こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリ編集部が総力を挙げてお届けする【最新版:業界研究】。今回は就活人気企業ランキングにて、毎年根強い人気を持つ総合商社についてです。
しかしながら、各社の違いは意外と分かりづらいものです。本記事では業界トップ5の三菱商事・伊藤忠商事・丸紅・三井物産・住友商事の5社について、各社の強みや社風を比較しながらお伝えします。
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<目次>
●非資源分野の投資に注力する商社業界
●5大総合商社の業績比較
●総合商社各社の特徴
・三菱商事/伊藤忠商事/三井物産/丸紅/住友商事
●総合商社各社の社風
・三菱商事/伊藤忠商事/三井物産/丸紅/住友商事
●各社の平均年収
●おわりに:おすすめリンク集
非資源分野の投資に注力する商社業界
商社業界全体のトレンドとして、非資源分野への投資によるポートフォリオの最適化が挙げられます。2008年ごろからの鉄鉱石や石炭などの資源価格下落は、資源ビジネスから利益を上げる商社に打撃となり、2015年度では三菱商事、三井物産ともに純利益において赤字を計上しました(※1)。資源分野の業績不振により、各社は成長の機会を非資源分野に見いだしています。
例として、2012年には伊藤忠商事が米食品大手「ドール」のアジア青果物事業および全世界の食品加工事業を買収(※2)、2014年には、三菱商事がノルウェーのサケ養殖会社である「セルマック」を買収しました(※3)。また、「資源商社」ともいわれる三井物産も、ヘルスケアや農業、海外発電などに経営資源を集中する考えを2016年の株主総会にて示しています(※4)。
近年は各社が水素事業へ相次ぎ参画しています。伊藤忠商事は2021年10月にノルウェーの水電解装置メーカー・Nel ASAと水素関連ビジネスを推進することで合意(※5)。三菱商事はシンガポールのSembcorp Industries社、および千代田化工建設株式会社との水素バリューチェーン事業共同開発を始めます(※6)。
また、デジタル技術の活用も各社で進んでいます(※7)。2017年4月に「IoT・ビッグデータ戦略室」を設立した丸紅は、2021年に新たな戦略「DX戦略GC2021 >> DX」を打ち出しました(※8)。他にも伊藤忠商事が2017年にAI(人工知能)を活用したリテール店舗内解析ツールSaaSを提供する「ABEJA」と業務提携を行ったり(※9)、住友商事が2018年にYouTuberのマネジメント事業を始めたり(※10)と、新事業に踏み出す例も少なくありません。
(※1)参考:ONE CAREER「いまさら聞けない『商社の非資源戦略』をザックリ解説!独走する伊藤忠、三井物産は1兆円投資、三菱商事はどうする?」
(※2)参考:伊藤忠商事「世界最大の青果物メジャー・米国Dole社のアジア・青果物事業およびグローバル・加工食品事業の買収について」
(※3)参考:三菱商事「ノルウェー・セルマック社株式の公開買付けに関するお知らせ」
(※4)参考:東洋経済オンライン「三井物産は、もう『資源商社』だけじゃない」
(※5)参考:伊藤忠商事「Nel社との水素分野における戦略的業務協力について」
(※6)参考:三菱商事「シンガポールのSembcorp Industries社、及び千代田化工建設株式会社との水素バリューチェーン事業共同開発に関する覚書を締結」
(※7)参考:HUFFPOST「総合商社に訪れる転換期。AIやIoT、ビッグデータなどを活用したサービスも。」
(※8)参考:丸紅「DX戦略に関するお知らせ」
(※9)参考:株式会社ABEJA「伊藤忠商事との資本・業務提携に関するお知らせ」
(※10)参考:住友商事「動画広告を手掛けるAlphaBoatが本格的に始動」
5大総合商社の業績比較
総合商社5社の売り上げを比較してみましょう。
以下のグラフは、2020年度の各社の売上高・当期純利益を比較したグラフです(連結決算、当期純利益は被支配持分を含まず)。
※出典:バフェット・コード「企業比較(三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事)」
※出典:2020年度有価証券報告書「三菱商事 P.119/伊藤忠商事 P.86/三井物産 P.115/丸紅 P.113/住友商事 P.117」
※全て連結決算の数値です。会計基準は、国際会計基準(IFRS)に基づいています。
2020年度は売上高こそ三菱商事がトップでしたが、当期純利益は4位。伊藤忠商事がトップに躍進。また前期の純損益が過去最大の赤字となった丸紅は、農業、食料関連が好調で大幅黒字となりました(※11)。
