社会課題に技術で挑みたい、幅広い知見を掛け合わせたい──。そんな思いを持つ人にとって、NTTデータ経営研究所は専門性と社会実装を両立させられる稀有なフィールドです。
今回お話を伺ったのは、理工学部出身で事業会社でヘルスケア新規事業に携わった後に入社した大野氏と、農学部出身でエンジニアや人事ベンチャーを経てコンサルタントへ転身した大石氏。理系のバックグラウンドを武器に、防衛・宇宙から地域福祉まで、社会の最前線で活躍するお二人です。
彼らのキャリアから見えてきたのは、自らの「探究心」を単一の専門に閉じ込めず、横断的に発揮できる環境の魅力でした。
<目次>
●エンジニアから、人事、そして先端技術へ──「幅」を求めた選択
●ヘルスケアの社会課題に、事業ではなく政策から挑む
●衛星ビジネスから地域福祉まで──理系が活きる、意外な現場
●2年目から顧客の前に。早期から「任される」文化の実態
●探究心の掛け合わせと、人を巻き込む力──求められる人材像
●「自由」と「利他」──数字より社会を見る組織カルチャー
●それぞれが描く、これからのキャリア
エンジニアから、人事、そして先端技術へ──「幅」を求めた選択
──入社のきっかけを教えてください。
大石:私は新卒で大手シンクタンクに金融系のエンジニアとして入社しました。大学は農学部で、数値計算やシミュレーションといった計算科学の研究を専攻していました。当時は、研究領域を実社会に生かすことができ、技術的にも面白いと感じていた金融工学に関わる職場を選んだのです。
3年ほどエンジニアを務めた後、大学の同期から誘われ、人事領域のコンサルティングやBPOを提供するベンチャーの立ち上げに参画しました。
──人事の知識がない状態からのスタートだったわけですね。
大石:そうです。当時は時間を問わず先輩からレビューを受けたり、クライアントの真横について業務について教えていただいたりしながら、コンサルティングとは何かを吸収していきました。その一方で、少しずつコンサルティングへの理解が深まる中で、人事に限らず幅広い領域、特に技術に関わるコンサルティングも含め、もう少し幅広く仕事をしたいと思うようになってきました。
そのため、コンサルティング業界に絞って転職活動を行い、複数のオファーをいただきました。その中で一番自分に合いそうだと感じたのがNTTデータ経営研究所だったのです。

大石 智史(おおいし さとし):ソーシャル・デジタル戦略ユニット ディレクター
日系シンクタンク、スタートアップ期のHR系ベンチャー企業のコンサルタントを経て、2017年NTTデータ経営研究所に入社。官民双方に対して、技術戦略、組織変革、業務改革を中心とした領域でコンサルティング経験を有する。近年はDeepTechと呼ばれる技術の深い領域まで踏み込んだコンサルティングに取り組み、先端テクノロジに関する技術戦略策定や研究開発推進、社会実装に向けた官民連携などにも携わる。
──NTTデータ経営研究所を選んだ決め手は何だったのでしょうか?
大石:単一の領域に閉じずに、さまざまなテーマに横断的に関われると思ったからです。特に社会課題に対して自由度高く取り組むことができる環境に魅力を感じました。
ヘルスケアの社会課題に、事業ではなく政策から挑む
──大野さんはどのような経緯でこの会社に?
大野:私はデジタルマーケティングなどをやっている事業会社で、ヘルスケア分野へ新規参入する事業の立ち上げをしていました。合弁会社を作り、取締役もやったのですが、その事業はうまくいかず畳む事となりました。
私が担当していた事業はうまくいきませんでしたが、ヘルスケア分野の仕事は非常にやりがいがあるし、社会的にも重要だと感じていました。転職先として、事業会社とコンサルティングファーム、両方の選択肢がありましたが、事業会社では、どうしても自社の商品やサービスを売らなければなりません。自社のサービスに縛られないコンサルティングファームに強く惹かれたのです。
──「自社のサービスだけを売る」ことへの違和感があったと。
大野:ヘルスケア分野は、少子高齢化が進むと社会保障費が増えていくなど、大きな社会の構造上の問題を抱えています。日本は国民皆保険でみんな医療の恩恵を享受できるとてもいい環境にあるのですが、その一方で病気にならないと健康に気を配りづらいという、予防意識の低さの課題もあります。
本質的にヘルスケアの課題を解決するには、自社のサービスを売るだけでなく、そのような環境面や社会の構造にアプローチしていかなければいけません。そう考えて、自分が商品になって、社会課題に向き合える会社を探すようになったのです。

