就活において、業界選びだけでなく、「職種選び」についても考えることがあるでしょう。しかし、いざ職種選びをしようとしても、「そもそもどのような職種があるか分からない」「気になる職種があるけれど、自分に合っているか分からない」と悩む学生が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は代表的な職種の種類を一覧でご紹介し、それぞれの業務内容・求められるスキル・適性について解説します。
こちらの記事を読むことで、職種選びを始める前におさえておきたい前提知識や代表的な職種の詳細、自分に合った職種選びの方法を知れます。
これから職種選びを始めようと考えている方におすすめの記事です。<目次>
●職種とは
・職種と業種の違い
●職種一覧
●職種ごとの特徴
●営業職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●企画職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●事務・管理系職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●販売職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●クリエイティブ職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●エンジニア職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●医療系専門職
・業務内容
・求められるスキル
・向いている人の特徴
・内定者の志望動機
●自分に合った職種の見つけ方
・適職を知るために行う自己分析の重要性
・モチベーショングラフ/自分史
・診断ツール(ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度など)
・業界・企業研究の方法
・インターンシップの活用
・OB・OG訪問
●この記事のまとめ
職種とは
職種とは、個人単位における仕事の種類や内容のことを指します。「普段どのような業務を行っているか」を表すもので、例として、営業職や企画職、事務職などが挙げられます。
職種と業種の違い
職種と混同しやすいものとして、「業種」と呼ばれるものがあります。業種とは、対象の企業が携わる分野のことを指します。さまざまな事業・ビジネスの種類を区分するために用いられるもので、総務省が定めている「日本標準産業分類」が有名です。例えば、金融業、不動産業、情報通信業などが挙げられます。
職種は個人の仕事の種類に着目した分類なのに対し、業種は対象の企業が携わる分野のことを指します。職種が同じであっても業種によって仕事内容は異なるため、業種・職種の2つの視点で自分に合ったキャリアを見つけていくことが重要です。
職種一覧
今回の記事でご紹介する代表的な7個の職種についてご紹介します。
1. 営業職 2. 企画職 3. 事務・管理系職 4. 販売職 5. クリエイティブ職 6. エンジニア職 7. 医療系専門職
職種ごとの特徴
ここからは職種ごとに「業務内容」「求められるスキル」「向いている人の特徴」「内定者の志望動機」をご紹介していきます。
営業職
営業職とは、企業が提供する商品やサービスを販売する仕事です。
企業側の戦略をくみ取り、それを顧客のニーズと結びつけていく重要な役割を担う職種です。新卒採用においては、採用する人数が多い職種とされます。営業職を細分化すると以下のような分類ができます。
<対象顧客別> ・個人営業:消費者などの個人に対して商品やサービスを販売する ・法人営業:企業に対して商品やサービスを販売する ・代理店営業:自社の製品やサービスの販売をしてくれる代理店へのアプローチを行う ・商社営業:企業やメーカーから商品を仕入れて営業販売をする
<営業手法別> ・新規開拓:新しい顧客を開拓し、新規の取引先を獲得する ・訪問・テレアポ営業:電話でアポイントを取り顧客を直接訪問する ・飛び込み営業:事前にアポイントを取らずに訪問して、商品説明や提案を行う ・インサイド営業:電話やインターネットで受注処理や顧客対応を行う
業務内容
主な内容としては以下が挙げられます。
・新規顧客の開拓、商品・サービスの説明や提案 ・見積書や契約書の作成交渉 ・既存顧客との関係性の構築・管理 ・売上目標の達成に向けた活動 ・商品在庫や配送の管理 など
求められるスキル
求められるスキルは以下が挙げられます。
