皆さん、面接って好きですか? 僕はわりと好きです。
というのも「人間に何らかの言葉を入力したら結果がアウトプットされる」というのはかなり面白いものです。
特に「面接」というのは「内定」という結果に向かって、真っ直ぐ進むコミュニケーションです。これは話がわかりやすくてとても良い。
通常、人間のコミュニケーションというのはもっと複雑です。そもそも目的など存在しないが、なんか失敗すると怒られたりします。
それ故に、「内定」かどうかを判断するために、面接ではその決定打となる「キラー質問」というのがあるのです。
これは「こういう考え方のヤツはダメ」という経験に則って、「ここをこう答えたらアウト」という回答が定型化されている質問で、大体どこの会社にも存在します。
この質問の回答だけで、内定か否かを左右するといっても過言ではないのです。
▼志望する企業ではどんな質問がされるか確認しよう▼
そもそも面接のキラー質問とは?
僕が社長をやっていた会社を例に挙げます。社員数名の小さな組織で、結構大きい額の取引をやっている典型的な綱渡り企業でした。
そんな弊社のキラー質問は、
Q:「他社のトップとの、とても大事な交渉に、社長の僕と随伴することになったとして、当日僕が来なかったらどうする?」
でした。
みなさんなら、どう答えますか? せっかくなので、少し考えてみてください。
その間、「面接」と「恋愛」を比較した話をします。
あれは本当に理不尽ゲーだと思います。先程、「日常のコミュニケーションはもっと複雑」といったように、なんかよくわかんないうちに嫌われますよね、そうでもないですか?
こういう時は「そうですね」って言うのが大事です。おじさんのような大人はナイーブだから気を遣う必要があります。わかりますね? こういうことは社会に出るととても大事です、そう面接においても。
はい、そろそろ話を戻しましょうか。ズルして、下にスクロールしてませんね?
では、発表します。
正解は
A:「社長を待たずに一人で交渉先に出向く」
です。
みなさん、正解しましたか?
僕が「かなり優秀」と判断していた人は、このように「自分でやれそうなら自分で交渉」し、さらに「自分でできそうもないなら、適当に社長が来られない理由をデッチ上げて、先方の怒りを最小限に抑える」と答えられる人たちでした。
ちなみに、僕の中では最高評価は「自分でやれそうならやりますし、ダメそうなら社長は突発ギックリ腰で動けないとでも言っときますよ」と答えた人です。
特に、「とでも」の軽さが良いし、ギックリ腰という具体性も良い。「階段から転げ落ちた」と違って、外見的に怪我の有無が判断できませんから。
これは、僕の会社がとても小さく、部下には社長の代行を行うことがしばしばあり得るという前提を踏まえた質問です。ここでフリーズしちゃう人は、小さなベンチャー企業ではちょっと厳しいと思います。
なにせ、修羅場が日常的に発生しその場その場の臨機応変な判断「だけ」で回っているような若い会社でしたから、アドリブ力こそが重要でした。
そういうわけで、こういう「ここだけは落とす」と決めているおっかないやつが面接の「キラー質問」はロックマンで言うと地面のトゲみたいなもので、一発でティウンティウンになります。
あ、ちょっと若い世代にはわかんないですか? わかったふりしておいてください。おじさん傷ついちゃうんで。
