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働く理由や目標はどう見つけたらいい? 若手メンバーがEYでマイパーパスを見つけるまでの軌跡

企業インタビュー インタビュー コンサル 外資系
2023年4月26日(水) | 6,662 views
sponsored by EY Japan

「あなたは、何のために働きますか?」「人生で何を成し遂げたいですか?」

面接でこのような質問をされたら、就活生の皆さんはどのような回答をするでしょうか。

深い問いのため、すぐには思いつかなかった人もいるかもしれませんが、就職はゴールではなく、あくまでもキャリアのスタート。就職活動で質問されなかったとしても、長い人生のどこかで向き合わないといけないのかもしれません。

一方、企業側では、社員たちの夢や目標の実現をサポートし、企業の成長につなげようとする動きが出ています。その際、よく使われるようになった言葉が「Purpose(パーパス)」。就活生の中にはピンとこない方も多いかもしれませんが、ビジネスシーンでは「存在意義」という意味で使われます。 

幅広いプロフェッショナルサービスをグローバルに展開するBIG4の一角であるEYは、BIG4の中でも先駆けて「社会に対してどのような存在意義を出して、どのように貢献するのか」を掲げるパーパス経営を取り入れてきました。その中で、個人の夢や目標を「My Purpose(マイパーパス)」と定義し、実現できる職場づくりを目指してきました。

では、EYの若手メンバーたちは、どのようにしてマイパーパスを見つけたのでしょうか。EY新日本有限責任監査法人・入社4年目の田中佑奈さんとEY税理士法人・3年目の金在暎さんにお聞きしました。

<目次>
●BIG4の中で、一番寄り添ってくれたのがEYだった
●パーパスが最初からあったわけではない。芽生えたきっかけとは?
●幅広い業務を通じて、より良い社会づくりに貢献
●マイパーパスの実現と、高品質なサービスが重なり合うのがEY
●「パーパスを見つけたい」その思いが大切

BIG4の中で、一番寄り添ってくれたのがEYだった

──まずは、お2人がEYに入社した経緯を教えてください。


田中:昔から公認会計士を目指していて、就職するならBIG4と決めていました。 公認会計士を志したのは、中学2年生のとき。道徳の授業で「職業調べ」という時間があり、少し関心のあった税理士について調べて発表したことがきっかけです。調べていく中で税理士の仕事にとても興味を持ち、さらに公認会計士の資格を持てば税理士の仕事もできるし他の仕事にも使えると知ってからは、目指すとしたら会計士だと考えました。

大学受験が終わってからは公認会計士を目指し専門学校に通い、大学3年時の11月に合格しました。ですが、試験に合格しても公認会計士になれるわけではなく、実務経験を積む必要があります。慌てて就活を始めました。最終的にBIG4の中で、自分に合っていると思えたEYともう1社に絞り、結果、EYに決めました。

田中 佑奈(たなか ゆうな):東京大学経済学部に在学中、公認会計士試験に合格。2018年2月、EY新日本有限責任監査法人の第1事業部に非常勤職員として入社。2019年4月、大学卒業に伴い常勤職員に切り替え。テクノロジーセクターの大企業に対する監査業務を担当している


──EYに決めた理由は何でしょうか?


田中:2社で悩んでいることを率直に伝えたところ、他社は「うちの方が合っている」と熱心に話してくれました。一方で、EYの面接官の方は「そうだよね」と共感してくれました。私にとってはEYの対応の方が印象に残り、最終的に入社する決め手になりました。


金:高校時代にアメリカに留学したことがきっかけで、大学時代からグローバル企業に対する漠然とした憧れがありました。3年生の終わり頃からさまざまな外資系企業のインターンシップに参加し、その中で、ルーティン化された業務には向いていないと気づきました。一方で、自身の武器でもあるデータサイエンスを生かし多様な課題の解決策を考える仕事は楽しく、自分の成長にもつながったのです。 

金 在暎(キム ジェヨン):上智大学国際教養学部を卒業後、2020年4月にEY税理士法人に新卒で入社。国境を越えた取引を行うクライアントなどに対し、消費税に関するアドバイザリー業務を担当している


最後にインターンとして参加したEYはまさに理想の環境で、「ここでならやりたいことができる」と確信し、入社を決めました。EYはプロフェッショナルファームでありながらMicrosoft社とアライアンスを組んでいたり、さまざまなソフトウエアを生かしてオペレーションをサポートしたり、先進的な活動をしていたことも魅力でした。

パーパスが最初からあったわけではない。芽生えたきっかけとは?