・人とのコミュニケーション能力 ・交渉力、プレゼン能力 ・主体性、チャレンジ精神 ・ストレスコントロール力 など
一例として、キーエンスの営業職に内定した学生によると、同社における新卒採用では、以下のようなスキルが求められているようです。
・営業マンらしい立ち振る舞い └明るく笑顔で話す └相手が聞き取りやすいように、大きな声で聞き取りやすいスピードで話す ・端的に分かりやすく話す能力 ・アドリブ力
※出典:キーエンス|2024年卒ビジネス職の合格の秘訣
向いている人の特徴
営業職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・人とコミュニケーションを取るのが好き ・アイデアが豊富で、企画や提案に自信がある ・意欲的で前向きな性格 ・自分から行動して他者に働きかけていくことができる ・ストレスへの耐性が高く、柔軟な対応ができる ・商品知識や業界知識について学習意欲が高い ・競争心が強く、勝ち負けにこだわる ・多忙な営業スタイルや不規則な時間に対応可能
営業職では、人付き合いが得意で、自ら行動して成果を出していくことを好む人に向いているといえるでしょう。
内定者の志望動機
だれからも信頼され愛されることが私の強みである。現在所属する◯◯部では、先輩から後輩まで、また、チームにかかわる大きな選択から個人的な悩みまで多様な相談を受けた。これは、タイプの異なる人たちと機知に富んだコミュニケーションを取りながら信頼関係を構築している点に起因していると自負している。プレーの面においても、12年の◯◯人生から、言葉なしに相手の考えていることが分かるほどに信頼関係が構築されている時に、個人としても、チームとしても最大の力を発揮することが可能であることを実感した。その中で、相手の悪い部分が見えたとしても良い面を探すようにし、一面的に判断せず、多角的な分析をすることを心がけている。
※出典:大塚商会|2022年卒営業職インターンシップ選考のES企画職
企画職とは新商品や新サービスを企画・立案する仕事です。新しい価値を生み出していく仕事でありながら、短期間で結果を出すことが求められる側面もある職種です。企画職を細分化すると以下のような分類ができます。
・営業企画:企業の営業活動を向上させるための施策や手法を企画立案する ・販売企画:商品やサービスにおけるプロモーションや新しい販売方法を立案する ・商品企画:新商品を開発するにあたって、商品のコンセプトや機能、デザインなどを立案する ・マーケティング:商品やサービスの市場調査、価格設定、プロモーション、販売促進など、マーケティング活動を幅広く行う ・広告宣伝:商品やサービスの認知度やイメージを高めるために、テレビやインターネットなどの媒体によるマーケティングを行う ・広報・PR:企業や製品、サービスの認知度やイメージを向上するためにプロモーションを中心としたマーケティングを行う ・経営企画:企業の中長期的な経営戦略や方向性を立案する企画業務を行う
業務内容
主な内容としては以下が挙げられます。
・市場/顧客ニーズの調査と分析 ・新規事業や商品コンセプトの構想 ・商品設計やサービス内容の具体的な企画 ・採算性や事業計画の策定 ・関連部署との開発業務の調整 ・テストマーケティングの実施と結果分析 など
求められるスキル
求められるスキルは以下が挙げられます。
・市場分析の能力 ・クリエイティブな発想力 ・企画のプレゼンテーション能力 ・事業計画の策定能力 など
一例として、P&G Japanのマーケティング職に内定した学生によると、同社における新卒採用では、以下のようなスキルが求められていると考えているようです。
1. P&G Japanが求めるリーダーシップを発揮できる人か ・Envision(エンビジョン):「これ以上状態を良くする方法はないのか」「今の仕事に課題はないか」と目標達成のために考え続ける姿勢 ・Engage(エンゲージ):社内外・縦横の部署間や組織を超えてコラボレーションすること ・Energize(エナジャイズ):ビジョンを実現するために、自分、周りの人を活性化させること ・Enable(エネイブル):チームを構成する人々のそれぞれの強みを理解し、その強みを最大限に発揮できる環境を柔軟な思考で作る能力 ・Execute(エグゼキュート):成果をあげること 2. 数値などデータを用いて客観的に議論ができる人か 3. 他人の意見を真摯(しんし)に受け止め、吸収する「素直さ」
※出典:P&GJapan|2021年卒マーケティングの合格の秘訣
向いている人の特徴
