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全ては、IT人材の市場価値向上のために。ディルバートが総力を上げて「新卒社員研修」に取り組む理由

企業インタビュー インタビュー コンサル 日系
2023年11月20日(月) | 7,392 views
sponsored by ディルバート

皆さんは、コンサルティング業界にどんなイメージを持っているでしょうか?

「市場価値を高められるのは、ITよりも戦略」「『Up or Out』で、ついていけない人は振り落とされてしまう」「なんとなく冷たいイメージがある」──そんなイメージを持っている方も少なくないでしょう。

そんなコンサルティング業界に一石を投じる存在がディルバートです。2018年に創業された同社は、ITコンサルタントやエンジニアといった、IT人材の市場価値の向上を目指しています。また、創業2年目という異例とも言える早さで新卒採用をスタートさせ、育成に膨大なリソースを割いていることも同社の特徴の1つです。

今回お話を伺ったのは、同社で執行役員を務める小河原尚代さんと、2023年4月の新卒入社者の1人である西元俊喜さん。ディルバートが「IT人材の市場価値向上」を掲げる理由や、全社をあげて取り組む研修の内実とともに、採用と育成にかける熱い思いを聞きました。

左:小河原 尚代(こがわら ひさよ)
日系総合コンサルティングファーム、外資系金融企業を経て、2020年4月1日にディルバートへ参画。DX推進、プロジェクトマネジメントを得意テーマとし、組織改革やシンプル化・自動化といった業務改革のマネジメント経験を豊富に有する。
クロスボーダーな課題解決が求められるグローバルプロジェクトの責任者も歴任。

右:西元 俊喜(にしもと としき)
早稲田大学教育学部・英語英文学科出身。2023年に新卒3期生として、ディルバートへ入社。23年7月以降のOJT期間では、大手銀行の次期端末更改プロジェクトで実行支援とPMO支援を実施。

<目次>
●日本を再興するために、IT人材の市場価値を向上させる
●自ら手を動かし、現場の問題を一緒に解決できるコンサルタントを育成する
●「現場で生きるスキル」が身につかない研修に意味はない
●理想を現実にするために、全員で成長しつづける
●新卒から「やりたいこと」ができる環境がある

日本を再興するために、IT人材の市場価値を向上させる

──貴社はITコンサルティング事業やインキュベーション事業を通して、「ITコンサルタントやエンジニアの市場価値を向上させること」を目指すとうたわれています。なぜ、いわゆる「デジタル人材」の市場価値向上を目指しているのかお聞かせください。


小河原:当社の代表である金山の言葉を借りれば、「日本を変える起点を生み出すため」です。2018年に経済産業省が「2025年の崖(※)」という言葉で危機感を示したように、日本経済を再興するためには、国を挙げてDXを推進しなければならない状況にあります。そのために、ITコンサルタントやエンジニアなど、DX推進を担う人材が不可欠であることは自明です。

業界を問わず、経営を改善し事業を成長させるためには、デジタルの力が欠かせませんし、もはや「経営」と「IT」は不可分であると言っていいと思います。しかし、現実に目を向けてみると、同じコンサルティング企業であっても「戦略コンサルティング」と「ITコンサルティング」では、市場価値に差異があるように感じます。

(※)……日本企業が十分にDXを推進しなかった場合、2025年以降に年間で最大12兆円の経済損失が発生し、国際競争力を失う可能性があることを示す言葉

小河原:つまり、経営とITが一体化し、全ての業界においてDXの推進が「待ったなし」の状況にあるにもかかわらず、「ITの力で経営を変えること」の価値が低く見積もられているのではないかという思いが、市場価値向上を目指したきっかけです。


──「経営を変えること」と「DXを推進すること」は、もはや同義であるにもかかわらず、「DX推進」をサポートするITコンサルティングの価値が戦略コンサルティングよりも低いと考えられているということですか?


