<目次>
●服装自由って言われても……説明会やインターン、面接での就活生の悩み
●1. 【事例6つ】服装自由ならスーツを着なくても受かる? 本当に私服でOK?
●2. 何を着ればいいの? 「私服可」「服装自由」のセーフライン
・男性編:おすすめの服装(オフィスカジュアル/ビジネスカジュアル/服装自由/私服指定の場合)
・女性編:おすすめの服装(オフィスカジュアル/ビジネスカジュアル/服装自由/私服指定の場合)
・NGな服装の例
●3. インターンや面接の前に! 私服・スーツの身だしなみチェックリスト
・男性の私服・スーツの身だしなみチェックリスト
・女性の私服・スーツの身だしなみチェックリスト
●4. 採用する企業側が服装自由・私服可とする理由
・応募者の人柄を知りたい
・面接・インターン前後の予定に影響されずに多くの学生にしてもらいたい
・服装に関しての縛りが少ない社風だから
●5. インターンや面接における服装自由・私服可(指定なし)の場合の対応まとめ
●記事を書いたきっかけ
服装自由って言われても……説明会やインターン、面接での就活生の悩み
こんにちは、ワンキャリ編集部の山口莉歩です。
皆さんは、説明会やインターン、面接の際に「服装」で悩んだことはありませんか?
2018年に、第一生命保険が発表した『これからサラリーマン川柳(※1)』の中には「私服可は 天国地獄の 分かれ道」という2019年卒の就活生の嘆きがありました。
私自身もインターンの選考などで「自由な服装でお越しください」という言葉にはかなり困りました。
自由と言われたって限度はあるだろうし、わざと自由と言って服装をチェックするつもりなのではないか……と疑い始めたらキリがありませんよね。
この記事では、選考時の服装に悩める就活生に向けて「服装自由」のときの服装の選び方や、選考時に身だしなみで失敗しないためのチェックポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてください!
(※1)参考:産経新聞「『面接で 話弾むも 電話来ず』 来年から働く学生の『これからサラリーマン川柳』優秀作品を発表」
1. 【事例6つ】服装自由ならスーツを着なくても受かる? 本当に私服でOK?
まずは、私服で選考に参加して合格した事例を紹介します。
私服でいい、とはいっても「本当に私服で行って大丈夫なの?」「優秀な人だから私服でも合格したのではないか?」と思う人もいると思います。大丈夫です。そんなことはありません。
ワンキャリ編集部は、「リクルートスーツを着なくても大丈夫」という個人的な意見に説得力を持たせるため独自に調査を行いました(※2)。
(※2)……あくまでも「服装自由」という企業の選考の場合です。
【事例1】2020年卒女性/外資系食品メーカー/インターンシップ選考/私服指定/私服参加
└社員の方が「逆にリクルートスーツだと、学生の素が見えない」と言っていたそうです
【事例2】2020年卒男性/マスコミ/本選考/私服指定/私服参加
└人事の方が「私服と指定されているのにリクルートスーツを着てきた人は、『指示に従えない人』という印象を受ける」と言っていたそうです
【事例3】2020年卒女性/金融(保険)/インターンシップ選考/服装自由/私服参加
└インターン参加時に「服装自由なのだから、私服で来た人を落とすようなことはしない」と人事の方に言われたそうです
【事例4】2021年卒男性/IT/インターンシップ選考/服装自由/私服参加
└選考に来ていた学生で、リクルートスーツを着ている学生はほとんどいなかったそうです
【事例5】2021年卒女性/日系メーカー/インターンシップ選考/服装自由/オフィスカジュアル参加
└そもそも社風が堅くないため、オフィスカジュアルで参加している学生がほとんどだったそうです
【事例6】2021年卒女性/日系コンサル/インターンシップ選考/服装自由/オフィスカジュアル参加
└「服装自由」と書いてあっても、ほとんどの学生がリクルートスーツでの参加だったそうですが、社員はラフな格好が多く「グループディスカッション(GD)でのパフォーマンスで評価をする」と明言されたそうです
一部ではありますが、以上の事例から「服装自由」「私服指定」の選考においては、私服を着ていても合格できるといえます。
しかし、調査をしていく中で金融や商社といった業界の日系大手企業や外コン・外銀は、最初からリクルートスーツを指定する企業がとても多いことも分かりました。その影響で「服装自由」と言われても、リクルートスーツ以外に何を着ていけばいいか不安になり、結果、リクルートスーツを着ていく人が多くなるのかもしれません。
もちろん、リクルートスーツ着用指定があったら絶対に従うべきです。しかし、【事例2】のように「私服指定」の選考にリクルートスーツを着ていくと、逆に悪い印象を与えてしまう場合もあるので、選考に行く際の私服は事前に考えておいた方がよいでしょう。
2. 何を着ればいいの? 「私服可」「服装自由」のセーフライン
「服装の指定なし」と言われても、普段通りの服装でもいいのか、何を着ればセーフなのか? と判断に困りますよね。
ワンキャリ編集部の独自調査に基づくと、男女ともにオフィスカジュアルといわれる服装で行くのが一番無難だといえます。
こちらもワンキャリ編集部の独自調査から【おすすめの服装】、【NGな服装】をパターン別にご紹介します!