次は、各社のセグメントごとの情報と、それぞれの事業の特徴を見ていきましょう。
(※11)参考:時事ドットコム「伊藤忠、5年ぶり利益首位 コロナ響き減益相次ぐ―大手商社21年3月期決算」
総合商社各社の特徴
三菱商事:バランスの取れた優等生
三菱商事はバランスの良い事業経営を行っており、「金属資源」に強みを持っています。
2020年度のセグメント別の当期利益は以下の通りです。
※出典:三菱商事「2020年度有価証券報告書 P.147」
「海外でも、MITSUBISHIの名を出すだけでプロジェクトが有利に進むことも多くある」と話す社員もいるほど(選考対策ページより)、圧倒的な安定感で総合商社No.1の座を堅持してきた三菱商事でしたが、コロナ禍による原料炭の市況悪化や子会社ローソンの減損などから、純利益No.1の座を伊藤忠商事に明け渡しました(※12)。
しかし、その後の世界的な経済活動の再開に伴う自動車関連事業等における需要回復や資源価格の上昇などにより、2021年度は着実に純利益を上げています(※13)。
今後は事業価値向上に向けて、価値向上が期待できる事業へと投資し、成長の「芽」と「柱」を構築します。収益の柱であっても価値向上が難しくなった事業は新たな成長の柱候補と入れ替え、自己資本利益率(ROE)向上を伴う「循環型成長モデル」を目指しています(※14)。
(※12)参考:週刊エコノミスト Online「商社の深層:商社4位に転落した三菱商事が今期も3位で迎える本当の正念場」
(※13)参考:三菱商事「2021年度第1四半期決算 P.1」
(※14)参考:三菱商事「中期経営戦略2021〜事業経営モデルによる成長の実現〜 P.4」
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伊藤忠商事:「非資源商社No.1」食料分野で勢いを増す
財閥系商社と比べて確固たる資産を持たない伊藤忠商事は、常に財閥系商社をキャッチアップして成長してきました(選考対策ページより)。
特に非資源分野に強みを持っており、2014年度には「非資源No.1商社」を達成。2020年度には目標として掲げていた連結純利益4,000億円を達成。さらに時価総額、株価での史上初の商社No.1に輝きました。5年ぶりに連結純利益も商社No.1となっており、初の三冠を達成しました(※15)。どのような経営環境下においても必ずやり抜く「コミットメント経営」を実現するとしています(※16)。なお2021年発表の中期経営計画「Brand-new Deal 2023」では次なる目標として連結純利益6,000億円の達成を掲げています(※17)。
2020年度のセグメント別の当期利益は以下の通りです。
※出典:伊藤忠商事「2020年度有価証券報告書 P.106」
伊藤忠商事はかねてから繊維カンパニー・食料カンパニーなどに強みを持っており、これらの現在価格の変動リスクは小さいといえます(選考対策ページより)。非資源ブランドの一部を見てみましょう。ファッションだと「ポール・スミス」「コンバース」、飲食だとバナナの「ドール」「エビアン」「ファミリーマート」などで、いずれも聞きなじみのある商品を取り扱っています。
また、海外展開では、中国・アジア地域の市場開拓への足がかりとしてCITICやCharoen Pokphandといった海外の有力企業と業務・資本提携をしています(※18)。
(※15)参考:伊藤忠商事「個人投資家の皆様へ」
(※16)参考:伊藤忠商事「2020年度 通期 決算説明会資料 P.3」
(※17)参考:伊藤忠商事「中期経営計画」
(※18)参考:伊藤忠商事「CITIC・CPグループとの取り組み」
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三井物産:「資源No.1」から非資源の開拓へ
三井物産は、伊藤忠商事とは正反対に「資源分野」に強みを持っています。しかし、資源分野は資源価格の影響をダイレクトに受けてしまう市況産業であるというデメリットがあります。その結果、2016年度に財閥解体後以来で初めて赤字を計上してしまいましたが(※19)、鉄鉱石や原油価格などの資源高を追い風に、2022年3月期通期の純利益予想は6400億円で、商社トップをしのぎます(※20、※21)。
2020年度のセグメント別の当期利益は以下の通りです。
※出典:三井物産「2020年度有価証券報告書 P.136」
近年、三井物産は経営方針のかじを切り替え始め、急速にポートフォリオ総合商社として歩み出しつつあります。その中でも特に強みを有しているのは、食料や消費財の製造・販売および売買や医療・ヘルスケア関連事業を擁している「生活産業」事業です。
