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転生して「研究者」以外の道を選ぶとしたら? 京大准教授・宮野公樹さんの転生就活

転生就活 インタビュー
2022年2月10日(木) | 7,623 views

「ある朝、目が覚めたら、あなたは『就活生』になっていました。どの会社へ入りたいですか?」

(※ただし、自身がこれまで所属した組織は選べません)


社会人の先輩をお呼びして、この「究極の転生質問」に答えてもらうシリーズ企画。今回は、学問論・大学論を専門とする国立大学法人 京都大学学際融合教育研究推進センター准教授の宮野公樹さんにご登場いただく。

<宮野公樹さんの「社会人年表」>
・2001年(28歳)立命館大学大学院博士後期課程を修了。第49回日本金属学会論文賞:金属組織部門 受賞。
・2003年(30歳)九州大学応用力学研究所基礎力学部門連続体力学分野 助手。
・2005年(32歳)京都大学ナノメディシン融合教育ユニット 特任講師。
・2008年(35歳)第9回日本金属学会若手論文賞 受賞。
・2010年(37歳)京都大学産官学連携本部 特定研究員。文部科学省研究振興局基礎基盤研究課参事官付(ナノテクノロジー・材料担当)学術調査官(〜2014年)。
・2011年(38歳)京都大学学際融合教育研究推進センター准教授に就任。総長学事補佐を兼務。
・2015年(42歳)『研究を深める5つの問い 「科学」の転換期における研究者思考』(講談社ブルーバックス、2015年)を上梓(じょうし)。
・2019年(46歳)『学問からの手紙:時代に流されない思考 (入門!ガクモン 人気大学教授の熱烈特別講義)』(小学館、2019年)を上梓。
内閣府主催 第1回日本オープンイノベーション大賞「審査委員会選定優良事例」に採択。
・2021年(48歳)『問いの立て方』(ちくま新書、2021年)を上梓。
『学問の在り方ー真理探求、学会、評価を巡る省察ー』(ユニオン・エー、2021年)を責任編集。
一般社団法人「STEAM Association」を設立し代表理事に就任。
『現代思想 2020年10月号 特集=コロナ時代の大学――リモート授業・9月入学制議論・授業料問題――』(青土社、2020年10月号)の論考「産学連携の形而上学(けいじじょうがく)ー大学のあり方を添えてー」が「論壇委員が選ぶ今月の3点」に選出。

私情を挟んでしまうが、学部卒のビジネスパーソンである私からすると、大学で修士課程・博士課程へと進み「研究者」となった方を、どうしても憧憬(しょうけい)の目で見てしまう。これは、負い目に近い感情かもしれない。なぜか? 学生時代に「一生をかけてやりたいこと」が見つけられなかったからだと思う。私の周囲で学問の道に進んだ人は、自分にとっての切実な「テーマ」と出会っている。居酒屋へ入れば、ずっとそのテーマを話し続けるくらいに。

宮野公樹さんの著作を読むと、20・30代で試行錯誤している印象があり、勝手ながら、私は自分自身の姿をそこに見た。だから、お話を伺いたいと思った。

学生時代の宮野さんは、金属組織学という理工系の分野を専攻する。学位を取得後、ナノテクノロジーの研究をし、その延長として医工学の分野でも研究を進めた。しかし、さまざまな出来事が重なって、30代半ばにして理系から文系へと専門領域が大きく変化していく。その辺りの事情は、『学問からの手紙』に詳しい。30代前後までの自身のキャリア観を振り返った、こんな一節がある。

「特に研究者としての成功ビジョンが極端に狭い。業績を上げて、資金を獲得して、どこかでパーマネントの職を得て、学会で自分の分野みたいなのを築いて、その第一人者になりたいって感じでした」

(※出典:『学問からの手紙』146ページ)

そんな宮野さんが、さまざまな経験を通じて、自らを知っていく。そして、自らの研究者としてのキャリアイメージを更新していく。当時の京大総長・松本紘さんの総長学事補佐として、プロジェクトの戦略作りからプレゼンライターまで幅広く活動することで、視野が広がったこと。また、文部科学省での仕事も始まり、政策立案やプロジェクト審査など、大学の外での仕事が多岐にわたったこと。そうした経験は、学際融合という領域で研究を続ける宮野さんの礎となった。

私は、エンタテインメント業界で10数年働いたのち、現在は、全く異なる仕事も始めている。全く異なる領域をブリッジする研究をしている宮野さんに、親近感を覚えつつ、また、私に決定的に足りないものも感じる。そうした悩み相談も交えつつ、お話を伺った。

自分のキモさを「自覚」した

──宮野さんは研究者の道を進み続けてこられましたが、企業勤めをしようとしたことはありましたか?


