「人を大切にするNo.1ファーム」を掲げ、クライアントの成長に貢献していくことを大切にしつつ、自社社員にも、皆が生き生きと働ける環境を提供しているKPMGコンサルティング。コンサルタント本人の希望を受けたプロジェクトアサインの仕組みやコラボレーション文化など、独自の仕組みや制度がコンサルタントの豊富な成長機会を生んでいるといいます。
同社で活躍するコンサルタントは、どのような想いをもって入社し、キャリアを形成しているのでしょうか。採用チームのN. I氏が、新卒でKPMGコンサルティングに入社したマネジャーのK. N氏とシニアコンサルタントのA. A氏に対談形式でお話を伺いました。
<目次>
●若手からチャレンジを重ねられる環境だと思った
●コンサルタントの価値は「人を動かし、共に走ること」
●社内や海外拠点とのコラボレーションで価値を生み出す
●多様なキャリアの可能性とそれを後押しする環境 ●「就活の消費者」にならず、一緒に働きたいと思える人を探してほしい
若手からチャレンジを重ねられる環境だと思った
N. I:お二人は、なぜKPMGコンサルティングに入社したのですか?
K. N:私は大学で開発途上国における企業の経営課題を調査していて、その経験から経営支援の仕事に憧れがあったのです。
途上国を訪れた際、企業のビジョンに対してリソースが不十分で非効率な経営をなされている企業が多く、これは大きな課題だと感じました。就職活動では事業会社も視野に入れていたのですが、途上国における事業環境改善のご支援をする自身の目標を叶えるには、複数事業に対し横断的に携われるコンサルティング職に就くのが最善の道なのではないか、と。
K. N:Operations & Strategy所属、マネジャー
K. N:そのなかでKPMGコンサルティングへの入社を決めたのは、若手のうちからチャレンジングな経験ができる社風があることと、部門を越えてコラボレーションしながら成長を追求できると思ったことです。
経営とは、1つの機能だけを改善すれば問題解決できるものではありません。戦略や人事、オペレーションなど、あらゆる事象が関連し合って成り立っているものです。そう考えると、コンサルタント同士がコラボレーションし、専門性を掛け合わせて仕事ができるKPMGコンサルティングの環境なら、自分がやりたい目標の実現に近づけると考えました。
N. I:KPMGコンサルティングの環境や社風を魅力に感じたのですね。
K. N:他にも、育成制度が整っている点も魅力的でした。KPMGコンサルティングは研修が充実しているだけでなく、パフォーマンスマネジャーとの面談でキャリア目標を具体化し、プロジェクトに対する自身の希望を会社に伝えられる「アサインリクエスト」の制度があります。
また、世界142の国と地域にあるKPMGのネットワークを活かしてグローバルな仕事ができる機会も豊富にあります。この会社であれば、「途上国での経営支援がしたい」という希望に向けたキャリア形成ができそうだと思いました。
N. I:A. Aさんはいかがですか?
A. A:実は、私はもともとコンサルティングファームに興味があったわけではなかったのです。
大学時代はチアリーディングをしていて、部活の先輩はほとんどが就職先に大手日系企業を選んでいました。なので、私も同じようなキャリアを歩んでいくのだろうな、とぼんやりと思っていました。そのため、就職活動では事業会社を中心に調べていたのですが、ふとしたきっかけでKPMGコンサルティングの募集要項が目に留まり、面接を受けることにしました。
A. A:Sustainability & Risk Transformation所属、シニアコンサルタント
A. A:自分には縁が無いと思っていた業界だったのですが、最終的に入社を決めた一番の理由は、採用選考を通して感じた「人の魅力」でした。面接でお会いした社員の皆さんが活き活きしていましたし、とある面接官からは「あなたと働きたいと思っていますが、どうすれば入社していただけますか?」と言っていただけたのです。採用面接でそのように「働きたい」と言っていただく経験をしたことがなかったので、とても嬉しかったのを覚えています。
就活中は、私のフィーリングも含めて「誰と一緒に働きたいか」を深く考えていました。KPMGコンサルティングの面接官や先輩社員は、学生と同じ目線で話してくれたことが印象的で、そのような方々だったからこそ、私も面接では気負うことなく、等身大で話せたのだと思います。