企画職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・新しいことに関心が高く、探究心がある ・情報収集能力が高く、市場動向を敏感に察知できる ・数字感覚が良く、採算計画が立てられる ・新規性がある発想ができる ・商品コンセプトを分かりやすく提案できる表現力がある ・関連部署とコミュニケーションを良好に取れる ・短期間で結果を出すスピード感がある
数値や成果を重視しながらも既存概念にとらわれず、新しい価値を生み出すことが得意な人に向いているといえるでしょう。
内定者の志望動機
貴社の企画系社員として、世の中に印刷テクノロジーを活用したDXやマーケティングの価値提供ができると考えたからです。私はテクノロジーを通して社会課題の解決や、人々に新しい価値提供ができる仕事がしたいと考えています。これまで貴社のインターンシップなどに参加する中で、印刷事業で培ってきた技術を、顧客へのDX導入や新しい消費者体験といった形で活用していることを知りました。時代の流れに合わせて技術を事業領域の拡大につなげている企業である点に引かれています。また、技術だけでなく、それを使うお客様、さらにその先にある消費者のニーズまでくみ取ってソリューションを提供する社員の働き方、考え方が印象に残っています。貴社で働くことで、テクノロジーと人々の生活をさらに近づけて、より便利で豊かな社会の実現に貢献できると考え、志望しました。
※出典:TOPPAN|2022年卒 企画系本選考のES事務・管理系職
事務・管理系職とは企業や団体の事務処理業務や管理運営業務を担当する職種です。企業活動を支えるインフラ的な役割を担っています。
事務・管理職を細分化すると以下のような分類ができます。
・総務:企業や団体の円滑な事業運営を支えるために、機関の運営全般に関わる管理業務を担当する ・人事:企業における人材の採用・配置・評価・教育・労務など、人材マネジメント全般を担当する ・経理:企業の財務活動に関する記録や計算処理、監査を行う ・財務:企業の資金繰りや資金調達、資産運用などの財務状況を管理・統括する
業務内容
主な内容としては以下が挙げられます。
・文書作成、文書管理、郵便物の管理 ・データ入力や帳票類作成、ファイリング ・経理処理、請求書発行と支払管理 ・スケジュール管理、来客対応、電話応対 ・人事労務関係書類作成、社会保険手続き など
一例として、三菱マテリアル事務系では、以下のようなキャリアを歩めると考えられます。
・事務系コーポレート職 総務・法務・人事/経理・財務部/物流資材部/システム戦略部・DX推進部 選考を受けた学生いはく、原則カンパニー/部間の異動はないため、選考を経て決まった部署においてその分野のプロフェッショナルとしてのキャリアを歩むことになるとのこと。 以上のことから、ゼネラリストではなく1つの道を極めるプロフェッショナルとなることを志望する学生にとって、同社の制度は魅力的に映るのではないでしょうか。
※出典:三菱マテリアル|2022年卒事務系の合格の秘訣
求められるスキル
求められるスキルは以下が挙げられます。
・法令や会社規定の知識 ・事務処理手順、流れの理解 ・文書作成能力、タイピングスピード ・表計算ソフト(Excel)スキル ・法令や会社規定の知識 ・事務処理手順、流れの理解 など
向いている人の特徴
事務・管理系職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・計算や入力などの繰り返し作業が得意で安定感がある ・手順や規則を理解しやすく、細かいミスが少ない ・注意力が高く集中力に優れ、疲れにくい ・綿密なチェック作業が得意で正確性を重視できる ・他人のサポートをすることで達成感が得られる ・文章表現能力とタイピングスキルに自信がある ・秘密事項を厳守できる守秘義務の意識が高い ・顧客対応での基本姿勢やリテラシーが身に付いている
などが挙げられます。的確で効率的な事務処理スキルに加え、きちょうめんで正確性を重んじるなどの性格的な適性も重要です。
内定者の志望動機
私が貴社を志望した理由は、楽天カードを多くの人に提供し、日本のキャッシュレス化を推進することにより人々の生活を便利で快適にしたいと考えたからです。楽天経済圏が確立され、ポイントを軸にさまざまな分野のサービスと連携して相互送客システムが完成されたビジネスモデルは、楽天カードを提供することにより、カード1枚でさまざまなサービスを受けられるようになり暮らしを快適にするはずです。また、体験談としてアルバイトでのレジ業務で、締め作業時の現金のレジ誤差によって作業が止まり全体に遅れが出る場面や、営業中に釣り銭がなくなり急いで両替に行く場面など、現金によって手間が増える場面が多くあります。これらの時間をキャッシュレス化によって有効に使い、より便利で快適な社会を形成して行けると考えます。楽天カードのサービス拡大にともに挑戦し、社会をもっと豊かにしていきたいです。
