グローバル市場を舞台に、マーケティング、Eコマース、DX、AIといった複数領域で急成長を遂げているAnyMind Group。東南アジアを中心に25拠点を展開し、売上の6割を海外売上が占めるなど、名実ともに「アジア発のグローバルベンチャー」として存在感を高めている。そんな同社が掲げるのは、「Make it exciting for everyone to do business.」──すべてのビジネスをもっと面白くするというミッションだ。
今回話を聞いたのは、創業初期から同社をけん引し、2025年4月に代表に就任した藤田翔大氏。イタリア留学中の偶然の出会いからAnyMindに飛び込み、現地法人の立ち上げ、M&Aの実行、グローバル戦略の推進を担ってきた藤田氏の視点から、同社の成長ストーリーと若手に託される「リアルな仕事の責任」をひも解いていく。
<目次>
●アジアの熱気に魅せられ、コンサルという選択肢を捨てた
●複雑化するビジネスをワンストップで支援する
●描くだけで終わらせない、「実行力」のある学生に向けて
●再現性ある成長を、アジア全域で実行するために
●「会社に成長させてもらう」は通用しない
アジアの熱気に魅せられ、コンサルという選択肢を捨てた
──AnyMindと出会うまでの経緯を教えてください。
藤田:大学3年の秋からイタリアの提携校に留学していて、その間にボストンキャリアフォーラムに参加しました。外資系コンサルティングファームなど数社から内定をもらうことができて就職活動自体は一区切りついていたのですが、留学後に数カ月の空き期間ができたので、アジアで何かできないかと探していたときに当社のインターン募集を見つけたのです。
──インターンの内容は、どのようなものでしたか。
藤田:バンコクオフィスにインターンとして入りましたが、実際にはフルタイムの正社員に近い働き方でした。現地のブランド向けにデジタルマーケティングやインフルエンサーマーケティングの営業を担当しました。数字の目標も明確に与えられていましたし、学生の立場から急に本格的なビジネスの現場に飛び込んだような感じでした。
──その経験が、進路を変えるきっかけになったのですか。
藤田:アジアの市場の勢いに圧倒されたというのが正直なところでしょうか。バンコク自体にも、そして会社にも、とにかく若い人が多かった。20代のメンバーだけでチームを組んで成果を出していました。自分がチームを持ち、戦略を立てて動くことの面白さにはっきりと気がつきました。「ここでならば若いうちから勝負できるはずだ」と、ビジネスのリアルを肌で感じたことが、進路を決める大きな転機になりました。そして内定をもらっていたコンサルティングファームには進まず、2018年4月に当社へ新卒入社することを決意しました。

藤田 翔大(ふじた しょうだい)
慶應義塾大学経済学在学中に、イタリアのボッコーニ大学へ留学し、ボストンキャリアフォーラム経由で複数の外資系企業から内定を得るも、アジアでの挑戦を志してAnyMind Groupに入社。ベトナム法人の立ち上げを経て、2019年にインフルエンサーマーケティング事業部の立ち上げに参画。事業部長、執行役員を歴任し、2025年4月より代表取締役社長に就任。現在は複数事業と海外拠点の統括を担う。
複雑化するビジネスをワンストップで支援する
──AnyMindはどのような思い・経緯で創業された会社なのでしょうか。
藤田:創業初期から一貫して、「アジアNo.1を目指す」という明確な目標があります。アジアは人口も市場も伸び続けていて、日本を含めたこの地域をどれだけ押さえられるかが、将来的な企業のプレゼンスを大きく左右すると考えています。その中でもマーケティングやEコマースといったデジタル領域で圧倒的なポジションを築くこと。これが当初から掲げてきたミッションです。
──各国に強いローカルプレーヤーがいる中で、どう競争優位を築いているのでしょう。
藤田:アジア発でグローバルに存在感を示すという点では、アリババやテンセントの成長戦略から学ぶことは多いです。彼らは自社でテクノロジーを開発し、M&Aを駆使して成長しています。当社も同様に、M&A、新規事業、採用強化と、必要な手段はすべて講じていますので、着実に競争力を高めていると感じています。さらに強みとなっているのは、GoogleやMeta、ByteDanceといったグローバルプラットフォーマーとのオフィシャルパートナー契約を多数保有し、彼らとの連携の中で価値を提供している点です。