宮野:ありましたよ。修士課程に進む前の、大学4回生のときに、就活っぽいことをやりました。キヤノンの説明会が大学内であって、参加したけれど「こんな感じなのか」と思った。それ以来、一般企業への就活はしたことがありません。研究を続けるということに関心があったからね。


──著書を読むと、哲学者あるいは求道者としての姿勢を感じます。どんな学生生活を送っていましたか?


宮野:学生時代は企画系の委員会に所属して楽しくやっていました。たとえば、「環境問題をどうすればいいか」というテーマでツアーを組んだり、ディスカッションをしたりと、真面目な活動をやっていましたね。

3回生のときに「材料工学」の講義を聴いたことが、1つのターニングポイントです。「なんというメカニズムが、物質内で働いているんだ……!」と感動しました。そこから、金属材料の研究が好きになったので、企業で働くことを考える以前に、研究にのめり込んでいったんですよね。だから、説明会へ行ってみたのも、キヤノン1社です。

宮野さんが修士課程の頃。2列目の右端で、サッカーボールを持っている。


──その後の宮野さんが、九州大学助手というパーマネントの定職を得たにもかかわらず2年半で非常勤の仕事に戻る、あるいは、30代半ばで理系から文系へと領域が変化していく部分は『学問からの手紙』に詳しく書かれているので触れません。

30代で、京大の総長学事補佐になったり、文部科学省で働いたりと、それまでの宮野さんのフィールドとは異なる出会いが多くなってきて、そういう仕事もご自身には向いていることも発見したと思います。たとえば、官僚になってみようとは思いませんでしたか?


宮野:それはないね。1ミリも考えたことがなかった。つくづく、ぼくは今の仕事で良かった、と思う。

でも、もし、何かの拍子で官僚になっていたら、「官僚以外ありえないな」と言うかも知れないけれど。そこがポイントだよね。ぼくが終始一貫しているのは、そこだと思う。どの状況であろうが「これが選んだ道なんだ」みたいな、この感覚はあるよね。

多くの人が、自分の外側に責任を押しつけたり、「本当はこうじゃない」と思ったりする。もちろん、酷(ひど)い環境にいたら、逃げ出すことも大事かもしれないけれど。

ぼくは「だから逃げ出すな、頑張れ」と言いたいんじゃなくて、「自覚しろ」ってことなんだよね。置かれた状況も、すべては自分が選んだ結果だし、そのすべてが次の原因だし。ぼくがこだわっているのは、自覚して、言い訳はしない、ということなんだろうな。念押しはするけど、これは「責任」の話じゃなく「認識」の話ね、人生の。


──「自覚する」ことを意識されたきっかけはありますか?


宮野:端的にいうと、アンラーニング(※1)の機会があったんですよ。

たとえば、博士課程のとき、いろんな学部の博士課程の人間が集まる会に参加したことがあったんです。そうしたら、全員が全員、キモいわけ。ボソボソッと喋(しゃべ)っていてね。

「うわぁ、これが博士課程なのか!」と思って、そのときに分かったんだよね。ここは、研究したいやつが集まっているんじゃなくて、社会に行けないやつが残っているんだって。そうして「専門」というものを冷ややかな目で、真っ当に見られるようになった。「俺の専門が大事! 俺はすごい!」じゃなくて、ちょっと相対化できた。それが最初のアンラーニングだったな。

本に書いてあることだから飛ばしちゃうけれど、総長学事補佐の仕事では主語が「大学」になったし、文部科学省の仕事では主語が「国」になった。それも、アンラーニングだったよね。


