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描いた未来を形にできる。入行6年目が語るDBJの風通しの良さとは?

企業インタビュー 企業理解 インタビュー 金融 日系
2024年7月19日(金) | 5,053 views
sponsored by DBJ(日本政策投資銀行)

「地域創生やインフラに携わりたい」「経営の仕事に関わりたい」「医療の分野で人の役に立ちたい」……。これらは、日本政策投資銀行(以下、DBJ)に入行した職員の志望動機です。いわゆる「金融」のイメージからは、だいぶかけ離れているのではないでしょうか?

DBJは政府系の金融機関の一つです。こう聞くと「堅そう」と思われる方もいるかもしれませんが、職員からは「風通しが良く、ボトムアップの組織」という真逆の声も。入行1~2年目から大きな仕事を任されることもあるそうです。

今回は入行6年目の職員3名に、DBJを選んだ理由や仕事のやりがいについて聞きました。

<目次>
●金融がやりたかったのではなく、やりたいことができる場所がDBJだった
●「これだけのことを1年目から任せてもらえるんだ」
●ボトムアップで、先輩・後輩が対等に話し合える組織
●同期や先輩・後輩との「つながり」が、自分の支えに
●既存の選択肢にとらわれず、自分の「芯」を大事にしてほしい

金融がやりたかったのではなく、やりたいことができる場所がDBJだった

──皆さんがDBJに入行した「決め手」を教えてください。


須藤:大学時代に地方自治体などとの産官学連携プログラムに参加したことやゼミで空港民営化について学んでいたこともあり、地域創生やインフラに関わる仕事がしたいと考えていました。そのため、就職活動時は金融に限らず、デベロッパーや鉄道なども視野に入れて企業を探していたんです。

須藤 瑠衣(すどう るい):企業金融第6部所属
2019年入行。関西支店での地域活性化ファンド運営、東南アジア向け投資などに従事したのち現職。観光セクターを中心とした国内外の法人営業やホテル開発案件への投資業務に携わる


須藤:最終的に金融を選んだのは、「幅広い産業に携わることで、自分が好きなものを見極めたい」と思ったからでした。

鉄道会社なら鉄道、デベロッパーなら不動産と、特定の分野へ継続的に関わりますが、一つの領域に興味関心を持ち続けられるか不安だったんです。しかし金融であればジョブローテーションもあって、さまざまな産業に関われるだろうと。中でも、官民の間に立ち、一歩踏み込んだ投融資を行えるDBJに魅力を感じて、入行を決めました。


中村:決め手は自分も同じですね。私が大学で学んでいた経営学は、業種を特定しない学問です。その影響もあって、「就活の時点で、特化する業種を決めるのは早急ではないか」と考えていました。

中村 将隆(なかむら まさたか):企業投資第2部所属
2019年入行。国内外の航空会社や航空機リース会社に対する融資、九州地区での法人向け投融資などに従事したのち現職。国内スタートアップやVCファンドに対する投資に携わる


──中村さんは、どういった分野を中心に就職活動をしていたのでしょうか?


中村:経営者である父の背中を見て育ったこともあり、自分も経営に携わる仕事がしたいと思っていました。加えて、学生時代の海外留学を経て「もっと日本の競争力を上げたい」と強く思うようになり、総合商社やメーカーの経営管理などへの就職を考えていました。

実は、最初はあまり金融を考えていなかったんです。しかし大学の同期からDBJの存在を聞いて、「投融資を通じて経営に関与できる選択肢もあるんだな」と興味を持ちました。投資もできるという唯一無二の特徴に惹(ひ)かれていたため、結局金融機関で面接を受けたのはDBJだけでしたね。


──松本さんはいかがですか?


松本:私は「困っている人を助けたい」という考えのもとで就活をしていたので、最初は医療分野に興味があったんです。私自身は医学部ではなかったので、医療技術を支える化学や素材業界に携わろうと考えました。特定の事業会社に入る道もあったのですが、商学部で金融を学んでいたこともあり、産業全体に関われる金融を選びました。

最終的なDBJの決め手になったのは、OB・OG訪問を通じて感じた「人」の印象が大きかったですね。他の金融機関ほど組織規模が大きくなく、他の産業と連携する機会が多いことも魅力的で、何より職員の方々がそれぞれ熱意を持って入行し、やりがいを感じながら働かれている姿に魅力を感じました。

松本 裕美(まつもと ゆみ):企業投資第2部所属
2019年入行。素材・化学系企業の法人営業、審査部での与信管理、決算業務などに従事。投資部門の複数部署で経験を積んだのち現職


──皆さん共通して、インフラや経営、医療など、金融以外の分野でやりたいことがまずあって、その実現のためにDBJを選ばれているのですね。


須藤:言われてみるとそうですね。


中村:DBJは扱う分野が幅広いので、「商社とDBJ」「デベロッパーとDBJ」「コンサルとDBJ」「官公庁とDBJ」など、さまざまな業界と一緒に志望する学生が多いのかもしれません。