──ここからは、お2人のマイパーパスをお聞きしたいと思います。学生の方からすると聞き慣れない言葉かもしれませんが、お2人ともビジネスパーソンとしての目標を書いていただいたように感じます。まず、金さんの「テクノロジーでコンプライアンスを容易にする」からお聞きします。


金:EYは「Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)」というパーパスを掲げています。そこから「私にとってのより良い社会は何か」と考えたとき、事業者が公正な競争を通して高品質なサービスと商品、コンテンツを提供することだと思いました。


──コンテンツとコンプライアンスが、金さんの中でどう結びついていたのでしょうか?


金:もともと、私がある有名なゲーム機の1〜5を全部持っているくらいゲーム好きだったのがきっかけですが(笑)、税制上の課題が多い領域でもあります。

例えば、どれだけ良いサービスや商品、面白いゲームがあっても、小さいベンチャー企業やスタートアップですと、海外進出しようにも各国の法律や税制に対応することが難しくて諦めてしまう。反対に、海外企業が日本のユーザーにゲームを配信していると、税制上、日本にオフィスがなくても、日本の消費税を納める必要があります。そのための対応が必要なのですが、対応しきれていない企業がたくさんあります。

EYのようにグローバルネットワークとテクノロジーを生かした先進的な取り組みをしている企業であれば、他国のコンプライアンス対応のハードルを下げることができます。それによって、より多くの事業者が競争するようになり、より良いサービスや商品が生まれると思います。 

──なるほど、税務のプロフェッショナルであることと、実現したい社会がつながっているんですね。田中さんはいかがですか?


田中:私は「会話力のある監査人であること」がマイパーパスだと思っています。この仕事では、監査人がいかにクライアントのことを理解し、それをクライアントが認知してくれているかが重要です。資格があっても会話力がないと、クライアントのこともチームのことも理解できず、監査サービスとして高品質なものは提供できないし、スムーズな監査チーム運営もできません。ただ、入社前から会話力の弱さは自覚していたので、EYの若手向け選抜プログラムに参加するなど、克服できそうなチャンスがあれば、積極的に飛び込むようにしました。


──具体的に語っていただきありがとうございます。ですが、私が学生なら「ここまで具体的な目標は話せない……」と落ち込んでしまいそうです。お2人とも、最初からマイパーパスについて、スラスラと語れたのですか?


田中:そんなことはなかったです。論文試験に合格した段階では、監査法人に就職するという目標はあったものの、どんな監査人になりたいかまではイメージができていませんでした。EYに入社してからも、最初は目の前の仕事をこなすことで頭がいっぱいで、明確な目標はなかったかもしれません。

ただ、幸いなことに素晴らしい上司に恵まれたおかげで、自分に足りないことが見えてきました。上司の仕事への向き合い方を間近で見ることが、マイパーパスを見つけることに結びついたと思っています。


──意地悪な質問かもしれませんが、マイパーパスを見つけられるかは、上司の相性次第ということでしょうか?


田中:EYにはカウンセラー(カウンセリーの育成を総合的に支援する担当者)に相談する機会が年に3回ほど設けられています。その中で、「田中さんの今後のキャリアを考えると、こうした方がいいんじゃない」「こういうところはすごくいいけれども、次の職階を見据えてこの能力をもう少し鍛えてみよう」「こういう仕事が向いているのでは」とさまざまなフィードバックをいただけました。カウンセラーとの面談もマイパーパスを見いだすことにつながったと思います。

