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人々の夢を創る本田技研工業。二輪からはじまり宇宙まで挑戦し続ける風土の源泉とは

イベントレポート 企業ラボ 企業インタビュー 企業理解 インタビュー メーカー 日系
2024年5月31日(金) | 4,167 views
sponsored by 本田技研工業

二輪事業からスタートした本田技研工業(以下、ホンダ)。創業のきっかけは、道路も整備されていない戦後の混乱の中、創業者の本田宗一郎が自転車に補助エンジンを付けたところ、多くの人々に喜ばれたことだといわれています。

世のため、人のためになれることを考えて企業として成長した結果、世界一のパワーユニットメーカーとして、年間約3,000万台の製品を製造・販売。自動車やバイクだけでなく、F1やジェット機、さらにはアバターロボットや宇宙領域にも挑戦しています。

「Honda=人々の夢を創っている」と自負して、現在も人々に喜ばれることを全力で追い求めて挑戦し続ける同社について、採用を担当している賀川慧さんと中村真子さんにお話を聞きました。

文系理系問わず活躍のフィールドは無限大

──初めに、注力領域とされている、「電動化・知能化」の現在のフェーズについて教えてください。


賀川:ホンダは現在、2050年に向けて交通事故死者ゼロと環境負荷ゼロを目指しています。

私たちはモビリティメーカーとして世のため人のために、生活を便利にするような、さまざまな製品を生み出しているものの、一方で交通事故や環境負荷などネガティブな側面へのジレンマを抱えてきたといえます。その課題について本気で取り組んできた結果、現在は電動化・知能化といったテクノロジーの進化によって、ようやくジレンマ解消が見え始めてきました。 

具体的に、電動化では従来エンジンを活用してきた領域などで電動化の導入を進めています。最近ではカナダに一大電動化拠点をつくる検討していて、電気自動車やバッテリー、主要部品の工場の建設が実現すれば、コスト面や性能面を含めて、これまで以上に進化した価値、他社に負けないような製品が生み出せるはずだと考えています。

知能化でいえば、ホンダは世界で初めて、一定条件下においてドライバーに代わってシステムがすべての運転操作を行う、レベル3の自動運転装置を搭載した自動車を生産しています。

実は技術的にはレベル4の自動運転が可能な段階に到達しつつあるものの、どうしても避けられない事故など、緊急時の対応をどうすべきなのか、その責任をだれが負うのかといった倫理的な問題や法的な問題が残されている状況です。

現状は緊急時の問題など、乗り越えなければならない壁は多くありますが、今後もレベル4以降の実用化を見据えながら、タクシー業界との協業に挑戦するなど、日々奮闘しています。


──技術的な話となりましたが、文系出身者の活躍フィールドや仕事の面白さについても聞かせてください。


賀川:人事を担当していると学生から「理系の会社だと思っていました」という声はよく聞かれます。ただ、実態は全く異なり、想像されている以上に文系人材の活躍フィールドは広いといえます。

世界中に拠点があり、さまざまな商材で幅広いビジネスを展開していることから、営業や人事、経理などいわゆる文系職種いわれる領域で活躍する場は多くあります。例えば営業では、次々と開発される新しい製品の魅力を世界中のユーザーにいかに伝えて、届けていくことが重要な仕事です。特に今は全く新しいモビリティやサービス、新規事業にもかなり注力しているため、活躍のフィールドは広がるばかりだといえますね。

私自身も文系出身者で、人事という立場でいえば、夢に向かってチャレンジしているエンジニアと関わる機会が多く、一緒に夢を追うような経験も得られます。エンジニアとの会話では「実現できたら面白いけれど、本当にできる?」といった驚くことも多く、その上で会話の内容が本当に現実として起こることもあります。人事という業種はどの企業にもあるはずですが、ホンダでは他とは一味違った面白味があると思います。


中村:私も文系出身で人事を担当しているため、似たような観点になってしまいますが、社員一人一人がしっかりと自身の想いを抱いているところは感じますね。

文系出身者だからといってフィールドが狭いことはまったくなく、私自身も入社直後から大きな業務を担当したように、社員を信じて任せてくれる環境が整っていて、文系ならではのチャレンジをする機会も本当に多いと日々実感しています。

賀川:営業領域が分かりやすい例として挙げられそうですね。

もちろんマーケティングや宣伝なども担いますが、車の開発にもユーザー目線が重視される時代になったことで、営業と開発と生産が三位一体のチームになって商品を企画・開発するプロセスが構築されています。

また、ご存じの方も多いと思いますが、車の部品は点数が非常に多いため、グローバルで部品の品質・コスト・調達などを行う購買領域など、文系職種は世界を股にかけて活躍できるフィールドが用意されていますね。

挑戦を後押しする本田技研工業ならではの「4割任用」

──―御社には若手の活躍を促す「4割任用」という制度があると聞きました。


中村:4割任用はホンダの文化といえ、与えられた仕事のうちの4割ができるようになれば、その業務をすべて任せる考え方です。

4割以上の業務を自分なりに試行錯誤していくことで成長を促す文化といえますね。

とはいえ、4割だけでは業務遂行が難しい局面も当然ありますから、サポート体制もしっかりと整っています。


賀川:中村さんは昨年の入社後すぐにインターンシップの業務を任されていたので、4割ではなく2割任用ぐらいかもしれません。もちろん苦しい場面も訪れますが、それによってのやりがいや成長機会が生まれると期待しています。

