「成長環境」や「描けるキャリアの幅広さ」を求めて、総合商社やコンサルティングファームなどへの就職を検討している学生は多い。ではその中で、「銀行」を視野に入れている学生はどれだけいるだろうか。
今回は、三菱UFJ銀行で活躍する3名にインタビューを実施。多くの選択肢がある中でなぜ銀行を選んだのか、そして三菱UFJ銀行で働くからこそ味わえる面白さ、得られる経験とは何か。それぞれ多彩なキャリアを築く古賀亮氏、森聡子氏、丸岡玲奈氏に、赤裸々に語ってもらった。
インタビューで見えてきたのは、個人・法人を問わず、すべての人にとって不可欠な「社会インフラ」である金融機関だからこその強みと矜持(きょうじ)。三菱UFJ銀行で広がる、想像以上のキャリアの実態に迫る。
<目次>
●「事業開発や産業発展の基盤づくりも、銀行の役割の1つ
●「社会インフラ機関」だからこそ、見える景色がある
●自分の仕事が、産業全体を動かすきっかけになることも
●部署数は600超。あらゆる産業に触れ多様なキャリアを経験できる
事業開発や産業発展の基盤づくりも、銀行の役割の1つ
──銀行には、ざっくり「お金の管理や融資を担う組織」というイメージがあります。実際のところ、銀行では具体的にどのようなビジネスが展開されているのでしょうか。
古賀:三菱UFJ銀行の事業は、大きく3つに分けられます。1つ目は、口座開設や金融商品の販売など、各支店にて個人のお客さまに向き合うBtoCビジネス。2つ目は、中堅・中小企業から大手企業まで幅広い法人顧客を、あらゆる金融サービスで支援するBtoBビジネス。そして3つ目は、ファイナンスに関する知見やネットワークを生かして新産業の創出やスタートアップの育成を支援したり、新たなプラットフォームを生み出したりすること。それにより産業や地域経済の発展に貢献するビジネスです。
安定してBtoCやBtoBビジネスを展開しつつも、昨今は、3つ目に挙げた新しい事業やソリューションを創出するビジネスの重要性が高まっています。

古賀 亮(こが あきら):経営企画部 次長
2007年に新卒で入行。大手上場企業グループの法人営業、三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資銀行本部への出向などを経た後、2017年からは企画業務に従事。MUFGグループ再編案件やスポーツビジネスの立ち上げなど、特命案件を主導した実績を持つ。
──みなさんのこれまでのキャリアについて教えてください。
古賀:入行してから約10年間は、百貨店やゼネコンなど大手企業グループを担当する営業として働いていました。その後は事業企画として、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)内の再編案件や買収案件、またMUFG全体の変革プロジェクトなど、さまざまな特命案件に携わりました。現在は経営企画部にて、自ら立ち上げたスポーツビジネスの推進に励んでいます。先程の切り分けでいうと3つ目の「新しい事業」に関わった経験が最も長いです。
森:私は入行以来、主に営業職としてキャリアを積んできました。銀行の大企業営業においては、「副担当」と「主担当」の2つの役割があります。副担当はお客さまの実務面での日々のお困りごとに対応する役割であり、主担当はお客さまがまだ認識していない課題にまでアプローチし、積極的にビジネスを動かすことを主導する役割です。
これまで中堅・中小企業の主担当を2年間、大手企業の副担当を3年間経験した後、政府系金融機関への出向や専門的なファイナンスを組成する部署への異動を経て、現在は大手企業の主担当として働いています。
政府系金融機関では、コロナ禍で経営難に陥った日本企業の海外事業に対して、民間の金融機関ではカバーしきれない部分を公的に支援する業務にあたりました。

森 聡子(もり さとこ):営業本部 ジェネラルインダストリー部
2016年に新卒で入行。中堅・中小企業や大手企業の営業業務に従事した後、2021年に政府系金融機関への出向、2023年には中東地域のECAファイナンス組成・推進を経験。現在は営業本部にて、上場企業を担当。
丸岡:私は2022年に入行し、現在4年目です。入行後、まずは五反田支店で中堅・中小企業の主担当を経験し、現在は人事部で新卒採用業務に携わっています。
──丸岡さんは現在入社4年目ですが、なぜ三菱UFJ銀行を就職先に選んだのですか?
丸岡:大学時代に所属していた競技チアリーディング部で多くの観客の前で演技を披露し、笑顔を届ける経験を通じて「できるだけ多くの人に影響を与える仕事がしたい」と思ったのがきっかけです。お金は、すべての人や企業にとって必要不可欠なもの。銀行であれば、より多くの人に貢献できると考えました。
数ある銀行の中でも当行を選んだ理由は、面接などで出会った先輩社員の人柄に惹(ひ)かれたから。そしてリーディングカンパニーとしての誇りを持って働きたいという思いがあったからです。
当行には、「自分や自社のため」ではなく「日本経済がどうなるか」「世界を良くするにはどうすべきか」と、高い視座を持って働く人がとても多いんです。こうした環境に身を置くことが、バンカーとして成長する近道になるだろうと感じて入社を決めました。