※出典:楽天カード|2024年卒一般職本選考のES販売職
販売職とは、主に商品やサービスを販売する仕事を指します。
代表的な販売職としては、小売店や飲食店の店員や訪問販売員などがあり、扱う商材によって、販売手法は異なります。商品知識と販売技能、顧客対応力が求められる職種であり、営業職と近い要素があります。
業務内容
主な業務内容としては以下が挙げられます。
・店舗や会社の商品を顧客に提案・販売する ・顧客の要望をくみ取り、最適な商品を提供する ・レジでの会計処理 ・在庫管理や売り場の清掃整理など店舗業務全般
求められるスキル
求められるスキルは以下が挙げられます。
・接客態度、マナー ・豊富な商品知識 ・コミュニケーションスキル ・レジ操作など処理能力 ・長時間立ち仕事に耐えられる体力 など
一例として、販売経験を身に付けることができるスターバックス コーヒー ジャパンによると以下のスキルを重視しているようです(※1)。
・「Our Mission and Values(※2)」を体現する人
・立場・価値観の違う人と協働できる:初期配属のアシスタントストアマネジャーは、アルバイトも含めた従業員たちのリーダーとして、店舗というチームで大きな成果を上げる必要があるため
・未来思考であること
(※1)参考:スターバックス コーヒー ジャパン「求める人物像」
(※2)……人々の心を豊かで活力あるものにするために──。ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」と定め、それを達成するための行動指針となるValuesを5つ定めています。
向いている人の特徴
販売職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・人とのコミュニケーションが得意で外向的 ・商品知識を熱心に学ぶ向上心がある ・相手の要望をくみ取る営業センスがある ・丁寧な応対とあいさつができる ・立ち仕事を長時間こなせる体力がある ・ノルマ達成への意欲が高い
人当たりが良くコミュニケーション能力や体力に自信がある人に向いているといえるでしょう。
内定者の志望動機
食を通じて「笑顔と健康」を届けたいと考えています。お茶は老若男女に愛され多くの人に笑顔を与えています。貴社は、「お客様第一主義」の精神のもと高い開発力と戦略的展開を駆使して、緑茶飲料業界トップシェアを持っており、「STILL NOW」の精神のもと顧客の潜在的・顕在的ニーズを満たし、多くの人に健康を届けている点に魅力を感じました。貴社でなら多くの人に「笑顔と健康」を届けられると思い、志望しました。
※出典:伊藤園|2023年卒販売職本選考のESクリエイティブ職
クリエイティブ職とは、創造性やアイデアを生かした仕事を指します。主なクリエイティブ職としては以下が挙げられます。
・プロデューサー:作品を制作するにあたって、作品全体の方向性を決め、スタッフや予算、制作進行などを統括する ・ディレクター:作品を制作するにあたって、作品の象徴的な演出を担当し、世界観や表現を決定付ける中心的な役割を担う ・クリエイター:新しいアイデアやコンセプトを生み出し、独創的な価値や作品を創造する ・ライター:マスコミや出版社、ウェブメディアにおいて、文字を使ったコンテンツの制作を行う ・編集者:出版社やウェブメディアで、記事やコンテンツの制作・編集・制作プロセスを統括する ・ファッションデザイナー:洋服や靴などのアパレルをデザインする。企業内デザイナーと、顧客の注文に応じてデザインを行うオートクチュールデザイナーに分類される ・UI/UXデザイナー:ウェブサイトやスマートフォンアプリなどの製品・サービスの「見た目」と「使い心地」を設計する
業務内容
クリエイティブ職の業務内容は扱う分野によって異なります。主な業務内容としては以下が挙げられます。
・デザイナー系 ロゴやポスター、ウェブサイトやアプリのデザイン 商品パッケージやカタログのデザイン 広告ビジュアルやCM映像のデザイン
・ライター系 広告コピーの制作 ウェブコンテンツの原稿作成 製品説明文やマニュアルの作成
・編集者系 出版物の編集 オンラインメディアの編集 SNSやブログのコンテンツの編集