大野 孝司(おおの こうじ):ライフ・バリュー・クリエイションユニット ディレクター
サービス業における新規事業企画・開発、マーケティング、ヘルスケア事業のジョイントベンチャーの立ち上げ・経営などを経て現職。健康・予防領域を中心としたヘルスケアサービスの産業政策支援や事業開発支援、産官学による研究開発への支援を行う他、ウェルビーイングの観点から地域福祉・地域マネジメントの支援や人材育成プログラム開発などにも取り組む。民間企業・自治体向けのウェルビーイング・ヘルスケア分野の講演実績多数。
──それでコンサルティングファームに興味を持ち始めたのですか?
大野:そうです。いろいろ見ながら、最も自分の考えに合った仕事ができると思ったのが、NTTデータ経営研究所でした。当社はすでに国のヘルスケア産業政策を手伝っていたという実績があり、自分の希望通りの動き方ができると思ったのです。
事業の目線をもう1レイヤー上げて、社会構造や社会課題にアプローチできると感じました。
衛星ビジネスから地域福祉まで──理系が活きる、意外な現場
──入社されてから、どのような業務に携わってきたのか聞かせてください。
大石:入社当初は人事分野で業務改革プロジェクトなどを主軸に携わってきました。途中からはグループの中の研究機関などをクライアントにするようになって、先端技術に関するコンサルティングをすることが増えています。
特許を取る前の段階のものも含めて、多様な研究シーズがあり、それをどう社会に出していくか、ビジネスにしていくかというプロジェクトに関わってきました。ただ、シーズ起点というのは非常に難しくて、ぴったりはまる市場がなかったり、市場が成熟まで時間がかかったりします。
最近は官公庁が主体となって、先端技術を社会実装するプロジェクトにかかわる機会も増えてきました。
──具体的には、どのような分野なのでしょうか?
大石:先端技術に関わる領域で近年増えてきているのが防衛・安全保障領域で、衛星を打ち上げる事業や、次世代の通信網を作る事業にも。まだ民間には出ていないような領域で、官と民が共同で行う案件が増えています。

──大野さんはいかがですか。
大野:私は希望通り、ヘルスケア領域の産業政策に関わってきました。ただ、ヘルスケアといっても領域が広く、特に入社当時から重点的に取り組んだのが介護・医療の負担を減らすための、介護予防のプロジェクトです。
高齢者が元気でいるためには地域住民のつながりが必要です。そのため地域コミュニティや地域福祉といった文脈の仕事にも携わるようになりました。その結果、ヘルスケア産業と福祉の2本立てで仕事をしています。今では、子ども、子育て世代、働く人、障がい者などさまざまな切り口からウェルビーイングにつながるプロジェクトに取り組んでいます。
──理系のバックグラウンドが、こうした領域でどう生きているのでしょうか?
大石:理系の場合、技術の背景や仕組みを理解できるというのは大きいですね。例えば衛星の事業でも、どんな技術が使われていて、何が課題なのか、どこにボトルネックがあるのかを理解しなければなりません。
その上で、どう政策に落とし込むか、どう民間企業を巻き込むかを考えていきます。単なる合意形成のための調整だけでもなく、技術開発だけでもなく、その間をつなぐ役割ができるのです。
2年目から顧客の前に。早期から「任される」文化の実態
──若手はどのような役割を担うのでしょうか。
大石:私のプロジェクトでは、なるべく早い段階でクライアントの前に立ってもらうようにしています。例えば、入社2年目の人に課長、部長クラスが集まる社内会議のファシリテーションをお願いしています。
最初は的外れなことを言うこともあれば、うまくまとめられないときもあります。それでも、フォローしながらでも、早い段階で責任を持って動いてもらうことを重視しています。
──大野さんの場合は、若手にどのような機会を提供していますか?
大野:まずはリサーチのノウハウをしっかりと身につけてもらい、ある程度できるようになったら、プロジェクトの特定パートのリーダーを任せています。リサーチの結果から何が得られるのか示唆を抽出したり、今後のアクションについて提案したりもしなければいけません。
その次は、有識者会議など公共の場でプレゼンテーションを行ってもらいます。その分野で日本を牽引しているような先生方の前でうまく提案できれば、いろいろなチャンスが広がりますよね。
──若手でも大きなチャンスがあるのですね。
大石:そうですね。もちろん最初からうまくいくわけではないので、フォローはしっかりします。ただ、若いうちから「自分がこの場を回している」という責任感を持つことが、成長を加速させると考えています。そのためには、プロジェクトの背景や目的、議論のポイントなどを、事前に整理したり理解したりする必要がありますし、さまざまな人とコミュニケーションを取れなければいけません。
そういう経験を重ねることで、徐々に「何をすべきか」が見えてくるようになると考えています。
探究心の掛け合わせと、人を巻き込む力──求められる人材像
──理系のどういう人がこの仕事に向いているとお考えですか。
大石:理系なので、探究心は皆さんはもう持っていると思います。それに加えて、その探究心を領域横断的に発揮して複数のインダストリやソリューションを組み合わせて価値を創出できるといいと思いますね。
最近の社会課題は一つの視点だけで解決するのが難しくて、いろいろな視点を組み合わせて、今まで誰もやったことのないものとの、ハイブリッドな領域のアプローチが必要です。そういう新しいこととの掛け合わせへの抵抗感が少ないと、自分の世界も大きく広がっていくと思います。
──大野さんはいかがですか?
大野:大石さんの話とつながりますが、社会課題に向き合うには一つの領域にとどまらず、さまざまな人を巻き込んでいかなければなりません。
そうすると、一つの領域を研究するだけじゃなく、さまざまな領域や立場の方々をコーディネートしたり、プロジェクトをプロデュースしたりすることが求められます。そのように広い視点で社会課題にアプローチしたいと思っている人は、将来的に活躍できると思いますね。