N. I:採用プロセスで、他に覚えている出来事はありますか?
A. A:嬉しかったのは、面接ごとに、担当の面接官からフィードバックをいただけることです。自分の知識が不足している点や考えを深めるべき箇所を指摘していただきながら、「次回までに、この点について考えておくといいよ」と具体的なアドバイスを貰いました。
当時はまだまだ「社会人の卵」なので、面接の段階からこうしたアドバイスを貰えるのは、自分の成長の機会としても本当にありがたかったです。
K. N:私が覚えているのは、ケース面接です。社会や経営に関する課題を提示され、それに対する解決策を考えるのが主な内容でしたが、面接後に私が提示した論理の抜け漏れや飛躍を指摘してもらえ、刺激になりました。
今は、私自身が就活生の面接を担当するようになったのですが、そのなかで特に時間をかけて行っているのが、就活生に対するキャリアのディスカッションです。幅広い業界を俯瞰してみているコンサルタントの視点から、本人がKPMGコンサルティングにフィットするかも含め、キャリアを一緒に考えるのは、面接官の役割の1つだと考えています。
N. I:それは、本当に大切なポイントだと思います。当社の採用プロセスでは、最終面接の前に人事面談を行っています。これは、入社後の「ミスマッチ」を防ぐためで、本人が描くキャリアを聞きながら、「コンサルタントになることが最適な選択肢なのか」を話し合っています。
面談を通して、コンサルタントの仕事へのイメージがズレていると判明したときは実際の業務内容などをお伝えして修正をします。かつそのズレが本人のキャリアに大きな影響を及ぼす可能性があるときは、「あなたのキャリアに合っているのは、当社ではないかもしれない」とお伝えする場合もあります。
N. I:Human Capital Development 新卒採用チーム所属、シニアアドミニストレーター
K. N:私が就活生の立場だったら、ありがたいことだと思います。この機会を活かして、「自分にとってより良い選択は?」をじっくり考えてほしいですね。
コンサルタントの価値は「人を動かし、共に走ること」
N. I:これまでに経験したなかで、印象に残っているプロジェクトはありますか?
A. A:よく覚えているのは、自分で希望を出してアサインしてもらった、スマートシティに関連するプロジェクトです。政府機関から事業会社までたくさんの関係者がいる中、ステークホルダーそれぞれとの調整や取りまとめをしながら実証実験の報告書を作成し、それをクライアントへ説明するのが私の役割でした。
N. I:入社1年目に関わったプロジェクトだったと聞いていますが、役割が幅広く、大変だったのではないでしょうか?
A. A:そうですね。わからないことや困ることがあったら、すぐにマネジャーへ相談するようにしていました。
短い間であっても、毎日時間をもらって、相談しフィードバックをいただいていました。自分では解決策が見つからない問題であっても、マネジャーに10分相談すれば解決してしまう場合がほとんどで、毎日相談の時間をいただけて、本当にありがたかったです。周囲の人の力を借りながらも、一通りの仕事を自分で管理して進める経験ができ、2年目以降の大きな自信になりました。
N. I:とてもいい経験になりましたね。その期間中、どんなことを思って仕事をしていたのですか?
A. A:まずは、忙しくても私の相談に時間を割いてくれたマネジャーへの感謝です。そして「自分が希望していたことを任されているのだから、頑張ろう」という気持ちで、目の前の仕事に向かっていました。
N. I:当社では、本人の希望にできる限り沿ったプロジェクトをアサインするための仕組みがあります。新卒社員も、スタートアッププログラム(KPMGコンサルティングにて、新卒社員の育成とプロジェクトアサインを担う組織)と相談のうえで、配属先や担当する案件が決まります。
最初から全員の希望を100%叶えるのは難しいのですが、将来的に希望に近いプロジェクトに優先的にアサインされる場合もあります。
A. A:私も、リスク管理や内部監査のコンサルティングを中心に担当していたのですが、その仕事のなかで自分のプレゼンテーション能力に課題を感じ、「プレゼンテーションスキルを強化できるプロジェクトに携わりたい」と希望を出しました。その結果としてアサインされたのが、先程のスマートシティのプロジェクトです。
K. N:これは、コンサルティングファームのなかでも珍しい仕組みですよね。私もサステナブルサプライチェーン等の事業戦略関連のプロジェクトに、自身で希望を出してアサインしていただいたり、ソリューション開発の立ち上げのリードを任せてもらえたりした経験があります。
N. I:新卒社員の中には、お二人のように希望する領域が決まっていないケースもありますが、実務経験を通して専門性を磨きたい領域を見つけるコンサルタントも多くいるので、そんな人には「入社の段階でキャリアの方向性が決まりきっていなくても、焦る必要はないよ」と伝えています。
