三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核総合証券会社として、国内トップクラスの規模と実績を誇る「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」。同社は今、従来の「株式の売買を仲介するブローカー業務」から、顧客一人一人の人生や事業に深く寄り添う「アドバイザリー型モデル」への転換を強力に推進しています。
「証券会社=短期的な数字を追う売買仲介」という従来のイメージとは一線を画す、同社が目指す姿とはどのようなものなのか。そして、それを支えるグループ協働の強みや、若手が挑戦できる組織カルチャーとは──。
今回は人事部採用育成課の若林利玖さんと鈴木豪さんに、同社における業務のリアルやアドバイザーとして求められる「人間力」、そして描ける多様なキャリアについてお話を聞きました。
証券業界の現状と「アドバイザリー型モデル」推進の背景
──最初に、金融業界を取り巻く現状と証券会社の役割について教えてください。
若林:証券会社はいわゆる「直接金融」を担う金融機関です。資金調達を希望する企業と資金を運用したい投資家を直接つなぎ、企業の成長性とビジョンに対する投資を促すことで、その成果を投資家に還元する架け橋の役割を果たしています。
現在、日本市場は大きな歴史的転換期を迎えています。日本とアメリカの個人金融資産の構成を比較すると、日本の個人金融資産約2,195兆円(※2025年8月末時点データ)のうち、過半数が現預金で占められています。一方、アメリカではリスク性資産の割合が高く、2002年から2022年の20年間で個人金融資産の伸びは日本が約1.4倍にとどまるのに対し、アメリカは約3.4倍に拡大しました。(※金融庁発表データ参照)
日本政府も「資産所得倍増プラン」や「資産運用立国」を掲げており、新NISAの拡充などを背景に「貯蓄から投資へ」という本格的なシフトが進んでいます。この莫大(ばくだい)な原預金をいかに中長期的な資産形成へ回していくか。運用の目的に合わせた適切な設計を行うことこそが、証券業界の大きなビジネス機会であり社会的役割です。
──その中で、御社が推進している「アドバイザリー型モデル」とはどのようなものでしょうか。
鈴木:弊社ではアドバイザリー型モデルを、「お客さまのことをよく知り、コンサルティングを行うこと」と定義しています。当社では2019年からこのモデルへの転換を本格化させています。
従来の証券営業のように「特定の商品や株式を販売する」といった短期的な成果追求ではなく、お客さまが潜在的に抱えている課題やニーズを深掘りし、中長期的な視点で本当に必要なソリューションを提供していく姿勢を重視しています。
MUFG基盤とグローバルな知見が融合する独自の強み
──三菱UFJモルガン・スタンレー証券だからこそ提供できる価値について教えてください。
若林:最大の強みは、「MUFGが誇る国内屈指の顧客基盤」と「モルガン・スタンレーが持つグローバルな情報力・ノウハウ」の融合にあります。
お客さまの課題解決は決してシンプルではありません。国内の法律上、銀行・支度銀行・証券で行える業務が分かれている中で、当社はグループ連携を活用できます。例えば不動産のお悩みには信託銀行と連携し、遺言承継や事業承継、非金融資産のサポートまで含めた包括的なソリューション提案が可能です。私自身、以前名古屋支店にいた際は常に銀行の担当者と協働してお客さまの支援を行っていました。
また、分散投資が広がる中で、海外の経済動向や法改正などの情報は不可欠です。世界中に拠点を持つモルガン・スタンレーのネットワークから集まる高度な情報は、お客さまが運用判断を行う上での強力な判断軸となっており、高い評価をいただいています。
顧客に深く寄り添う「コンサルティング業務」の実態
──現場では具体的にどのように商談を進めていくのでしょうか。
鈴木:提案の第一歩は「プロファイリング」から始まります。私自身、営業現場にいたときは初回のご訪問で具体的な商品を提案しないケースが多くありました。ご家族の状況や経営されている会社の将来像、現在のお困りごとだけでなく、中長期的に課題となりそうな点まで時間をかけてしっかりとお伺いします。まずは自分自身を知っていただき、信頼関係を構築することを最優先にしています。

鈴木 豪(すずき ごう):人事部 採用育成課
入社5年目、名古屋支店にてウェルスマネジメント業務に従事したのち現職。
──鈴木さんが経験された、アドバイザリー型モデルならではのエピソードがあれば教えてください。
