティング部 部長
東京大学在学中にデジタルマーケティング・EC支援会社を共同創業。自ら和菓子ブランドを立ち上げ、事業者側の実務も経験。M&Aによりforestに合流し、現在はソリューション事業部のリーダーを務める。
※年齢・役職は2026年9月の取材時点のものです。
支援の知見を自社事業へ。相乗効果を生む爆発的なグロース
──逆に、「支援側で培った知見」を自社ブランドの成長へと還元するケースもあるのでしょうか。
久保:その双方向の還流こそが、forestの真骨頂です。象徴的なのが、私たちが手掛けるキャットタワーブランドの事例です。このブランドは楽天市場などのECモール内で圧倒的な強みを誇り、すでにジャンル1位を獲得していました。しかしモール内でトップを取ったがゆえにモール内の回遊ユーザーを取り尽くし、成長は停滞気味でした。
そこで投入したのは、ソリューション事業部がクライアントの支援で培ってきたノウハウです。「Web広告を通じて潜在層にアプローチし、自社ECやモールへ流入させて購買に繋げる」というマーケティング導線をゼロから構築し、結果的には広告費に対して約5倍の売上を生み出しました。
──支援と事業が分断されていないからこそ、施策のスピードと精度が段違いになるのですね。
久保:さらに言えば、ノウハウだけでなく「リソースの相互活用」も日常的に行われています。例えば、商品の発送時に同梱するチラシや量販店に卸す際の店頭POPの制作など、事業会社特有の細やかなクリエイティブ実務があります。支援先のクライアントから「店頭POPや同梱物も見直したい」と相談された際、自社ブランドでそれらを日常的に手掛けているメンバーを、社内調整だけで支援案件にアサインできるのです。
地道な現場が「経営のチャンス」に。10年分の成長を凝縮する
──若手メンバーは、この環境のなかで具体的にどのようなキャリアを歩むことになるのでしょうか。
久保:私たちの基本方針は、支援側と事業側の「両方に必ず関わってもらう」ことです。入社初期は、広告運用やSNSマーケティングといった支援実務を通じて、徹底的に基礎の「型」を叩き込みます。しかし、それと並行して、自社ブランドの倉庫での在庫管理や棚卸し、店頭での販売といった泥臭い現場にも躊躇(ちゅうちょ)なく飛び込んでもらいます。
福嶋:当社が求めるマインドセットとして重要なのは2点です。1つは、膨大な学習を楽しめる「知的好奇心」です。当社の学習プロセスは決して楽ではありませんが、新しい知識の習得を前向きに面白がれる人は急速に伸びます。もう1つは、多様なバックグラウンドを持つ仲間への「リスペクト」です。M&Aによって異なる業界や職種から多彩なプロが集まる組織だからこそ、他者から謙虚に学ぶ姿勢が欠かせません。
久保:私はよく「仕事の報酬は仕事である」と言っています。目先の金銭的報酬だけでなく、成果を出した人間には「より大きくて面白いチャンス」が与えられる。forestにおいて、そのチャンスが巡ってくるスピードは圧倒的です。「通常なら10年かかるプロセスを2〜3年に凝縮して身につけたい」「20代で誰よりも早く優秀な経営人材になりたい」そんな野心を持った皆さんと、同じ船に乗れる日を楽しみにしています。

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