N. I:K. Nさんは特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
K. N:入社2年目に担当した、工場改善プロジェクトです。クライアントの課題解決に向けた戦略を構築し、経営層の賛同を得たものの、なかなか現場の方々から協力を得られない状態で、私たちから示した解決策に対して常に何かしらの反発がある、心理的にも苦しいプロジェクトでした。
そこで私が行ったのが、クライアント社内にいる関係者同士の間に入って、アクションを妨げている「摩擦」を取り除くことです。現場の人にとっては、「これまでのやり方を変えたくない」や「他部署が推奨するやり方には合わせにくい」など、気持ちの面で変化を受け入れにくい場合もあります。そこで私が部門の間に入って議論の場を設け、課題やゴール設定などについて話し合いを進めました。
ディレクターやマネジャーと相談しながら自分の動き方を考え、ステークホルダーを巻き込んでプロジェクトを動かした貴重な経験でした。
N. I:感情面も関わってくる泥臭い取り組みですが……。私たちの仕事では、決して珍しくない場面かもしれません。コンサルティングと聞いてスマートに課題を解決する仕事を想像される方も多いようですが、実際のところは、それだけではありませんよね。
K. N:そうですね。AIが多くの仕事を代替するなかで、今後のコンサルタントの価値は「人を動かすこと」になると思っています。クライアントと話し合いを重ねて合意形成し、一緒にゴールを目指すことに、我々がご支援する意味があるのではないでしょうか。
N. I:選考時のグループディスカッションでも、コンサルタントの仕事をより深く理解してもらえるよう、人を動かす難しさを感じる題材を用意しています。採用プロセスでは、就活生が持つコンサルティングのイメージと違う部分にもたくさん触れて、仕事に対する理解を深めてもらいたいと思っています。
社内や海外拠点とのコラボレーションで価値を生み出す
N. I:お二人が感じるKPMGコンサルティングの強みとは、何だと思いますか?
A. A:「コラボレーション」の文化が根付いていることだと思います。
KPMGコンサルティングには、特定の領域に関して深い知識や経験を持つ「分野のスペシャリスト」がたくさんいます。未経験の分野のプロジェクトで必要な知識を身につけようと思ったら、そういった方から話を聞き、情報を共有してもらうことができます。接点がない他部門の方であれば、上司から紹介してもらうこともありますね。
A. A:コンサルタントは、プロジェクトにアサインされるたびに何らかの新しい知識が必要になります。短期間で多くのプロジェクトに参加する場合は、「正確な知識を、より早く」手に入れる必要があり、当社のコラボレーションの文化にはとても助けられています。
N. I:当社は全社員の経験や保有資格などのプロフィールが社内で公開されていますし、社内ツールの投稿を使って繋がりたい社員を探すことも可能です。若手社員が投稿した相談に対して、パートナーが返信することも珍しくありません。
K. N:他には、「若手のチャレンジを応援する環境があること」は、当社の強みですよね。目標達成の方法を皆で考えて、その背中を押してくれる。私もこの社風に支えられて、経験を積み重ねられました。
N. I:K. Nさんは、グローバルな環境で仕事をしたいという希望があったと伺いました。海外のKPMGのメンバーファームとコラボレーションすることもありますか?
K. N:普段からヨーロッパやアジア太平洋地域のKPMGのメンバーファームと連携しプロジェクトを推進しております。海外展開をしたいクライアントへの支援も、グローバルのチームとタッグを組んで行いました。プロジェクト以外では「海外短期研修」というセルフ企画型研修があり、私はケニアや南アフリカへ行かせていただきました。
N. I:KPMGコンサルティングでの働き方はいかがですか?「コンサルタントは激務」とよくいわれますが、実際に働いてみて、率直な感想をぜひ聞かせてください。
K. N:日々のワークライフバランスではなく、「年間を通じたワークライフバランスが取れる」という感覚です。プロジェクト中は忙しさに差はあると思いますが、長期の休暇は取得しやすくメリハリをつけて働けると思います。
A. A:私も同感です。仕事を調整できれば休暇も取りやすい環境です。私はゴールデンウィークに海外へ行ったのですが、「この期間は休みます」とあらかじめ伝えて、プロジェクト開始時期を考慮してもらいました。
他には、クライアントの状況にもよりますが、在宅勤務、オフィスでの勤務、会社で契約しているシェアオフィスでの勤務と、働き方を選べるケースが多いのはありがたいですね。