金:私がマイパーパスを考えるようになったのは、社内イベントなどでEYのパーパスについて説明を受けたことがきっかけでした。最初はあまりにもスケールが大きすぎて自分に関係する話とは思えなかったのですが、「より良い社会とは何か」「将来、自分がどういう社会に住みたいか」を考え始めてから、より良い製品、サービスとコンテンツが増える社会にすることに貢献したいと思うようになりました。海外に行くと、関税などがあり物やサービスが入ってこない国がたくさんあります。そういうところにまで文化やコンテンツ、サービスを多くの事業者が提供できる社会にしたいと考えています。

無論、コンプライアンスを厳守することは、ESG経営や持続可能な発展にも重要な要素であり、全ての事業者が従う必要があると思います。一方、税制や法律は国によって異なりますし、時間がたてば改訂されるなど、しっかりと対応するためには膨大なリソースが継続的に必要となります。

そこに、機械学習やオートメーションなどのテクノロジーを生かすことで、コンプライアンスにかかる費用やリソースを軽減させることができると思います。そんな継続可能な発展に貢献したいですね。EYでは通信講座の授業も無料で受けられますし、 外部の有料プログラムにも社内規定に基づき社費で参加できます。マイパーパスを持っていれば、努力次第で実現できる理想的な環境です。

幅広い業務を通じて、より良い社会づくりに貢献

──入社してからの業務についても伺えますか?


田中:大きく3つの業務を担当していて、メインはテクノロジーセクターに所属している大企業とその子会社の監査を中心に担当しています。私は大学3年から4年までの1年間、非常勤としてEYに勤め、大学卒業後に常勤になっていますが、非常勤時代から同じ会社を担当しています。

2つ目はアシュアランスイノベーション本部CoE推進部での業務です。この部署はクライアントごとに設置される監査チームとは異なり、「オペレーション」「アナリティクス」「オートメーション」の各専門分野の人材と知見を集結した専門組織です。主に効果的あるいは効率的な監査業務の実施を促進する次世代デジタルツールの開発や運用、監査チームへの周知活動などを行っています。

3つ目はリクルート業務で、公認会計士に受かった人とEYとをつなぐ役割を担っていました。EYの定期採用は論文試験合格者が対象ですので、その対象者向けに8月の論文試験が終わったあと法人説明会を実施し、合格した人向けに11月に本選考を実施するといった採用スケジュールです。

就活生向けにEYの法人説明会を夏と秋に開催するので、それに関するリクルーターも任されています。入社前、リクルーターの方にお世話になったことが印象的だったので、私も力になりたいと手を挙げたのがきっかけです。

金:現在は、EY税理士法人インダイレクトタックス部間接税チームでシニアスタッフとして、日系・外資問わずクライアントの国内外の取引に関わる、間接税アドバイザリー業務に携わっています。入社前のインターンシップで配属されたのが、今のインダイレクトタックス部でした。そのまま新卒として同じチームで仕事をしています。

例えば日本の会社が海外に進出したり、海外の会社が日本で事業を展開したりする際に、関税や消費税などの税金がかかるのですが、そのコンプライアンスのサポートを海外チームと連携して行う仕事です。

クライアントは輸出入に関わる子会社を持つ、グローバル展開をしている企業がメインです。銀行、保険会社、不動産会社など国内向けにサービスを提供している企業にも、2023年10月から始まるインボイス制度に向けた対応サポートなどのサービスを提供しています。

他にも今携わっているプロジェクトとして、EY グローバル・タックス・プラットフォームがあります。

法律は複雑で変わることもありますし、特に間接税は取引や製品、契約ごとに検討が必要な場合も多いので、クライアントが自社で各国のコンプライアンスを守るためには膨大なリソースが必要になってきます。そこでEYがグローバルネットワークとテクノロジーの力を使って、なるべくお客さまが手間をかけずコンプライアンスを守るためのテクノロジーの基盤を開発し、クライアントをサポートしています。

マイパーパスの実現と、高品質なサービスが重なり合うのがEY

──ここから数年でどうなっていきたいか、未来像を教えてください。


金:デジタル時代に合わせたRPA(※1)や、データサイエンスのスキルを踏まえた上で、ニッチで重要な分野の知識を極めたいですね。グローバル企業がどの国に事業展開するとしても「金に聞けばなんとか対応できる」「間接税でのサポートはしっかり寄り添って対応してくれる」と思っていただけるようになりたいです。

(※1)……「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略。デスクワークの定型業務を、AI(人工知能)などを備えたソフトウエアが代行・自動化する仕組み


──その未来像と、マイパーパスはどうつながっているのでしょうか?