・ゲームクリエイター ゲームの世界観やキャラクターの設定 シナリオ作成やゲームデザイン
求められるスキル
求められるスキルは以下が挙げられます。
・斬新でアイデアにあふれた発想力 ・アイデアを形にできる表現力 ・専門ツールを駆使した作図や作成技術 ・コンセプトの立案や課題設定力 ・クライアントとの円滑なコミュニケーション能力 ・作品の魅力を分かりやすく伝えるプレゼン力 など
一例として、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズのクリエイティブ職に内定した学生によると、同社における新卒採用では、以下のようなスキルが求められていると考えているようです。
1. 異なる考えを持つ人々をまとめるリーダーシップ 2. ロジカルに面白さを追求できるか:「アイデアだけではなく、それがビジネスとして成立するか」という視点を持てる 3. どのような困難でも耐えうる精神面での粘り強さ・体力面でのタフさ
※出典:博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ|2024年卒クリエイティブ職の合格の秘訣
向いている人の特徴
クリエイティブ職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・新しいことへの探求心が旺盛で、好奇心が強い ・自由奔放な発想で、固定観念にとらわれない ・インスピレーションを得るセンスが鋭い ・芸術やエンターテインメントに深い関心がある ・独創的な個性があり、斬新さを求める ・感受性が豊かで、繊細な感性を持つ ・表現することに喜びを感じる
クリエイティブ職は、新しさへの探求心と自由な発想、クリエイティビティを発揮できる人に適しているといえます。
内定者の志望動機
私は小中学校で◯◯を部活動として合計◯年間行い、また◯◯部では主将として練習メニューを考え、チームメイトとともに練習に励んできました。その結果、◯◯大会優勝などの結果を残すことができたと考えています。そのため、メンバーにやるべきことを示せること、一つの物事に対しじっくり忍耐強く取り組めること、そして諦めずに前進し続けること、そして何より体力に裏付けされたパワフルさが自身の強みであると考えています。また現在では大学の◯◯系サークルにおいて代表を務めるなど責任感が強く周りをまとめることができることも強みだと感じます。例えば、◯◯のイニシアチブをとって、支援を進めています。運動部と違い、全員の目標が一致しているとは限らない国際系サークルの活動において、皆をまとめるという経験から私はリーダーシップという誰にも負けない長所を獲得できたと感じています。
※出典:電通|2020年卒デジタルクリエーティブ職本選考のESエンジニア職
エンジニア職とは、主に技術開発やITシステム構築に関わる技術者の仕事のことを指します。
代表的なエンジニア職には、ソフトウエアエンジニアやウェブエンジニア、情報処理技術者などが挙げられます。近年はIT分野における需要が高まっており、エンジニア職はデジタル社会を技術で支える重要な仕事といえます。
エンジニア職を細分化すると以下のような分類ができます。
<開発系> ・システムエンジニア:顧客から要望されたシステムを設計・開発する ・アプリケーションエンジニア:特定のアプリケーションソフトウエアの開発を行う ・プログラマー:ソフトウエア開発の具体的なコーディング作業を行う
<ウェブエンジニア> ・フロントエンジニア:ウェブサイトやウェブアプリケーションのインターフェースを開発する ・バックエンドエンジニア:ウェブアプリケーションのサーバー側の設計と構築を行う
<インフラエンジニア> ・サーバーエンジニア:ハードウエア・ソフトウエアのインストール、構成、メンテナンスを行う ・ネットワークエンジニア:企業や組織のネットワークの設計、実装、監視、保守を行う ・データベースエンジニア:データの格納、整理、検索を可能にするデータベースの設計と管理を行う ・セキュリティエンジニア:サイバーセキュリティの脅威から企業の情報資産を守るためのシステムを設計する
業務内容
エンジニア職の主な業務内容は以下が挙げられます。
・製品やサービスの設計・開発 ・システムやソフトウエアの設計・プログラミング ・製造プロセスや生産技術の研究・改善 ・製品・部品の製造や試作品作成 ・機械や機器の組み立て、据え付け、メンテナンス ・品質や安全性の検査・試験 ・工場や生産現場の立ち上げ・運営管理 ・建設工事の測量や建築図面・構造図の作製
求められるスキル
