こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリ編集部が総力を挙げて紹介する【最新版:業界研究】。
今回は、国内5大証券と呼ばれる「野村證券(野村ホールディングス)、大和(だいわ)証券(大和証券グループ本社)、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJ証券ホールディングス)」の各社の特徴・社風や、年収の違いについてお伝えします。
<目次> ●証券業界とは? 事業内容/提供サービスを解説 ・ビジネスモデル ・事業内容 ●証券の業界動向 ・ネット証券の普及 ・税制優遇制度の変化 ・市況による影響 ●証券業界の仕事内容・主な職種 ・主要部門 ・職種 ●証券業界大手5社の業績比較・ランキング(売上高/営業利益) ●証券業界大手5社の特徴・強み ・野村證券:絶対王者が挑む、さらなる進化への道 ・大和証券:ハイブリッド型総合証券グループとして、多様性のある展開へ ・みずほ証券:「銀・信・証」連携で幅広いサービスを提供 ・SMBC日興証券:三大証券の一角を担い、銀証との連携へ ・三菱UFJモルガン・スタンレー証券:日系と外資系のハイブリッド企業。二社体制で世界へ ●証券業界大手5社の社風の違い・制度 ・野村證券:レベルの高い営業を目指す実力派集団 ・大和証券:穏やかな2番手、部門の壁がなく多様性に富む ・みずほ証券:証券だけにとどまらない幅広いキャリアパス ・SMBC日興証券:「対等な関係の銀証連携」を実現する証券会社 ・三菱UFJモルガン・スタンレー証券:実力主義、頑張った分だけ評価へ ●証券大手5社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数 ●証券業界で働く魅力・やりがい ・金融に関する最新知識を身につけられる ・大規模な事業に携われる ・社会的意義の大きな仕事に携われる ・高い年収を得られる ●証券業界大手5社の選び方 ・自己分析で自分の強みや価値観を洗い出そう! ・情報収集ではワンキャリアの【選考対策ページ】を有効活用しよう! ・ワンキャリア公式YouTubeチャンネル『【公式】ワンキャリアライブ』を活用しよう! ・手間がかかる「業界研究」はワンキャリアにおまかせ! ・企業研究を効率よく進めたい方には「合格の秘訣」がおすすめ! ・就活の軸を見つけ、自分の価値観を整理しよう ●証券業界大手5社が求める人物像・選考対策 ・証券業界が求める人物像 ・証券業界の選考対策
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証券業界とは? 事業内容/提供サービスを解説
証券業界は、投資家と企業を結びつける重要な役割を果たし、資本市場の活性化に貢献しています。この業界のビジネスモデルは、主に証券の売買や引受、投資家向けのアドバイザリーサービスなどを通じて利益を得る仕組みです。
証券業界の事業内容は、株式や債券の取引や投資信託の販売、企業の資金調達支援など多岐にわたります。また、証券会社にはさまざまな種類があり、それぞれが異なるサービスや顧客層に対応しています。ここでは、証券業界のビジネスモデルや事業内容、そして証券会社の種類について詳しく解説します。
ビジネスモデル

証券業界のビジネスモデルは、多岐にわたるサービスを通じて収益を得る構造となっています。証券会社が主に利益を上げる事業としては、リテールとリサーチ、インベストメントバンキング・投資銀行の3つが挙げられます。
リテールでは、個人投資家や中小企業向けに証券口座の開設、株式や債券、投資信託などの金融商品の提案・販売を行い、手数料収入を得ます。顧客の投資ニーズに応じた金融商品を提供することで、リテール部門は会社の収益に貢献しています。
リサーチは、株式市場や経済全体の動向を調査・分析し、その情報を元に顧客や他の社内部門に助言を行います。この分析や助言は、顧客に対するサービスの質を高め、間接的に会社の収益につながります。
インベストメントバンキング・投資銀行では、企業や政府、大企業を対象に、資金調達や合併・買収(M&A)のサポートを行います。これには、株式や債券の引き受け業務、M&Aの仲介、資金調達支援などが含まれます。これらの活動を通じて、引受手数料や仲介手数料を得ることで、証券会社は収益を上げています。
このように、証券会社は多様なビジネスモデルを通じて、顧客に価値を提供しながら収益を上げる仕組みを持っています。
事業内容
証券業界の事業内容は多岐にわたり、それぞれが異なる役割を果たしています。
ブローカー業務(トレーディング業務)は、投資家の指示を受けて株式や債券などの証券を売買するもので、取引手数料を得ることが主な収益源です。ディーラー業務では、証券会社自体が証券を保有し、売買によって利益を得ることを目的としています。
アンダーライティング業務は、企業が新たに発行する株式や債券を引き受け、市場に販売する役割を担います。セリング業務では、個人や法人の顧客に対して、投資信託や株式などの金融商品を販売し、資産運用のサポートを行います。ここからは、さらに各事業内容を深掘りします。

