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「人生に一度の経営判断」を成功に導くだけじゃない。新卒でM&Aコンサルタントになるなら「今が一番面白い」理由とは?

企業インタビュー インタビュー 金融 日系
2023年6月29日(木) | 7,015 views
sponsored by 日本M&Aセンター

家族で何度も訪れた老舗の名店、リズム良く機械音が聞こえてくる近くの町工場……。こうした地元の企業が事業をたたみ、見慣れた景色が変わってしまった。そのような経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか? 背景には、後継者不在で廃業せざるを得ない経営者の苦渋の決断があります。

日本各地の企業が存続の危機に瀕(ひん)する今、その企業を救う仕事として注目されているのがM&Aコンサルタントです。M&Aと聞くと「乗っ取り・ハゲタカ」のようなイメージを持つかもしれませんが、ファーストキャリアに選んだ人たちからは次のような声が上がります。


「経営だけでなく思いも次の世代に渡していくのが、M&Aコンサルタントの仕事」

「自分も今、新卒として入社したいくらい今後が面白い業界です」


経営者の究極の決断をサポートするだけでなく、さらなる可能性も秘めたM&Aコンサルタントの仕事はどのようなものなのでしょうか。業界のリーディングカンパニーである日本M&Aセンターの中村健太さんと本田太一さんにお聞きしました。

<目次>
●経営者の人生に一度、あるかないかの大きな決断を任せてもらう仕事
●20代から毎日のように経営者と対話する、飛躍的な成長機会
●M&A成約式で涙も 当事者意識で企業の思いも次世代につなげる
●日本経済の発展を担う M&A業界に起きる変化
●M&A業界のイノベーションが新卒人材から生まれる理由
●「成功したい」気持ちは、この仕事において正しい

経営者の人生に一度、あるかないかの大きな決断を任せてもらう仕事

──社会人になる前から、M&Aコンサルタントの仕事を理解している就活生も少ないと思います。お2人はどのような経緯でこの世界に足を踏み入れたのでしょうか。


中村: 私は2005年の入社ですが、弊社で初めて新卒採用を実施したタイミングでした。当時は上場もしておらず、社員数も20数名ほど。今は400社あるといわれているM&Aの仲介企業も、まだ数社しかない時期でした。 

中村 健太(なかむら けんた):日本M&Aセンター人材戦略部部長。2005年に日本M&Aセンターへ新卒入社。会計事務所、地域金融機関、証券会社と連携して、15年間で80件以上のM&Aを手掛けた。人事・人材分野の経験ゼロながら2020年に新たに「人材戦略部」を立ち上げ、社内における人材採用・育成・キャリア開発に力を注ぐ。


中村:就職活動では会社の規模や業種にこだわらず、「経営者と直接向き合える環境で成長できること」と「仕事をイメージしやすいこと」の2軸で探していたところ、たまたま就活生向けの媒体で日本M&Aセンターと出合いました。M&Aコンサルタントのように、社会的な意義、お客さまにとっての付加価値、そして自分自身の成長、これらが1つのベクトルとしてはっきりとそろっている仕事はなかなかなく、どんな職種よりも腑(ふ)に落ちたのが入社の決め手でした。

1期生として入社した後はM&Aコンサルタントとして関西や東海、九州を飛び回り、2020年4月に人材戦略部を立ち上げ、現在は部長として社員の育成や組織づくり、採用などを担当しています。


本田:私は2021年の新卒入社で、現在3年目です。17年間打ち込んできたフィギュアスケートを離れ、大学3年時から就職活動を始めました。私たちの頃にはすでに日本M&Aセンターの知名度は上がっていましたし、高収入な企業のランキングでも目にしていました。ただ、当時の自分はM&A業務をよく理解していなかったというのが正直なところです(笑)。

本田 太一(ほんだ たいち):日本M&Aセンター3年目。関西大学まで17年間フィギュアスケートに打ち込み、2012年アジアフィギュア杯 ジュニアクラスで2位、2020年インカレフィギュアスケート男子で3位入賞、関西大学の団体戦優勝に貢献する。2021年に同大卒業と同時に現役を引退し、日本M&Aセンターに新卒入社。現在は業種特化1部に所属し、調剤薬局を中心としたM&Aコンサルタントを担当。


──決定打は一体、何だったんでしょうか?