──博士課程の集いに集まった人たちを「キモい」と思うのは……。きっと、同じくそこに集まっている自分自身にも似た部分を見たんですよね。彼らを「キモい」と思うことは、自分自身を相対化する目を手に入れたんでしょうね。


宮野:実際、キモかったからさ(笑)。俺は自分自身をキモいと思ったし、そこに集まっているメンツがキモかった。今でもありありとその光景が浮かぶ。場所まで覚えている。モサ〜っとしてね。「うわぁぁ!」と思った。相当衝撃的だったよ。

(※1)……「学習棄却」と呼ばれ、これまで学んできた知識を捨て、新しく学び直すこと

借りものではない瞬間

──妙に説得力のあるエピソードですね……。宮野さんの本に書かれていた「できるだけ手ぶらで考える。誰の考えを経由したり頼りにしたりするわけでもなく、ただ考える」(『学問からの手紙』より)という表現って、そういう瞬間をもとに考えるということなんでしょうか?

私はまさに、自分自身を解体している最中です。宮野さんの本を読んだときに、「俺って、自分自身でゼロから考えたことってあったっけ? いつも誰かの考えをもとに、言葉を発していなかったっけ?」と問い、「俺は自分自身の考えだけで、考えたことはない」と悔しく思いました。


宮野:ぼくもそういうことを考えます。

たとえば「手ぶらで考える」って表現したのも、その文言通りじゃないけれど、何かどこかで触れたことだな、という想(おも)いはある。でも、あるフレーズには「俺のものだな」と思えるものがあって、明確に分かれている。「これは俺のピュアな実感だ」と言えるものがあるんだな。それ以外は、借りものだと絶えず思っているし、思うようにしている。

「これは俺の直感だ」というのは、心から感動したときだよ。「あぁー!」と心が動いたとき、感動したときは、これはぼくのものなんだわ。「手ぶらで考える」というのをひとつ、別の言い方をするならば、そういうことですわ。

激しく感動したとき、驚いたとき、衝撃を受けたとき。その瞬間は「自分」というものがないですから。


──あぁ、そういう経験は私にもあるので、そこを起点に考える、ということですね。


宮野:そういうこと。そして「すぐに非日常を求めずに、日常を大切に黙って生きる」と本に書いたよね。ぼくだったら、育児をするとか、家庭菜園の土いじりをするとか、洗濯物を干すとか、ご飯をつくるとか。そうした中で、心のうちに「ポツッ」と湧いてくるものを、ぼくは大事にしたいんだよね。

全部が借りもの……言葉すら借りものだと思うからこそ、話すってことが、あるいは、書くってことが、ぼくは恥ずかしいんですわ。所詮(しょせん)は借りものなのに、何を言っているんだ、と思う。シラフじゃ言えませんよ。呑(の)んでもないと、まともに語れませんよ。そういう一定の恥じらいみたいなものが、知識人には要ると思っている。


──山崎正和さん(※2)を追悼する号の『別冊アステイオン それぞれの山崎正和』で宮野さんの寄稿を読んだときもそれを感じました。宮野さんは山崎さんに、そうした知識人の姿を見ていたんだなぁ、と。

(※2)……2020年に逝去した劇作家・評論家。『世阿彌』などの戯曲を発表する一方で、幅広いジャンルでの評論活動も展開。著書に『柔らかい個人主義の誕生』(中央公論社、1984年)など。

博士課程の頃の宮野さん(右端)

転生という問い

──それでは、今の宮野さんが、就活生に転生をしたら、どんなキャリア選択をするでしょうか?


宮野:自分の今の脳のままで、もう1回、学部生になったら……ひとつは「この人はすごい」「この人に習いたい」という人に、住み込みで弟子入りするな。じゃあ「誰のもとへ?」というと、もう亡くなっちゃったけれど、山崎正和先生のところには行きたかった。「雑巾がけでもします」と言って、潜り込んでね。生きている人だと誰だろうな……思いつかない。いずれにせよ、自分を成長させてくれる人や組織を選びますね。

たとえば、京都にある帯の織物の修業でもいい。作家の弟子入りでもいい。文句も言わず「俺にはこれだ」と黙って生きている人のもとで。そういう人が他人と接すると、妙に深いんだな。すごく謙虚だけれど、人として、存在者として、大事なことを押さえている感覚を身につけたいからね。


──2つ目は?