男性編:おすすめの服装(オフィスカジュアル/ビジネスカジュアル/服装自由/私服指定の場合)
【おすすめのオフィスカジュアル/ビジネスカジュアル】
シャツ、チノパン、革靴
【おすすめの服装(服装自由/私服指定の場合)】
シャツ、ジーパン、革靴・スニーカー
女性編:おすすめの服装(オフィスカジュアル/ビジネスカジュアル/服装自由/私服指定の場合)
【おすすめのオフィスカジュアル/ビジネスカジュアル】
シャツ、スカート(派手ではないもの)、パンツ(派手ではないもの)、ヒールの高くない靴
【おすすめの服装(服装自由/私服指定の場合)】
シャツ、ジーパン、革靴・スニーカー
※女性の場合、<オフィス/ビジネスカジュアル>と<服装自由>の服装は共通です。
NGな服装の例
次に、悪い印象を持たれやすい服装をご紹介します。
【NGな服装】
男性:短パン、サンダル
女性:ヒールの高すぎる靴、派手な色の服、露出の多い服
おすすめの服装を見て、人によっては「自分の私服の趣向と違う!」と思う人もいるでしょう。
私服の趣味は人それぞれですが、就活を経験した私の個人的な意見としては、先ほど紹介したNGな服装のように「派手な色」「露出が多い」「だらしない印象を与える」服でなければ大体は問題ないと思います。
インターンや面接の前に! 私服・スーツの身だしなみチェックリスト
「選考に私服で行っていいじゃん」というのはあくまでも個人の意見なので、どうしても不安な人や、「リクルートスーツの方が落ち着く」という人はリクルートスーツを着る方がいいと思います。
しかし、リクルートスーツと私服、どちらを着るにせよ気をつけてほしいことがあります。それは「身だしなみ」と「清潔感」です。私が参加した各社の選考やインターンで気になった点でもあります。特にスーツの着こなしは不慣れという方も多いのではないでしょうか。
以下のチェックリストを確認して、思い当たる点があれば、絶対に直してから選考に挑みましょう!