本田:面接を受ける中で、社会に貢献しながら成長を続けている企業であること、そして社長や経営層にとって人生に一度、あるかないかの大きな決断を任せてもらう仕事であることがわかり、魅力を感じたことが1つです。


──中村さんが話していた「社会的な意義」「お客さまにとっての付加価値」ですね。「自分自身の成長」という点での魅力はありましたか?


本田:はい、良い意味で「3年後や5年後に自分がどうなっているかわからない会社だな」と思いました。


──どういうことでしょうか?


本田:一般的な企業だと、例えば5年目の先輩社員のインタビューを読んだら「自分も5年後はこの人みたいになるのかな」と想像がつくものです。でも、この会社は良い意味でそこが本当に見えませんでした。

M&Aコンサルタントといっても、どのエリアのどの業界を受け持って、どのようなターゲットに対して働きかけていくのか、フィールドは非常に幅広いです。業界自体も成長途上で新しい事業が生まれていますし、海外で働くキャリアも展望できます。

将来、どのように仕事に打ち込んでいるのか自分でもわからないワクワク感、言い換えれば底知れぬ可能性が、最後の決め手になりました。


中村:今ではこう言ってくれていますが、採用側としては「最終的にうちに来てくれるか」と不安でした。本田自身もフィギュアスケートでトップに立っている人間ですし、別の超大手企業からも内定を得ていました。気持ちが一致して本当によかったですし、これから大きく成長していくと期待しています。

20代から毎日のように経営者と対話する、飛躍的な成長機会

──本田さんは入社3年目ですが、現在はどのようなお仕事を担当されているのでしょうか?


本田:主にヘルスケアの部門、調剤薬局を中心に化粧品や健康食品のM&Aにも最近は触れています。。日本に調剤薬局は全国約6万店舗と、店舗の数だけならコンビニエンスストアより多く、大規模なマーケットが広がっています。

地方には地域に根差した歴史ある調剤薬局が多く、例えば北海道のとある町で60代の女性社長が長年休みなく運営している店舗や、高知県で町の診療所を相手にしている薬局さんなどがあります。

後継者がおらず、薬局がなくなってしまえば、その地域の住民にとっては死活問題になってしまいます。だからやめられない。そうしたジレンマを抱えている薬局の経営者さまと多く出会いました。このように地方の医療インフラを守るため、事業を引き継いでくれる企業をマッチングする形のM&Aを手がけています。

──その中で見えてきた、M&Aコンサルタントという仕事の特徴について伺いたいです。


本田:1つは、多くの経営者の方々と企業の未来について真剣に議論するので、自分自身が飛躍的に成長できる点です。20代のうちから毎日のように現場で企業のトップと話し合う職業も、他にはないのではないでしょうか。私も平均して月50社ほどの社長、オーナーとお話しをしており、おのずと業界への意識や視座は高まっています。


──入社から数年で、そこまで多くの企業を任せてもらえるものなのでしょうか?


本田:そうですね、裁量は信じられないほど大きいです。最初のうちは上司の同席もありますが、私も研修が終わった直後から、自分で面談の予定を入れて経営者の方と会っていました。早いうちから経験を積ませてもらえる会社です。

一方で、その業界で何十年とやってきた経営者の方が、社会人歴も少ない私に対して「この業界の何が分かるのか」と不信感を持たれることもあります。それでも、経験や年齢にかかわらず対等な立場でお客さまと話さなくてはならないのが、M&Aコンサルタントの役割です。

そのためにも業界やM&Aに関する知識を日々身に付け、M&Aの手法や進め方に関しては自分の方がプロだと自覚を持ったうえで、業界や企業の未来像に関してオーナーと対等にディスカッションを行っています。徐々に自信をつけて、丸2年たった今では上場企業の役員の方々と「今後の戦略をどうしていくべきか」と議論を交わさせていただくようになりました。いずれにせよ、案件の1つ1つで担当している業界への知見、M&Aに対する熱量が試されると思います。

M&A成約式で涙も 当事者意識で企業の思いも次世代につなげる

──本田さんのM&Aコンサルタントのやりがいを教えてください。


本田:経営者の方々と関わる中で気付いたことは、どんなに小さい企業にも1つ1つに文章では収まらないような歴史やストーリーがあるということです。経営だけでなく、そうした歴史や思いも次の世代に渡していくのが、M&Aコンサルタントのやりがいです。