──「人を巻き込む力」というのは、具体的にはどういうことでしょうか?
大野:私は人間力が必要だと思います。それがないと信頼が得られません。関わる人それぞれが違う価値観を持っており、違う価値観の人に同じ方向を向いてもらわなければなりません。
時には利害が対立することもあります。そんな中でも、「この人の言うことだったらやってみよう」と思われる人間力が求められると思います。
「自由」と「利他」──数字より社会を見る組織カルチャー
──改めて、NTTデータ経営研究所の一番の魅力を聞かせてください。
大野:他の大手ファームと比べて、自由度が高いと思います。組織が大きくなると効率的な運営のためには統制をかけないといけません。しかし、私たちは多少の効率性を犠牲にしても創造性を発揮するために一人一人が自由に動ける環境と文化があります。
たとえば内容さえ認められれば、書籍やレポートを執筆したり、情報発信をしたりしても構いません。声を上げて社内で新しいプロジェクトを立ち上げる人もいます。やることをやっていれば、自分のやりたいことができるし、それをサポートしてもらえる雰囲気がありますね。
──大石さんも同じように感じていますか?
大石:大野さんの言う通りですね。「これまでやっていなかったからできない」とか、「他の部署の領域だからできない」とか、そんなことを言われることはありません。関係する人をうまく巻き込みながらできるのは、とても自由度が高いと思います。

──その背景には、どのような考え方があるのでしょうか?
大石:当社は、探究や専門的な知見を社会に反映させるマインドが強いと感じます。ただ売上を上げるだけじゃなくて、社会のためにどう役に立つか、新しいソリューションにどうつながるか、意識しながら動く人が多いですね。
大野:いい人が多いのも理由の一つだと思います。利他的な人が多いように感じますね。
社会の課題をどうにかしたいと考えている人が多いので、自分の業績を上げようとか、実績を作って他の会社にうまく転職しようとか、そういう人は私の知る限りいません。純粋に仕事を楽しんでいる人が多いため、新しいチャレンジにも寛容なのだと思います。
それぞれが描く、これからのキャリア
──最後に、お二人が描いている今後のキャリアについて教えてください。
大野:私はヘルスケアや福祉のように、制度と現場が密接につながるテーマに関心があり、引き続き関わっていきたいと考えています。今後も自ら描いた構想をクライアントに提案し、複数の関係者を巻き込みながらプロジェクトを牽引していく役割をより強めていきたいと考えています。
また、AIなどの新たなテクノロジが課題解決に大きく寄与し得る時代となっています。産官学民のさまざまな立場の方と対話しながら、テクノロジも活用した新たな社会モデルについての提言や社会実装を支援していきたいです。
大石:私は組織や人材領域も含めて日本の企業の技術力向上の実現に特に興味があります。
先端技術を理解して事業として成立させていくためには、組織を超えたリーダーシップや知識・経験が必要です。今後は、そのような人材が各企業にも増えていくように、われわれ自身が「一緒に考えてくれる人」「本音で話せるパートナー」として信頼されるようになり、組織の変革にも関わることができるようになる必要があります。将来的には日本全体の産業活性化につながるよう、一つ一つの事業・案件を大事にしてクライアントを支援していきたいと思います。

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