松本:確かに、金融機関としては特殊ですよね。他と横並びで比べられるのではなく、「やりたいことを実現する手段」を考えた結果、DBJが選ばれるということなのだと思います。

「これだけのことを1年目から任せてもらえるんだ」

──これまでのキャリアの中で、どのようなプロジェクトに携わってきたのでしょうか? 特に印象に残っているものを教えてください。


須藤:2年目のとき、関西支店で「せとうち観光活性化ファンド」という、地域創生のファンドに携わりました。就活生のときから興味を持っていたプロジェクトで、「これやりたいです」って選考中の面談でも言ったくらいなんです。


中村:本当にやらせてもらったんだ。すごいね。

須藤:「せとうち観光活性化ファンド」は観光の活性化を目的に地方銀行7行やDMO(観光地域づくり法人)と立ち上げたファンドで、旅館や水族館、クルーズ船など、観光活性化に資するプロジェクトに投資していました。最初にこのファンドがリスクの高い投資を行うことで、地域の金融機関や事業者も資金提供がしやすくなる。ファンドが担うのは、いわば「呼び水」の役割ですね。

自治体や地域の商店街、施設を運営する事業者など、多くの関係者を巻き込んだプロジェクトで、とても貴重な経験になりました。自分たちが投資した資金が、実際に地域のにぎわいを生み出し、建物や船として形に残るのも、非常にやりがいがありました。


松本:私が印象に残っているのは、1年目に携わったPFI事業(※)のプロジェクトです。入行後、当初から希望していた素材系のお客さまを担当できることになったんです。そこで商社や素材系メーカーなどとコンソーシアム(共同企業体)を作り、官民連携の取り組み検討に携わる経験ができました。

(※)……Private Finance Initiative。民間事業者の資金や技術力を活用し、公共施設などの設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法。

松本:DBJの役割は、官と民、民間企業同士の間を取り持つ「潤滑油」となること。コンソーシアム内の調整や自治体との交渉など、まだ経験が浅い時期から非常に責任感のある仕事を任せてもらえました。

先頭に立ってお客さまと直接やりとりすることが多かったので、最初は「自分がやっていいのだろうか」と緊張したのですが……。先輩方からも丁寧にフォローをいただけましたし、成長につながる体験だったと思います。


──1年目から、かなり裁量の大きい仕事を任されていたのですね。中村さんはいかがですか。


中村:私は入行してたった6カ月後に、海外の航空機ファイナンスを担当しました。

航空機は1機100億円超と巨額なので、お客さまの購入に際して、複数の金融機関で資金を出し合うシンジケートローンで実行することに。契約書の取り決めなど銀行同士で議論をする場面も多いのですが、関係者を見渡したら「自分だけ若いな?」と気が付きまして。


須藤:そうだよね、新卒半年目だから(笑)。


中村:欧州の金融機関などの担当者は、その道10年以上のベテランばかりなんです。金額規模が大きく、ローンの構造も複雑なので、新人に任せることはまずありません。

もちろん自分1人でカバーできる領域ではないので、先輩方からのサポートも手厚く、研修や勉強会など学ぶ機会もたくさん用意していただきました。かなり汗もかきましたが、「これだけのことを1年目から任せてもらえるんだ」という手応えもありましたね。

ボトムアップで、先輩・後輩が対等に話し合える組織

──実際に働いてみて、DBJの社風や風土について感じることはありますか?


須藤:人を育てる文化が根付いているなと感じることが多いですね。ジョブローテーションの結果、これまでと全く異なる領域を担当することもあるのですが、部署ごとに知見が蓄積されていたり、部内研修も非常に充実していたりと、フォローする体制が整っています。

私は「金融は人」だと思っています。産業や企業のニーズを適切にくみ取り、投融資など金融ソリューションを提案するのも人なら、プロジェクトを完遂させるのも人。ですから、会社として人を大事にするのは当然のことですし、実際にそういった社風であると思います。

中村:上下の風通しも良いですよね。たとえ若手でも、強い思いを持って論理的な説明ができれば、先輩から「それいいね」と受け入れてもらえる。トップダウンで何かを決めるのではなく、立場にとらわれずに、ディスカッションし合う土壌もあると感じます。


須藤:確かにトップダウンではなく、ボトムアップの組織だよね。


松本:上下関係なく、それぞれが熱意を持って「このアクションは、本当にお客さまや産業、ひいては社会全体のためになるのか」と話し合う場面もよくありますね。社会のニーズに対して、自分たちの存在価値を真剣に考えられる組織文化なのだと思います。


──入行前に描いていたイメージと、ギャップを感じるところはありますか?