決算書だけを見て、その企業の本当の価値は分かりません。むしろ、決算書の数字が二の次になるのが中堅・中小企業を対象にしたM&Aになります。

──決して数字だけでは成立しない世界なんですね。


本田:経営者の皆さんとの会話も、もちろん最初は「いくらなら売却してもいい」といった金銭的な部分に関する話が多く出ます。

ただ、話が詰まって来ると最後に皆さんが気にされるのが、「従業員はどうなるのか」「今まで懇意にしてきた取引先との付き合いは大丈夫か」という、人の心に関わる部分になってきます。もちろんお金もすごく大事な要素ですが、ハートの部分が非常に重要な要素だと日々、感じています。

弊社では事業承継の契約に調印する際に、結婚式のようなM&A成約式を開催しています。成約式は事業のバトンを次世代に渡す場であり、長きにわたって経営者の方々の苦悩も伺ってきた私たちからしても、非常に感慨深い瞬間です。企業のオーナーさまが涙する姿は想像できるかもしれませんが、実は立ち会っているコンサルタントも涙してしまうことも少なくありません。


中村:お客さまにとっても人生で一番大きい決断であって、その考えや思いに当事者意識を持って取り組まないと、そもそも相手にしてもらえない仕事です。成約式では自然と、無事に事業承継できて本当によかったな、と毎回しみじみしてしまいますね。

日本経済の発展を担う M&A業界に起きる変化

──業務のイメージは持ててきたのですが、M&A業界自体は今後どうなっていくのでしょうか。


中村:現状に関して言えば、大きく拡大し続けている業界であることは間違いありません。弊社に限っても、私が入社した2005年には20数人程度しか従業員はいませんでしたが、現在は1,000名以上、単純に50倍以上の規模になっています。

ただ、本当の意味ではこれからがスタートラインなんです。


──どういうことでしょうか?


中村:この業界の目の前の課題は、日本国内の企業の後継者不足です。先ほどの本田の話からも分かるように、廃業の危機から救う手段として、M&Aは活発になってきています。

ただ、黒字にもかかわらず後継ぎがいなくて頭を抱えている会社は、全国で60万社ほどいらっしゃいます。この問題が見えてきた数年前の時点で「今後10年が世代交代の時期だ」といわれていましたから、まだ7~8年はM&Aの需要は急激に伸びるでしょう。1年あたりで6万社以上を救わなくてはならないわけですから。

また、大企業の生産性を高めるための戦略的なM&Aも進めています。日本国内に上場企業は4,000社ほどしかありませんが、売上高で言えば全体の半分くらいを生み出しています。そのため上場企業の生産性を上げていくことが日本経済にとっては極めて重要です。

そのためにも大企業の事業ポートフォリオを組み替えるカーブアウトのように、業界全体から見た「選択と集中」ともいうべきM&Aをご提案するのも私たちの役目です。そのような日本経済全体の生産性を高める事業に関して、弊社では専門の部署を立ち上げて取り組んでいます。

──M&Aの活用方法も幅広くなっているのですね。


中村:活用方法だけでなく、M&Aに至るまでのプロセスも変化しています。

例えば、M&A仲介業は「経営者に会うために頑張って営業電話をかけ、飛び込み営業をして……」とアナログなイメージが強いかもしれません。しかし、近年は社内システムで細やかなデータベースを作り、データに基づいたM&Aのマッチング手法が広がっています。営業のプロセスにおいても、面談の内容をAI(人工知能)解析してよりよいプロセスやマッチングにつなげるなど、DX(デジタル・トランスフォーメーション)が起こっています。日本M&Aセンターにも60名ほどのエンジニアがおります。これだけの人数を抱えているのは業界でも弊社のみではないでしょうか。


──業界とともに日本M&Aセンターも進化している、と。


中村:ただ、どんなにM&Aの件数が増えても、ほとんどのお客さまにとっては人生に一度の経験です。弊社はM&Aの黎明(れいめい)期である1991年から中小企業の後継者問題に取り組み、実現したM&Aは7,500件を超え、業界最多です。業界のリーディングカンパニーとして、日本の企業が安心してM&Aをできる環境を整えていきます。

M&A業界のイノベーションが新卒人材から生まれる理由

──新卒入社の社員には、どのようなことを期待しているのでしょうか?