以前から総合商社の中で強みを有してきた医療分野ですが、2016年にはパナソニックヘルスケアホールディングスの株式22%の取得を行った他、2020年3月までにさらに1,200億円の追加投資をしています(※22)。さらに2021年には「ヘルスケア・サービス事業本部」を「ウェルネス事業本部」に改称。心身ともに健やかで豊かな人生を目指す「ウェルネス」領域への業容拡大・価値創造の加速を目指します(※23)。
「物産は資源しかない」といわれることもある三井物産ですが、このように近年では非資源領域にも進出しています。
(※19)参考:日本経済新聞「三井物産 初の最終赤字700億円 今期、資源価格下落受け」
(※20)参考:東洋経済オンライン「三井物産vs伊藤忠、純益6000億円台めぐる攻防戦」
(※21)参考:三井物産株式会社「中期経営計画2023の進捗及び2022年3月期事業計画 P.25」
(※22)参考:ビジネス+IT「総合商社が『ヘルスケア』に積極投資のワケ 日本の医療ビジネスは世界で勝てるか」
(※23)参考:三井物産株式会社リリース「機構改組について」
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丸紅:電力・穀物の2本柱。電力では他社の追随を許さない
五大商社の一角と称される、非財閥系総合商社である丸紅。
2020年度のセグメント別の当期利益は以下の通りです。
※出典:丸紅「2020年度有価証券報告書 P.132」
丸紅を代表する事業としては「穀物事業」と「電力事業」の2分野が挙げられます。
特に、丸紅の穀物事業は総合商社の中でも大きなプレゼンスを発揮しています。2008年、中国が大豆を大量輸入したことにより日本の穀物確保が危ぶまれた際には中国のSINOGRAIN社と提携することで日本の食料確保に大きく貢献しました(※24)。
電力事業においては、「丸紅といえばやはり電力」と社員が説明会で話すように、同部門は花形部門といわれています(選考対策ページより)。
地域・電源において最適な資産ポートフォリオを構築しており、合計持分容量11,857MW(2021年3月末)を所有しています(※25)。
2016年4月から始まった電力自由化を背景に、電力小売事業にも参入し、その影響力はより大きくなっていくと考えられます。主力部門ということもあり、電力部門の幹部が他部門の重要ポストに就く人事が増えているそうです(※26)。
(※24)参考:ONE CAREER「『7年目までに必ず海外へ』丸紅の若手に挑戦させる人材戦略」
(※25)参考:丸紅「電力本部」
(※26)出典:日本経済新聞「もはや丸紅電力 全社利益の4分の1稼ぐ」
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住友商事:メディアと不動産に強み、積極的に変革へ
2020年度のセグメント別の当期利益は以下の通りです。
※出典:住友商事「2020年度有価証券報告書 P.136」
2018年度は過去最高益を達成するも、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響に加え、不採算事業の整理等に伴い、過去最大の赤字を計上してしまいました(※27)。これを受け2021年5月に発表した新たな中期経営計画「SHIFT 2023」では下方耐性の強化、さらなる成長を掲げ、2023年度の当期利益3,000億円以上、過去最⾼益の更新を⽬指します(※28)。
住友商事は「石橋をたたいて渡らない」ほどリスクに慎重だといわれていますが、「飽くなき挑戦」を掲げ、事業投資に積極的な姿勢を見せています。ある社員もOB・OG訪問時に「住友商事は『リスクに慎重すぎる』といわれているが、それは違う。最近は積極的な出資が増えてきている」と話しており、住友商事はリスクに積極的な商社へと今変わろうとしています(選考対策ページより)。
(※27)参考:東洋経済ONLINE「住友商事、過去最大の赤字から誓う『V字回復』」
(※28)参考:住友商事「中期経営計画 SHIFT 2023」
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総合商社各社の社風
三菱商事:「バランス感」の優れたエリート集団
三菱商事で働く社員の特徴として、社訓である三綱領(※29)に裏打ちされた倫理観の高さと、商社パーソンとしての明るさ、両方の均整が取れていることが挙げられます。
ある社員が説明会で「ビジネスなので利益優先だが、案件を審議に通す際には三綱領の精神に即しているかも、説明に入れる」と話すなど、ビジネスを遂行する上でも倫理感の強さが強く意識されています。
一方で、OB・OG訪問などで関わった学生には最後まで熱意を持ったサポートを行う社員も多く、ある内定者は「仕事とプライベートのメリハリもしっかりした、人間的魅力にあふれた社員が多いように感じた」そうです。