小河原:長年ITコンサルタントとして働いてきた経験から、そう感じています。戦略コンサルティングとITコンサルティングの最終的な目的は、「経営を変え、事業を成長に導くこと」です。同じ価値を提供しているにもかかわらず、専門領域が異なるだけで市場価値が異なることに違和感を覚えていました。

また、私自身が仕事をする中で感じていたのは、エンジニアの皆さんが考える価値と市場価値が一致していない場合に「それなら、自分たちがそこまでやる必要はない」と、受け身の傾向になってしまうことです。それでは、エンジニアの皆さんが持つポテンシャルが十分に発揮されません。

「市場価値を向上させること」は「それぞれが持つポテンシャルを最大限に発揮すること」につながると思います。IT人材が持つスキルや知見を十分に活用するには、IT人材の市場価値を上げることが有効な手段であり、そのことが日本経済を盛り上げるための1つの手段になると考えています。

自ら手を動かし、現場の問題を一緒に解決できるコンサルタントを育成する

──成果を上げ続けることが、ITコンサルティング、ひいてはIT人材の市場価値の向上につながっていくわけですね。その上で、クライアントのビジネスを成長に導くための、貴社の強みはどういった部分にあるのでしょうか?


小河原:一言で言えば「顧客伴走力」です。そう言うと、「昨今はどのコンサルティング企業も伴走型の提案をしているじゃないか」と思われるかもしれませんが、私たちの場合は、もう一歩踏み込んで「一緒に手を動かせること」が最大の特徴であり、強みになっていると思います。

小河原:というのも、ディルバートにはエンジニア出身のコンサルタントが数多く在籍しています。そのため、クライアントが目指していることを実現するにあたり、「どのような技術的な課題が発生し得るか」「それをどのように解決すべきか」を、エンジニアとしての経験に基づいて提案に反映させられます。

そして、ディルバートのコンサルタントは、その解決法を提案するのみならず、解決するための手段をクライアントと共に手を動かしながら構築もできます。具体的に言えば、コンサルタント自らがマクロを組んだり、ツールを作成したりします。そうすることによって、クライアントに「こうすればいいのか」という気づきや、異なる課題の解決策につながる示唆を提供できます。

つまり、私たちの「顧客伴走力」とは、実際に共に手を動かしながら「顧客が自走できるようになるまで伴走する力」であり、それが強みになっていると考えています。


──しかし、エンジニア出身のコンサルタントはマーケットの中にそう多くいるわけではないですよね? 組織拡大のスピードが損なわれることはないでしょうか?


小河原:だからこそ、私たちは新卒採用と育成に力を入れています。中途採用だけで組織を拡大し、IT人材の市場価値の向上という目標の実現に進んでいくことも可能でしょうが、おっしゃる通り、私たちが求める人材の採用難易度は決して低くありません。

先ほども申し上げたように、IT人材の市場価値の向上は、かなり緊急度が高い課題だと認識しています。スピード感を持って事業を拡大するためには、中途採用で人材を確保するだけでは不十分です。そのため、創業2年目という比較的早いフェーズから新卒採用を実施し、育成に注力しています。

「現場で生きるスキル」が身につかない研修に意味はない

──西元さんもそんな新卒採用組のお1人ですよね。2023年4月に入社されたとのことですが、なぜITコンサルティングという領域、その中でもディルバートを選んだのでしょうか?


西元:就職活動では、コンサルティング業界を中心に志望していました。戦略コンサルティング企業や総合コンサルティング企業なども見た中で、ITコンサルティングという領域を選んだのは、自らのキャリア形成において、もっとも必要なスキルを身につけられると感じたからです。

これまでのお話でもあったように、これからの時代においてITに関するスキルや知見は欠かせないものだという認識を持っていたので、それらをいち早く、確実に獲得出来ると感じたITコンサルティング企業を志望するようになりました。

西元:その中でディルバートを選んだ理由は2点あります。1つ目は、自らの業務だけではなく、会社をつくっていくことにコミットできると感じたことです。ディルバートは創業から5年しかたっていないので、会社の制度や仕組みの面ではまだまだ余白があると聞いていました。ここなら、若いうちから組織や仕組みづくりにも関われるのではないかと思い、そこに魅力を感じたんです。

2つ目の理由は、上位職との距離が近いこと。マネージャーやパートナーといった、上位職と近い距離で仕事をすることが成長への近道だと考えていて、「上位職の方々との近さ」を軸の1つにしていたんです。入社を決める前の面談などを通して、ディルバートには僕が望む機会がたくさんあることを確信し、それが決め手になりましたね。


──ディルバートのコンサルタントには、エンジニアリングのスキルも求められるというお話がありました。西元さんは、学生時代からエンジニアリングやプログラミングなどのITスキルを身につけてきたのでしょうか?


