こんにちは、ワンキャリ編集部です。ワンキャリ編集部が総力を上げてお届けする【最新版:業界研究】。
人材業界と一口にいっても、そのビジネスモデルや仕事内容はさまざまです。そのため、人材業界について詳しく知らない方や、企業の区別がつかないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、就活生からの人気を集める5社(リクルート・パーソルキャリア・パソナ・レバレジーズ・Visional(ビズリーチ))の事業を比較します。
<目次> ●人材業界とは? 事業内容/提供サービスを解説 ・4つの事業内容 ・求人広告 ・人材紹介 ・人材派遣 ・人材コンサルティング ・市場規模 ・HR業界との違い ●人材業界の動向 ・採用ターゲットの多様化 ・採用手法の変化 ・採用プロセスのオンライン化 ・終身雇用制度の変化 ・景気変動の影響を受けやすい ・同一労働同一賃金への対応が重要 ●人材業界の仕事内容・主な職種 ・営業 ・キャリアアドバイザー・キャリアコンサルタント ・マーケティング・広告企画 ・コーディネーター職 ・広告制作職 ・コーポレート職 ●人材業界大手5社の業績比較・ランキング(売上高/営業利益/営業利益率) ●人材業界大手5社の特徴・強み ・リクルート:複数業界で高いシェアを持つ国内トップのIT企業 ・パーソルキャリア:「人」を通じた社会課題解決を行う企業 ・パソナ:大きな影響力が魅力。官公庁とのつながりも ・レバレジーズ:成長市場において社会貢献性を重要視した事業展開 ・ビズリーチ:ITで社会課題解決、人材領域の常識を変えるHRtechベンチャー ●人材業界大手5社の社風の違い・制度 ・リクルート:起業家精神・当事者意識が根付く整った育成環境がある ・パーソルキャリア:理念への共感が強く働きがいを感じている社員が多い ・パソナ:充実した福利厚生により働く環境が整う ・レバレジーズ:若手社員も事業責任者になれる挑戦環境 ・ビズリーチ:若手でも裁量を持って活躍できる環境 ●人材業界大手5社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数 ●人材業界で働く魅力・やりがい ・社会課題に取り組める ・企業の成長や個人の成長に関われる ・人生の重要な意思決定に携われる ・多種多様な人に出会える ・働きやすい環境が整っている ●人材業界大手5社の選び方 ・自己分析で自分の強みや価値観を洗い出す ・情報収集ではワンキャリアの【選考対策ページ】を有効活用する ・ワンキャリア公式YouTubeチャンネル『【公式】ワンキャリアライブ』を活用する ・手間がかかる「業界研究」はワンキャリアにおまかせ ・企業研究を効率よく進めたい方には「合格の秘訣」がおすすめ ・就活の軸を見つけ、自分の価値観を整理する ●人材業界大手5社が求める人物像・選考対策 ・人材業界が求める人物像 ・人材業界の選考対策 ●人材業界以外の業界研究記事
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人材業界とは? 事業内容/提供サービスを解説
人材業界とは、企業が必要とする人材を採用し、また個人が適切な仕事を見つけるためのサービスを提供する業界を指します。 この業界は、求人広告・人材紹介・人材派遣・人材コンサルティングといった多岐にわたる事業を展開しており、それぞれが独自のビジネスモデルと特徴を持っています。
ここでは、これらの事業内容や提供されるサービスの具体的な内容について詳しく解説します。
4つの事業内容
人材業界の事業内容は、求人広告・人材紹介・人材派遣・人材コンサルティングの大きく4つに分類され、それぞれ異なる役割やビジネスモデルを持っています。
求人広告:企業の採用情報を自社プラットフォームに掲載し、候補者に情報を発信する 人材紹介:求職者と企業の間に立ち、双方のニーズに合った人材の紹介をサポートする 人材派遣:登録された求職者を、企業の一時的な労働力として派遣する業務を提供する 人材コンサルティング:企業の採用戦略や評価制度に関するアドバイスやサポートを行う
ここでは、各事業のビジネスモデルや特徴について詳しく解説します。
求人広告
ここからは求人広告の概要とビジネスモデルを深掘りします。
概要
求人広告事業の概要は、企業が必要とする人材を集めるために、求人広告を作成し、求職者に向けて情報を発信する事業です。 具体的には、ウェブの求人サイトや求人情報誌、フリーペーパーなどを通じて広告を掲載します。
企業の要望に基づいて魅力的な求人内容を作成し、求職者が応募しやすい環境を整え、事業を通じて、企業の採用活動をサポートし、適切な人材とのマッチングを促進することが目的です。
ビジネスモデル
求人広告のビジネスモデルには、直販(メーカー)と代理店の2つがあります。
直販(メーカー)は、求人広告を運営する企業自体が直接、企業からの依頼を受けて広告を掲載します。代表的な例としては、「マイナビ」や「リクナビ」を運営する企業が挙げられます。広告を掲載するだけで料金が発生するため、採用の結果にかかわらず収益が得られる点が特徴です。
一方、代理店は、直販企業が提供する求人メディアをまとめて扱う企業で、掲載企業から広告料を受け取り、直販企業に販売手数料を支払います。代理店経由であっても、広告掲載料は直販と同じです。
最近では、成果報酬型という、新しいビジネスモデルも増えており、採用に応じた料金を設定できる仕組みが注目されています。
特徴
求人広告はサービスとして、扱うのは「人」ではなく「広告」となることが大きな特徴です。
そのため、広告制作などのクリエイティブさも求められる仕事に興味を持つ学生に魅力的な事業といえるでしょう。
