パナソニック インダストリーは、「多様なデバイステクノロジーでより良い未来を切り拓き、豊かな社会に貢献しつづける」というミッションを掲げ、独自の技術を活かして生成AIなど最先端の領域で、高機能で多彩なデバイステクノロジーを展開しています。
これまでも電気部品、電子部品、制御機器、電子材料を通じて、見えないところから世の中を支えてきました。また、社員一人一人の“想い”を起点に、人と組織が共に成長し続けることも目指しています。
社員が“想い”を動かし、「見えないところから、見違える世界に変えていく。」ということを目指す同社について、デバイスソリューション事業部の佐々木隆志さんと、電子材料事業部の米田陽平さんに、お話を聞きました。
自分のアイデアが、世界で通用した醍醐味
──初めに、それぞれの学生時代の研究や現在の業務について聞かせてください。
佐々木:私は学生時代に物性物理を専門として、超電導を研究していました。現在はコンデンサという電子部品の開発業務に携わっています。
学生時代とは携わる分野こそ異なりますが、当時の経験は現在にも活きています。具体的には、学生時代の研究活動で1台数億円もする最新設備を立ち上げる必要があった際、その知見集めに奔走したことが、複雑なデバイスを設計して開発するという現在の業務にも役立っていると実感します。
現在携わっているコンデンサは、多くのシステムの高性能化を陰で支えるデバイスであり、特性向上に向けて新しいプロセスを導入するため、さまざまな部門と連携する必要も出てきます。入社3年目のころ、最先端技術を海外の研究機関が持っていると知り、「データを取りにいきたい」と上司に訴えました。結果、2週間にわたって海外の研究機関に滞在し、現地の研究者と実験と議論を重ねて必要なデータを手に入れることができました。
当時の経験は、「私の力が通用するんだ」と初めて実感できたことでもあり、非常に印象深かったですね。それもあって、現在も自身のアイデアで世の中の持続的な発展に貢献したいという想いで仕事を進めています。

──当時は苦労も多かったのではないでしょうか。
佐々木:海外との連携に加え、私自身の専門分野とも異なっていたため、入念に事前準備をしました。
とはいえ、当社は新しいデバイスを作るという目的のもと、同じ組織の中に各分野の専門家が数多く在籍しているため、逐一相談できたことが成果に繋がったと思っています。
求められる商材について、部門を跨いで営業と話し合うことも日常的にあるので、新たな技術開発をするとなれば、一気に推進できるという社風もあります。
米田:私は学生時代、全固体電池の研究をしていました。当時の学会での発表や論文投稿の経験が、現状と目標とのギャップを分析し、逆算しながら開発を推進している現在の業務に活かされています。
現在の業務としては、生成AIサーバーをはじめとするような、高速通信用途の次世代多層基板材料の開発です。自ら樹脂設計した新商品の工場での立ち上げをはじめ、製造や調達、営業といった複数部署を巻き込んで開発をリードしたり、国内外に出張して顧客ニーズの調査や新商品の紹介などを行ったりしています。
私自身としては世の中から必要とされる、すなわち売れる商品を開発して、情報通信インフラを支えていきたいと考えています。
──実際に業務を経験したからこそ気づいた、技術職として働く面白さはありますか。
米田:自身の想いを後押ししてくれる環境が整っているため、面白さはありますね。
私も新商品開発のプロジェクトメンバーに任命され、試行錯誤を繰り返しながら実験を進め、最終的に商品化までつなげられたときは、会社からの後押しが非常に大きかったと思います。
実際に開発した製品は、基本的に完成品の中にあるため、人々の目に触れる機会は少ないといえます。ただ、さまざまな商品の中に入る可能性を秘めているため、世の中を支える製品を開発できるという点で、大きなやりがいを感じられ、まさに「見えないところから、見違える世界に変えていく。」仕事だといえます。

佐々木:実際、必要なデータが得られたときなど、製品開発への突破口が見えたとなれば、かなりの予算や人員などのリソースが投下されます。自分のアイデアを発端に、事業の規模が一気に大きくなるところを目の当たりにすると、その瞬間は忘れられないものですね。
成長し続けている産業で技術のプロと働ける環境
──続いて、自分に合う会社・仕事の見つけ方について聞かせてください。
佐々木:まず、電子部品業界や企業文化が自分に合っているかどうかが大事になってきます。私自身は純粋な基礎科学を入口として、自身の専攻も生かせると考え選びました。
実際に入社してからもギャップを感じることはなく、思い描いたとおりの会社だったといえます。当社には創業者が語った「赤字は罪悪」の精神が今も行き届いていて「本当に儲かるのか」と突き詰められる一方で、ただ儲かればいいわけではなく、技術にも誇りを持っています。その両軸のバランスがある会社だといえます。
また、半導体・電子部品は日本の輸出産業の中でも自動車に次ぐ規模であり、かなり尖った技術も生み出してきています。世の中に浸透しているデバイスを、まさに自分の頭から発明したレジェンドがすぐ近くにいる環境のため、多くのことを吸収できます。成長し続けている産業にはさまざまな人財が集まってくるため、多くの出会いがあるところも魅力だといえます。
──学生時代の研究テーマと仕事に、親和性はどのくらい必要でしょうか。
米田:そこは、私も就職活動で気にしていた点でした。ただ、技術の進化は早いです。次から次へと新しい領域が出てきます。自身の専門とは異なる分野でも積極的に取り組める姿勢や挑戦意欲は必須だと実感しています。
社員のバックグラウンドを見ても、大きく化学でくくることはできますが、学生時代の研究が業務に直結している例は意外と多くありません。そうなると、「自分の研究テーマと異なる業務に飛び込んでいいのか」と考えることもあるかと思いますが、研修や周囲のサポートが充実していることから、入社してみると何とかなると感じるはずです。
佐々木: 上司と部下が定期的に1対1で行う面談の1on1や、同じチームの先輩社員がフォローするメンター制度なども用意されています。「Iチャレンジ」という公募型異動制度もあるので、新しい分野に自ら挑戦する道もあります。心配せずに自分が希望する道を選んでほしいですね。
──学生時代のアカデミックな研究と、入社してからの事業としての研究は違うものだと。
佐々木:そうですね。実際に、自分の考えと世の中で求められているものが違うと感じさせられることも少なくありません。
また、入社前の専門知識はあることに越したことはありませんが、研究活動を通して偏見なくデータに向き合う能力の方が普遍的で重視されます。データの前では誰もが平等という文化があるため、課題に直面したときに、データについて真摯に議論できる人財が望まれます。
ただ、学生時代とは違いがあるものの、顧客と直接対峙している立場だからこそわかることも多くあります。ニーズにかなう製品を生み出せれば売れるという、大きなやりがいを持って開発もできますよ。

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【ライター:小谷紘友/編集:鈴木崚太】