求められるスキルは以下が挙げられます。
・専門的な技術能力(機械工学、電気電子、制御、計測、プログラミングなど) ・物事の本質を理解し、構造化して考える論理的思考力 ・目的を達成するためのプロセスを設計する力 など
一例として、野村総合研究所のアプリケーションエンジニア職に内定した学生によると、同社における新卒採用では、以下のようなスキルが求められていると考えているようです。
・明確なキャリアプランを持ちあわせていること:志望度の高さが求められる ・チームで働くことのできる協調性:プロジェクトごとにチームで働くことが多く、たくさんの関係者との関わりが発生するため ・自分の考えを分かりやすく伝えられるコミュニケーション能力:社内・社外を問わず、情報の提供や意見交換を頻繁にするため
※出典:野村総合研究所|2024年卒アプリケーションエンジニア職の合格の秘訣
向いている人の特徴
エンジニア職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・理系科目が得意で、技術に強い関心がある ・物事の仕組みを解析しようとする探求心がある ・論理的に物事を捉える傾向がある ・創造性があり、新しいものを生み出すのが好き ・繰り返し試行錯誤してでも解決をめざす忍耐力がある ・集中力が高く、作業をこなす持続力がある
エンジニア職は、技術的センスと論理思考をベースに、探求心と創造性に自信がある人におすすめの職種です。
内定者の志望動機
私の強みは課題を解決するために必要だと感じた知識の吸収を続けることです。私は大学院で計算科学の研究を行っていますが、研究を進める上で膨大な計算データの処理をする作業に時間を要し、結果の考察に専念できずにいました。そこで私はプログラミングを用いたデータ処理の自動化を試みました。毎日研究を始める前に1時間の勉強時間を設け、不確実な箇所は情報系の友人や先輩に相談することで解決しました。プログラミングは私にとって未知の分野であり基礎的な概念など苦労もしましたが、結果的にデータ処理の自動化、効率化を行うことで3時間かかっていた作業を20分程まで減らせました。
※出典:日立ソリューションズ・クリエイト|2023年卒システムエンジニア本選考のES医療系専門職
医療系専門職とは、医療・保健・福祉分野で、高度な専門性が求められる職業のことを指します。医療系専門職を細分化すると以下のような分類ができます。
・医師:医療や保健指導を行う
・看護師:患者の看護や健康管理を行う。患者の健康状態を確認し、医師に診断や治療に必要な情報を提供する。
・臨床検査技師:患者の診断や治療に必要な検査を行う。患者の健康状態を確認し、医師に診断や治療に必要な情報を提供する
・臨床工学技士:医療機器や医療技術の管理、保守、開発に関する専門的な知識を提供する。医療機器が安全かつ効果的に機能し、患者のケアに寄与できるようにする
・理学療法士:患者が痛みや障害から回復し、身体機能向上させるための理学療法を行う
・歯科衛生士:歯科医師の指示のもとで患者の口腔(こう)衛生を管理し、予防歯科ケアを行う
・言語聴覚士:言語、音声、聴覚、コミュニケーション障害に悩む患者に対して、評価、診断、治療、およびリハビリテーションを行う
これらは国家資格を取得する必要があり、高度な専門教育と実習が課せられています。
業務内容
主な業務内容は以下の通りです。
・医師:患者の診察、診断、治療の決定 ・看護師:患者の看護ケア、診療補助 ・臨床検査技師:さまざまな検査業務 ・理学療法士:患者の機能回復のためのリハビリテーション ・歯科衛生士:歯科疾患の予防治療 ・言語聴覚士:コミュニケーション障害の検査と治療
このように、医師を支援し病気の診断から治療、機能回復まで幅広く関わるのが医療系専門職です。
求められるスキル
医療系専門職に共通して求められるスキルには以下が挙げられます。
・高度な専門的知識と技術 ・医師との良好なコミュニケーション能力 ・患者への適切な対応力と説明力 ・チーム医療の一員としての協調性 ・状況判断力と解決力 ・質の高い医療サービスを提供する使命感 ・法令やプライバシーを順守する高い倫理観 など
向いている人の特徴
医療系専門職に向いている人の特徴は以下の点が挙げられます。
・人の病気を治すことに強い関心と使命感がある ・人の体の仕組みや疾病について学ぶ意欲が高い ・細やかな注意と高い密度で作業できる ・人とコミュニケーションを取るのが得意 ・周囲との連携や協調性が取れる ・最新医療に対する探究心が旺盛
医療系専門職では医療に対する強い興味に加え、人への関心や忍耐力、チームで動ける人に向いているといえるでしょう。
