近年、世界の地政学的なリスクの高まりや急速なデジタル技術の進化に伴い、企業の経営環境は激変しています。こうした有事の時代のディールにおいて、戦略・財務の専門性から企業の変革を支えるのがPwCアドバイザリー合同会社です。
今回は、同社のパートナーである赤間穏子さんと、入社5年目を迎えたシニアアソシエイトの瀧﨑絢子さんにインタビューしました。グローバルネットワークを駆使した業務の魅力や、文系・未経験からでも成長できる理由、そして「ハードワーク」のイメージを覆す柔軟な働き方について詳しくお話を伺いました。
激変する世界情勢と、PwCアドバイザリーが向き合う「社会課題」
──はじめに、PwCアドバイザリーがビジネスを通してどのような価値を提供しているのか、具体的に教えてください。
赤間:私たちは、M&Aや事業再生といった企業経営の重大な局面、いわゆる「ディール」を通じてクライアントを支援しています。昨今、ウクライナ情勢をはじめとする地政学的なリスクの高まりにより、多くの企業が世界中に広がっていたサプライチェーンの再構築を迫られています。また、気候変動への対応やAIの台頭など、自社だけの力では到底解決できない複雑な課題に直面するケースが増えています。
こうした「早急に手を打たなければならないが、自社にノウハウがない」という重要な問題に対して、他社との資本提携や買収という手段を提示し、具体的な解決策を一緒に考えて実行していくことこそが、私たちの存在意義です。
──その課題解決において、PwCの「グループの力」やグローバルネットワークはどのように活かされているのでしょうか?
赤間:M&Aは、単に財務計算をして企業のお値段を弾(はじ)けば終わり、という単純なものではありません。法的な規制をクリアしているか(リーガル)、税制上の効率性は最適か(タックス)など、多角的な視点が必要です。PwC Japanグループには、監査法人、弁護士法人、税理士法人などがそろっており、法人間の垣根が非常に低く、シームレスに連携できます。この総合力と、世界100カ国以上のグローバルネットワークがあるからこそ、クライアントにワンストップで最高の価値を提供できるのです。

赤間 穏子(あかま しずこ):PwC アドバイザリー合同会社 パートナー
2009年にPwC アドバイザリー合同会社に中途で入社。
主としてPMIサービスに従事し、プロジェクト体制の立上段階から、クライアントへのハンズオンでの支援を実施。
グローバル製造業による欧州上場企業の買収、グローバル製薬メーカー事業分離、大手商社の海外物流拠点買収に関与するなど、クロスボーダーディールに関するPMI支援に従事。
昨今は、事業譲受/譲渡に伴うカーブアウトアセスメント、Day1支援、その後の統合支援などにも従事。
東南アジアのM&A案件で見えた、若手のバリューと「ワンチーム」のやりがい
──続いて、これまでの業務の中で特に印象に残っているプロジェクトについて教えてください。
瀧﨑:私は入社3年目でコーポレートファイナンスチームに配属されてすぐに関わった、一部上場企業の海外子会社の売却案件が非常に印象に残っています。
この案件は、主要な取引先との関係性もあり、海外の買い手にも日本の買い手にもアプローチしづらいという非常にデリケートでハードルの高い状況でした。単なる交渉戦略だけでなく、「取引先との関係をどう維持するか」「社内の関係者の思いをどう調整するか」をクライアントと徹底的に話し合いました。M&Aは売り手と買い手だけでなく、本当に多くの人の思いが交錯する世界です。「どの着地点が全員にとって1番納得がいくのか」を密にコミュニケーションを取りながら模索する中で、アドバイザーという立場を超え、クライアントと「ワンチーム」になって動けたことに大きなやりがいを感じました。
──現地のPwCメンバーとの協働や、グローバル案件ならではの苦労はありましたか?
瀧﨑:はい、現地のPwCメンバーとも頻繁に連絡を取り合いました。私は海外の大学院を卒業していたため、英語にはある程度自信があったのですが、いざ実務に入ると、ただ英語が話せるだけでは不十分だと痛感しました。「どう伝えれば相手が動きやすいか」という伝え方の工夫や、膨大な英語の専門資料を読み解くための「ファイナンスの専門スキル」がそれ以上に必要でした。苦労はありましたが、自分自身の次の成長目標が明確になったという意味でも、原点となったプロジェクトです。