権限委譲もしつつ、万全なサポート体制を築くことで、社員が責任とやりがいを持って業務にあたることで成長につながります。

中村:法務部には、2年目でアメリカに赴任している同期もいますね。

社内でも早い海外赴任だと聞いていて、大きな挑戦をさせてもらえていると感じています。そんなところにも、社員を信じて仕事を任せる文化の一端が垣間見えました。


賀川:学生から「ホンダは大企業で、権限も持たせてもらえないのではないか」という声も聞こえますが、実際は4割任用で、仕事を任せていきますからね。


──続いて、海外で活躍するチャンスについて質問です。賀川さんは海外赴任の経験はありますか。


賀川:私は2019年から4年半ほど、人事担当としてメキシコに赴任しました。

ホンダの人事制度は、1対1の対話を基本としており、その中で海外赴任の希望を出して実現した形です。私は当時入社9年目でしたが、人事の同期5人は皆、海外志向があったことから、同じような時期に海外経験をしています。それぞれタイやベトナム、アメリカに赴任するなど、仕事は世界各国にありますから、「海外で働きたい」と言い続ければチャンスは訪れるはずです。


──文系と理系に関わらず、海外赴任のチャンスはあるのでしょうか。


賀川:理系職だからといって、海外赴任のチャンスがないかといえば、そんなことはありません。

例えばカナダで検討している、一大電動化拠点の立ち上げ支援などで赴任する可能性はあります。実際、私の赴任先だったメキシコでも、100人ほどの日本人駐在員はほとんどが技術職でしたね。


──海外赴任のやりがいや難しさについても聞かせてください。


賀川:メキシコには大きい工場が2つあり、全体で6,000人ほどの従業員が働いていました。メキシコ人の同僚とともに喧々諤々(けんけんがくがく)の議論を交わしながら、幅広く人事領域の課題達成に向けて努めてきたのですが、日本人目線の施策があまり機能しないこともあり、文化の違いにはやりがいも難しさも感じましたね。

1つ例を挙げるとすると、従業員のエンゲージメントを高めるための施策をさまざま検討している中で、メキシコ人の同僚が「メキシコは家族を巻き込む方ことが重要だ」とアドバイスをくれたこともありました。会社でのイベントや職場体験に家族を招き、「こんなすごい会社で働いているなんて、すごいね」といった家族の声が聞けることが、従業員からするとそれがたまらなくうれしいんですよね。ちょっとしたことなのですがこうしたことの積み重ねが大事です。

メキシコの同僚とは帰国後も連絡を取り合う仲で、海外赴任は成長機会となったのはもちろんのこと、海外で仲間ができる感覚といった、本当に得難い経験を積めたと思っています。

100年に一度の変革期のど真ん中で働ける

──ホンダに飛び込む最大の醍醐味(だいごみ)といえば、何でしょうか。


中村:業界で100年に一度の変革期といわれる中、ホンダでは社長が「Hondaフィロソフィーという企業文化以外は何を変えてもいい」と奨励するほど、変化を促す風土があります。新しい挑戦ができることは、まさに醍醐味といえそうです。


賀川:私は長くホンダに在籍していますが、今が最も楽しく働けていますね。

多くの企業が変革やチャレンジを標ぼうしますが、ホンダの場合は今までにないほど次元が違う変化を遂げようとしています。

新しい価値のために生み出すのはモノだけでなく、コト、サービスまで及びます。モビリティー関連に関わらず、社内に起業支援の部署を設けて、社員が起業して世の中になかった新しいサービスを生み出すケースも出てきています。

事業領域はモビリティからロケット開発、遠隔操作などができるアバターロボットなど、多岐に渡ります。失敗すら経験にするような環境で、私自身が変革を楽しんでいるように、変革を望む人材にはうってつけの企業といえますね。


──社内にはどのような人材が多いのでしょうか。


中村:体育会系というイメージを抱かれがちですが、実際には多種多様な人材がそろっています。そして、共通するのは、誰もが自分の思いをしっかり持っているところです。


賀川:私もそう思いますね。社員の数だけ個性があり、それをリスペクトし合う企業だからこそ、これまでも異なる価値観や思いをぶつけ合い、新しい価値を生み出してきました。

学生も「ホンダにはどういう人が多いか」と気になるかもしれませんが、そんなことよりも、自分らしさを本音で素直に語ってもらいたいと。これは本当に嘘(うそ)偽りない真実ですね。


──最後に学生へのメッセージをお願いします。


中村:就職活動を通して、多くの企業を知り、多くの社会人と出会っていく中で、どの企業であれば自分らしく楽しみながら働けるかという視点を大事に、納得のいく就職活動を送れることを願っています。


賀川:自分が納得して入社して、活き活きと働けることを第一に置いて、就職活動をしてほしいですね。

そのためには、まずは自身をしっかりと知ることが大事。自分はどういう人間なのかと考えることからはじめ、自分に合うと実感できる企業とめぐり合ってほしいですね。


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【ライター:小谷紘友/編集:吉川翔大】

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