中村:新卒に関しては、中途採用とは全く異なる視点から入社してもらっています。1つは日本M&Aセンターとして会社の文化や組織を成長させるためには、毎年きちんと若い社員に入社してもらうことが重要だからです。

もう1つが、M&Aコンサルタントとしての成長にかかる時間の問題です。M&Aコンサルタントの仕事は、1つの案件がまとまるのに半年から1年ほどの時間を要します。それを10件ほど経験して一人前、30件ほどで一流といわれますが、10件経験しようと思うと3~4年、30件だと10年ほどかかるわけです。

これが30歳で中途採用で入った人になると、一流になる頃には40歳を過ぎることになる。一方、22歳で入れば30歳ちょっとで一流の経験値を持ったコンサルタントになれるわけです。


──1つ1つの案件が重たいM&A業界ならではの事情ですね。


中村:M&Aコンサルタントとして一流になると、今度はM&Aというビジネスそのものを扱いたくなります。

弊社では、海外と越境的なM&Aを手がけていくべきではないかということで、単身でシンガポールに渡った社員がおります。シンガポール大学のMBAを取得し、そのまま現地に居座り「支社を作ってくれ」と要請を出してきました(笑)。彼は今40歳の手前くらいですが、そういうイノベーションを起こしてくれる社員が新卒入社の中からたくさん生まれています。

そういった成長までの時間を考えると、事業領域を広げて将来の日本M&Aセンターを作ってくれるのは新卒社員だと思っています。

「成功したい」気持ちは、この仕事において正しい

──日本M&Aセンターには、どのような就活生が向いていると思いますか?


本田:弊社は毎年1,000件のご成約の実績があるので、さまざまな案件に触れるチャンスがあります。そこで新卒に求められるのは、1つ1つのM&Aに当事者意識をもって頑張れるかどうかです。

経営者の方の非常に大事な決断を任せていただく立場なので、全力で自分から主体的に取り組まなくてはならない。そういう意味では、決して楽な仕事ではありません。スポーツや学業など、何かしら1つのことに120%で打ち込んだ人は合うと思います。


中村:凝り性な人というか、趣味でも何でもいいので、自分が熱を入れたものに対して人一倍掘り下げ、誰も届かないところまでいけるような人ですね。

M&Aコンサルタントの仕事というのは「ここまでやれば100点」というラインはありません。お客さまにとって一番良いM&Aをどこまでも追求する仕事であり、マニュアルに沿ってやれば合格ということもない世界です。


──ゴールも正解もない世界に、どれだけストイックになれるかが問われるということですね。


中村:性格面では、「絶対に自分自身がビジネスパーソンとして成功したい」という強い思いを持ってM&Aコンサルタントになってほしいです。

一見独りよがりに聞こえるかもしれませんが、M&Aコンサルタントとしての成功は、お客さまに100%喜んでいただくこと。「自分自身がこの仕事で圧倒的に成功したい」と思うことが、お客さまの利益に直結している仕事です。

だから「成功したい」という気持ちは、この仕事において、むしろ正しいと思います。「そこそこでいいや」という気持ちだと、お客さまと目線が合わない。圧倒的に成功して、お客さまにも圧倒的に喜んでほしい、そういう思いがあって初めて一流のコンサルタントだと思います。

──最後に、就活生にメッセージをお願いします。


中村: M&A業界はこれからが面白い時期です。

今入社した人が30~50代のビジネスパーソンとして最も影響力を持つ年代になったとき、おそらく日本M&Aセンターは1~2万人のM&Aグローバルファームになっていると思います。そんな中で仕事をするというのは、間違いなくとても面白い。可能ならば、自分も今、新卒として入社したいくらいです(笑)。

その頃には日本社会にも世の中にも大きな影響を与える企業になっていると思いますが、今はまだまだ日本M&Aセンターは社会のごく一部にしか影響を与えられていない。だからこそ、この先の広がりを見たいという人には向いている会社だと思います。


本田:就職活動は、いろいろな企業や業界を見られる非常に大事なチャンスだと思います。内定を目指すだけでなく、さまざまな業界の中からどこが自分に合うのか試行錯誤する時期というのは、中途採用組とは全く異なるマインドが必要だと思います。

やはり人生において1社目にどんな会社を選ぶかというのは、非常に大事な決断になるのではないでしょうか。ぜひ悩んで悩んで悩み抜いて、自分にしか選べない1社を選んでほしいですね。

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