──「自社プラットフォーム化」ではなく、あくまでBtoBの支援に徹しているのですね。
藤田:ごくごく初期の構想ではプラットフォーム化も検討していたようですが、現在は明確にBtoBの支援に特化しています。市場には常に複数のプラットフォーマーが存在していて、時代とともにその隆盛は移ろいます。私たちはその中で最適な組み合わせを見極め、クライアントの成長を支える支援会社としての立ち位置を貫いています。

──AnyMindの事業を一言で伝えるとしたらどう伝えますか。
藤田:企業の成長に必要な要素をワンストップで支援する会社です。クライアントの日系大手化粧品メーカーを例にすると、広告運用、SNSプロモーション、Eコマース販売の拡大支援から社内データの可視化・分析、AI活用による業務効率化まで幅広く携わっています。「社内に蓄積されたデータをうまく活用できていない」などの課題を抱えるtoC企業に真正面から対峙(たいじ)して、マーケティング、EC、DX、AIといった領域に関わることで、その企業のビジネスの底力を向上させるということですね。
描くだけで終わらせない、「実行力」のある学生に向けて
──AnyMindならではの強みはどこでしょう。
藤田:自社でプロダクト開発・提供している点が強みの1つです。例えば一般的な広告代理店はあくまでクライアントの代行業に過ぎませんが、当社は自社プロダクトを起点に、データの取得・分析・改善提案までを一貫して支援できます。テックカンパニーとしてのソリューション開発力が事業成長の源泉です。
──「自社プロダクトを保有」していることは、社員目線でどのようなメリットになるのでしょうか。
藤田:ビジネスサイドの声がプロダクト開発に直結するため違いが生まれます。例えば「この機能が必要」という声が現場から上がれば、エンジニアやPM(プロジェクトマネージャー)とチームの壁を越えてすぐにディスカッションして方向性を決めていく。プロダクトを「作る」視点と、「届ける」視点の両方を体感できるのは大きな学びになるでしょう。
──藤田さんはコンサルティングファームの内定を辞退しAnyMindに入社していますが、事業会社の魅力はどこにあると感じますか。
藤田:一番の違いは「実行」の責任を負う点です。一般的にコンサルタントが手がけるような分析や提案で終わらせることなく、施策を現場でやり切る力が違います。付け加えると、そこに本気で向き合える人でないと、AnyMindでは活躍できません。だからこそ、泥臭さと隣り合わせの、骨太なやりがいに触れられる。青写真を描くよりもビジネスを「動かすこと」に興味がある学生には、きっと刺さるはずだと思っています。
再現性ある成長を、アジア全域で実行するために
──現在、東南アジアでのM&Aを積極的に進めていると聞いています。その背景を教えてください。
藤田:今アジアで特にホットなのがEコマース領域です。例えば、TikTok内で商品を直接購入できる「TikTok Shop」は、東南アジアでは既に本格稼働していて、非常に大きなGMV(流通総額)をたたき出しています。そうした背景を受けて、例えばマレーシアの「アーチデジタル」をはじめとする企業を買収候補に据えています。在庫・受発注・販売支援まで一気通貫で担える体制を持っていて、当社のマーケティングやPRの強みと組み合わせれば、大きなシナジーが期待できると見ています。

──M&A後の統合プロセス(PMI)でも、貴社は強みを持っているそうですね。
藤田:そうですね。私たちは既にDX・AIの社内インフラを持っているので、それを買収先に適用するだけで生産性や業績が向上していきます。加えて各国のナレッジが蓄積されているため、「こうすれば伸びる」という型を再現性高く当てはめられる。その分、成長までのスピードも早い。M&Aを「点」で終わらせず、組織に一体化させ、全体の成長エンジンにしていく視点を重視しています。
──そういったプロセスに若手も関わることができるのでしょうか。
藤田:はい、むしろ若手が担う部分が非常に多いです。M&Aのソーシングチームにも新卒1〜2年目の社員が配属されていて、買収先との初期交渉や、業務フロー改善の提案まで関与しています。私のような役職者が打合せに参加すると先方が構えてしまうケースもありますので、若手のほうが現場に自然に溶け込めて、本音で話ができることも多くあります。当社にとっては若手社員がキーパーソンです。