丸岡 玲奈(まるおか れいな):人事部 採用事務局
2022年に新卒で入行。配属先の五反田支店にて、営業として約20社の中堅・中小企業を担当。2024年からは人事部に異動し、インターンシップの運営や各種セミナー登壇など、新卒採用のサポート業務に従事。
古賀:三菱UFJ銀行で働く人は、「ありたい姿や、正しいカタチを追求できているか」という思いを共通して持っているように思います。日本社会を支える銀行の一員として、組織としての正しさや人としての正しさを軸に「日本という国や社会がどうあってほしいか」といった理念の実現に向けて努力している人が多いと、個人的には感じています。
「社会インフラ機関」だからこそ、見える景色がある
──他業種にはない、銀行で働くからこそ味わえる面白さや、得られる経験はありますか?
森:銀行で働く面白さは、社会やビジネスの仕組みを深く知ることができる点です。銀行の強みは「圧倒的な顧客数」です。法人・個人を問わず幅広いお客さまと取引があるため、つながっている業界や集まるデータの数が桁違いに多いんです。
たとえば、新興業界や、情報の秘匿性が高く参入障壁のある業界は商社やコンサルティング会社でもなかなか触れることができません。銀行であれば、サプライチェーンがどのようにつながっていて、どの企業が何を作っているか、どこに課題があるのかなど、業界全体を俯瞰(ふかん)して見ることができます。
社会の全体像を捉える力があるからこそ、ビジネスが生まれる前の「どのようにマネタイズの流れを作るか」という段階から自分の力を発揮することができるんですね。こうした仕事の仕方ができるのは、銀行ならではだと思います。
古賀:銀行の特徴は「その企業がどんな状態にあろうともさまざまな形で取引を続けていく」という覚悟のもとでサービスを提供している点です。つまり銀行は、企業や産業の持続的な発展に貢献することを目的の1つとしており、必ずしも自社の利益だけを追求する機関ではありません。
たとえば以前、とある上場大企業のお客さまの経営再建を支援したことがありましたが、その案件は銀行が収益的に潤うような仕事ではありませんでした。それでもわれわれが使命感を持って働けるのは、その仕事が産業の育成や底支えにつながるからです。社会的な意義を追求できるやりがいの大きさも、銀行ならではの魅力だと感じています。

──銀行の中でも三菱UFJ銀行で働く魅力はどこにあると思いますか?
丸岡:グループと協働してお客さまの悩みに対してオーダーメイドのソリューションを提供できることですね。MUFGは、他社と比べてもグループ間の結びつきが強いと思います。むしろ当行の行員は、自分たちを単なる銀行員ではなく、銀行、信託銀行、証券などあらゆる金融サービスをワンストップで提供する「総合RM(リレーションシップ・マネージャー)」であると自負しています。
そのため、どの案件も会社の垣根を超えて協働するのが当たり前。社内はもちろん、グループ会社の社員にも「商談に同行してほしい」と気軽に声をかけられるのは、MUFG、そして当行ならではの魅力だと思います。
「資金が足りないので融資してほしい」「より良い資産運用の方法を知りたい」「会社の売却や閉業を考えている」……など、お客さまの悩みは多岐にわたります。しかし、三菱UFJ銀行がこうした金融の悩みに応えられないケースはほとんどありません。どんな悩みにも寄り添い、オーダーメイドのソリューションを提供できるのが当行の強みです。
自分の仕事が、産業全体を動かすきっかけになることも
──これまで携わってきた中で面白かったプロジェクトや、成長を実感できた仕事があれば教えてください。
丸岡:中堅・中小企業の営業として活動した2年間は、「成長痛」を感じる毎日でした。先ほどもお話ししたとおり、三菱UFJ銀行の営業は金融に関するさまざまな課題に向き合います。その分幅広い知識が求められ、入行当初は覚えることが多くてとても大変でした。
とはいえ、三菱UFJ銀行ではその苦労を一人で抱える必要はありません。当行は後輩育成に対する意識が高く、(良い意味で)お節介な人が多いのも特徴。不安なことがあればすぐ近くにいる先輩や上司に相談ができますし、とても手厚くサポートしてもらえます。
さらに言うと、社歴に関係なく周囲を巻き込める環境だからこそ、1年目から大きな裁量を持って働くことが可能です。これも自分の成長を実感しやすい理由の1つだと感じています。
森:国や業界全体を動かすようなダイナミックな仕事に携わると、大きなやりがいや自己成長を実感します。
当行の法人営業は、各業界のリーディングカンパニーや、時には政府に対しても提案を行うことがあります。こうした大企業や団体は、明確な目的を持って銀行に相談されることが多いです。そのため「この課題をこのように解決してほしい」と、お客さま自身がすでにある程度の想定を持って依頼されることも少なくありません。
しかし私たちは、そうした依頼に対して一度立ち止まり、銀行が持つリソースも活用しながら、より本質的な課題や解決手段を探ってお客さまに提案します。日本の産業を背負うような大手企業のお客さまが、「森さんの説明なら納得できる」と私の提案を受け入れてくださったときは、心からやりがいを感じますね。
古賀:私は現在、自ら立ち上げたスポーツビジネスの推進に力を入れています。日本は少子高齢化により、地方の過疎化がどんどん進行していますよね。この問題を食い止めるには、新しいビジネスチャンスを掘り起こし、多様な地域産業につなげることが不可欠だと私は考えています。
たとえば私の地元である九州には、サッカーチームの「サガン鳥栖」で有名な鳥栖市があります。鳥栖市は人口約7万人の街ですが、先日行われた試合には、なんと約1万7,000人もの観客が集まりました。この事例は、スポーツが単なるエンターテインメントに留まらず、地域産業としての大きな可能性を秘めていることを示しています。
新たな地域産業を創出する上で、とても有効な役割を果たすのが金融機関です。金融機関は、特定の産業に偏らない「中立性」と社会インフラとしての「信頼性」を兼ね備えており、いわば「何の色もないホワイトキャンバス」のような存在です。だからこそ、新たなプロジェクトを始動する際に金融機関がプラットフォームとなることで、どんな業界や企業でも参加しやすくなると思うのです。
当行ではまさに今、この「柔軟なプラットフォーム」としての取り組みを積極的に進めているところ。スポーツビジネスのほか、最近は宇宙ビジネスやスタートアップ育成などのイノベーション領域から、気候変動や食糧問題といった社会課題まで、対象範囲は多岐にわたります。
当行自体は特別なテクノロジーやソリューションを持っているわけではありません。しかしそれらを持つプレーヤー同士をつなげることで、新たな価値を創造できるのが私たちの強みであり、可能性だと考えています。