宮野:やっぱり百姓だな。できれば、農業・漁業・林業、全てやりたい。全部やっている会社ってどこかにないのかな? なければ、農業・漁業・林業を網羅するために、自分で仕事を創る。

今の自分の脳のまま、という前提での選択だからね。新卒の人にはオススメできないかもしれない。でも、この手のインタビューで、初めて真っ当に考えることができた(笑)。ぶっちゃけ「新卒だったらどの会社を選びますか?」だと、ぼくは真顔で答えられなかったから。なにせ、もう1回、タイムマシンで戻っても、同じ事を選ぶだろうと考える人間だから。最初に伝えたように、もう1回生まれ直しても、今のぼくになる。

でも、この転生の問いだったら、考えるのが楽しくなってきた。すらすら出てくる。こういう選択が新卒就活生の参考になるかは分からないけれど、できるならしてみて、って感じだな。

五感が揺さぶられるもの

──先ほど「家庭菜園で土いじりをする」とおっしゃっていましたよね。やっぱり、食に関する仕事を選びますか。


宮野:食うことに関わることは大事だからね。でも、ぼくは「食糧問題」という言葉は、使えません。ちょっと大きすぎる気がして手に負えない感覚がある。それに「○○問題」「○○的課題」といったふうに問題化すると、自分と世界をものすごく切り離した感じがしていやなんです。

苗なら苗、種なら種を植えたら、全然違う形に育つ。そして、土に別に砂糖を入れたわけでもないのに、甘いトマトができる。「この甘さはどこから来たん?!」っていう、あの不思議。育てているとかわいく思えてくる。枯れたら、「枯れたなぁ」と思いながら、土に返す。

近所の雑草を刈って、全部集めて、来年の土に変える。最初は青々とした雑草に、もともとの土とミルフィーユ状にして、少し油かすも入れて、ブルーシートをかける。1カ月ごとにかき回すんだよね。そうしてどんどん土になっていくさま……マジでヤバいよ? 「マジで土に変わってんじゃん!」って。あの感動は、何事にも代えがたいね。

腰は痛くなるし、蚊に食われるし、いろんなことがあるんだけれど、やっぱり、ぼくら人類はそうやって食ってきたからね。これまでの、何千、何万という生き死にも、こうやって植えたものから実を食ってきたんだな、って思うよね。


──新入社員時代に、養老孟司さんに取材をしたことがあって。養老さんから「キミみたいな人間は、年に2〜3カ月、地方へ行って畑を耕したほうがいい」とアドバイスをされました。当時の私は、インターネットに身体がつかっていたからか、生命力がなかったと思います。そうした状態を見抜かれて、初対面にもかかわらず「土を触われ」と叱られました。


宮野:土いじりの大事な要素って、まず匂いだよ。土の匂い、草の匂い。草によって、違うんだよ。

今はキャンプが流行(はや)っているけれどさ。みんな地面に寝っ転がって、上を見るんでしょう? こっちは下を見て生きているんだよ。己が立っている地面を向いて、草を刈っているんだよ。そんなもの、得られるもの、感受の幅が比べものになりませんよ!……って言っても、俺もキャンプは好きなんだけれどさ。テントを2つも3つも持っている。

でも、土いじりと違って、存在に関わる学びはないな。ま、極限に挑む探検家ならまだしも、ぼくみたいなゆるキャンには(笑)。ぼくは、断然、草刈り、園芸がいい。「あぁ、この時期にはこんな虫が出てくるのか」とかね。五感をものすごく揺さぶられる。


──3つ目は?