No.1商社ならではの魅力的な人材が集う環境が得られるのは、他の企業では得られない三菱商事パーソンの特権ともいえるでしょう(選考対策ページより)。
(※29)……三菱財閥グループに受け継がれる企業理念で、「所期奉公」=期するところは社会への貢献、「処事光明」=フェアープレイに徹する、「立業貿易」=グローバルな視野で、の3つを指す。
伊藤忠商事:ひたすら愚直で全力投球
三菱商事はさまざまなことを器用にこなしてきた「優等生」が集まるのに対して、伊藤忠商事は一つの物事に愚直に取り組んできたエネルギッシュな人間が集うといわれています。
ある社員は「皆ハートは『体育会』でオンの時は目標に向かって熱くなり、オフの時は底抜けなく盛り上がれる人が集まっている」と話していたそうです。
選考において他商社との違いは漏れなく聞かれるため、OB・OG訪問や企業説明会、インターンなどで、伊藤忠商事の社員との交流を通じて、その社風を感じてみてください(選考対策ページより)。
三井物産:「人の三井」個を尊重する社風
三井物産の社風として、「個」が尊重される、自由闊達な社風が挙げられます。
これは「人の三井」といわれる三井財閥系企業の風土を引き継いだ社風であるともいえるでしょう。
また、個々の適性に応じた働き方を尊重しており、部署異動を希望する社員を柔軟に転籍させることで知られています。
インターンにおいても、三井物産の「人」を押すようなテーマのプログラムが多く、ある参加者によると「他の企業よりも個性的で魅力的な社員が多かった」とのこと。
自由闊達な社風を現場社員から感じる学生も多いようで、実際に三井物産を強く志望する学生には、人の魅力に言及する人が非常に多いという特徴があります(選考対策ページより)。
丸紅:フラットで親しみやすい
丸紅の社風は、「非財閥で年功序列の風潮が比較的弱い」ということもあり、「風通しが良く親しみやすさを感じる社風」です。
「若手だからこそ」の風土により、周囲の意見を吸い上げる雰囲気が醸成されているためだと考えられます。ある社員も面接時に「丸紅はボトムアップの会社。年次に関係なく相手の意見に耳を傾ける文化がある」と話していました。
上下関係が厳しい企業では感じられない風通しの良さを感じられる商社として、丸紅はおすすめの企業でしょう(選考対策ページより)。
住友商事:腰が低く、堅実で落ち着きがある
「自利利他公私一如」「浮利を追わず」などを理念に掲げる堅実な社風の住友商事(※30)。
こうした社風の魅力に共感し、「住友商事でなければ嫌だ」と考える商社志望の学生が一定数いるのが、住友商事のユニークな点です。
住友商事の社員は、自社の社員について「一言でいうと良い人が多い。穏やかで腰が低い、つい長い時間一緒にいたくなってしまう人が多い」と話しています。また、採用活動でも上の理念は表れており、経済団体連合会(経団連)基準を順守した採用活動を行うことの明言やセミナーでの選考フローの公開など、「フェアプレー」への意識は随所に表れていました。
「一緒に働く人が大事」という考えを持ち、腰の低い穏やかな人が好きという学生には住友商事が合っているでしょう(選考対策ページより)。
(※30)参考:住友商事「経営理念」
各社の平均年収
以下の表は、各社の平均年収をまとめたものです。各社とも高水準ですが、三菱商事、伊藤忠商事が頭一つ抜けています。
企業名 | 平均給与 | 平均年齢 |
三菱商事 | 1678万円 | 42.7歳 |
伊藤忠商事 | 1628万円 | 42.0歳 |
三井物産 | 1483万円 | 42.1歳 |
丸紅 | 1192万円 | 42.2歳 |
住友商事 | 1356万円 | 42.7歳 |
※出典:2020年度有価証券報告書「三菱商事 P.13/伊藤忠商事 P.15/三井物産 P.14/丸紅 P.17/住友商事 P.11」
※平均給与は千の位を四捨五入しています。
日本全体の40代の平均年収が約489万円(※31)です。多少の差はあれど、5大商社とあって、優に1000万円を超えており、他の業界と比較しても圧倒的水準なのは間違いないといえるでしょう。
(※31)出典:国税庁長官官房企画課「令和元年分民間給与実態統計調査-調査結果報告ー P.142」より算出し、小数点四捨五入
おわりに
いかがでしたか。
今回は学生に人気の総合商社の特徴を、比較しながら説明してきました。選考でも、5大商社間の違いは問われます。本記事の内容はしっかりと頭に入れておきましょう。
より詳しい選考情報はこちらをご覧ください。
三菱商事
伊藤忠商事
丸紅
三井物産
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