西元:いえ、僕は教育学部の英文学科出身なので、学生時代は英語の文献ばかり読んでいましたね(笑)。もちろん、ITに興味はあったので、プログラミングなども少しは学んでいましたが、あくまでも趣味の範囲で、実際のビジネスに生かせるようなスキルは持っていませんでした。


小河原:実際にITスキルを持たずに入社する新卒社員の方は多いです。西元の同期である2023年入社の新卒社員を例にとれば、およそ7割がエンジニアリングやプログラミングのスキルを全く持たない状態で入社しています。


──では、入社後の研修などを通して、1からスキルを身につけているわけですね。どのような研修を受けられたのでしょうか?


西元:4月から5月にかけては、基本的なビジネススキルや、コンサルティングに関するもの、基礎的なITスキルをインプットするための研修を受けました。その後の1カ月は、実際に手を動かす期間です。実際にコードを書いて、入社者の一人一人がそれぞれアプトプットを完成させました。7月からはOJTですね。実際のプロジェクトにアサインされ、議事録を取ったり、資料を作成したりと、実務を通してやれることの幅を広げています。

──研修のプログラム作成や講師は、貴社の社員が担当しているのですか?


小河原:はい。マナー研修以外の研修は全て内製しており、自社のマネージャーやシニアマネージャー、パートナーが講師を担当しています。この研修は新卒1期生が入社した2021年から実施しており、毎年研修が終了するとともに振り返りを実施して、アップデートを繰り返しています。

例えば、2021年はコンサルティングスキルに重きを置いた研修を実施したのですが、それだけではディルバートの強みとなっている、現場での対応力は身につかない。そこで、2022年の研修からITスキルに関する研修を加えました。

しかし、プロジェクトを共にするエンジニアの方々とスムーズにコミュニケーションを取るためには、実際にシステムなどを構築する経験をし、一定のスキルを獲得しなければならないという声があがり、2023年からプログラミング研修を追加しました。

ITコンサルティング企業の中でも、新卒研修としてプログラミングを実施している企業は少ないと思います。ただし、現段階のものが完成形ではありません。毎年10月には研修の振り返りを開始して、半年間をかけてさらにアップデートしていく予定です。

理想を現実にするために、全員で成長しつづける

──通常業務を行いながら、研修のアップデートに取り組まれているわけですよね? なぜ、そこまで新人研修にリソースを割くのでしょうか?


小河原:時間をかけ、魂を込めなければ、私たちの思いは伝わらないと思っているからです。

小河原:先ほども申し上げたように、新人たちは私たちが目指す「IT人材の市場価値の向上」を実現するための貴重な戦力です。いち早く活躍してもらいたいと考えていますし、そのためには外部の研修会社からいただくコンテンツではなく、私たちが実際の現場で感じた思いや、必要だと感じたスキルを身につけるための方法を研修に落とし込む必要があります。

それぞれがプロジェクトを抱えている中で研修を考えることになるので、大変なこともありますし、簡単に良いプログラムをつくれるわけではありません。それでも、やり切らなければならないのです。


──皆さんの強い思いが込められているのですね。


西元:研修を受けている中でも、そういった思いを感じる場面が多々ありました。研修中はメンターとして2、3人の先輩社員が僕たちの近くにいて、いつでも質問に答えてくれていたんですよね。また、グループを組んでケーススタディに取り組む研修があったのですが、困ったり、行き詰まったりした際は、全ての先輩社員が積極的に僕たちを助けてくれました。だから、分からないことが分からないままになることはなく、とても効率良くさまざまな知識やスキルを学べたと感じています。