宮野:イノベーションは辺境から起きる、ということがあるけれど、ぼくはもう1回、変革は田舎から来ると思っている。だから、日本の都道府県で、1年ずつ行政に携わったら……47年もかかっちゃうか。それは無理やな。

47都道府県は無理だとしても、東北とか九州とか、各地方で3つずつ選んで、3年ごとに回ってみたい。行政の仕事でもいいし、地元の企業でもいい。日本の田舎を知りたいし、体感したい。

仕事で今年は100校ぐらいの大学を回ろうと思っていて、すでに40校近くの大学を訪問しました。うち、17件はリアルで行きました。やっぱり、大学ごとに、行ったら全然違う。やっぱり行かないと分からないことが身に染みたよね。その土地の風景や空気感は、SNSでもZoomでも分からないから。


──取材中に、その場で考えながら話してくれる人ってなかなか出会えないので、宮野さんの考える経過を一緒に追えて、貴重な時間でした。また、実感のこもった肉声も印象的でした。声の振動はどうしても文字では表現しきれないんですが。

最後にワンキャリアの読者に一言、お願いします。


宮野:就活のときに、先を見越していろいろ考えなさい、なんて恥ずかしくて言えないし、自分が正しいとも思っていない。ちゃんと考えなさい、とも言わない。考えなくてもいいと思っているから。ぼくが「自覚」という言葉を使っているのは、そういう意味合い。「あ、俺、考えてねえな」と自覚すること。

話してみて、俺はやっぱり学問の話をしていることに自分で気づいたんだけれど、学問というのは、己の中にもう1つの自分を見つめる目を持つことなんでね。自覚って、そういうことだね。たとえば、「あぁ、俺はハイカラな企業に行きたいと思っているな」とか、「先を見越して、食糧問題が重要になるから、フードテック企業に行こう……と未来を読もうとしてこうなっているな」とかさ。そうした自分に気づくこと。

自覚をして決められたら、いいな、ってぼくは思う。去年、一般社団法人「STEAM Association」を設立したのも、自分自身のアンラーニング。テニスを始めたのも、そう。普段、「先生、先生」って呼ばれているから、いち生徒にならないと、と危機感を持って、おばさまたちに混ざってやっているよ。それもアンラーニング。


──宮野さんとの1時間で、自分を知り続ける姿勢を生で受け取った気がしています。本日はありがとうございました。

宮野 公樹(みやの なおき):京都大学 学際融合教育研究推進センター准教授
専門分野は、大学にまつわる政策を軸とした学問論、大学論。そして、異分野融合の理論と実践。
1973年石川県生まれ。2001年に立命館大学大学院 博士後期課程を修了。大学院在籍中、カナダ McMaster大学にて訪問研究生として滞在。立命館大学 理工学部研究員、九州大学 応用力学研究所助手、京都大学 ナノメディシン融合教育ユニット特任講師、京都大学 産官学連携本部特定研究員を経て、2011年より現職。その間、総長学事補佐、文部科学省 研究振興局 基礎基盤研究課参事官付(ナノテクノロジー・材料担当)学術調査官を兼任。第49回日本金属学会論文賞:金属組織部門 受賞(2001年)、第9回日本金属学会若手論文賞 受賞(2008年)、また、『現代思想』(青土社、2020年10月号)の論考「産学連携の形而上学─大学のあり方を添えてー」が「論壇委員が選ぶ今月の3点」に選出。著書に『研究を深める5つの問い 「科学」の転換期における研究者思考』(講談社ブルーバックス、2015年)、『異分野融合、実践と思想のあいだ。』(ユニオン・エー、2015年)、 『学問からの手紙』(小学館、2019年)、『問いの立て方』(ちくま新書、2021年)、共著に『学問の在り方ー真理探求、学会、評価を巡る省察ー』(ユニオン・エー、2021年)。

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(Photo:Mr.Whiskey/Shutterstock.com)

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佐藤譲
編集者、コーチ
佐藤譲

1986年、福岡県生まれ。2010年、株式会社スタジオジブリ入社。鈴木敏夫プロデューサーと同じ家に住みながら、編集者として働く。2015年、日本テレビ放送網株式会社に入社。実写映画・アニメーション映画のプロデューサーを務めたのち、2018年に独立して京都へ移住。ゲームベンチャーの立ち上げに関わったのち、現在は、作家・クリエイター向けの編集者・コーチとして働くほか、藤原和博氏が立ち上げた『朝礼だけの学校』プロデューサーも務め、ワンキャリアには2020年から関わっている。日本で唯一の「人形劇」に関する専門図書館の研究員でもある。

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