男性の私服・スーツの身だしなみチェックリスト
<チェックリスト(男性)>
☑ジャケット/シャツ/ズボンにシワ、ほつれや汚れがないか
☑靴が磨かれているか
☑ワイシャツの襟がひっくり返っていたり、よれたりしていないか
☑襟元からTシャツや肌着などが見えていないか
☑ジャケットにふけがついていないか
☑派手な色の靴下を履いていないか
☑寝ぐせがないか
女性の私服・スーツの身だしなみチェックリスト
<チェックリスト(女性)>
☑下着が透けていないか
☑下着のひもが見えていないか
☑トップスにシワやほつれはないか
☑スカートにシワ、ほつれや汚れがないか
☑かかと、ヒールの磨り減りはないか
☑タイツが破れていないか(予備を持っておくと安心)
☑ストッキングの色が自分の肌の色に合うナチュラルカラーか
☑パーマをかけている場合、ボサボサな印象はないか
☑目に前髪がかかっていないか
4. 採用する企業側が服装自由・私服可とする理由
採用する企業側が服装自由・私服可とする理由として、主に以下の3点が挙げられます。
・応募者の人柄を知りたい ・面接・インターン前後の予定に影響されずに多くの学生にしてもらいたい ・服装に関しての縛りが少ない社風だから
応募者の人柄を知りたい
新卒採用担当にとって、面接での学生の話や、インターンでの様子のみで学生の人柄を正確に理解するのは至難の業です。そのため、学生の人柄をより正確にチェックする目的で服装自由・私服可にする場合が考えられます。
面接・インターン前後の予定に影響されずに多くの学生にしてもらいたい
面接やインターンの服装がスーツで指定されていた場合、前後の予定によっては参加が難しいこともあるでしょう。それによって、企業が欲しい学生を失ってしまうことを防ぎ、多くの学生と採用の場で会うために服装自由・私服可とする場合が考えられます。
服装に関しての縛りが少ない社風だから
そもそも服装に関して縛りが少ない業種や社風であるため、服装自由・私服可としている場合も考えられます。例えば、デザイナー・エンジニア・事務職などといった顧客と直接会う機会が少ないことが特徴として挙げられます。
また、服装に関して縛りが少ない業種や社風である企業の中には、学生の過去の成果よりも人間性を強く見ている場合も多いでしょう。その際は、身だしなみのマナーを押さえつつ、自分らしさが出せる服装でインターンや面接に臨むことをおすすめします。
5. インターンや面接における服装自由・私服可(指定なし)の場合の対応まとめ
これまでご紹介した内容をまとめると以下の通りです。
【インターンや面接における服装自由・私服可(指定なし)だった際の対応】 前提:「身だしなみ」と「清潔感」を意識した服装を心がける
・おすすめのオフィスカジュアル/ビジネスカジュアル 男性:シャツ、チノパン、革靴 女性:タイトスカート(長め/派手ではないもの)、パンツ(派手ではないもの)、シャツ、ヒールの高くない靴
・おすすめの服装(服装自由/私服指定の場合) 男性:シャツ、ジーパン、革靴・スニーカー 女性:シャツ、スカート(派手ではないもの)、パンツ(派手ではないもの)、ヒールの高くない靴
【NGな服装】 男性:短パン、サンダル 女性:ヒールの高すぎる靴、派手な色の服、露出の多い服 →「派手な色」「露出が多い」「だらしない印象を与える」服でないことが重要
記事を書いたきっかけ
そもそも、私がこの記事を執筆しようと思ったきっかけは、日系大手企業の夏インターン選考の経験からでした。
「服装自由」と書いてあったため、私服で参加したら選考会場にいた約100人の学生全員がリクルートスーツを着ていました。私服を着ていたのは私だけ。周りの学生からジロジロ見られ、いたたまれない気持ちでした。
そして、同時に「何も悪いことをしていないのにどうしてこんな窮屈(きゅうくつ)な思いをしなければならないのだろう」と疑問に思いました。しかし、インターン本番で人事の方が「服装自由と言っているんだから、私服で来て落とすことはしないよ」と言ってくれました。
そこで
「私服であることが選考の結果に直接関係がないなら、もっと多くの学生がリクルートスーツではない服で選考に来やすいようにしたい」
「無理に季節に合っていないリクルートスーツを着なくても合格できることを知ってもらいたい!」
との思いからこの記事を執筆しました。
選考時の私服やオフィスカジュアルにはっきりとした正解はないでしょう。確かにリクルートスーツを着た方が無難かもしれません。
しかし、服装より大事なことは選考の内容です。「服装自由の選考で私服を着たいなら、無理にリクルートスーツを着る必要はない」。私は就活を終えた今、はっきりとそう思っています。
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(Photo:Dmytro Zinkevych/Shutterstock.com)
※こちらは2019年10月に公開された記事の再掲です。