「会社に成長させてもらう」は通用しない
──就職先に悩む学生にAnyMindを勧めるとしたらどこを推しますか。
藤田:事業の面白さ、若手活躍、そしてグローバル。この3つがそろっている点を伝えたいですね。ただ、その分求められる難易度も高い。例えば新卒で社長室に配属されたメンバーなどは、シンガポールと英語で連携しながらグループ全体の決算を取りまとめる仕事を担います。また、新卒1年目ながら、外資系クライアントのプロジェクトで最前線に立ち、会社を代表して英語でトップ層と直接やり取りしながら、複数の案件を同時にリードしています。責任もプレッシャーもありますが、手応えのある環境です。
──そうした環境に向いているのは、どんな学生だと思いますか。
藤田:率直に言えば、「会社に成長させてもらえる」と思っている人には合わないと思います。もちろん成長機会はたくさんありますが、それは「やりきる前提」の話です。学生と話していると、「どんな経験ができますか?」「どう成長できますか?」と聞かれることが多いのですが、当社では「自分がこれを達成しなければ会社が困る」くらいの重責が、入社直後から普通に発生します。そうした環境で逃げずにやりきる覚悟があるかどうか。そこが大きな違いです。
──逆に、マッチしない学生像はありますか。
藤田:知識やロジックだけでなく、「実際にやり切る力」を大切にしたい方に向いている会社だと思います。というのも、現場ではまだまだ地道な実務が多く、私自身もジュニアメンバーのミーティングに入りながら、細やかなフィードバックを重ねています。ただ意見を出して終わりではなく、自ら動いて結果を出すことが大切です。「実行こそが価値」というカルチャーに共感できる方と、一緒に挑戦していきたいですね。
──スタートアップ企業とAnyMindとを比較して、悩む学生も多いかもしれません。
藤田:スタートアップ志望で、同時に「グローバル」という視点を重視する人には、当社を選んでいただきたいです。日本のスタートアップで、売上の6割を海外で構成し、実際に各国で戦って結果を出している企業はそう多くありません。繰り返しになりますが、私たちが掲げている目標は「アジアNo.1」。各国でマーケティング、EC、DXといった分野で圧倒的に選ばれる存在になるために、M&Aや事業拡張を続けています。今後の成長が見込まれる国で、リアルに結果を出していく手応えがあること。それが当社で働く面白さの1つです。
──最後に、就活中の学生へメッセージをお願いします。
藤田:ビジネスで、アジア市場の頂点に君臨したい。何はなくとも、この思いに共感してくれる人と一緒に働きたいと思っています。当社の特徴は、特定の領域にこだわらず、その時々の市場ニーズに応じて事業を拡張していく点です。だからこそ、変化を柔軟に受け止められる人、そして「ビジネスそのもの」が好きな人に向いている環境です。ビジネスを通じてクライアント・エンドユーザー・当社が一緒に成長していく。そんな「Make it exciting for everyone to do business.」の価値観に共鳴できる人に、ぜひチャレンジしてほしいですね。

▼企業ページはこちら
AnyMind Group
▼イベントページはこちら
【内定直結】海外駐在のリアルがわかる!グローバルキャリア座談会
申込締め切り:6月25日(水)
【AnyMind Japan社長登壇】グローバルマーケインターン|トップセールスの『思考スピード』と『提案力』を習得!
申込締め切り:6月26日(木)
【早期内定/プレエントリー】★4.0|クチコミアワード受賞企業|AnyMind Group
申込締め切り:6月27日(金)
【CPO兼取締役登壇】グローバルプロダクト × マーケティング戦略インターン|日系ブランドの海外進出戦略を立案せよ
申込締め切り:7月2日(水)
【最速内定フロー!】1時間で説明会と選考が可能!|新卒1年目から裁量の多い環境で働きませんか?《AnyMind Group》
申込締め切り:7月8日(火)
▼ 27卒超早期内定【海外渡航インターンシップ】新卒1年目からグローバルに活躍したい方必見!
【最短1ヶ月内定!|会社説明会】新卒から裁量権を持って働きたい方必見!《AnyMind Group》
申込締め切り:7月17日(木)
【制作:BRIGHTLOGG,INC./撮影:河合 信幸/編集:鈴木 崚太】