ブローカー業務(トレーディング業務)
ブローカー業務(トレーディング業務)とは、株式の売買を希望する顧客からの注文を受け、それを証券取引所に伝える役割を担う業務です。この業務は、投資家の売買をスムーズに進めるための仲介を行うものであり、証券業界において非常に重要な役割を果たしています。
ブローカー業務によって証券会社は、売買の仲介を行う際に手数料を得られ、これが大きな収益源となっています。証券会社は、迅速かつ正確に注文を処理し、投資家の信頼を得ることが求められています。
ディーラー業務
ディーラー業務とは、証券会社が自社の資金を使って株式や債券などの金融商品を売買する業務です。この業務の目的は、売買によって収益を上げることや、市場に流動性を提供し、取引が成立しやすくすることです。
ディーラーは市場の動きを常に監視し、タイミングを見極めて売買を行います。これにより、証券会社は自社の利益を追求しながら、市場全体の取引活性化にも寄与しています。
アンダーライティング業務
アンダーライティング業務とは、企業が新たに発行する株式や債券を証券会社が一度引き受け、その後一般の投資家に販売する業務のことです。このプロセスにより、企業は迅速に資金調達を行え、証券会社は引き受けた証券を販売することで手数料を得ます。
企業にとっては、大量の株式を発行する際のリスクや手間を軽減でき、証券会社がそのリスクを一部負担してくれるため、円滑な資金調達が可能になります。
セリング業務
セリング業務とは、新規に発行された株式や社債を一時的に証券会社が預かり、その後、企業や他の会社からの委託を受けて投資家を探し、その証券を販売する業務です。このプロセスを通じて、企業は資金調達を行い、証券会社は販売手数料を得られます。
証券会社は、適切な投資家に対してこれらの証券を紹介し、販売を促進することで、企業の資金調達活動をサポートします。
証券会社の種類
証券会社には、規模や経営母体によってさまざまな種類があり、それぞれが異なる特徴とサービスを提供しています。
大手独立系の証券会社は、国内外で幅広いサービスを展開し、豊富なリソースとネットワークを持っています。銀行系の証券会社は、親会社である銀行との連携を生かし、銀行顧客に対するサービスを強化しています。
準大手の証券会社は、地域密着型のサービスや特定の分野に特化したアプローチで顧客をサポートし、外資系の証券会社は、グローバルな視点から高い専門性を提供して、海外市場に強みを持っています。ネット証券会社は、インターネットを通じた取引を中心に展開し、手数料の低さや取引の手軽さで個人投資家に人気です。

大手独立系
大手独立系の証券会社とは、他社と資本関係を結ばない、国内最大手規模の証券会社のことを指します。このタイプの証券会社は、個人投資家を対象とするリテール業務だけでなく、海外拠点での業務など、幅広いサービスを提供しています。代表的な企業例としては、野村証券や大和証券が挙げられます。
独立系証券会社は、親会社からの出向がない点が特徴です。銀行系の証券会社では、親会社である銀行から役職員が配置されることがありますが、独立系の場合は、実力次第で早い段階での昇進が期待できる環境が整っています。
出世を目指す意欲の高い人や、仕事を通じてチャレンジを求める人にとっては、大手独立系の証券会社が魅力的な選択肢となるでしょう。
銀行系
銀行系証券会社とは、メガバンクのフィナンシャルグループに属する証券会社のことを指します。銀行系証券会社は、銀行との強い連携を生かして、大手独立系に次ぐ大規模な事業展開を行っています。代表的な企業としては、みずほ証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券などが挙げられます。
銀行系証券会社の強みは、銀行からの顧客紹介を受ける機会が多い点にあります。例えば、銀行の顧客(個人・法人)が資産運用のニーズを持っている場合、銀行の支店から証券会社の支店に紹介されることで、証券取引に繋がることがよくあります。銀行系証券会社は安定した顧客基盤を持っており、幅広い金融サービスを提供できることが特徴です。
準大手
準大手証券会社とは、国内大手独立系や銀行系に次ぐ規模で事業を展開する証券会社のことを指します。準大手証券会社は、地域に根ざしたリテール業務に注力しており、地域密着型のサービスを提供することが特徴です。代表的な企業には、アイザワ証券グループ(旧:藍澤證券)、いちよし証券、岩井コスモ証券などがあります。
準大手証券会社の強みは、大手と同様に安定した顧客基盤を持ちつつ、地域密着型の営業スタイルで地域社会に貢献できる点です。規模は大手よりも小さいものの、地域に密着したサービスを提供し、地域の発展に寄与した事業を展開しています。
外資系
外資系証券会社とは、外国法人や外国人が一定以上の割合で出資を行っている証券会社のことを指します。外資系証券会社は、大企業や機関投資家、公共機関などを対象としたホールセール業務に力を入れており、収益性の高い業務を展開していることが特徴です。代表的な企業には、BNPパリバ証券、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン証券などがあります。
外資系証券会社の強みは、海外企業の案件を担当する機会が多く、グローバルな環境で働ける点です。多様な人種の同僚と共に仕事をすることで、国際的な視野を広げられます。また、外資系企業は実力主義が強く、年功序列の要素が少ないため、若いうちから大きな成果を出せば、高い給与水準や早い段階でのキャリアアップが期待できる点も魅力です。
ネット証券会社
ネット証券会社とは、対面での営業を行わず、インターネットを通じて金融商品の仲介を行う証券会社です。店舗を持たないため、コスト削減が可能であり、その分顧客に低コストの取引サービスを提供できることが特徴です。
ネット証券会社の強みは、インターネット取引を行う会員数や取引口座数が年々増加している点にあります。これにより、今後も市場の成長が見込まれ、さらなる拡大が期待されています。
なお、ネット証券会社はITインフラが重要な役割を果たすため、営業職よりもカスタマーサポートやIT関連職種が中心となる採用活動を行っています。
例えば、楽天証券やSBI証券のようなグループ会社に属するネット証券会社では、グループ全体での採用活動が行われるため、必ずしも証券会社に配属されるとは限らない点に注意が必要です。
2025年にワンキャリア新卒入社。
学生時代は体育会バドミントン部に所属し、全日本の大会で団体戦と個人戦において優勝した経験を持つ。 現在は「ワンキャリア新卒紹介」にアサインされ、キャリアアドバイザーとして就活生の支援を行っている。
・得意な領域:自己分析、ES添削(特にガクチカ、自己PR)
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