内定者の志望動機
ご利用者と職員双方が満足できる介護のあり方を探究したいと考え志望しました。私は職場体験の経験から、ご利用者の幸せの実現のためには、職員が高い志と倫理観を持ち満足して働けることが重要だと感じています。「人間尊重」を理念とする貴社でご利用者・ご家族・職員そして自身を大切にできる環境を作っていきたいです。
※出典:SOMPOケア|2024年卒ケアスタッフ本選考のES自分に合った職種の見つけ方
それでは、自分に合った職種はどのようにして見つけていけば良いのでしょうか。ここでのポイントは「自己分析」と「業界・企業研究」の2つです。
適職を知るために行う自己分析の重要性
自分に合った職種を見つけるためには、自分自身のことを理解することが重要です。
そのため、自己分析を行い、まずは自分の思考やこれまでの経験を整理し、自分の能力や性質、強みや弱み、なりたい姿を言語化しましょう。そして、前述した職種の特徴と言語化した自分の能力や、なりたい姿になるために必要な環境が共通するものを見つけていきましょう。
以下、「自分の強みや弱みを理解する」際に役立つ自己分析シートや診断ツールについてご紹介します。
モチベーショングラフ/自分史
モチベーショングラフとは、これまでの人生の振り返りについてグラフを使って表現する方法です。自分の今までを振り返るため自分史と呼ばれることもあります。モチベーショングラフを用いて過去の経験を洗い出し、そこから自分の強み・弱みを抽出していきます。
続いて、モチベーショングラフのやり方をご紹介します。
まず、以下のように縦軸に「心の充実度(モチベーションの高さ)」横軸に「年齢」を設定します。次に自分のこれまでの人生を振り返り、モチベーションの高低を曲線グラフで描きます。自分に大きな影響を与えた出来事を思い出しながら描くのがポイントです。グラフが描けたら、特にモチベーションに大きく変化があった時期に何があったのかを思い出し、そのイベントを記入します。
最後に、そのときに自分が考えていたことや、今振り返ってみて当時どのようなことが要因でモチベーションの起伏があったのかを深掘りしていきます。モチベーショングラフを描くことで、自分の行動特性や思考特性を知り、そこから強みや弱みを抽出することが可能です。
・もう「自己分析」で悩まない。簡単なやり方から面接突破の裏ワザまで徹底解説
診断ツール(ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度など)
1. ストレングスファインダー
ストレングスファインダーとは、ウェブサイトで質問に答えることで、自分の才能(強みの源)が分かる性格診断ツールです。34種類ある特徴の中からトップ5の強みをレポート形式で知れます。また、診断基準もシンプルなため、選考でアピールすべきポイントを絞りやすいことが特徴です。
ストレングスファインダーの診断方法は以下の通りです。
(1)『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』(日経BP 日本経済新聞出版、2023年)を購入する。 (2)本のカバー裏側にあるIDを記入して受検する。
さらに、ストレングスファインダーでより良い自己分析を行うポイントは、診断結果の中から納得感を持てる強みを抽出することです。そこから、過去の経験でその強みが発揮されたエピソードを複数抽出しておくことで、自己PRを話す際に役立てることができるでしょう。
2. ビッグファイブ尺度
ビッグファイブ尺度とは、5つの要素の組み合わせから、その人の性格や適職を導く性格診断ツールです。診断結果は、「外向性・好奇心・協調性・情緒安定性・勤勉性」の5要素でスコア化されます。こちらも診断基準がシンプルなため、選考でのアピールポイントを絞りやすいことが特徴です。
ビッグファイブ尺度の診断方法は以下の通りです。
(1)ウェブ上にある無料診断ツールで受検する (2)オンラインカウンセリング(有料)を受検する
▼自己分析におすすめの記事はこちら
・【自己分析のやり方】たった4通り!簡単にできる方法・ツール・シートを解説
・自己分析って何?学生が陥る3つの落とし穴と進め方
・【自己PRの作り方】アプリやツールを使った「3通りの自己分析」で長所を見つけ、面接を突破しよう
・強みと弱みがわかる自己分析の方法!得意×需要×好きから自分の強みを分析
・もう「自己分析」で悩まない。簡単なやり方から面接突破の裏ワザまで徹底解説
・「どこもいい会社に見えるから、決められない」。そんなあなたは「情報の海」でおぼれているのかもしれない。