部署数は600超。あらゆる産業に触れ多様なキャリアを経験できる
──三菱UFJ銀行にマッチしているのはどんな方だと思いますか?
丸岡:「やりたいことがまだ分からない」「将来の方向性が決まっていない」という方に、当行はとてもおすすめです。MUFGは、銀行・信託銀行・証券を合わせると600もの部署があり、非常に多岐にわたる事業を展開しています。会社を超えた異動や転籍も可能なため、広がっているキャリアフィールドは非常に大きいです。働きながら自分の適性を見つけたい方は、ぜひ当行を選択肢に入れていただきたいです。
古賀:営業本部フロアに行けば、日本の全産業の担当者がそこにいるわけですからね。「世の中の動きを知るために、まずは社会全体を幅広く見渡せる環境に身を置きたい」と考えている方には、まさにぴったりの環境だと思います。
森:私自身も何がやりたいか分からないまま入行したので、丸岡さんの話を大きく頷(うなず)きながら聞いていました。さらに付け加えるとしたら、好奇心が旺盛な人も当行に向いていると思います。
当行の営業職は、融資、外為、企業の海外進出支援など非常に幅広い業務を経験します。その分、世界の動きがどうなっているか、そこに自分の仕事がどう関わり、また、どんな影響を与えられるのかを深く学ぶことができます。そして将来的には、多くの分野に対応できる「ゼネラリスト」にも、専門分野を突き詰める「スペシャリスト」にもなれる環境があります。視野を広く持ちながら、自分に合うキャリアを掴(つか)みたい方に、当行は非常におすすめです。

古賀:世の中にある企業は、「自社の事業の判断、事業をハンドリングする側」と「その判断を支援するためのソリューションを提供する側」の2種類に分けられると思います。たとえば総合商社は前者の傾向が強く、コンサルティング会社は後者の立場にあるといえます。
三菱UFJ銀行はその両方を経験できる会社です。私自身、2017年頃より現在に至るまで、MUFGグループの資本再編案件を推進してきました。そして「事業をハンドリングする側」としての経験を積みました。その際には、2013年頃のグループ証券会社に出向し、クライアントの企業価値向上に貢献する業務に就いた経験が生かされました。「主体者」と「支援者」の両方の立場からバランスよく経験値を積みたい方には、とてもおすすめの環境です。
もう1点付け加えると、当行は「チャレンジ精神が旺盛な人」に向いていると思います。MUFGでは「挑戦」というキーワードが経営指針の1つになっているほど、積極的に行動する姿勢を大切にしているんです。「自分自身を開発して新しい可能性を見いだしたい」「今までにない事業や組織を作ってみたい」といった方は、当行の社風にマッチすると思います。
──銀行は堅実で保守的な組織に見えますが、挑戦する人が歓迎されるのはなぜですか?
古賀:たしかに、銀行には堅実でローリスクの経営が求められていたかもしれません。それは社会の重要なインフラである以上は必要なことであるとも思います。しかし社会の流れが大きく変わっている昨今、取引先企業においても積極的に事業リスクを取って新しい事業に挑戦するケースが増えています。また、世界で活躍できる日本発スタートアップの育成も重要なテーマといえます。そういった動きにしっかりと伴走していくためにも、私たち金融機関もリスクを負って投資や融資に挑戦する姿勢が求められているんです。実際にそういう取り組みが可能となるような法整備も進み、銀行はより柔軟な事業展開を行えるようになりました。
今、銀行のあり方は大きく変わろうとしています。日本産業をもっと面白く、もっと熱く盛り上げていける方を、私たちは心から求めています。

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