中村:それこそ、就活の時期はトップダウンの組織だと思っていました。政府系金融機関ですし、民間の事業会社に比べたら縦割りで、堅いところなんだろうな……と。実際に働いてみると、全くそんなことはなかったですね。

トップの一言で物事が決まることもないし、事前の調整に時間を取られることもない。また、中立的な立場で社会に向き合えているので、実は自分たちが「政府系の金融機関だ」と日々の業務レベルで意識することもあまりないんですよね。

松本:入行してから気付いたのは「規模が大きくないことがプラスに働く」ことでした。比較的小規模な組織だからこそ、風通しも良いし、先輩や後輩、全員の顔が見える。だから和気あいあいとした雰囲気で、仕事も進めやすいのだなと。これは、良い意味でのギャップかもしれません。

同期や先輩・後輩との「つながり」が、自分の支えに

──皆さんは、ご同期でしたよね。


須藤:はい。確か、中村くんが企画してくれて同期会もよくやっていました。


中村:そうだね。同期で会うことが多かったので、全員の顔と名前は当たり前に一致していると思います。


──同期はどのような存在でしょうか。


中村:心の支えですね。今もそうですが、特に入行したばかりのころは、同期の存在に励まされました。先ほどお話ししたとおり、自分は1年目からなかなか大変な業務を任せていただいていたので。今の状況とか困っていることとか、よく連絡を取り合って相談していました。


松本:同期のつながりは本当にありがたいです。入行6年目となった今でも、同期とは一緒にランチに行きますし、長期の休みのときに旅行もします。オンの場とオフの場、どちらも同期との関係は深いですね。


須藤:支店に配属された同期のところに遊びに行くこともありましたね。以前は、南九州支店に配属された同期に会いに、みんなで鹿児島へ旅行に行きました。当時、中村くんは福岡の九州支店にいたから、そのまま南下してきてくれて。


中村:めちゃくちゃ運転しました。九州を縦断したから(笑)。

松本:つながりという意味では、同期だけなく、先輩や後輩とオフを過ごしている人もいますね。行内で部活動をやっているんです。スノボやスキーといったウインタースポーツや、ジョギング部、登山部なんかもありますね。サークルのように、好きな人が好きな時に集まって活動しています。


中村:確かに、先輩とのつながりも多いかもしれない。九州支店にいたときは、よく先輩と一緒にツーリングに行きました。


──それだけたくさんの接点があると、仕事にも良い影響があるのではないでしょうか。


中村:そうですね。日頃の業務や部活動で縦・横・斜めの関係が広がっていくと「こういうことを知りたいんだけれど、誰に聞けばいいんだろう?」といった小さな疑問も、すぐに相談できるので助かっています。


須藤:その上ジョブローテーションがあるので、年月を経るごとに行内に知り合いがどんどん増えていくんですよね。私たちの仕事は、各部署との連携が不可欠。こうした横のつながりのおかげで、非常に仕事がやりやすいなと思います。

既存の選択肢にとらわれず、自分の「芯」を大事にしてほしい

──最後に、この記事を読む就活生の皆さんにメッセージをお願いします。


須藤:自分が就職活動をしていたころに抱いていた「地域産業と観光産業の活性化を通じて日本の競争力強化に貢献したい」という気持ちは変わっていませんし、まさに現在進行形で取り組んでいるところです。金融という仕事は、あらゆる産業と関わりがあるので、世の中に幅広く興味を持つことはやはり大事なことだと実感しています。

就活でも、特定の分野に縛られず、さまざまな業界や企業を見ることも大切です。自分のキャリア観とも照らし合わせながら、希望とマッチする会社を探り当てることは簡単ではありませんが、自分と向き合う機会としてチャレンジしてもらえたらと思います。


中村:就活は、「既にある選択肢からどれかを選び取るもの」と思われがち。でも自分は、そうではないと思うんです。自分の好きなことや苦手なことをしっかりと見つめ直して目標を定め、それを実現する手段としてどのフィールドがベストなのかを考える方が、後悔のない就活になるのではないでしょうか。

自分の場合は「日本の競争力を上げたい」という大きな目標があり、DBJを選びました。入行当時はざっくりとした目標でしたが、経験を積んだことで、実現に向けたアプローチが明確になってきたと感じます。皆さんの就活でも、DBJという選択肢があることを思い出してもらえたらうれしいです。


松本:会社説明会やOB・OG訪問で生の声を聞いたり、こうした就活記事を読んだりすることも多いと思います。そこで、自分が素直にどう感じたかを大切にしてほしいですね。「いいな」と思うだけに留めずに「なぜ『いいな』と思ったのか」と理由を考え、次は「なぜその理由に至ったのか」と考える。そうやって自分を深掘りして、自分の芯となる部分を突き詰めるといいと思います。

振り返れば私も、「困っている人の力になりたい」という芯はそのままに、今の仕事を続けてきました。最初は医療分野に興味がありましたが、今は一度腰を据えて投資領域で経験を積みたいと思っています。社会からのDBJへの期待は想像以上に高かったですし、その期待に応えようと一人一人が真剣に向き合っており、自分が勤める会社ながら、職員皆が格好良いなと感じます。就活は、人生において非常に貴重な時間だと思いますので、自分の「芯」に迫る機会にしてもらえたらと思います。

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