K. N:自由度が高いぶん、プロフェッショナルとして自分の専門性を高める時間は確保しなければならないと考えています。文献や研修を通じて知識をつけることは積極的にしていますね。
多様なキャリアの可能性とそれを後押しする環境
N. I:では、お二人が考えている今後のキャリアの展望を教えていただけますか?
A. A:正直なところ、中長期的なキャリアはまだイメージしきれていないのですが、今やっている「リスク管理」と何らかの領域を組み合わせて、自分ならではの専門性を磨きたいと考えています。
リスク管理は法律や基準に従って物事を判断していくのが基本ですが、コンサルタントとしては人と人との調整もたくさん必要になる領域です。ステークホルダーの間に入って合意形成をするという仕事にやりがいを感じているので、これからもその経験も積んでいきたいと思っています。
また、AIなどのテクノロジーに精通している人が周囲に多いので、それらも吸収しながら専門性を磨いていきたいな、と。さまざまな領域のスペシャリストから大いに学んで、成長していきたいです。
K. N:私は、「サステナビリティ×トレーサビリティ×途上国」の掛け合わせを軸に価値を発揮していきたいと思っています。多くの事業会社が悩んでいるポイントなので、コンサルタントとして社会に貢献していきたいですね。
直近でも、自動車やテレビの回収・処理・再利用などサーキュラーエコノミーの実現を通じた新規サービス構築や、責任ある調達(ESGに配慮し、倫理的な方法で製品やサービスを調達すること)の実現を通じたサプライチェーンリスク低減のプロジェクトや提案活動に携わっています。世界を見渡すと、資源の無駄遣いや、鉱山での児童労働など社会問題が未だに残っているのが現実です。企業価値向上の手段として、こうした社会問題に向き合っていきたいと考えています。
N. I:ありがとうございます。当社におけるキャリア形成に関して、私自身の経験も補足させていただくと、当社では「トランスファー制度」というものがあります。これは現在所属している部門から別の部門への異動が行える制度で、私はこの制度を利用してコンサルタントから、コーポレート部門の人材開発室へ異動しました。私の周りにもこの制度を利用した人はいますし、個々人のキャリア形成を支援してくれる会社だと感じています。
「就活の消費者」にならず、一緒に働きたいと思える人を探してほしい
N. I:最後に、これから社会人になる学生の皆さんへメッセージをお願いします。
A. A:就職活動はもちろん大切ですが、まずは学生生活を満喫してほしいですね。学生としていろいろな経験をしたうえで、自分がどうありたいかを考え、就職活動を通して「一緒に働きたい人」を見つけられるのが一番だと思います。
逆に「一緒に働きたいと思ってもらう」ためには、自分の人間力を磨いていくことが大事かもしれません。勉強や部活などを通して経験を増やし、その先で、魅力的だと感じる会社を見つけてほしいと思っています。
K. N:大きく2つあって、まずは「消費者にならない」こと。就活にあたって「どうやれば会社から評価されるか」だけを考えるのではなく、「自分も会社を評価する」視点を忘れないでほしいです。
言い換えると、「就活の波に飲まれない」という言葉になるのでしょうか。自分をいかに良く見せようとするかに囚われすぎず、自分にとってベストな就職先を探す気持ちを大事にしてもらいたいと思っています。
もう1つは、「情報に惑わされない」ことです。就職活動をしていると多くの情報が耳に入ってきますが、「誰かから聞いた噂」だけで判断しないのも大切です。面接をしていても、自分の言葉で話していない方はわかってしまうものです。自ら動いて情報を取りに行き、自分に素直に向き合って、進みたい道を決めてほしいと思っています。
N. I:当社が採用選考において意識的に見ている点は、「KPMGコンサルティングに合うかどうか」です。そのため、社内は似たような職業観を持つ人が集まっているといえるかもしれません。コラボレーションを好み、お互いに知恵を出し合う文化が根付いているからこそ、価値を発揮できるとともに自分自身も成長していけます。
採用選考では、普段通りの皆さんとお会いしたいと思っています。私たちとの話を通して、就活生の皆さんが良いキャリアの選択ができれば嬉しいです。
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