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東京、シンガポール、ニューヨーク。グローバルカンパニー・東京海上日動で築くキャリアとは?

企業インタビュー 企業理解 インタビュー 金融 日系
2024年11月28日(木) | 7,547 views
sponsored by 東京海上日動火災保険

時代とともに変わりゆくさまざまな「リスク=課題」と対峙(たいじ)し、「保険」と「ソリューション」の両輪でこれらの課題をイノベーティブに解決し続けることで、クライアントや社会が踏み出す「次の一歩」の力になることをパーパスに掲げる東京海上日動。1879年の創業直後から、香港・上海・ロンドン・パリ・ニューヨークに進出し、今やグループ全体の利益の約75%を海外事業が占めるほどグローバルに成長を続けています。

想像を超えるほどの成長の機会があり、世界を股にかける活躍も決して夢物語ではありません。国内最大規模を誇る損害保険グループの業務について、2007年に入社し、現在はTokio Marine Americaで経営企画部長として活躍する高木 勇輔(たかき ゆうすけ)さんにお話を伺いました。

<目次>
●自由闊達な社風に魅力を感じ入社。新卒1年目で体感した「仕事の本質」とは?
●コンフォートゾーンを抜け出して、自ら不快環境に身をさらす
●シンガポールからニューヨークへ。今だから伝えたい、就活生へのメッセージ

自由闊達な社風に魅力を感じ入社。新卒1年目で体感した「仕事の本質」とは?

──最初に自己紹介をお願いします。


高木:2007年に新卒で東京海上日動に入社して以来、当社で働いています。これまでのキャリアは、まず大企業向け営業部門で法人営業を担当し、商品開発部門にて個人向けの商品開発にも従事しました。

その後にMBA(経営学修士)を取得し、グループの持ち株会社にあたる東京海上ホールディングスの経営企画部にてM&Aに特化した業務を担っていました。

コロナ禍にはシンガポールに駐在してアジアの地域統括会社であるTokio Marine Asiaで経営企画を担当し、2023年からはニューヨークに駐在して北米拠点であるTokio Marine Americaに移り、現在は同社の経営企画部長を務めています。

高木 勇輔(たかき ゆうすけ):Tokio Marine America/Head of Strategic Planning Department
2007年に新卒で東京海上日動に入社。国内法人営業、商品開発に従事した後、MBAを取得。その後、東京海上ホールディングス経営企画部を経て、2020年から3年間シンガポールに赴任し、現在に至る。


──就活生は今後どのようなキャリアを歩もうか、どの企業に入社しようかと考えています。高木さんはなぜ東京海上日動に入社したのでしょうか。


高木:仕事の内容は働いてみなければ分からないだろうと考えており、業務内容に軸を置きすぎない就職活動をしていました。「どうしてもやりたい仕事を探す」のではなく、10~15年後に自分が「こうなりたい」と思える人が多くいる環境で働きたいと考え、OB・OG訪問などを通じて社員の方々に直接話を聞くようにしていました。

最終的に東京海上日動を選んだ理由は大きく2つで、1つ目は対話した社員の方がイキイキと自身の仕事を語り、楽しそうにハードワークをしている姿が印象的であったことです。もう1つは、大企業でありながら、堅すぎないところに惹(ひ)かれました。「自ら考え、発信し、行動する」は当社の重要な指針であり、入社後もその印象は変わりませんでした。


──その2点は、就活生が企業を選ぶ上でも参考になるポイントだと思います。入社後のキャリアについても聞かせてください。


高木:最初に配属された大企業営業部門は希望通りで、化学品メーカーグループの担当になりました。

具体的な業務としては、大企業向けにテーラーメイドの保険商品やソリューションを提供するイメージで、営業としてクライアントと対話を重ね、どのような保険やサービスを必要としているのかを考え、そのアイデアの実現に向け社内で論議を重ねる、といったことをしていました。


──貴社における、営業ならではの面白さや大変さについても聞かせてください。


高木:大変ではあるものの、得られることは多く、振り返ってみると楽しかったですね。新人時代から上司に、「クライアントは何に困っていて、担当であるあなたはどうしたらいいと思うか」と、常にクライアントの立場で考えることを求められていました。