・【就活の軸の決め方&例文】面接/ESでの答え方と本音を深掘るテンプレ
業界・企業研究の方法
記事の冒頭でもご紹介したように、同じ職種であっても業種によって業務内容が異なることがあります。そのため、業種を理解し、どの業種における職種が合っているのかを知ることが重要です。
こちらでは、同じ商品、同じサービスを扱う企業同士を分類する「業界」を研究する際に役立つ記事や方法をご紹介します。自分に合った業界がどこにあたるのかを見つけていきましょう。
▼業界研究におすすめの記事はこちら
・【業界研究:34業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!金融/商社/不動産/メーカー/広告/コンサルなど人気業界/企業を徹底比較
また、業界内における企業ごとにも、職種ごとの仕事内容は異なることがあります。さらに、自分に合った職種を見つけるために、業界→企業の順で研究をしていきましょう。こちらでは、企業研究を行う際に有効な方法をご紹介します。
インターンシップの活用
前述の記事などを活用して、業界ごとの特徴を知り、自分の関心や強みに合う業界が見つかったら、「社会に出る前の職場体験」であるインターンシップに参加することをおすすめします。
その企業で働いている社員の話を直接聞いたり、実際の仕事を体験したりすることで、業種・業界・職種が自分に合っているかを確かめましょう。
▼インターンシップに関する記事はこちらから
・インターンシップ・説明会エントリー受付中の企業まとめ&締め切り一覧!
・インターンシップとは?その意味や目的・メリットを徹底解説!
OB・OG訪問
OB・OG訪問とは、実際に企業で働く方に対して、会社や仕事についての話を伺うことです。OB・OG訪問は、大学の先輩や知り合いに紹介してもらったり、就活イベントを活用して社員と接点を持ったりすることで機会が作れます。OB・OG訪問をすることで、インターンシップだけでは知り得なかった情報を知れて、より深い企業研究を行えます。また、その他にも、「選考が有利になる」「志望動機の説得力が増す」「面接で面接官から高評価をもらえる話が分かる」などのメリットがあります。
▼OB訪問に関する記事はこちらから
・OB・OG訪問の質問で「深い内容」を聞く方法と例&質問リスト50選
・OB訪問の質問・メールのコツを「元人事」が解説!高評価を得る事前準備のやり方と企業別の事例まとめ
企業分析/比較シート
業界研究やインターンシップへの参加、OB・OG訪問を実施する中で、自分に合った業界や職種に関する情報が集まってきたら、企業を比較することをおすすめします。
企業分析・比較では、企業への印象を言語化した上で、なぜその印象を持ったかを事実と解釈に分けて明確にしていきます。その結果を企業ごとに比較することで、自分がキャリアにおいて重要視しているポイントを見つけられます。
こちらでは、企業分析・比較を進めていく際の手順をご紹介します。
1. 企業の情報を4つの観点で言語化する
・People(人/風土):どんな社員と働けるのか? どんな組織風土なのか? ・Profession(仕事/事業):どんな業務があるのか? どんな事業なのか? ・Philosophy(理念/目標):どんなビジョンや目標を持っている会社なのか? ・Privilege(制度/待遇):どんな制度があるのか? どんな待遇があるのか?
2. 各社の事実を4Pの観点から「合う」、「合わない」に整理し、解釈は別にまとめる
3. 複数の企業を並べ、同じ内容の言葉を抽出する。同じ内容の言葉=共通項が、志望企業を絞る判断軸となる
・「どこもいい会社に見えるから、決められない」。そんなあなたは「情報の海」でおぼれているのかもしれない。
この記事のまとめ
今回の記事の要点は以下の通りです。
1. 職種とは、個人単位における仕事の種類や内容を指す。 2. 業種と職種の違い ・業種は企業が携わる分野、職種は個人の仕事の種類を指す。 ・例:金融業(業種)と営業職(職種) 3.代表的な職種の一覧 ・営業職 ・企画職 ・事務・管理系職 ・販売職 ・クリエイティブ職 ・エンジニア職 ・医療系専門職 4. 適職を知るためには「自己分析」「業界・企業研究」が重要
<自己分析のポイント> ・モチベーショングラフ/自分史 ・診断ツール(ストレングスファインダー・ビッグファイブ尺度)
<業界・企業研究> ・インターンシップの活用 ・OB・OG訪問 ・企業分析/比較シート
(Photo:ImageFlow/Shutterstock.com)