こんにちは、ワンキャリ編集部です。みなさんは面接対策、していますか?
多くの場合、面接対策は、エントリーシート(ES)を見返し話す内容をおさらいする程度に限られています。
ESの見直しももちろん役に立ちますが、それだけでは「声が小さすぎて届かない」「姿勢が悪くて卑屈に見える」といった印象は改善されません。竹内一郎 著『人は見た目が9割』(新潮社、2005年)に語られるように、第一印象はあなたの優秀さに対するイメージにも影響を与えます。
面接で差をつけたいあなたに、「模擬面接」のすすめ
そこで、外資系企業のプレゼン訓練で採用されている「模擬面接」にトライしてみましょう。
知人に面接官役を頼み、実際の面接に近い状況で質問に答えていきます。何となく恥ずかしいですが、一度経験すれば面接の印象がぐっと変わり、周囲に差をつけることができます。
さらに重要なのは、その風景を動画に残しておくことです。模擬面接をビデオ撮影する理由は、自分で気付きにくい姿勢や声の大きさを自覚するためです。経験者からは「こんなに自分の声が小さかったとは思わなかった」「正直、自分が早口すぎて何を言っているか分からなかった」と驚きの声が聞かれます。映像は、雄弁に改善点を教えてくれます。ぜひ、勇気を出して撮影してみてください。
はじめての模擬面接:5つのステップ
ここからは、ステップ別に模擬面接の進め方をお伝えします。
ステップ1:ビデオ撮影機材を用意する
まずは模擬面接を撮影するためのカメラを用意しましょう。スマホのビデオ撮影機能でも構いません。ポイントは、自分と面接官の全身がしっかり画面に入るようセッティングすることです。自撮り用のスタンドを使ったり、友達に撮影を頼んだりするといいかもしれません。
ステップ2:先輩に「面接官」をお願いする
面接官役は、志望業界の内定を取っている先輩にお願いしましょう。面接は業界ごとに好まれる外見や接し方が異なります。例えば、銀行はネクタイの色まで評価に入るといわれますし、総合商社は堅すぎる態度は評価されないといいます。こういった業界差を知るためにも、内定者の先輩に見てもらうのが一番です。
ステップ3:模擬面接を撮影する
面接官役の先輩には、面接の採点もお願いしましょう。ここでは模擬面接で実際に使えるリストを作りましたので、自分なりに編集しプリントアウトして先輩に渡しましょう。
【先輩へチェックをお願いしたいリスト】
この度はありがとうございます。今回の模擬面接では、下記についてランダムに質問していただければ幸いです。
◯ 志望動機
◯ 自分の強み・弱み
◯ 何か企業へ質問したいことはあるか
◯ 学生時代に頑張ったこと
◯ 挫折経験はあるか、どうやって乗り越えたか
◯ 先輩が就活時に面接官から質問され戸惑った質問があれば
<模擬面接中にご確認ください>
1. 下記項目を5段階評価でチェックしてください(5=とても良い、1=とても悪い)
◯ 服装・表情・姿勢の良さ
◯ 声のスピード
◯ 声の大きさ
◯ 質問に答えるまでのスピード
◯ 質問内容へ答えられているか
2.「面接の態度」で気になる点があればご記載ください
3.「回答の内容」で改善すべき点を3つ以上書いてください
例:結論から話し始める癖をつけたほうが良い、サークルの話はあまり響かないと思う、など……
ステップ4:先輩から厳しいフィードバックをもらう
さて、実際に面接が終わったら、率直なフィードバックをもらいましょう。先輩がいい人であるほど「今の面接良かったよ! きっとこのまま内定するよ!」と言ってくれるでしょうが、優しい言葉は内定の足しにはなりません。
「OB・OG訪問をしたときに『厳しく指導されてこい!』ってお叱(しか)りを受けてまして」など一言添えてからフィードバックを依頼することで、率直な意見をもらいやすくなります。
また、A社で喜ばれるエピソードがB社でも大歓迎されるわけではないため、下記のような質問をしておくことで、フィードバックを最大限生かすことができます。
「志望業界以外でも、このエピソードで大丈夫でしょうか?」
「他にB社を受けているのですが、このままのスタイルで通用するでしょうか」
その後、フィードバックを踏まえ、その場でもう一度模擬面接をしてもらいましょう。勉強全般にいえますが、指摘をもらってからすぐ復習することで、体に「良い面接の仕方」が刷り込まれます。アドバイスをもらっただけで終わらせるのは「分かったふり」につながります。必ずその場で改善し、模擬面接を終わらせてください。
ステップ5:自分で再生して成功イメージを焼き付ける
最後に先輩と別れたら映像をくまなく見てみましょう。1回目の撮影と2回目の撮影でどこが変わったのかを確認すると同時に、改善後のイメージを脳に焼き付けます。さらに気付いた点を自主的にメモできれば完璧です。
おわりに
模擬面接をはじめ、面接対策を「恥ずかしいから」と避けてしまい、実際の面接で落ち続ける学生が後を絶ちません。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。思い切って1時間、模擬面接を頑張るだけで、その後の通過率が大きく変わります。今、面接に苦しんでいる方も、これから就活をスタートする方も、思い切って内定した先輩に相談してみましょう。
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・「オンラインでは空気なんて読むな」 Web面接1,000回超えのガイアックス人事が伝授する攻略法
※こちらは2016年6月に公開された記事の再掲です。
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