人材紹介
ここからは人材紹介の概要とビジネスモデルを深掘りします。
概要
人材紹介は、求職者と企業を結びつける仲介役として機能する事業です。求職者は人材紹介会社に登録し、企業側のニーズに合った人材を紹介してもらう形で就職活動を進めます。
人材派遣とは異なり、求職者と人材紹介会社の間に雇用関係はなく、求職者が企業に直接採用される形となる点が特徴です。
ビジネスモデル
人材紹介のビジネスモデルは、企業からの仲介手数料によって成り立っています。 求職者が人材紹介会社に登録し、紹介された企業に採用された場合、その企業が紹介会社に手数料を支払います。一般的に、求職者から手数料が徴収されることはありませんが、一部のハイクラス転職向けサービスでは、登録料が必要な場合もあります。
この手数料は採用が成功した場合にのみ発生するため、企業にとってはリスクを抑えた採用方法といえるでしょう。 なお、各人材紹介会社は年収や職種に応じた専門的なサービスを展開しており、企業のニーズに応じた柔軟な人材提案が可能です。
特徴
人材紹介において、成約率を高めるためにはマッチングを適切に行う必要があります。
そのため、人材紹介事業は、クライアント企業と求職者と密な関わりを持てることが特徴です。人材業界の中でも密に人と関わり、一人一人と向き合う仕事をしたい人におすすめの事業といえるでしょう。
人材派遣
ここからは人材派遣の概要とビジネスモデルを深掘りします。
概要
人材派遣は、派遣会社が求職者と雇用契約を結び、その派遣社員を企業に紹介・派遣する仕組みの事業です。
派遣社員は派遣会社と契約を結びつつ、実際の業務は派遣先の企業で行います。このモデルは、企業が短期的な人材ニーズに応じて柔軟に人員を補充できる一方で、求職者にとってもさまざまな職場で経験を積む機会が得られるという特徴があります。
ビジネスモデル
人材派遣のビジネスモデルは、派遣社員が派遣先企業で働いた時間に応じて、派遣会社が企業から報酬を受け取る仕組みです。この報酬から、派遣会社は派遣社員に給料を支払い、残りが会社の利益となります。
派遣会社は、企業が求める人材を迅速に提供し、企業の人材不足を補う必要があります。企業としては、必要な時期に必要なスキルを持った人材を柔軟に確保できることが利点といえるでしょう。
特徴
人材派遣会社で働く上で、派遣社員との関係は仕事を紹介した後も続き、派遣社員のアフターケアを行うことも業務の一つです。
そのため、会社に派遣した後に派遣社員がどのように仕事を行っているかや、生き生きとした働きぶりが実際に見えることは、人材派遣の大きな魅力といえるでしょう。
人材コンサルティング
ここからは人材コンサルティングの概要とビジネスモデルを深掘りします。
概要
人材コンサルティングは、企業の採用制度や人事制度を最適化するために専門的なアドバイスを提供する事業です。企業が抱える人材に関する課題を分析し、解決策を提案することで、企業の人材戦略をサポートします。
具体的には、採用プロセスの改善や人事制度の見直しを行い、場合によっては面接や採用を代行するアウトソーシング業務も提供します。これにより、企業の効率的な運営や人材活用を促進します。
ビジネスモデル
人材コンサルティングのビジネスモデルは、企業に提供したコンサルティングサービスに対して、成果に基づいた費用を受け取る仕組みです。 具体的には、採用制度や人事制度の改善、アウトソーシング支援など、企業のニーズに応じたサポートを提供し、その内容に応じたコンサルティング費用を請求します。
これにより、企業は専門的な助言を受けながら、人材に関する課題を効果的に解決できる一方、コンサルティング会社は成果に応じた利益を得られます。
特徴
人材コンサルティング事業は人や組織の変革をサポートすることによって、クライアント会社全体の売上を改善することを目的とします。そのため、成果が目に見えて分かることが特徴です。
また、一つのプロジェクトで会社全体を変革するため、多くの人に影響を与えることができることも魅力といえるでしょう。
市場規模
人材業界の市場規模は、年々成長を続けています。矢野経済研究所の「人材ビジネス市場に関する調査(2023年)」によると、2022年の人材業界の主要3事業である人材派遣・人材紹介・再就職支援の市場規模は、合計で約9兆2,355億円となり、前年に比べて7.8%増加しています(※1)。
特に人材派遣業市場は8兆8,600億円を占め、前年から7.6%の成長を見せました。人材紹介業市場も3,510億円と18.6%増加し、再就職支援事業も安定した伸びを見せています(※1)。これらの市場拡大は、2020年のコロナ禍による一時的な縮小からの回復によるものといえるでしょう。
今後は、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、IT人材などの専門職需要の増加が期待されています(※1)。
(※1)参考:矢野経済研究所「人材ビジネス市場に関する調査(2023年) 」
HR業界との違い
人材業界とHR業界の違いは、「対象となる軸が異なる」という点です。人材業界は「人」を中心に、人材派遣や紹介などのサービスを提供する一方、HR業界は「企業の人事部」を中心に採用支援や人材育成、労務管理などをサポートする業界です。
具体的には、HR業界は「Human Resources」の略で、企業の人事部をサポートするさまざまなサービスやツールを提供します。
採用活動だけでなく、社員の研修や人事管理システムの導入など、幅広い業務を含んでおり、これらは「HRtech」と呼ばれる技術を活用するケースも増えています。