金:例えば、日本法人がヨーロッパで物やサービスを販売する際には、さまざまな間接税が発生する可能性があります。日本の消費税やヨーロッパのVAT(付加価値税)が課税されるか、付加されるのであれば、税率は何パーセントが適用されるのか、消費税の申告義務は発生しているのか、関税率は何パーセントなのか、FTA(※2)の適用は受けられるのかなどの検討が必要です。

しかし、製品の種類や、事業の規模などによって検討すべき項目が増えますし、クライアントが自社でマニュアル対応することはコストもかかります。法令の変化にタイムリーに対応することは非常に難しいでしょう。

EYで開発したテクノロジーの基盤(プラットフォーム)では海外子会社の消費税や関税の申告データもリアルタイムで管理できます。BIツールを使用しているので、データの可視化も可能です。オートメーションやAIを生かし、試算表を自動マッピングしたり、膨大なデータの中から異常値を見つけることができたりします。私も専門知識を深めて先端テクノロジーを活用したサービスを提供できるようになりたいと思います。

(※2)……特定の国や地域の間で、幅広い経済関係の強化を目指して、貿易や投資の自由化・円滑化を進める協定

──まさにテクノロジーを生かしたチャレンジができるんですね。田中さんはいかがでしょうか?


田中:より高品質な監査サービスを提供できるように、クライアントと友好的な関係を保ちながら理想的なディスカッションができるようになりたいですね。問題があったときにはすぐに相談してもらえるようになれば、こちらも検討する時間が取れますし、ディスカッションを通じて先方もより良い会計方針を詰めることができます。それによって投資家に提供される情報も正確になっていきます。

また、最近では質の高い監査サービスを提供するためにAIも積極的に活用しています。例えば、仕訳を入力すると、AIが異常なデータを検知して知らせてくれる、「GLAD」と呼ばれるシステムの導入が進められています。AIにより異常と判断された仕訳の中には定型的な仕訳や異常ではない仕訳も含まれている場合があるので、監査人が職業的専門家としての判断により取捨選択し、それでも説明がつかない仕訳があった場合には企業にアラートを出すこともできます。品質の高いサービスを提供するために、コンサル領域に近いところまでできるようになりたいですね。

「パーパスを見つけたい」その思いが大切

──この記事を読んでいる学生の中には「マイパーパス」を聞かれてもピンとこない人もいるかもしれません。マイパーパスが見つけられない学生に「見つけたからこそ言える」アドバイスはありますか。


田中:マイパーパスがあるに越したことはありませんが、なくても焦る必要はないと思います。私も学生時代はマイパーパスと呼べる明確な目標があったわけでなく、働く中で見えてきました。

もし今持っていないとしても、目の前の仕事に丁寧に取り組めば、自ずと見つかるもの。それが、マイパーパスを見つける近道だと思います。


金:パーパスを持っている経営者の話を聞くことです。例えば、私はあるリーダーが水不足問題や気候変動などの社会問題解決に取り組む動画を見て、パーパスを持つ必要性を感じました。

学生のときはいわゆる自己PRなど定番の質問に備えるために、今まで自分がやってきたことについて考える時間があったと思いますが、仕事人生は30年以上続くもの。学校のカリキュラムとは比べられない数のキャリアパスがあります。

ですから「自分が将来こうなっていたい」「社会にこう変わってほしい」など未来のこともしっかり考えた上で、職種と会社を選んでほしいですね。自分がなりたい姿を考えた上で、そういう環境を備えている企業に入り実務経験を積み重ねていくと、マイパーパスが具体化していくと思います。もしマイパーパスを見つけられなくても、「見つけたい」と思うことが大切です。


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【制作:BRIGHTLOGG,INC./撮影:小池大介】

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