「社会に出たばかりで、そんなことまで分かりません」

これは、新人だった私の偽らざる気持ちです。しかし、新人であってもプロとして意思を持ってクライアントと向き合うことを当然のこととして求められました。最初はそうした自分自身の考え、意思を常に問われることは厳しい要求に感じられ、本当に大変でしたね。

ただ、新人であっても打席に立たせ、責任を持たせるという、懐の深い会社だと今は感じています。「これが自分の仕事なんだ」という仕事へのオーナーシップ、仕事に対する考え方をたたき込んでもらったといえますね。

また、そのおかげでクライアントへの理解も深まり、時にはクライアントよりクライアントを理解していると感じられる瞬間もありました。中には「高木さんが言うなら」と新規提案を採用していただいたこともあり、営業としてクライアントの立場でとことん考えるという姿勢が結実したのではないかと感じたほどです。

新人時代からクライアントへの責任を持たせてもらい、クライアントと向き合い続けた結果だったと思います。

コンフォートゾーンを抜け出して、自ら不快環境に身をさらす

──法人営業の後に、個人向け商品の開発部署に異動された経緯を聞かせてください。


高木:全社を俯瞰(ふかん)できる部署で経験を積みたいとの思いで商品企画部を希望しました。個人のお客様向けの商品を開発する部門で、マーケティング、効率的なオペレーション、経営レベルにおける意思決定のあり方など、営業とは異なる分野の経験を積むことができました。


──その後はMBAも取得されましたね。


高木:視座をさらにもう一段上げたいという気持ちが強くなり、会社からの派遣制度を利用して大学院でMBAを取得することになりました。

当時は10年弱のキャリアを積み、事業の構造がある程度は分かりつつあり、MBAを通じて体系的な知識を得るよいタイミングだったように思います。


──具体的にどのようなことを学んだか教えてください。


高木:企業戦略論やファイナンスなど、会社経営の知識を体系的に学ぶことができました。睡眠時間を削って勉強する毎日でしたが、学ぶ楽しさを知ることができたと感じています。

MBAで最も意義があったと感じたのは、他の生徒との毎日のやり取りでした。アジア各国からの生徒が多いクラスで、自分とは異なる考え方を持ち、かつ押しが強い生徒たちと連日論議をする体験は新鮮で、その後のキャリアにも生かされていると感じます。


──MBA取得後はどういったキャリアパスを展望していたのですか?


高木:新人時代の上司から言われ続けた「常に自分のコンフォートゾーン(快適領域)の外に出続けろ」との言葉を胸に、自分で多くの領域をマネジメントして、ビジネスを切り盛りしなければならない、小規模拠点の経営ポストでした。


──実際は持ち株会社である東京海上ホールディングスの経営企画部門への異動となりました。どのような業務に携わられていたのでしょうか?


高木:主に海外M&A担当で、ダイナミックで面白さを感じられました。当社の海外利益割合は2000年初頭に数%でしたが、M&Aなどを通じ、2023年には海外利益が全体の65%を占めるほどになりました。私も3年間で、約30億ドル(当時の為替レートで約3,200億円)規模の大型案件を含むM&Aなど、先進国・発展途上国それぞれで複数の案件に携わることができ、得難い経験を積めました。

──M&Aの醍醐味(だいごみ)について教えてください。


高木:ダイナミックさとスピード感は魅力で、企業買収を描いた小説の世界を体感したような気分になることもありました。実際に交渉が始まると、スピード感も一気に加速します。

ある国でジョイントベンチャーをつくるプロジェクトに関わっていたときは、交渉相手のトップがシンガポールを訪れるタイミングを狙って、交渉を詰めることもありました。

朝東京本社に出社すると、突然電話がかかってきて「今日の夜便でシンガポールに行くぞ」と言われ、「そんなことがあるのですか?」と驚きながら、シンガポール行きの飛行機に乗っていました。その後、一気に交渉はまとまっていき、ダイナミックさを肌で感じました。