鈴木:当初はお取引につながらなかったお客さまがいらっしゃいました。それでも地道にご訪問を重ね、ご家族や会社のことなど親身にお話をお聞きし、アドバイスをお伝えする関係を続けていたんです。
するとある日突然、そのお客さまからお呼び出しをいただきました。伺うと、「鈴木君に自分の資産を預けたい。一番自分のことを考えてくれたから」と率直なお言葉を頂戴することができました。時間をかけて信頼関係を築けたことが結実した瞬間であり、このモデルの本質的なやりがいを実感しました。
──証券業界というとハードワークのイメージを持たれがちですが、実際の働く環境はいかがですか。
若林:現在は「日中の時間をいかに濃く過ごすか」に注力しており、メリハリのある働き方を徹底しています。月間の平均時間外労働は23.3時間程度で、1日あたり1時間強の残業時間です。
また、有休取得日数も目標15日に対して平均17日を超えており、育児休業取得率も6年連続で100%を達成しています。私や鈴木も含めて子育てと仕事を両立できる環境が整っています。
挑戦を後押しする環境と求められる「人間力」
──専門知識がない状態からでも、若手社員が活躍することは可能ですか。
鈴木:十分可能です。入社時点で完璧な知識を持っている必要はありません。
当社の現在の育成プログラムでは原則、1年目に新規開拓業務を行いません。まずは先輩社員の担当案件に同行し、プロの接客スタイルや事前準備を現場で徹底的に学びます。新規開拓や自分の担当を持つのは2年目からとなるため、1年間でしっかりとした土台を築いた上でスタートできます。疑問があれば若手専用の問い合わせダイヤルや研修制度を通じて解決できる風通しの良いカルチャーがあります。
若林:情報収集においては、当社が四半期ごとに発行する「ハウスビュー(市場見通し)」が大きな支えです。過去のデータ分析に基づいた将来の市場見通しを会社として明確に出しているため、若手であってもブレない軸を持ってお客さまへアプローチできます。

若林 利玖(わかばやし りく):人事部 採用育成課
入社11年目、名古屋支店にてウェルスマネジメント業務・グループ協働に従事したのち現職。
──アドバイザーとして活躍するために最も重要な資質は何でしょうか。
鈴木:最も重要なのは、「いかに顧客に寄り添えるか」という人間力です。相場の変動に伴い、どうしても運用成果が厳しい局面は存在します。そうした局面でも逃げずにお客さまの不安に寄り添ってお話ができるか、安心して話せる人だと思っていただけるかが重要です。また、知識が足りないときに先輩や本社の知見を素直に借りに行ける姿勢も重要だと感じます。
若林:当社には「5つの行動指針」があります。
5つの行動指針 ・プロとして、お客さまと向き合う。 ・プロとして、正しくある。 ・プロとして、やり抜く。 ・プロとして、高め合う。 ・プロとして、常に挑む。
証券のプロには明確な国家資格があるわけではありません。だからこそ、目の前のお客さまから「この人は金融のプロだ」と信頼していただけるまで、真摯に学び続けられる人こそが若くから大きく活躍しています。
多様なフィールドで描けるキャリアと就活生へのメッセージ
──入社後のキャリア形成や自らの可能性を広げる制度について教えてください。
若林:描けるキャリアの幅は非常に広いです。社内公募制度である「ジョブチャレンジ制度」があり、一定の要件を満たせば希望する部署へ自ら手を挙げて挑戦できる機会が用意されています。
また、他部署の役割や業務内容を深く理解するための「ミルシル」という制度も好評です。他部署の仕事を知ることで新たな興味を発見し、ジョブチャレンジ制度を使って新しいフィールドへ飛躍する社員も多くいます。さらにウェルスマネジメント領域では、アメリカのモルガン・スタンレーへ留学して最先端のノウハウを直接学ぶ研修制度なども整っています。
──最後に、就活生に向けたメッセージをお願いします。
若林:当社が求めるのは、常に高い向上心を持ち、プロフェッショナルを目指して日々自己研鑽を続けられる姿です。
1年目の教育プログラムでは、資格取得や知識の修得がしっかりと評価につながる仕組みになっており、早くからプロとしての土台を構築ができます。
単なる「売買の仲介者」にとどまらず、お客さまの人生や企業の成長に長期的なパートナーとして伴走したい方、MUFGの圧倒的な基盤とグローバルな知見を活かして成長したい方からの挑戦を心よりお待ちしています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券