とても温かく僕たちを見守ってくれていることを感じましたし、「なんで僕たちにここまでしてくれるんだろう」と疑問に感じることすらありました(笑)。入社してまだ半年しかたっていませんが、先輩方から会社全体で成長しようとする意思を感じています。

小河原:当社は職位を問わず、人の成長に本気でコミットできるメンバーがそろっています。もちろん、みんな忙しいです。でも、「忙しいから、教えられない」ではなく、「忙しいけど、こんなことならできるよ」と答えてくれるメンバーばかりで、私自身とても助けられています。

そして、自らも新人たちから何かを学び取ろうとしている。年次や職位にとらわれず「学び合う文化」が定着しつつあると感じています。


──コンサルティング企業というと「Up or Out」という言葉に代表されるように、それぞれがそれぞれにスキルを磨き、付いてこられない人はふるい落とされる、というイメージがあるのですが。


小河原:一般的なイメージはそうかもしれませんね。でも、少なくともディルバートはそうではありません。代表も常日頃から「社員には、働きがいを感じながら、長くこの会社で働いてもらいたい」と言っています。長く働くために自己効力感は重要な要素であり、高めるためにはさまざまなスキルを磨きつづけることが必要です。だからこそ、育成に注力し続けるのです。

新卒から「やりたいこと」ができる環境がある

──育成に力を入れている理由がよく理解できました。とはいえ、「誰でもOK」というわけではないと思います。どのような方であれば、貴社で活躍できると思いますか?


西元:自らの足りない部分を自覚して、主体的にそこを埋めるための行動を取れる人ですね。入社後は、一般的なビジネススキルはもちろんのこと、コンサルティングからITスキルに至るまで、身につけなければならないものがたくさんあるためです。


小河原:活躍している若手コンサルタントには、2つの共通点があります。1つ目は、「ポジティブなマインドを持っていること」です。若手のころはたくさんの未経験に挑むことになるので、失敗を重ねるのは当然です。大事なことは、失敗しないことではなく、失敗した理由を分析し、それを次につなげていくこと。常に前を向きながら、走りつづけるマインドを持っていることが大切です。

2つ目は「自らの思いを、行動で示すこと」。自分の思いって、なかなか人に伝わりませんよね。「こんなことがやりたい!」と言ったとしても、その本気度が伝わらなければ、周囲のサポートは得られません。

だから、自らの思いを口にするだけではなく、それを実現するための行動を起こす必要があります。行動を起こせば、周囲の社員が助けてくれますし、助けを得ながらアクションを繰り返していくことが、成長スピードを加速させるのだと思っています。


──では、最後にディルバートに興味を持っている学生の皆さんへのメッセージをお願いします。


西元:まずは「たくさん迷ってください」ですかね。その上で、この会社には「やりたいことをやらせてくれる環境があるよ」ということも伝えたいです。

例えば、私は「上位職の方と働きたい」という希望を持って入社しました。実際に、現在は毎朝パートナーと2人でコミュニケーションを取りながら、資料作成などの業務を進めています。また、コンサルタント職として入社したものの、営業職に興味を持った同期がおり、その希望を伝えたところ、すぐに営業にアサインされていましたしね。ここまで希望をかなえてくれるのは少し意外でしたし、とてもいい環境だなと思っています。

小河原:私からも、やりたいことにトライできる会社だということを伝えたいです。「とは言っても、新卒からやりたいことなんてできないのでは?」と思う方もおられるかもしれませんが、そんなことはありません。

例えば入社後、研修を受けた結果「コンサルタントは合っていないかもしれない」と感じたら、率直にそれを伝えてほしいと思っています。「なぜ、合わないと感じたのか」「どんな職種なら前向きに取り組めそうか」など、しっかりと対話を重ねた上で、営業やコーポレートファンクションなどへの配置転換も可能な範囲で検討します。悩みを抱えながら働くより、他にフィットするポジションがあるのなら、そこで活躍してもらった方が良いのではないかと考えています。

1年目から自分の「やりたい」を起点に経験を積み、その経験を通してキャリアを形成できる点は、当社ならではだと思うので、そういった環境に興味がある方はぜひ仲間になってもらいたいです。


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