瀧﨑 絢子(たきざき あやこ):PwC アドバイザリー合同会社 シニアアソシエイト
海外大学院を卒業後、2021年10月にPwCアドバイザリー合同会社に新卒で入社。バリュエーション、事業再生、ビジネスDD、PMIなどの幅広い業務を経て、現在コーポレートファイナンス部門にて国内外のM&Aアドバイザリー業務に従事。現在は社内の制度を活用し、期限付きで新卒採用に従事。
専門知識は入社後に身につく。「知的好奇心」が最大の武器
──就活生の中には、「M&Aやコンサルタントは、学生時代から財務や会計の高度な専門知識がないと厳しいのではないか」と不安に思う方も多いです。実際のところ、入社前にどの程度の知識が必要なのでしょうか?
瀧﨑:私自身の経験から言っても、入社前の専門知識はまったく必要ありません。私は学生時代、大学院までファイナンスとは全く異なる分野を専攻していました。内定後は「本当に周りについていけるのだろうか」と前日まで不安でブルブル震えていたくらいです(笑)。
しかし、入社後にコンサルタントの基礎となるロジカルシンキングや財務、バリュエーション(企業価値評価)、モデリングなどの手厚い新卒研修が用意されていました。さらに、最初の1年間は4つの異なるビジネス領域を満遍なく経験できる「ローテーション制度」があったおかげで、未経験からでも着実にスキルを身につけることができました。
知識よりも大切なのは、「なぜだろう?」と疑問を持ち、自ら学び続けようとする知的好奇心だと思います。
赤間:瀧﨑の言う通り、実際に社内で活躍しているメンバーのバックグラウンドは多様です。語学系や文学部出身の文系学生はもちろん、薬剤師資格を持つ理系出身者など、本当にバラバラです。私たちは新卒の皆さんに即戦力としての専門性は求めていません。それよりも、入社してからの「伸び代」に期待しています。
これまでの人生で関わりのなかった業界の案件にアサインされたとき、面白いと思って動画やAIツール、社内のナレッジを駆使して自ら調べにいけるような学習意欲、そして「クライアントが何を求めているのか」を想像できる力があれば、専門知識は後からいくらでもついてきます。
失敗を許容する文化と、ライフステージに寄り添う柔軟なキャリア
──「コンサルティング業界はドライで、若手への要求が厳しい」というイメージを持つ学生も少なくありません。社内の雰囲気やサポート体制はいかがですか?
瀧﨑:入社前に抱いていた「スマートで合理的、冷徹に知識の不足を責められるのでは……」というイメージは、良い意味で完全に裏切られました。会う人全員が本当に前向きで、チームメンバーをとても気にかけてくれます。
特にPwCには「キャリアコーチ制度」や「キャリア相談窓口」があり、自分が「次にこういう案件に挑戦したい」と発信すると、驚くほどのスピードで動いて希望を叶えてくれます。業務で行き詰まったときやプライベートで悩みがあるときも、上司や先輩が本当に親身になってSOSを受け止めてくれる温かい環境です。
赤間:私たちの組織は、常にベストパフォーマンスを出し続けることだけを求めているわけではありません。新しいことや難しいことにチャレンジすれば、ときには転んでしまう(パフォーマンスが出せない)こともあります。私自身も若い頃に大きな失敗をして「どうしよう」と落ち込んだ経験があります。
そんなとき、PwCアドバイザリーには「じゃあ次は、別の組み合わせでやってみよう」「こういう案件なら強みが活きるかもしれない」と、自然と次の選択肢(セカンドオプション)を一緒に考えてくれる文化があります。だからこそ、私自身も気づけば10数年もこの世界で長く続けられているのだと思います。
──長く働き続けるという意味では、ワークライフバランスやライフイベントとの両立はいかがでしょうか?
瀧﨑:私も1人の女性として、将来のライフステージの変化を考える年齢になってきました。社内を見渡すと、育児やさまざまな制度を活用しながら、自身で仕事のペースを調整して第一線で長く活躍している先輩女性職員が多くいます。その姿を間近で見られることは、今後のキャリアを描く上でも非常に心強いですし、無理なハードワーク一辺倒ではなく、ライフイベントに寄り添ってくれる柔軟な会社だなと日々実感しています。
求めるのは「できる人」ではなく「したい人」
PwCアドバイザリー合同会社は、未経験からでも「グローバルなM&Aのプロフェッショナル」へと成長できる環境と、それぞれのライフステージに応じた柔軟なキャリアパスが用意されている企業です。
最後に、就活生へのメッセージとして同社が求める人物像について伺いました。
瀧﨑:PwCアドバイザリーの求める人物像の特徴は、「こういうことができる人」というスキルの条件ではなく、「こういうことをしたい人」というマインドを重視している点にあります。
現在、当社では夏のインターンシップの募集を行っています。募集職種は以下の2つです。
● M&Aアドバイザリー/M&A戦略コンサルタント職(MA職):企業の経営統合や事業再生、売却・買収戦略に関わりたい方
● 安全保障戦略コンサルタント職(NS職):昨今の経済安全保障のリスクに対応し、企業の安全保障戦略を支援したい方
少しでも「社会の重要な課題を解決したい」「自分の可能性をグローバルに広げたい」という思いに共感していただける方は、専門知識の有無を気にせず、ぜひインターンシップにチャレンジしてみてください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています!

PwCアドバイザリー合同会社