これまでのキャリアとは異なる経験を積むことができたと感じます。例えば、真に当社グループの成長に資するM&A案件を見極めるため、投資銀行やコンサルなどの専門家の方と伍(ご)せる専門性が必要であり、例えば企業価値を評価するバリエーション、買収対象の詳細調査であるデューデリジェンスなどを必死に学びました。

また、特に大型M&Aでは社外のプロフェッショナルの方と連携をするのですが、買収のみならずその先のPost Merger Integrationのことまで我が事として深く考えるという経験は、事業会社ならではの醍醐味だったように思います。

自身の携わった30億ドルの案件では、その金額の大きさから「もし自分の対応が間違っていたら会社に相当な損失を与えかねない」と身震いする経験もすることができました。

矛盾するように聞こえるかもしれませんが、こうした専門性のあるスキルや経験を積む一方で、こうしたスキルは必要条件でしかなく、「相手の立場で考え抜く」「信義則を重んじる」「ブレずにやり抜く」など、「人間力」とでも呼ぶべきものを高めていくことが仕事で高い付加価値を出すにあたって、とても重要であることを再確認する機会となりました。

シンガポールからニューヨークへ。今だから伝えたい、就活生へのメッセージ

──そして、海外駐在の時がやってきます。


高木:シンガポールへの移動は、アジアビジネスに携わりたいという希望が通った形ですね。

地域統括会社の経営企画部門にて、東南アジアの子会社やジョイントベンチャーの将来像を、現地の経営者らとひざ詰めで議論するなどしていました。

何十年と歴史のあるジョイントベンチャーのパートナーのトップに対して経営改善を迫るなど、厳しいことを伝えねばならない場もありました。自分の立ち回りによっては、パートナーとの長い関係すら変わってしまうかもしれないと、非常に緊張感がある場面でしたが、経営的な視座を学び、実践するという得難い経験でもありました。


──2023年からはニューヨークに駐在されています。現在の仕事のやりがいはなんですか。


高木:現在在籍するTokio Marine Americaは社員規模約300人、売上が1,000億円程の規模です。現在は経営企画部長の立場で多くの領域を責任を持ってカバーしなくてはいけない、というまさに望んでいた環境です。

中長期的にどのような会社にしていきたいかという熱い論議を現地経営陣とひざ詰めで行うこともあれば、最適な資源配分に頭を悩ませることもある一方で、時折発生するトラブルに大至急で対応せねばならないこともあるなど、本当に多種多様なことが起こります。変に聞こえるかもしれませんが、こういった「大小を含めて、あれもこれも対応しないといけない」ということに非常にやりがいを感じ、大変ですが、チームで楽しく働いています。

──最後に学生へのメッセージをお願いします。


高木:振り返ると、新人の頃から常に自分の能力を少し超える役割を付与されたことや、仕事に対してオーナーシップを持つことが不可避であったことなどが成長につながっており、非常にありがたい環境であったと感じています。

当社は人への投資を惜しまない会社だと思いますし、人事部は社員本人の希望のみならず、一人一人の先を見据え、考え抜いた末に配属を決めているとも感じます。

自分自身のことを申し上げると、入社して、尊敬する上司から学んだ「快適領域の外に出ること」を意識し続け、先輩や同僚のように楽しんでハードワークすることを心がけて日々業務をし、「次にやりたい仕事」にアサインされて……、ということを繰り返していたら、いつの間にかこれまでの経験やキャリアがつながって今に至ったと感じます。正直、入社した時には大型M&Aに携わり、海外の複数の国で経営企画に携わることなど想像すらしておらず、冷静に振り返ると「想像しない方向に大きく変化してきたなあ」とありがたく、楽しくも感じます。

当社の業務内容は、学生の皆さんにはピンとこないことばかりだと思います。でも、当社には全力で挑戦し、成長するのにふさわしい環境は整っていると自信を持って言えます。当社の良さや社風を感じてもらえる方法は、社員訪問だと思いますので、まずはぜひ当社の社員に会ってみてください!


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